著者
吉田 重方
出版者
日本草地学会
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.20-28, 1988 (Released:2011-03-05)
著者
名久井 忠 岩崎 薫 早川 政市
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.27, no.3, pp.318-323, 1981-10-30 (Released:2017-07-07)
被引用文献数
1

トウモロコシホールクロップサイレージの品種および刈取時期と乳牛の末消化子実排泄との関係を検討した。供試品種は「ヘイゲンワセ」,「ホクユウ」,「P3715」の3品種で,刈取時期は乳熟期から過熟期までの2〜4ステージについて行なった。フォレージハーベスタ収穫における子実の完全粒割合は登熟とともに増加した。末消化子実の排泄は,サイレージの子実割合が30%以下ではほとんど認められないが,40%以上になると7〜13%排泄された。でんぷん排泄率は子実割合が30%以下でも,約10%排泄され,40%以上では15〜20%に達した。乳牛による刈取時期別TDN含量は,「ヘイゲンワセ」が乳熟期70.9%,黄熟初期73.6%,黄熟後期70.8%,過熟期66.3%であり,また,「ホクユウ」ではそれぞれ,67.4%(黄熟期),63.6%(過熟期)であった。「P3715」は63.0%(乳熟期),56.0%(糊熟後期)あり,早生品種が中・晩生品種よりも高い値を示した。
著者
渡辺 也恭 西脇 亜也 菅原 和夫
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.135-139, 1999-07-31
被引用文献数
8

永年人工放牧草地に侵入・優占するミノボロスゲの種子発芽戦略の解明を目的として,その休眠解除条件の検討および草地に生育する他草種との休眠の深さの違いを比較した。ミノボロスゲ種子は,休眠を示し,6カ月間の長期冷湿保存以外の処理では休眠が解除されなかった。長期冷湿処理により後熟したミノボロスゲ種子の休眠解除には,光,変温およびその交互作用が影響し,特に光効果の影響が強かった。光,変温およびその交互作用の3つの影響は,ミヤマカンスゲ,ハルガヤおよびエゾノギシギシの3種でも見られた。しかし,これらの草種は,後熟のために冷湿処理を必要としないこと,変温効果の影響が強いこと,およびミヤマカンスゲを除いて,変温または光単独条件下で休眠解除される種子の多いことがミノボロスゲ種子と異なっていた。ミノポロスゲ種子の休眠解除機構は,他草種の種子と比較して厳しく,それは,草地で裸地検出機構として働き,家畜や作業機械により頻繁に裸地が出現する人工放牧草地での,ミノボロスゲの侵入・優占化の要因の1つになると推測される。
著者
美濃 羊輔 川辺 百樹 井戸沼 忠博
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.21, no.2, pp.91-95, 1975

ホワイトクローバ,レッドクローバ,チモシーおよびオーチャードグラスの種子の発芽と成長におよぼすクマリン類の影響を調べた。高濃度(10^<-3>M)のクマリンはホワイトクローバ,チモシー,オーチャードグラスの発芽を強く阻害したが,レッドクローバに対しては阻害効果を示さなかった。4-ハイドロキシクマリン,7-ハイドロキシクマリンおよびトランスオルトクマル酸はチモシーの発芽をかなり阻害したが,他の3種にはほとんど影響を与えなかった。低濃度のクマリンはオーチャードグラスの発芽を促進した。高濃度(10^<-4>-10^<-3>M)のクマリンはすべての実生の伸長を阻害したが,低濃度においてレッドクローバの下胚軸とチモシーの子葉鞘の伸長を促進した。クマリンの処理によって,ホワイトクローバ,レッドクローバの下胚軸およびチモシーとオーチャードグラスの子葉鞘の肥大化がひき起された。
著者
熊井 清雄 服部 育男 福見 良平 バイヨボ トーマス B. 滝沢 登志雄
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.212-217, 1995
参考文献数
20
被引用文献数
1

登熟期別二条オオムギサイレージを調整した。乳熟期の材料は無予乾と予乾とした。糊熟期と黄熟期の材料は1)無処理,2)乳酸菌剤(LAB),3)セルラーゼ(AC)高水準,4)LAB+AC低水準,5)LAB+AC高水準の処理を行った。全サイレージは保蔵が良好でpHが低く,総酸が高かった。LABとAC高水準の組み合わせは乳酸と総酸の含量が高く,相乗効果が認められた。サイレージの粗蛋白質,粗脂肪および粗繊維の各消化率は登塾につれて低下し,NFEは逆に向上した。また,DCP含量は乳熟期サイレージで,TDN含量は黄熟期サイレージが高かった。酵素添加は乳酸菌剤の有無に拘らず,TDN収量を顕著に高めた。
著者
Layug Dolores V. 大島 光昭 OSTROWSKI-MEISSNER Henry T. 横田 浩臣
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.410-419, 1995-01-31
参考文献数
30
被引用文献数
2

