著者
山川 烈 鈴木 倫保 山川 俊貴 粟生 修司 石塚 智 堀尾 恵一 藤井 正美 野村 貞宏 大和田 祐二 グレゴリエビッチ ジミン・レフ 常盤 達司 井上 貴雄 丸田 雄一 藤岡 裕士
出版者
九州工業大学
雑誌
特別推進研究
巻号頁・発行日
2008

抗てんかん薬が全く効かず,いつ発現するかわからない発作の恐怖におびえているてんかん患者が国内外に全人口の約0. 2%いる.これらの患者を救う道は,外科手術である.現在の外科手術では,「てんかん原性域」と呼ばれる発作の震源地の位置を脳波から推定し,それを切除しているが,後遺障害のリスクが大きい.本研究では,その「てんかん原性域」を精度よく推定し,頭蓋骨にあけた小さな穴から凍結プローブやレーザー焼灼プローブを刺入し,「てんかん原性域」を限定して破壊する後遺障害リスクの少ない外科手術法を考案した.
著者
石川 耕平 佐藤 憲市 伊東 民雄 尾崎 義丸 浅野目 卓 山口 陽平 石田 裕樹 石塚 智明 岡村 尚泰 渕崎 智紀 谷川 聖 田中 伸哉 中村 博彦
出版者
日本脳神経外科コングレス
雑誌
脳神経外科ジャーナル (ISSN:0917950X)
巻号頁・発行日
vol.26, no.9, pp.688-693, 2017 (Released:2017-09-26)
参考文献数
13
被引用文献数
1 2

Tumefactive multiple sclerosis (MS) は広範な浮腫や巨大な病変を形成することから, 脳腫瘍と鑑別が困難な例が多い. 本症例は66歳男性で右上下肢の単純部分痙攣発作で発症した. 左前頭葉の病変は画像上悪性グリオーマが疑われ摘出術が行われたが, 病理検査で脱髄性の所見や広範な出血および壊死像, Creutzfeldt cellを認めたことからtumefactive MSの診断に至った. 診断には病理検査が決定的となるが, 画像上病変部の血流上昇を認めないことが悪性グリオーマとの鑑別点と考えられた.
著者
石塚 智子 藤森 いづみ 吉ヶ江 泰志 久保田 一石 Veronika ROZEHNAL 村山 宣之 泉 高司
出版者
日本毒性学会
雑誌
日本毒性学会学術年会
巻号頁・発行日
vol.41, pp.S20-3, 2014

活性を有する親化合物の化学修飾によりADME特性の改善や毒性の軽減を可能とするプロドラッグ化では、活性体を生成する代謝活性化酵素の理解がプロドラッグの薬効や安全な臨床使用に重要な意味を持つ。代謝活性化酵素の個体差や薬物間相互作用による活性低下は薬効の減弱あるいは欠落を招き、さらにはプロドラッグ体の曝露上昇による予期せぬ毒性発現を引き起こす可能性がある。<br>演者らは、プロドラッグタイプのアンジオテンシン受容体拮抗薬であるオルメサルタンメドキソミル(OM)の代謝活性化酵素として、当時機能未知であったヒト加水分解酵素カルボキシメチレンブテノリダーゼ(CMBL)を同定した(Ishizuka et al., J Biol Chem 285:11892-11902, 2010)。哺乳類細胞に発現させたヒトCMBLは、代表的な加水分解酵素であるカルボキシルエステラーゼやコリンエステラーゼと異なる基質特異性や阻害剤感受性を示した。本発表では、CMBLのヒト肝臓および小腸中の個体差や非臨床試験動物の選択に重要な種差など、基礎的な酵素特性を併せて紹介する(Ishizuka et al., Drug Metab Dispos 41:1156-1162, 2013; 41:1888-1895, 2013)。ヒト小腸サイトソルのin vitro代謝クリアランスから、経口投与されたOMは吸収過程でそのほとんどが小腸CMBLにより活性体に変換されると考えられる。小腸で代謝活性化を受けるプロドラッグには、代謝活性化の副産物であるプロドラッグフラグメント(OMではジアセチル及びその代謝物が生成する)の循環血中での不要な曝露を避けられるという利点がある。加えて、ヒト血漿中の酵素パラオキソナーゼ1も非常に高いOM加水分解活性を有しており、このプロドラッグの完全な代謝活性化に寄与している。複数の酵素の関与により、いずれかの酵素に活性変動があったとしてもOMの代謝活性化は大きく影響を受けないものと考えられた。
著者
大津 起夫 橋本 貴充 荘島 宏二郎 石塚 智一
出版者
日本行動計量学会
雑誌
日本行動計量学会大会発表論文抄録集
巻号頁・発行日
vol.34, pp.174-177, 2006-08

