著者
藤巻 裕蔵
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.16, no.78, pp.387-398, 1961
被引用文献数
1

Observatins of sea-bird colonies made in May and July, 1959, and June and July, 1960 on Moyururi Island off southeastern Hokkaido, are reported. <br>The island measures 3km. of costal lengh with elevation of 30m. from the sea level. It is a bare and uninhabited island. <br>Twenty-six species of birds including 12 species of sea birds were recorded. Of the sea birds, 7 species breed on this island (Table 1). There were about 120 individuals of <i>Phalacrocorax capillatus</i>, about 70 <i>P. urile</i>, about 400 <i>Larus schistisagus</i>, about 200 <i>L. crassirostris</i>, 29 <i>Uria aalge</i>, about 160 <i>Cepphus carbo</i> and about 230 <i>Lunda cirrhata. Cerorhinca monocerata</i> could not be encountered because of the nocturnal habit. Breeding sea birds had eggs during May and June, and young during June and July.<br>The colonies of <i>Phalacrocorax urile, Larus schistisagus</i> and <i>Lunda cirrhata</i> on this island form the southern limit of their breeding range. In <i>Uria aalge</i> Ko-jima in the Japan Sea side and Moyururi Is. in the Pacific side, are the southern limis. Therefore Moyururi Island is very important ornithogeographically.
著者
藤巻 裕蔵 戸田 敦夫
出版者
公益財団法人 山階鳥類研究所
雑誌
山階鳥類研究所研究報告 (ISSN:00440183)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.183-195, 1981
被引用文献数
2

1.帯広市の都心から郊外の住宅地,郊外の落葉広葉樹林の4調査地の鳥類について1977,1980両年の5月下旬~7月中旬に調査した。<br>2.記録された鳥類は(A)林で39種,(B)林や空地のある住宅地で33種,(C)樹木の多い住宅地で23種,(D)都心部で9種で,植被率が減少するにしたがって種数は少なくなった。<br>3.林での優占種はアオジ,ゴジュウカラ,アカゲラ,ニュウナイスズメ,ハシブトガラ,シジュウカラなど森林性,灌木林性鳥類であったが,住宅地では,スズメ,カワラヒワ,ドバト,ハクセキレイなどが優占していた。<br>4.種多様度は林でもっとも大きく,都心部の住宅地で最小で,植被率が減少するにしたがって小さくなった。<br>5.各調査地の鳥相の類似性は調査地CとDの間でもっとも高く,ついでこれら両調査地とBで高く,Aの鳥相はどの調査地とも類似性は低かった。
著者
藤巻 裕蔵
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.281-284, 2000
被引用文献数
1

北海道各地の森林5地域(苫小牧,富良野,旭川,新得,上士幌)で,7年聞または4~20年間隔でエゾライチョウの生息状況を調査した,生息数(調査路の長さに対する出現個体数で示す)は1960年代後半と1970年代前半から1990年代初めにかけて減少し,1990年代になっても減少傾向は続いているか,または低密度のままである.このほか,エゾライチョウの出現頻度は,苫小牧のウトナイ湖周辺のハンノキ林では1980年代から1990年代にかけ,江別の野幌森林公園では1970年代から1980年代にかけて減少した.北海道では1973年以来森林で大面積の皆伐&bull;造林は行なわれておらず,エゾライチョウの生息に不適なカラマツ人工林の面積はほどんど変化していない.また北海道大学苫小牧演習林,新得山,野幌森林公園のような鳥獣保護区でも生息数または出現頻度が減少している.これらのことから,森林施業や狩猟が生息数減少の主要な原因とは考えられない.1960年代末から北海道におけるウシの飼育頭数が増加し,それに伴って農耕地で主に畜産廃棄物に依存して生活するキツネが1970年代前半から増加し,森林内でもキツネの生息数が多くなってきた.また,狩猟と有害鳥獣駆除によりシカの捕獲数は1980年代の10,000頭から1990年代後半の50,000頭に増加した.捕獲されたシカは,良質の肉や角のある頭部をとられたあと,捕獲場所に放置され,それが冬の間キツネの食物となり,キツネの増加に拍車をかけている.この時期はエゾライチョウが減少した時期と一致しており,キツネの増加がエゾライチョウ減少の主な原因となっている可能性が強い.
著者
藤巻 裕蔵
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.22, no.93, pp.38-46, 1973
被引用文献数
1 1