アルファルファ(Medicago Saliva L., cv. Natsuwakaba)を収穫後ただちに細断し抗酸化剤とよく混合したのち圧搾し,搾汁を得た。用いた抗酸化剤はエトキシキン,異性重亜硫酸ソーダ,ブチル化ハイドロキシアニソール(BHA),アスコルビン酸,α-トコフェロールおよび緑茶である。無添加を含めた7種類の搾汁を蒸気により瞬時に90℃に熟し,生じた凝固物を連続遠心機で分離し,凍結乾燥した。この乾燥物を以後,緑葉抽出物と呼ぶ。各緑葉抽出物を100ml容の透明瓶および褐色瓶に1本当たり3gいれ,栓をするに先立ち,各々の半数に窒素ガスを充満させた。透明および褐色瓶を28℃に保ちつつ蛍光灯により12時間照明した場合,および暗黒下-18℃で貯蔵した場合のカロチノイド含量の推移を60週間にわたって調査した。暗黒下-18℃では,抗酸化剤に関係なくキサントフィルはよく保護されたが,β-カロチンの長期貯蔵には抗酸化剤の助けを必要とし,エトキシキンの添加によりほぼ完全に保護された。照明下28℃では,キサントフィルおよびβ-カロチンとも減少したが,エトキシキン処理をし褐色瓶に蓄えることによりその程度は著しく緩和され,60週後でも初期値の2/3以上が保たれた。容器の窒素ガスによる充満は,緑葉抽出物貯蔵中のカロチノイドの保護に対し効果がなかった。BHA,異性重亜硫酸ソーダおよび緑茶も短期間の貯蔵に対しては有効だった。しかしα-トコフェロールおよびアスコルビン酸には効果が認められなかった。以上の結果,原料草にエトキシキンを添加し調製後-18℃の暗室中で貯蔵した緑葉抽出物中のカロチノイドは,60週間にわたる貯蔵期間中安定であることが判明した。原料草へのエトキシキン添加は,抽出物中への蛋白質の回収に対しても有効だった。
著者
上山 泰史 佐藤 信之助 中島 皐介
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.37, no.4, pp.435-443, 1992-01-31

ヨーロッパ大陸中南部,北アフリカ及び西アジア地域のトールフェスク自生集団及び品種25点を比較3品種(ヤマナミ,ホクリョウ,Fawn)とともに特性評価を行った。ヨーロッパ大陸の自生集団は,主として低標高地自生の早生5系統と高標高地白生の極晩生7系統に区分された。北アフリカ及び西アジアの自生集団及びこれらに由来する13品種・系統は,早生及び中生で,その多くは稈長及び穂長が大であった。季節生産性関連15形質に基づいて主成分分析を行ったところ,第1主成分は生長の盛んな時期,第2主成分は年間の生産力.第3主成分は生育初期における夏季及び秋季の生長と後期におけるそれとの相互関係を反映していると考えられた。北アフリカ及び西アジアの品種・系統は地中海型に属する群で,生長の盛んな時期が低温・短日条件である晩秋から春季に至る期間であり,一般的に夏季の生長が劣った。地中海型は,第2及び第3主成分の分布から,MI群-MIII群に分けられた。ヨーロッパ中南部の系統及び比較3品種は,春季から秋季に至る期間を主たる生長の時期とし,第1-3主成分によってEI及びEIIに分けられた。EI群は出穂性及び季節生産性においてヤマナミ及びFawnと類似し,九州農試の環境条件において最も適応性が高いと考えられた。また,北アフリカ及び西アジアの自生集団及びこれらに由来する品種・系統は,冠さび病抵抗性が極めて優れていた。
著者
岡崎 正規 山根 一郎 佐藤 幸一 小林 裕志
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.219-225, 1983

