著者
田村 洋平 森山 真光 溝渕 昭二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.123, pp.21-27, 2007-12-07

Web 2.0はWeb上で成功したビジネスの要素をまとめたもので,参加のアーキテクチャや集合知の利用などの考え方がある.そこで,講義にWeb2.0の要素を取り入れることを提案する.これにより,講義のコミュニケーションや蓄積された情報の活用が見込める.本報告では,Web 2.0の考え方を取り入れた講義の対応付けについて述べる.次に Web2.0を取り入れた講義の運用結果を示す.その結果において,ロングテールに含まれる学生が他の機能では活性化されていることが認められ,講義の参加活性化において有効であることを確認できた.Web 2.0 is a summary of the concepts of the business that succeeds on Web, and has the architecture of participation and the harnessing collective intelligence etc. Then, we propose to take the concepts of Web 2.0 to lectures. As a result, communications in lectures and leveraging accumulated information can be expected. In this report, we describe mapping of lectures to which Web2.0 is taken. Next, we show the operation result of lectures to which Web2.0 is taken. In the result, the student included in a long tail was admitted to be activated in other functions, and we have confirmed the participation of lectures was effective.
著者
壁島 康郎 高橋 洋子 亀山 哲章 戸泉 篤 田村 洋一郎 影山 隆久
出版者
一般社団法人日本消化器外科学会
雑誌
日本消化器外科学会雑誌 (ISSN:03869768)
巻号頁・発行日
vol.38, no.6, pp.592-597, 2005-06-01
被引用文献数
5

目的: 大腸癌手術症例に対する術後早期における大建中湯投与の有用性を検討した.対象と方法: 2000年1月から2003年12月に当院において大腸癌手術が施行された98例(平均年齢67.9±11.8歳 男性:女性=47:51)のうち, 第1〜2病日に大建中湯(7.5g/日)の投与群と非投与群に分け, 排ガス日, 術後在院期間, 術後早期の腸閉塞発症率を検討した.対象から縫合不全, 感染症症例は除外した.解析は開腹手術(投与群24例, 非投与群51例), 腹腔鏡下手術(投与群16例, 非投与群7例)に分けて行った.結果: 開腹術症例における背景因子に, 2群間に有意差は認めなかった.排ガス日(POD)は投与群: 2.4±0.7, 非投与群: 3.4±1.6(P=0.007), 術後入院日数(POD)は投与群: 8.4±1.6, 非投与群: 12.3±7.1 (P=0.009)であった.在院期間中における腸閉塞発症率は, 投与群0% (0/24), 非投与群5.8% (3/51)であった.術後入院日数の一元配置分散分析においては, 術中出血量に次いで大建中湯投与の有無が有意な因子であった.一方, 腹腔鏡下手術症例においては, 2群間に入院期間・腸閉塞発症率における有意差は認められなかった.考察: 開腹大腸癌手術後早期における大建中湯投与は, 入院期間の短縮, 術後腸閉塞の予防に有用である可能性が示された.
著者
坪井 謙 八坂 剛一 田村 洋行 榎本 真也 中山 祐介 藤原 俊文 百村 伸一
出版者
一般社団法人 日本臨床救急医学会
雑誌
日本臨床救急医学会雑誌 (ISSN:13450581)
巻号頁・発行日
vol.14, no.4, pp.524-528, 2011-08-31 (Released:2023-03-31)
参考文献数
8

病院前救護においてAutoPulse®️の使用が蘇生に奏効し,神経学的予後が良好であった心肺停止(cardiopulmonary arrest,以下CPA)患者の1例を経験した。症例は40歳,男性。自宅内で卒倒し呼名に反応しないため救急要請された。bystanderによる心肺蘇生はなかった。覚知6分後に患者と接触したが,心電図モニター上心静止であった。覚知9分後より心肺蘇生を開始し,AutoPulse®️を装着・作動開始した。覚知17分後当院搬入時心静止であったが,その後心室細動となり計4回の除細動にて心拍再開した。左冠動脈回旋枝に閉塞を認め,冠動脈ステント留置術を施行した。術後低体温療法を施行し,第39病日に自立生活可能となり退院した。CPAの病院前救護においてAutoPulse®️の有用性が示唆された。
著者
田村 洋 Aleena SALEEM
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.11, pp.22-00261, 2023 (Released:2023-11-20)
参考文献数
22

