著者
原田 亜季 伊藤 さやか 馬場 きみ江 好田 稔規 水津 智樹 藤嶽 美穂代 山口 敬子 藤田 芳一
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 = Japan analyst (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.58, no.8, pp.681-686, 2009-08-05
参考文献数
23

アシタバ含有カルコン誘導体の4-Hydroxyderricin(以後{Hy}とする)及びXanthoangelol(以後{Xa}とする)を用いるチタン(IV)の新規吸光光度法を開発した.{Hy}の場合,モル吸光係数(&epsilon;)は,&epsilon;=6.24×10<sup>4</sup> L mol<sup>-1</sup> cm<sup>-1</sup>,相対標準偏差(RSD)は0.65%(<i>n</i>=6),{Xa}の場合&epsilon;=6.02×10<sup>4</sup> L mol<sup>-1</sup> cm<sup>-1</sup>,RSD=0.53%(<i>n</i>=6)であった.{Hy}と{Xa}は共に,従来のチタン(IV)吸光光度法に比べ,共存物質の影響も極めて受けにくく,選択性にも優れている.また,本法を,酸化チタン含有用品中のチタン(IV)分析に応用したところ,測定値,回収率とも良好な結果が得ることができた.これらの天然色素が分析用有機試薬として十分利用できることを認めた.
著者
〓刀 正行 藤森 一男 中野 武 原島 省
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 = Japan analyst (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.51, no.11, pp.1001-1008, 2002-11-05
参考文献数
8
被引用文献数
4 4

人為起源の有害化学物質による海洋汚染は, 様々な輸送過程を経て全球的な規模の汚染へと進みつつある. 本研究は, フェリーを観測プラットフォームとして海水中の有害化学物質の存在状態とその動態を従来に比較して時間的・空間的に密な観測態勢を確立することにより明らかにするものである. 海水中の低濃度有害化学物質を高密度に観測するためにポリウレタンフォームを抽出剤とする固相抽出法を用いたフェリー搭載型連続濃縮捕集システムを開発し, 同システムにおける最適捕集条件を把握するとともに, 大阪-沖縄間の航路における観測を実施した. また, システムの一部自動化を実施した. 同航路上における有害化学物質は, 主にHCH, クロルデン, ノナクロルなどの農薬を中心として, 数pg/lから数百pg/lの広い濃度範囲で検出された. &beta;-HCHは, 瀬戸内海の大阪湾から数百pg/lの比較的高い濃度で検出された以外は, 太平洋沿岸域で100pg/l前後, 黒潮及び沖縄周辺で100pg/l以下と低濃度であり, 季節や気象条件の変化に関係なくほぼこの傾向が見られた. 一方, &alpha;-HCHの濃度分布はおおむね&beta;-HCHと類似しているが, 気象条件 (輸送過程の変化) によりその濃度がかなり変化することが明らかとなった. また, クロルデンは, 多くの観測域で数pg/l程度と極めて低濃度であり, ほとんどの地点で検出限界近くであったが, 瀬戸内海及び沖縄近海で若干高い傾向が見られた. ノナクロルは, クロルデンよりも更に濃度及び変化が少ないが, 検出される位置はクロルデンと類似している. これらの濃度分布及びその変動は, 使用が禁止された以後も様々なリザーバーに蓄積している有害化学物質が徐々に再放出しているか, あるいはより汚染度の高い地域から輸送されてきていることを示唆している.
著者
宇野 豊三 中川 照真 松本 幹生
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.20, no.10, pp.1245-1249, 1971 (Released:2010-02-16)
参考文献数
8
被引用文献数
2 2

ガスクロマトグラフ試料室中におけるクエン酸の熱分解反応を検討し,その分解生成物に,よるクエン酸の定量法を考案した.180~360℃における熱分解生成物は,無水イタコン酸,無水シトラコン酸およびアセトンであることが標品との同定により確認された.これら生成物のうち無水イタコン酸と無水シトラコン酸について分解の温度依存性などの基礎的検討により得られた知見に基づいて,分析条件を設定した.すなわち,試料室温度(分解温度)250℃,カラム充てん剤20% PEG 20MクロモゾルブW(60~80メッシュ),カラム温度175℃,カラム長さ1.5m,キャリヤーガス窒素45ml/min,検出器水素炎イオン化型であった.本法をミグレニン製剤中のクエン酸の定量に応用し,満足すべき結果を得た.
著者
伊東 琢史
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.44, no.4, pp.297-300, 1995-04-05