青森県十和田湖の北東部の火山灰地帯の山間部において,草地基盤を造成した。切盛土工は,急傾斜の局部だけをえらび,盛土の縁端部には転圧工法を適用して崩壊防止策を講じた。その切土部,盛土部の両方に牧草を生育させねぼならない。まず盛土部において種々の方法によって牧草栽培の試験を行った。盛土部には,この地域の土壌の下層土で,しかも不良土であるアオバンとアカツチとがほぼ1:2の割合で混合されていたが,適切な施肥を行えば良好な牧草地を確立することができた。すなわち,10aあたりイタリアンライグラス,オーチャードグラスをそれぞれ2kg,ラジノクローバー1kgを用い,元肥には苦土石灰100〜150kg,P_2O_530kg,NとK_2Oを5kg施用したのち雨天日の多い晩夏8月中下旬に播種する。そして翌春早く,N,P_2O_5,K_2Oをそれぞれ5kgづつ追肥に用いればよいと思われる。
著者
モンティーンーアート パンヤット 中薗 孝裕 岡本 智伸 小田原 健 菊地 正武 椛田 聖孝
出版者
Japanese Society of Grassland Science
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.44, no.2, pp.115-121, 1998-07-31 (Released:2017-07-07)
参考文献数
23

日本において動物園は, 有害物質による汚染のない排水の制御や飼料コストの増加などいくつかの問題をかかえている。本研究では, 生物的浄化や飼料としての水生植物の利用を熊本市動植物園内で行った。 3種類の水生植物(ホテイアオイ, ボンテデリア, マコモ)を汚水の流入する池で栽培したとき, 水中における全リンの濃度は, 植物の成長に伴い有意に減少した。 収穫した3種の植物は,湿地帯に生息する草食動物の嗜好性において良い結果がえられた。さらに, 飼料としての植物の利用は本動物園において1ヶ月当たり少なくとも約8万円の飼料費削減をもたらした。サイレージ調製について検討した結果, 添加物の必要性が認められた。 この研究から, マコモ, ポンテデリア, ホテイアオイのような水生植物による富栄養池の生物的浄化とその飼料としての利用は動物園において有効であることが示唆された。
著者
今井 裕理子 川本 康博
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.63-69, 2016

<p>ソルガム草地の生育段階と群落構造の違いが入牧後数時間の黒毛和種繁殖牛の採食様式と青酸化合物(HCNp)摂取量に及ぼす影響を明らかにするため,生育段階の異なる試験区(出穂前:BH,出穂後:AH)を設け,放牧試験を実施した。入牧時の生育段階はBH区が止め葉期,AH区が出穂始期であった。供試家畜は群落草高に関わらず,個体毎に基部から約6割の高さより頂部までを採食した。HCNp摂取量はAH区でBH区よりも高い傾向を示した。供試家畜が採食した層位のHCNp含量は,BH区が68.1ppm,AH区が187.5ppmであり,両区におけるHCNpの垂直分布の違いがHCNp摂取量に影響したと考えられた。このことから,青酸中毒の危険性を最小限に抑えるためには,放牧家畜が選択的に採食を行う中-上層位におけるHCNp含量の変動の要因について,さらに詳細な検討が必要であると考えられた。</p>
著者
岩波 悠紀
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.18, no.3, pp.135-143, 1972-10-25 (Released:2017-07-07)
被引用文献数
1

1.各草地の火入れ温度観測実験例における延焼速度は0.2-8m/min程度であった。2.シバ型,ススキ型およびササ型草地の地面附近の気温は,温度上昇が始まってからそれぞれ約15-30sec,20-60secおよび0.5-1.5minで最高温度に達し,その温度変化はそれぞれ約2-5,3-7および4-10min間続いた。3.風速が比較的速い場合の向風延焼では,測温位置が低くなるほど最高温度に達する時刻は早くなった。一方,追風延焼では逆に測温位置が高くなるほど,最高温度は早く出現した。また火入れの最中に絶えず風向,風速が変る場合には,温度変化曲線に幾つもの山が現れた。4.最高温度の垂直分布は,ススキ型草地の枯草が地面に倒れている場合およびシバ型草地では押倒し型を,ススキ型草地で枯草が立枯れている場合には立枯れ型を示した。ササ型草地では立茎の燃え具合によって,押倒し型または立枯れ型を示した。5.燃えた燃料の量が1m^2当り約500gまでは,その量が増すにつれ最高温度は上昇しほぼ600-800℃に達した。しかしそれ以上では,燃えた燃料が多くなっても最高温度は横這い状態であった。一方,高温持続時間は燃えた燃料の増加に伴い上昇した。6.向風延焼は追風延焼に比較して,延焼速度が遅いために,最高温度は多少低いが,高温持続時間は長くなった。燃料の含水率が高い場合の火入れは,最高温度が低く,高温持続時間も比較的短くなった。
著者
伊藤 睦泰 佐藤 恵美子 後藤 浩幸 服部 義一
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.254-262, 1990
被引用文献数
2