繰返し塑性変形が発生した鋼材(母材)の表面では,複数の小さな表面亀裂が縞状に並んだ表面亀裂群がしばしば見受けられる.この表面亀裂群は,鋼材表面を起点とする極低サイクル疲労亀裂の発生源となり鋼部材の終局挙動に大きな影響を与えていると考えられる.本論文は,極低サイクル疲労亀裂の発生過程で現れる表面亀裂群の基本的な形成メカニズムを,分岐理論的な見地から考察するものである.具体的には,大振幅ひずみを付与する繰返し載荷実験と弾塑性解析の結果に基づき,載荷の過程で形成される微視的な表面高さ分布に関する空間的周期性の変化によってとらえ,表面不安定モードとしての塑性じわが表面亀裂群の形成に関与している可能性を検討している.
著者
竹内 俊貴 田村 洋人 鳴海 拓志 谷川 智洋 廣瀬 通孝
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.11, pp.2441-2450, 2014-11-15

本研究では,個人の電子的な生活記録であるライフログとあらかじめ決まっているスケジュールに基づいて,未来のタスクの進捗状況を予測・提示することで,円滑なタスク進行を促す手法を提案する.複数のタスクの重複による管理の煩雑さや,人間の時間選好性によるプランニングの誤りにより,将来的なタスク状況を適切に意識できずに破綻が生じることがある.提案手法は,未来のタスク状況を逐時フィードバックすることで,作業量を修正するようにユーザに自発的に行動変化を起こさせる.自由記述形式のライフログを取得する実験から,日常行動を「睡眠,食事,生活,タスク,予定,移動,余暇」の7項目に分類することとした.ユーザは各行動に当てた時間をスマートフォンを用いて記録し,また,Webカレンダを用いてあらかじめ定まっているスケジュールを記録する.これらの情報から,簡単な単回帰モデルによる未来予測を行い,馴染みのある日記を模したインタフェースに未来のタスクの進捗状況を提示するシステムを構築した.ユーザスタディにより,予測提示が被験者の行動に影響を与えたことを確認した.また,提案システムにおいては,日記を模したインタフェースが,グラフを用いたインタフェースよりも有用であるという評価が得られた.
著者
冨田 健夫 坂本 博 高橋 政浩 高橋 守 佐々木 正樹 植田 修一 田村 洋 渡邊 泰秀
出版者
宇宙航空研究開発機構
雑誌
宇宙航空研究開発機構研究開発報告 (ISSN:13491113)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.1-11, 2005-03

LE-7A の開発中に発生したパルス的な強い横推力の原因究明と対処のため,旧NAL 角田ではコールドフロー可視化試験,CFD 及びサブスケール燃焼試験を実施してきた。その結果,LE-7A エンジンで発生した横推力が,LE-7A で新しく採用したノズル形状設計によって発生したRSS,およびフィルム冷却構造部分で発生した剥離の急速な移動という2つの現象により引き起こされたことを明らかにした。さらに,各現象と横推力に影響を与えるパラメータを洗い出した。この成果は改良型のエンジン設計に反映され,パルス的な横推力を発生しないノズル設計に役立った。
著者
南 正昭 吉武 和徳 田村 洋一
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.19, pp.699-706, 2002-09-30 (Released:2010-06-04)
参考文献数
13

