著者
小長井 一男 ヨハンソン ヨルゲン 田島 芳満 藤田 智弘 富安 由里子 野村 文彦 伊達 真生 片桐 俊彦
出版者
Institute of Industrial Science The University of Tokyo
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.531-536, 2008

2008年6月14日, 岩手, 宮城県境(北緯39度01.7分, 東経140度52.8分)で発生したM7.2(気象庁暫定値)の地震では斜面災害が顕著であった.幸いにも死者を出す惨事にいたらなかった荒砥沢ダム湖北側斜面の崩壊は, その土量が7000万m<sup>3</sup>に達するとの推測もあるほど大規模なものでダム湖に津波を引き起こすなど, 当時の状況を推定しえる痕跡を随所に留めている.本報告は著者らが2008年6月15日~17日, 7月12~13日, 7月28日, 9月12日に行った現地調査の結果の一部を紹介するものである.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
小長井 一男 有田 毅 松村 有見子
出版者
Institute of Industrial Science The University of Tokyo
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.1025-1034, 2009

2009年8月11日午前5:07に駿河湾の深さ23kmの地点(N34°47.1', E138°29.9')を震源とした地震では, 静岡県内の数市で震度6弱が報告されたにもかかわらず, 幸い軽微な被害にとどまり, 県の対策本部も地震の2日後には解散されている.しかしながら棟瓦の被害分布などを見ると, この地震が我々に, その発生が懸念されている東海地震を前に弱点箇所のあぶり出しを行う機会を与えてくれたものと見ることもできる.著者らが踏査した範囲で, 地形, 地質と被害の関連を検討する.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
大原 美保 地引 泰人 関谷 直也 須見 徹太郎 目黒 公郎 田中 淳
出版者
Institute of Industrial Science The University of Tokyo
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.1055-1060, 2009

2008年岩手・宮城内陸地震は, 主要動の到達の前に緊急地震速報が発表された初めての地震であるとともに, J-ALERT(全国瞬時警報システム)を介して防災行政無線から緊急地震速報が放送された初めての事例でもあった.本研究では, J-ALERTにより緊急地震速報が放送された山形県東田川郡庄内町を対象として, 緊急地震速報放送の効果に関するアンケート調査を行った.防災行政無線放送で緊急地震速報を聞いた人は, テレビで見聞きした人の2倍以上となり, 広く情報を伝えるには防災行政無線が有効であることが確認された.しかし, 放送後に身を守る行動を行った人は少なく, 今後は望ましい行動に関する周知が必要であると考えられた.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
野崎 弘 長島 清治 藤代 光雄
出版者
誠文堂新光社
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.3, no.10, pp.406-409, 1951-10

四圍海に圍まれた島國日本は,海水の主要成分食鹽の外,マグネシウム,加里,プローム,ストロンチウム,硼素.........と重要物資を採ろうとすれば,無償でいくらでも手近にひかえでいる.ところか食鹽だけで年に100萬ton約150億圓以上を輸入している.これはなぜであろう.また膨大なこの外鹽,加里鹽,マグネシヤ等の輸入を驅逐するにはどうしたらよいか.科學技術者の力にまつところ眞に大なるものがある.
著者
片山 恒雄 増井 由春
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.p532-536, 1979-06
被引用文献数
1

1978年宮城県沖地震による都市ガス・上水道施設の被害と復旧に関する報告(生産研究,第31巻2,4,6号)に続き,電力施設への影響をまとめたものである.停電に重点を置いて被害状況を整理するとともに,停電が他のシステムに与えた影響についても復旧と応急対策の中で検討した.
著者
高石 孟 沼田 宗純 目黒 公郎
出版者
Institute of Industrial Science The University of Tokyo
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.62, no.4, pp.363-366, 2010

2010年2月27日,現地時間3時34分,南米チリ沖に発生した地震(Mw8.8)により津波が発生し,チリをはじめとして世界各国で被害が発生した.わが国もこの津波に対し,大津波警報を出し警戒したが,その背景には,1960年チリ沖地震(Mw9.5)による津波が各地を襲い,大きな被害を被った過去の教訓がある.本報告では,神奈川県平塚沖の神奈川県波浪等観測塔(旧防災科学技術研究所波浪等観測塔)により観測された.2010年チリ地震による津波観測データの分析を行い,津波波形とスペクトル分析から波高約40cmの津波が2月28日15時頃に平塚沖に到達したことが確認できた.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
中野 公彦 大堀 真敬 山口 大助 山邉 茂之
出版者
Institute of Industrial Science The University of Tokyo
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.61, no.2, pp.142-145, 2009