異なる刈取頻度(年4回刈=4C,および5回刈=5C)と施肥水準(N,P,K成分で各48g/m^2/年=HN,および24g/m^2/年=LN)を組合せた栽培条件下のリードカナリーグラス模擬群落で,1番草および各再生草の生育過程における既存分げつの草丈,葉齢,枯死葉位の推移,ならびに節位別の葉身,葉鞘,節間長を計測した。(1)1番草,再生草ともに生育前半の出葉は急速で,第8葉展開頃までは,刈取頻度,施肥水準にかかわりなく,おおむね6,7日/葉の周期で直線的に葉数を増した。葉身の枯死は,1番草では5月初旬,再生草では刈取後20日頃に始まり,順次上位葉に向かって進んだが,出葉に比べてその進行は緩慢であった。(2)1番草の生育後半には草丈の伸長は特に顕著であり,逆に秋には抑制されたが,全般的に季節による草丈伸長の差異は比較的小さかった。草丈の伸長の経過は,いずれの処理,生育時期においても二つの急伸長期からなる類似の軌跡を描き,初期の急速な生長の後,30cm前後でやや伸長が鈍り,その後再び第2の急伸長期に転じて,例えばHN,4C区の1番草では約80cm,再生草では50cm前後で鈍化した。(3)着生節位別の葉身長は刈取回次による差異は小さく,いずれも第6,7葉までは上位ほど葉身が増し,それより上位節では再び短くなった。1番草では下位節間はほとんど伸長せず,上位の4節間が著しく伸長していた。再生草においても,生育初期の2,3節間は短いものの,それより上位の節間は順次伸長した。各葉齢期に対応する草丈からそのときの最上位の展開葉長を減じて節間の伸長経過を推定したところ,1番草および再生草の第2の草丈急伸長期にあたる5月初旬および刈取後25日前後に急伸長が始まるとみられた。(4)以上のことから,リードカナリーグラス群落を構成する個々の既存分げつは,その生育過程で一定量の同化器官(葉面積)を獲得すると,急激に非同化器官優先の生長へと転換する習性を有しており,その後に起こる節間部の急伸長(=C/F比,群落の草丈の増大)を介して高い乾物生産を可能にしていると考えられる。
著者
早川 康夫
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.41, no.2, pp.169-175, 1995
参考文献数
15
被引用文献数
1

現在日本の大家畜は牛が主であるが,つい半世紀前までは,国の方針で馬の改良増殖に力を注いでいた。馬は国威高揚のための軍事力として欠かかせぬものであった。しかし草食動物をまとめて多頭数飼養するとなると"まき場"が必要になる。難波,大和,平安時代は河内国の旧河内湖周辺の肥沃湿地に繁茂するヨシを拠り所に馬飼部造を置いた。ついで信濃16牧を設けたが,その3/4は湖跡,河川敷のヨシ原を中心とし埴原牧と浅間山麓の3牧だけが丘陵地形上のススキ,チガヤが使われた。これ以後設立される牧場は山麓丘陵地が,選ばれることが多く大正初期発足の馬産供用限定地では,これが馬牧の標準的立地とみなされるようになった。つまり馬糧野草が湿性遷移系列から乾性遷移系列に変わった。戦後は馬も野草もその用途を大幅縮小し競走馬などが牧草地で僅かに飼われるが,"牛飲馬食"といわれた採食量が野草時代に比べ低減,逆転する。
著者
明石 良 弓削 知恵 権藤 崇裕 川村 修 HOFFMANN Franz
出版者
日本草地学会
雑誌
日本草地学会誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.588-593, 2002-02-15
被引用文献数
3