本論文は, 車椅子利用者の選択できる経路が, 街路網上に存在する路上障害物や施設整備水準によって限定されることに着目し, 車椅子利用者が自らの身体状況に応じて障害要素を回避し目的地へ到達することができるように, 経路選択を支援する方策について考察を行ったものである. 山口県宇部市の中心市街地を対象地域とし, 現地調査を実施して街路網上障害要素に関するデータを収集し, データベースの構築を行った. このデータをもとに, 車椅子利用者は自らの許容水準を満たさない街路網上障害要素を回避し, 所要時間が最短となる経路を選択することを仮定し, 推奨経路を地理情報システム上に提示する対話型の支援システムを開発した. 本システムの実行例を通して, 経路選択の支援策としての有用性を明らかにするとともに改善すべき課題をまとめた.
著者
竹内 俊貴 田村 洋人 鳴海 拓志 谷川 智洋 廣瀬 通孝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.11, pp.2441-2450, 2014-11-15

本研究では,個人の電子的な生活記録であるライフログとあらかじめ決まっているスケジュールに基づいて,未来のタスクの進捗状況を予測・提示することで,円滑なタスク進行を促す手法を提案する.複数のタスクの重複による管理の煩雑さや,人間の時間選好性によるプランニングの誤りにより,将来的なタスク状況を適切に意識できずに破綻が生じることがある.提案手法は,未来のタスク状況を逐時フィードバックすることで,作業量を修正するようにユーザに自発的に行動変化を起こさせる.自由記述形式のライフログを取得する実験から,日常行動を「睡眠,食事,生活,タスク,予定,移動,余暇」の7項目に分類することとした.ユーザは各行動に当てた時間をスマートフォンを用いて記録し,また,Webカレンダを用いてあらかじめ定まっているスケジュールを記録する.これらの情報から,簡単な単回帰モデルによる未来予測を行い,馴染みのある日記を模したインタフェースに未来のタスクの進捗状況を提示するシステムを構築した.ユーザスタディにより,予測提示が被験者の行動に影響を与えたことを確認した.また,提案システムにおいては,日記を模したインタフェースが,グラフを用いたインタフェースよりも有用であるという評価が得られた.People who are busy generally have to manage a great variety of tasks. But sometimes, they fall behind in minor tasks and gradually, even without them noticing, a huge backlog piles up, far beyond the person's capacity to complete them well and on time. We proposed a task-management system that predicts a user's future state on the basis of the user's lifelog and plans. The proposed system gives feedback about future situation of a task, and it brings behavior induction to users. In this reseach, we classifies daily activities as sleep, meal, life, task, plan, movement, and leisure. The system predicts the time which a user can spend on a task using a simple linear regression model. Then it presents the future status to the user using a diary-like interface. We implemented the system using a smartphone and estimated its usefulness with a user test. As a result, the users of our system saw their future diaries and tried to alter their current daily activities.
著者
田村 洋人 小川 恭平 竹内 俊貴 鳴海 拓志 谷川 智洋 廣瀬 通孝
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:21859329)
巻号頁・発行日
vol.112, no.106, pp.43-48, 2012-06-19
参考文献数
8

本研究は,ライフログを分析して未来のタスクの進捗状況を予測・提示するシステムを構築し,ユーザに円滑なタスクの進行を促すことを目的とする.ここではタスクを,予定以外の時間を割いて行う,努力を伴う作業とする.人々の行動を記録・分析した結果,行動を「予定・タスク・余暇・移動・食事・睡眠」の6項目に分類し,各行動に当てた時間をライフログとして取得することとした.また,長期間に渡り行動時間を記録した結果,行動時間を蓄積したライフログとスケジュール情報から将来タスクに費やせる時間を予測できることがわかった.そこで,人々に馴染みのある日記を模したインタフェースに未来のタスクの進捗状況を提示するシステム「未来日記」を開発した.被験者を対象とした評価実験により,予測を提示することで,タスクを円滑に進めるようユーザを促せたことが確認された.また,未来の情報は日常生活においてタスクを進める上で効果的に働き,未来日記の有効性は高いという評価を得た.未来のタスクの進捗を,見慣れた日記形式で直感的に把握することで,ユーザのタスクの進行が促進されたものと考えられる.