運転者の行動を解析するために, ドライビングシミュレータを運転している被験者の脳波を計測し, PARAFAC法によって分析した.本手法は多チャンネルの時変スペクトラムを空間, 周波数, 時間の因子に分解するもので, 時間, 周波数のトポグラフィーが比較的容易に得られることから, 脳波解析の効率的な手法となることが期待されている.ドライビングシミュレータ内は脳波計測に適した環境ではないが, 運転している人のα, β波の活動を明確に示すことができた.[本要旨はPDFには含まれない]
著者
斎藤 成文
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.25-28, 1958-02-01
著者
大原 美保 目黒 公郎
出版者
Institute of Industrial Science The University of Tokyo
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.555-560, 2008

本研究では, 首都直下地震時に想定される災害拠点病院および救急病院への重症患者の搬送ニーズを推計した.被災現場から救出された重症者が各病院に搬送される確率をエントロピーモデルにより表現した.モデルのパラメーターを変化させて, 患者搬送において最短距離が重視される場合や病院規模が重視される場合などのシミュレーションを行い, 様々な状況の定量化を目指した.この結果, 多数の重症者が想定される東京都東部での災害拠点病院の拡充, 周辺地域への適切な患者誘導などの事前の準備が必要であると考えられた.
著者
長友 信人
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.14, no.6, pp.178-182, 1962-06-01 (Released:2009-12-24)

大型ブースターロケットによる人工衛星の打上げと,原子力発電装置の開発は,惑星間飛行への道を開き,新しいロケットエンジンとして電気推進系の実現を可能にした.電気推進系のエンジンには種々のものが考案されたが,なかでもプラズマロケットは一般性と将来性を持つものである.この論文では,マイクロ波を電力源としてプラズマを加速するエンジンについて理論解析を行ない,ロケットとして用いる可能性を示した.目下簡単なモデルによる実験を行なっている.
著者
SAYA Daisuke FUKUSHIMA Kimitake TOSHIYOSHI Hiroshi HASHIGUCHI Gen FUJITA Hiroyuki KAWAKATSU Hideki
出版者
Institute of Industrial Science The University of Tokyo
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.252-252, 2001

著者名の欄の3人目の著者名が誤っていたため、訂正をしました。Toshiyuki HIROSHI → Hiroshi TOSHIYOSHI
著者
FUKUSHIMA Kimitake SAYA Daisuke TOSHIYOSHI Hiroshi FUJITA Hiroyuki KAWAKATSU Hideki
出版者
Institute of Industrial Science The University of Tokyo
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.252_2-252_2, 2001

著者名の欄の3人目の著者名が誤っていたため、訂正をしました。Hiroshi TOSHIYOKI → Hiroshi TOSHIYOSHI
著者
糸川 英夫 吉山 巖
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.9, no.3, pp.103-104, 1957-03-01
著者
藤井 澄二 井口 雅一
出版者
東京大学生産技術研究所
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.13, no.5, pp.132-138, 1961-05

運転者により操縦された自動車の運動特性は,自動車の運動力学的特性と,運転者の動作特性とから組み立てられる.そこでまずオーバ・ステアリング,アンダ・ステアリングで表現される自動車の静力学的特性から,さらに手放し走行などを含む動力学的特性を解説し,ついで運転者の操縦が加えられた自動車の運動特性へと論議を進め,最後に自動車の研究と平衡した運転者の研究の必要性を述べる.理解の助けとするためにアナログ計算機による計算曲線例を示す.
著者
竹内 雅彦 越村 俊一 目黒 公郎
出版者
東京大学
雑誌
生産研究 (ISSN:0037105X)
巻号頁・発行日
vol.60, no.3, pp.103-106, 2008-05

スマトラ沖地震津波以降, 太平洋津波警報システムのインド洋地域への適用が進められているが, このシステムは高価で技術的にも扱うのが難しく, 維持管理の持続可能性には大きな不安がある.そこで本研究は, 安価で維持管理しやすく日常的に利用可能なシステムとして「多目的ブイを用いた津波警報システム」を提案し, 本システムの導入による人的被害軽減効果の検証と要求性能に関する検討を行った.津波シミュレーションに基づく被害の推計結果からは多目的ブイシステムの津波対策としての有効性が示唆された.[本要旨はPDFには含まれない]