暖地型イネ科牧草の遺伝子組換え系を確立するために, 簡易で, 安価なパーティクルガンを制作し, グリスグラスの懸濁培養細胞へbar遺伝子の導入を試みたところ, ビアラホス耐性細胞を獲得した。プラスミドpAct1-F(GUS)を用い, そのトランジェント発現を指標として導入条件を調査したところ, ヘリウムガス圧5.0kg/cm_2,発射距離12.5cm, チャンバー内圧76cmHgで最も高いGUS遺伝子発現が認められた。さらに, プラスミドpAct1-F(GUS)およびpDM302(bar)を用いた同時形質転換では, 1mg/lビアラホスを添加したMS寒天培地で15個のカルスの増殖が認められ, その後, 同濃度のビアラホス添加MS液体培地で継代培養したところ, 旺盛に生長している耐性細胞を1系統得ることができた。この耐性細胞について, PCR法により導入遺伝子を検索したところ, 用いたプラスミドと同サイズである402bpのbar遺伝子断片を検出することができた。
著者
尾形 昭逸 実岡 寛文 松本 勝士
出版者
日本草地学会
雑誌
日草誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.34-42, 1985
被引用文献数
2

暖地型飼料作物ダリスグラスCV.九州5号(Da),ローズグラスCV.カタンボラ(Ro),バヒアグラスCV.コモン(Ba),ソルガムCV.スィート(SS),ソルガムCV.ランチャー(Rs),トウモロコシCV.スノーデント1号(Zm),シコクビェ(Am),ハトムギ(Ha)を自動潅水装置で土壌水分をpF1.7,pF2.3,pF2.8の3水準に調節した水分処理区と無潅水区を設けた実験圃場下で栽培し,地上部・根部生育量,葉の水ポテンシァル,気孔抵抗,無機成分含有率を測定し,暖地型飼料作物の水ストレス耐性の草種間差と水ストレス耐性機構の解析を行なった。1)最高収量区に対する無潅水区の地上部相対生育量は,Da>Ro≧Ba>Rs>SS>Zm>Am>Haの順に大で,水ストレス耐性はDa,Ro,Baで高く,Zm,Am,Haで低く,Rs,SS,で中間的耐性を示した。2)水ストレスによりDa,Baの根重は増加,Ro,Zm,SS,Haでは低下し,その低下割合は水ストレス耐性の低い草種で大であった。また,水ストレスにより根部乾重/地上部乾重比(R-T比)は,水ストレス耐性の高い草種でより高い傾向にあった。3)葉の水ポテンシャルは,水ストレスにより低下し,その低下は,Da<Am<Ba<Rs<SS<Ha<Ro<Zmの順に大で,水ストレス耐性の低い草種の葉の水ポテンシャルの低下は大であった。4)気孔抵抗は,水ストレスにより増加し,その増加は,Zm>Ha>Rs>SS>Am>Ba>Da>Roの順に高く,水ストレス耐性の低い草種の気孔抵抗の増加は大であった。5)無機成分吸収量は水ストレスにより低下し,その低下割合は水ストレス耐性の低い草種で大であった。また,水ストレス耐性の低い草種ではカリ,カルシウム,マグネシウムに比較し,窒素,りん吸収量の低下が大であった。
著者
赤嶺 光
出版者
日本草地学会
雑誌
日草誌 (ISSN:04475933)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.286-290, 2008
参考文献数
12

暖地型牧草による自給飼料生産基盤の特性。沖縄の各島々は隆起サンゴ礁によって形成され、海岸線は特色のある海浜植生でおおわれている。サンゴ礁は、熱帯性の海洋環境で形成されるものであり、わが国では琉球列島にのみ見られる。ここに発達した植生は、熱帯に類似性を示し、マングローブ植生と共に熱帯海浜植生の北限に当たるもので最も沖縄らしい植生といわれている。隆起サンゴ礁上の海岸植生をみると、海水のしぶきを浴びるようなところに群生するイソフザギ群落、それに続いてコウライシバ群落やイソマツ・モクビャッコウ群落がある。さらに内陸には、ミズガンピ群落、クサトベラ・モンパノキ群集となりアダン群集へと続く。このような礁原に見られる植生が、亜熱帯沖縄を特徴付ける景観を形成している。海岸の隆起サンゴ礁の風化が進んだ平坦地には、コウライシバが、風衝性の植物群落として発達したのを見ることができる。沖縄本島恩納村万座毛や国頭村辺戸岬、久米島北海岸、宮古島東平安名崎、石垣島御神崎などである。また、沖縄本島より南西へ約500 kmに位置する与那国島には、このようなコウライシバ群落を利用した放牧が行われている。そのため、コウライシバを優占草種とする広いシバ型草地が出現し、放牧家畜の存在と相まって与那国島独自の景観を呈している。