Observations were made on birds at Bibai, situated in the northern part of Ishikari Plain, central Hokkaido, from April 1966 to November 1973. Bibai occupies an area of 275 km<sup>2</sup>. The western half is occupied largely by cultivated fields, greater part of which is rice paddies and the eastern half is hills covered with deciduous trees. There are residental portions along the artery street runing from north to south. Mean temperature showed 6.8&deg;C, varying from -8.0&deg;C in January to 21.9&deg;C in August. There was snow cover which attained a depth of 1 m from late December to early March.<br>A total of 105 species of birds were recorded during the study. In the present study, the birds fell into resident, summer visitor, winter visitor or transient according to seasons that they occur in Hokkaido. Summer visitors and residents included 57 and 30 species, respectively. The remaining was winter visitors, transient, or rare species. They were recorded from Ishikari Plain by previous workers except for <i>Cygnus olor</i> which is considered to be a fugitive from a park. By the present study it was appear that <i>Motacilla alba</i>, <i>Turdus naumanni</i> and <i>Sturnus cineraceus</i> wintered in small numbers in Bibai. In addition, a indirect evidence showing the breeding of <i>Zesterops palpebrosa</i> was obtained.<br>The number of species increased with summer visitors arriving at from April to June and decreased from October to March of next year. Therefore the winter avifauna was characterized by rather small number of species as compared with that of central Honshu.<br>The study area includes deciduous forests, cultivated fields, bogs, swamps, riserviors and residental portions as habitats of birds. Consequently the avifauna of Bibai consists of forest and grassland birds, waterfowl and birds occurring at residental portions. Of forest birds, however, species preferring coniferous forest occured only in winter. <i>Locustella ochotensis</i>, which occures ordinaly in grassland of northern and eastern Hokkaido, was not recorded from Bibai.
著者
藤巻 裕蔵 柳川 久 谷口 明里
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.38, no.2, pp.104-106, 1989

One to three Nutcrakers <i>Nucifraga caryocatactes</i> were observed in residential areas and wood islands of suburban areas in Obihiro City and its environs, central Hokkaido, from mid-October 1988 to late June 1989. Besides, Nutcrackers were recorded from Hakodate, Sapporo and Furano from October 1988 to mid-June 1989. Poor cone production of the Japanese Stone Pine <i>Pinus pumila</i> in 1988 was considered to be one of causes of their wintering at low altitudes.
著者
藤巻 裕蔵
出版者
日本哺乳類学会
雑誌
哺乳動物学雑誌: The Journal of the Mammalogical Society of Japan (ISSN:05460670)
巻号頁・発行日
vol.4, no.3, pp.74-80, 1969
被引用文献数
1

1960年3刀から1961年11月まで札幌市藻岩山の天然林でヒメネズミを採集し, これらを臼歯の磨滅状態によって越冬個体と当年個体とにわけて, 繁殖活動の季節的変化を調べ次の結果を得た。<BR>1.繁殖期は, 1960年には4~9月, 1961年には3~8月であった。<BR>2.繁殖期間中越冬個体が主として繁殖する。当年個体のうち早く生まれ, 体重も越冬個体に近くなったようなものは繁殖活動を行なう。しかし繁殖能力は低く, 個体群の増大には重要な意義を持たない。
著者
藤巻 裕蔵
出版者
公益財団法人 山階鳥類研究所
雑誌
山階鳥類研究所研究報告 (ISSN:00440183)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.40-52, 1980
被引用文献数
1

1.十勝地方西部の新得山とその周辺の鳥類について,1976~79年に調査した。<br>2.落葉広葉樹林,造林地,農耕地,住宅地の5調査区で76種が記録された。各調査区の種類数は落葉広葉樹林でもっとも多く,ついで農耕地,造林地,住宅地の順で少なくなった。また多様性も林で大きく,住宅地で小さくなる傾向がみられた。<br>3.繁殖期における優占種は,落葉広葉樹林でアオジ,キビタキ,ハシブトガラス,センダイムシクイ,シジュウカラなど,造林地ではアオジ,ベニマシコ,モズ,ホオジロ,カワラヒワなど,農耕地ではスズメ,アオジ,キジバト,ハシボソガラスなど,住宅地ではスズメ,ハシボソガラス,シメなどであった。鳥相の類似性は,新得山の林と佐幌川沿いの林,農耕地と住宅地の間で割合高く,その他の環境同志の間では低くかった。
著者
阿部 永 小林 垣明 藤巻 裕蔵
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.16, no.78, pp.420-422, 1961

No breeding record for Smew, <i>Mergus albellus</i> Linn&eacute;, has hitherto been known in Japan ("A Hand-List of Japanese Birds", 4th edition, 1958). Reported here are : 1. Six adults and 5 young were observed at Wakasakanai, the northern part of Hokkaido, July 1, 1961. 2. The pond, where Smews were observed, was in fir forest and about 50m. in diameter. <i>Carex curvicollis</i> and its allies were on the watersurface.
著者
阿部 学 藤巻 裕蔵
出版者
日本鳥学会
雑誌
(ISSN:00409480)
巻号頁・発行日
vol.18, no.84, pp.272-275, 1968

