著者
吉川 聡 渡辺 晃宏 綾村 宏 永村 眞 遠藤 基郎 山本 崇 馬場 基 光谷 拓実 島田 敏男 坂東 俊彦 浅野 啓介 石田 俊 宇佐美 倫太郎 海原 靖子 大田 壮一郎 葛本 隆将 黒岩 康博 桑田 訓也 古藤 真平 小原 嘉記 坂本 亮太 島津 良子 高田 祐一 高橋 大樹 竹貫 友佳子 谷本 啓 徳永 誓子 富田 正弘 中町 美香子 長村 祥知 根ヶ 山 泰史 林 晃弘 藤本 仁文 水谷 友紀 山田 淳平 山田 徹 山本 倫弘 横内 裕人 栗山 雅夫 佃 幹雄
出版者
独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2009-04-01

東大寺図書館が所蔵する未整理文書のうち、中村純一寄贈文書と、新修東大寺文書聖教第46函~第77函を調査検討し、それぞれについて報告書を公刊した。中村文書は内容的には興福寺の承仕のもとに集積された資料群であり、その中には明治維新期の詳細な日記があったので、その一部を翻刻・公表した。また中村文書以外の新修東大寺文書からは、年預所など複数の寺内組織の近世資料群が、元来の整理形態を保って保存されている様相がうかがえた。また、新出の中世東大寺文書を把握することができた。
著者
石田 俊
出版者
史学研究会 (京都大学大学院文学研究科内)
雑誌
史林 (ISSN:03869369)
巻号頁・発行日
vol.94, no.3, pp.371-407, 2011-05

本稿では、霊元天皇在位時の奥について、天皇の「母」である東福門院の役割に注目し、幕府の動向にも留意して具体的に検討した。天皇幼年時の奥は、東福門院と三条西実教などが統括する体制であった。皇継をめぐって禁闕騒動が起こると、幕府と後水尾院・東福門院は奥の統制を強め、鷹司房子を入内させて皇継問題を整理するとともに、女院を中心に作成された掟書によって、伝奏や禁裏附が「御前」の情報を直接入手する体制が整えられた。しかし奥の争いや天皇の成人により女院の影響力が減退すると、その体制は形骸化していった。女院や後水尾院の没後、天皇は奥の再編成を進め、譲位にあたっては外戚の女中を禁裏奥に配置して院政の基盤としたのである。
著者
若生 茂雄 石田 俊正
出版者
公益社団法人 応用物理学会
雑誌
応用物理 (ISSN:03698009)
巻号頁・発行日
vol.42, no.12, pp.1251-1256, 1973-12-10 (Released:2009-02-09)
参考文献数
13
著者
石田 俊
出版者
学習院大学人文科学研究所
雑誌
近世の天皇・朝廷研究 (ISSN:18834302)
巻号頁・発行日
no.3, pp.51-70, 2010-03-01

平成21年度 学習院大学人文科学研究所共同研究プロジェクト 近世朝幕研究の基盤形成(近世の天皇・朝廷研究 第3回大会成果報告集)
著者
所 功 川北 靖之 黒住 祥祐 小林 一彦 宮川 康子 若松 正志 海野 圭介 山口 剛史 飯塚 ひろみ 石田 俊 今江 廣道 宇野 日出生 岸本 香織 京條 寛樹 久世 奈欧 (野村 奈欧) 嵯峨井 建 笹部 昌利 篠田 孝一 宍戸 忠男 末松 剛 土橋 誠 橋本 富太郎 松本 公一 村山 弘太郎 山本 宗尚 吉野 健一 米田 裕之 若杉 準治
出版者
京都産業大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

近世(江戸時代)の賀茂大社(上賀茂・下鴨両社)では、世襲の社家神職たちにより、朝廷と幕府の支援をえて、葵祭や社務が運営されてきた。私共は、その実情を伝える社家の記録や祭礼の絵巻などを、朝廷の御記や公家の日記などと照合しながら、相互関係の解明に努めた。その成果は、本学日本文化研究所の紀要や所報などに発表し、また本学図書館所蔵の賀茂関係絵巻などは大半をデジタル化し詞書(ことばがき)の解読も加えて貴重書アーカイブスに公開している。
著者
石田 俊正 南部 伸孝 チュン ウィルフレド
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

光に応答する生成分子として、視覚に関するタンパク質ロドプシン中に存在するレチナール分子をとりあげ、分子に光を当てた際に起こる反応のシミュレーションを行った。レチナールの種類による光に対する応答性の違い、とくに、光を当てたときどれだけ反応するか、また、反応はどれくらい速くおこるかについて調べ、実験と一致する結果を得た。9cis-レチナールが私たちの目にある11-cisレチナールより反応が遅く、反応性が悪いのは、光で生成する励起状態においてトラジェクトリがエネルギー障壁に補足されるためであることを明らかにした。
著者
石田 俊正 南部 伸孝
出版者
京都大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2004

大次元系になると、量子化学分野では、ab initio法と分子力学と組み合わせた、いわゆるQM/MM法が展開され、反応についても、数本のトラジェクトリ計算を追いかけるなどによって追跡されているが、統計学的に有意なトラジェクトリを得るのはひじょうに困難な状況であり、現在の数本のトラジェクトリから予測されていることとは大きく異なる現象・描像が将来得られることも十分考えられる。レチナールのモデル分子の直接動力学を計算し、励起状態から基底状態への遷移をZhu-Nakamura公式で評価して動力学を記述した。モデル分子については、小さい系と現実分子とほぼ変わらない系との2通りを考え、比較した。この系の小数次元に対してIMLS/Shepard法のポテンシャル面フィッティングを行い、次のステップとしてMM法との結合を考えていたが、研究期間中には終えることができなかった。そこで、IMLS/Shepard/MM法の適用可能性をさぐるため、まずは古典軌道法に非断熱遷移を考慮した、ホッピングトラジェクトリ法により、ポテンシャル面の性質を調べた。また、今まで開発したプログラムを用いて応用を進めた。0+HC1系に対するポテンシャル面表現に、IMLS/Shepard法を用い、3状態を含めた大規模なトラジェクトリ計算を行い、反応微分断面積などを見積もった。結果は、実測とよい一致をみた。励起状態が比較的低いエネルギー領域にもかかわらず、ほとんど寄与せず、ほぼ基底状態での動力学で決まっていることを見いだした。