大学入試センター試験は約50万人の受験者を有する大規模な試験である.センター試験を採用する大学には、利用する受験科目の裁量が可能である.また同一時間に同一教科に属する複数科目の試験が実施されるため、受験者ごとに様々な科目パターンが発生し、一貫した基準による受験者の比較が難しい.ここでは、欠測値に対応した、非線形因子分析を用いることにより、これら受験者の学力比較のひとつの基準を提案し、またこれを用いてセンター試験における受験者の科目選択の状況の概要を把握する。
著者
杉野 直樹 斎藤 栄二 高橋 貞雄 清水 裕子 根岸 雅史 野澤 健 石塚 智一 内田 照久 前川 眞一
出版者
全国英語教育学会
雑誌
ARELE : annual review of English language education in Japan (ISSN:13448560)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.221-230, 2003-03

The present study aims at explicating the influence of test taking strategies on the test item reliability in English language proficiency tests. Widely known test taking strategies include starting with a certain section that might require more time than others to answer so that test takers can allocate more of their time allowance on it, or, especially in multiple-choice format, marking an alternative based on wild guessing. Also widely speculated is that, in the Daigaku Nyushi Center English test (DNC test, henceforth), those test takers who find themselves running out of time are forced to rely on wild guessing in answering test items. Some English language proficiency tests, such as TOEFL or TOEIC, strictly instruct test takers to tackle a specific section so that they cannot use the first strategy, however, many of the entrance examinations administered in Japan do not have such restrictions. In order to examine the influence of these two test taking strategies, viz. the 'answering order' strategy and the 'wild guessing' strategy, we conducted a large-scale survey using two parallel tests with different question/answering orders. Our analysis of the data with simulated wild guessing shows that wild guessing would deteriorate the test item reliability. Furthermore, it shows that those test takers who had more time to answer the same section seem to be using the wild guessing strategy anyway, which has significant implications on the test format itself.
著者
広瀬 弘忠 Slovic Paul 石塚 智一
出版者
日本社会心理学会
雑誌
社会心理学研究 (ISSN:09161503)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.114-122, 1994
被引用文献数
3

A Cross-cultural questionnaire survey on the perception of sixteen risks was carried out in Tokyo, Japan and Eugene, Oregon, USA in 1991. The sixteen risk items consisted of environmental risks, technological risks, epidemics, natural disasters, societal risks and political-economic risks. Samples were collected from male and female college students in both cities. Although both Japanese and American samples judged war and nuclear power plant accidents among the risks for which it was most urgent to avoid harm, other perceptions differed considerably between the two samples. The Japanese were most concerned with the global environmental risks such as global warming, destruction of forests and acid rain. The Americans rated risks such as AIDS and illegal drugs as the most serious risks in their country. The former risk orientation was global and the latter one was somewhat more localized. Females tended to have more confidence than did males in the effectiveness of efforts put forth to reduce these risk.
著者
石塚 智也
巻号頁・発行日
2012

科学研究費助成事業(科学研究費補助金)研究成果報告書:若手研究(B)2010-2011
著者
内田 照久 石塚 智一 杉澤 武俊 伊藤 圭 内田 千春
出版者
独立行政法人大学入試センター
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

新しいコミュニケーション能力テストの可能性を検討した。従来からの論理的思考能力や表現応答能力といった言語能力の側面に加え,対人的な認知推論能力までを測定の対象とすることを目指した。1)音声の韻律的な特徴量と話者の性格印象の関係を明らかにするために聴覚実験を行ない,その関係性のモデルを提案した。それと並行して,2)リスニングテストと他教科の学力間の関係の布置とその推移を検証した。