An adult female accompanied by 8 ducklings of <i>Mergus serrator</i> and an female with 3 ducklings of <i>M. merganser</i> were observed swimming over Reservoir Iwamatsu on July 8 and 9, 1964. This reservoir, ca. 3 km long and ca. 800 m wide, lies in the central part of Hokkaido, being surrounded by summer forests of <i>Betula Maximowiczii, Quercus mongolica, Ulmus Davidiana japonica, Cercidiphyllum japonicum, Tilia japonica, Acer mono</i>, etc.; a drag road and a forest railroad run together along its eastern coast (Fig. 1).
著者
隅田 重義 吉沢 貞一 越田 幹男 藤巻 裕蔵
出版者
公益財団法人 山階鳥類研究所
雑誌
山階鳥類研究所研究報告 (ISSN:00440183)
巻号頁・発行日
vol.22, no.2, pp.124-132, 1990
被引用文献数
1

1.函館市郊外のトドマツ人工壮齢林で,1977~1989年のうち8年間,クマゲラの営巣を観察し幼鳥数と巣立日を明らかにした。また1989年には,営巣木や巣穴の形態を調べ,糞分析により幼鳥の食性を調べた。<br>2.幼鳥数は2~4羽で,平均3.3羽であった。性比は1:1であった。<br>3.営巣木はトドマツの生立木で,胸高直径は46~51cmであった。営巣木3本のうち,2本は巣穴側に,1本はそれとは反対側に傾いていた。<br>4.巣穴は営巣木に1個で,巣穴の地上高は4.0~5.9mであった。巣穴の出入口は縦径が90~110mm,横径が70~90mm,奥行270~330mm,出入口下端からの深さ360~410mmであった。<br>5.営巣木周辺の立木密度は594本/ha,基底面積は55.7m<sup>2</sup>/haであった。<br>6.育雛後期における幼鳥の主要な食物はアリ類であった。
著者
藤巻 裕蔵
出版者
日本鳥学会
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.55-60, 2010
被引用文献数
3

1976~2009年に北海道中部・南東部の調査地823区画,調査路928か所のうちウズラが観察されたのは胆振地方東部,石狩・空知地方,十勝地方の23区画,24か所であった.このほか文献などに同時期の記録が16区画あった.生息環境では草原と農耕地だけで観察され,出現頻度はそれぞれ10.4%, 3.8%で,ウズラが観察された農耕地には必ず採草地やムギ畑があり,その割合は18,75%(平均47.1,標準偏差19.0)であった.標高では,大部分が標高400m以下で観察された.34年の調査期間中,ウズラは1987年までと1998年以降には観察されたが,1988~1997年の10年間は1991年を除いて観察されず,出現率は1990年代には低くなったが,2000年代になって高くなり,生息数回復の傾向がみられた.
著者
藤巻 裕蔵 小西 秀典
出版者
公益財団法人 山階鳥類研究所
雑誌
山階鳥類研究所研究報告 (ISSN:00440183)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.81-91_1, 1996
被引用文献数
2

1.1990年2~3月に北海道全域にわたりエゾライチョウの繁殖&bull;生息状況に関するアンケート調査を行ない,1,912の調査票を配付し1,561名からの回答を得た(回答率81.6%)。<br>2.観察された月は,9~11月に多く,次いで5,6月で多かった。<br>3.一度に観察された個体数は,2羽の場合が最も多く47%を占め,次いで1羽であったが,3羽以上の場合もかなりあった。平均観察個体数は,4~5月には2.7&plusmn;1.9羽,6~8月には3.4&plusmn;2.9羽,9~10月には3.4&plusmn;2.8羽,11~3月には3.3&plusmn;2.8羽であった。<br>4.巣の発見は主に5,6月で,1巣の卵数は,5.9&plusmn;2.4卵であった。また,家族群中の幼鳥数は,観察された月間で差はなく,5.4&plusmn;2.1羽であった。<br>5.回答者で狩猟者のうち,エゾライチョウ猟に出たのは224(36%)で,出猟者1人あたりの捕獲数は4.1&plusmn;5.7羽であった。<br>6.捕獲されたうち,雄は532羽,雌は340羽,不明56羽であった。<br>7.北海道3,652区画(1区画は約5km四方)中,1,425区画,39%で生息が確認された。植生別では,針葉樹林と落葉広葉樹林の区画が多く,標高別では200~800mで多かった。<br>8.アンケート調査から得られた結果のうち,生息の有無に関する情報はかなり信頼できるが,生息数は既存の観察例と比較すると,やや過大であると考えられる。
著者
馬場 芳之 藤巻 裕蔵 吉井 亮一 小池 裕子
出版者
The Ornithological Society of Japan
雑誌
日本鳥学会誌 (ISSN:0913400X)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.53-64,107, 2001-05-31 (Released:2007-09-28)
参考文献数
25
被引用文献数
21 21

ミトコンドリアDNAは母系遺伝で,組換えがおきないこと,および塩基置換頻度が高いことなどから,多型解析に適した遺伝子である.ミトコンドリアDNAの中でも特に塩基置換頻度が高いコントロール領域を用い,日本に生息するニホンライチョウに関して,個体群の遺伝的多型を調べた.生息地から採集した脱落羽毛を試料として用い,ライチョウ類に特異的なプライマーを作成し,2度のPCRを繰り返すことによって十分な量のDNAを増幅した.ニホンライチョウとエゾライチョウ各1サンプルに関してコントロール領域全領域の塩基配列を決定し,ニワトリ,ウズラの配列と比較したところ,ニホンライチョウとエゾライチョウのコントロール領域中央部,central domain,には CSB-1, F box, D box, C box 領域が認められ,両側の left domein と right domein に置換が多くみられた.コントロール領域left domainの441塩基対の配列を決定し,飛騨山脈の4地域から採集されたニホンライチョウ21サンプルは,すべてハプロタイプLM1であった.また赤石山脈で採集されたニホンライチョウ1サンプルからはハプロタイプLM2であった.同じ領域を分析した北海道のエゾライチョウ36サンプルでは21ヶ所の塩基置換が検出され,21個のハプロタイプに分別されたことに比べ,ニホンライチョウの遺伝的変異は非常に少ないことを示した.花粉分析によると,ニホンライチョウの主要な生息場所であるハイマツ帯がヒプシサーマル期の前半(6,000-9,000年前)にほとんど消失するほど縮小したことが示されている.このような生息環境の変遷がニホンライチョウ個体群にボトルネックを引き起こし,遺伝的変異が非常に低くなったと考えられる.
著者
ネチャエフ V.A. 藤巻 裕蔵
出版者
帯広畜産大学
雑誌
帯広畜産大学学術研究報告. 自然科学 (ISSN:09193359)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.133-139, 1997-06-30

ロシア極東南部でエゾライチョウが食物として利用している植物は,高木約40種,灌木約45種,蔓植物7種,草本類約55種で,全体では少なくとも140種であった。冬芽,花芽,芽条は秋と冬(10月後半から4月中旬)に食べられた。展開中の葉,芽条,葉は主に春と夏(4〜7月),まれに秋(9〜11月)に食べられた。常緑針葉樹の葉は冬にごくまれに食べられることがあった。果実類や種子は夏と秋(5〜10月)に食べられた。冬芽が食べられた主な種は,Salix spp.,Betula spp.,Acer spp.,Chosenia arbutifolia,Alnus hirsuta,Carpinus cordata,Corylus spp.,Lonicera sppであった。蔓植物ではActinidia spp.とVitis amurensisの果実がよく食べられていた。花芽ではSalix spp.,Betula spp.,Alnus spp.,Corylus spp.,Ulmus spp.なども食べられていた。果実類では新鮮なものは好んで食べられたが,乾燥したものはあまり好まれなかった。種子ではAbies spp.,Picea spp.がまれに,Pinus koraiensisはごくまれに食べられた。食べられる植物の種類数はヨーロッパにおけるより多かったが,これは極東南部の植物相の豊かさを反映したものである。
著者
藤巻 裕蔵 戸田 敦夫 吉田 真二
出版者
Yamashina Institute for Ornitology
雑誌
山階鳥類研究所研究報告 (ISSN:00440183)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.67-69, 1979-01-30 (Released:2008-11-10)
参考文献数
7

日本鳥類目録第5版によると,繁殖期にハギマシコとギンザンマシコが記録されているのは,大雪山と利尻岳だけである。われわれは1975,1976両年の6,7月に日高山系と茅室岳と日高幌尻岳七ツ沼付近で鳥類調査を行ったが,その際ハギマシコとギンザンマシコを観察した。斉藤(1970)は「日高山脈学術調査報告書」に,日高山脈とその周辺の鳥類のリストを示し,その中にハギマシコをあげているが,年月日,場所を記していない。日高山脈における繁殖期のハギマシコとギンザンマシコのはっきりした観察例は,今回のわれわれの報告が最初のものと思われる。またギンザンマシコは,つがいで見られたところから,七ツ沼付近で繁殖している可能性がある。