A flow-injection spectrofluorometric method was devised for the determination of gold (III) based on the fluorescent oxidized product of kojic acid. The maximum wavelengths of the excitation and emission spectra of the oxidized product are 375 and 495nm, respectively. The carrier solution (0.1 M sodium chloride) and buffer solution (pH 7.5) containing 8×10^<-3>M Kojic acid were each pumped at 1.5ml min^<-1>. The length of the reaction coil was 1 m. The present method allows the determination of 1〜10μg ml^<-1>of gold (III) based on 100μl injection volume. The relative standard deviation of 1.2% (n=9) was obtained at 3μg ml^<-1>of gold (III). The sample chroughput was about 20h^<-1>, Palladium does not interfere with up to 50-fold amounts under masking with nitrilotriacetic acid.
著者
松崎 浩司
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.39, no.12, pp.823-827, 1990-12-05
被引用文献数
3 4

黒鉛炉AASによるインジウムの定量に対する共存塩化物の干渉の抑制及びインジウムの測定感度の向上について検討した.ニッケルとアルミニウムの硝酸塩の共存はインジウムの原子吸収感度を増加させる.一方EDTAはインジウムと共存陽イオンに対してマスキング剤として作用し, 塩化物は塩化アンモニウムとして乾燥・灰化過程で容易に除去されるので, 塩化物干渉が抑制される.マスキングの効果は酢酸塩の添加においても認められた.ニッケルとアルミニウムの硝酸塩及びEDTAアンモニウム塩の混合物をマトリックス修飾剤として試料溶液に添加する方法により, 未添加の場合に比ベインジウム感度は20倍上昇し, 塩化物の許容共存量は400〜1000倍に増加した.
著者
関 集三
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.6, no.11, pp.737-749, 1957-11-05 (Released:2010-02-16)
参考文献数
28
被引用文献数
1
著者
鈴木 正己 武内 次夫
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.9, no.2, pp.179-181, 1960
被引用文献数
2

吸光光度法によるウラン中のコバルトの定量方法として,R.W.Baneはコバルト・チオシアン酸錯塩とテトラフェニルアルソニウムクロライドとの反応生成物をクロロホルムで抽出する方法を応用し,J.M.Chiltonはコバルト,ニッケルおよび銅の三者をジエチルジチオカルバミン酸ナトリウムで定量している.前者の方法は微量物の定量には感度が十分でないし,また特殊の試薬を用いるのが欠点である.後者の方法では三元素の量的関係が重要であり,またコバルトの感度がニッケルおよび銅にくらべて低いため,コバルトの量が少ないと定量が困難である.<BR>ニトロソR塩はコバルトの定量試薬としてもっとも感度のよいもので,微量コバルトの定量にしばしば用いられているが,この種の方法により金属ウラン中の微量コバルトの定量をおこなった報告がみられないので,著者らはニトロソR塩を用いる核燃料金属ウラン中の微量コバルトの定量方法を研究した.<BR>ウラン中の微量コバルトを定量する場合,多量のウラン共存のためおよびウラン中の共存不純物たとえば鉄などのため直接この試薬を利用することはうまくいかなかった.したがってウランからコバルトを有機錯化合物として適当な有機溶媒で抽出し,分離濃縮してニトロソR塩で微量コバルトの定量をおこなった.分離濃縮の手段としてジチゾン,ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウムなどを用いる抽出が考えられるが,試薬の調製,抽出の際のpH範囲などを考慮してジエチルジチオカルバミン酸ナトリウムが好適とおもわれた.したがって,この実験ではコバルトをジエチルジチオカルバミン酸錯化合物として分離したのち,抽出液中のコバルトをニトロソR錯化合物として定量する方法を検討した.その結果試料1gを使用したとき0.5ppm程度のコバルトの定量ができるようになった.
著者
大歳 恒彦 塩見 哲也 戸村 健児 橋本 芳一
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.25, no.9, pp.620-625, 1976
被引用文献数
1 3

中性子放射化分析の多元素同時分析における標準試料の簡易調製法及び,その保存性について検討した.大気中浮遊粒子状物質の非破壊分析に用いる標準試料を例として,短寿命核種の11元素及び長寿命核種の24元素について,そのグルーピングによる調製の簡易化をはかるとともに,約半年間の期間における各々の単一元素標準溶液(単一標準液)及び多元素混合標準溶液(混合標準液)の保存性を調べた.その結果,i)混合標準液の保存性は単一標準液と差異が認められない.ii)22元素(銀,アルミニウム,金,バリウム,臭素,カルシウム,塩素,コバルト,クロム,セシウム,ユウロピウム,鉄,ガリウム,インジウム,カリウム,ナトリウム,ニッケル,スカンジウム,サマリウム,チタン,タングステン,亜鉛)については約6か月にわたって濃度が不変であった.iii)11元素(ヒ素,セリウム,銅,ハフニウム,ランタン,ルテチウム,マグネシウム,マンガン,セレン,トリウム,バナジウム)についてはわずかではあるが濃度が減少した.iv)アンチモンについては標準液の保存は不適当であることが結論された.又,混合溶液の使用によって,これまで標準溶液の調製に必要とした延べ人員約10人日の労働力が(2~3)人日に減少した.
著者
荻野 経子 扇内 秀樹 保母 敏行 荻野 博
出版者
公益社団法人日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.37, no.9, pp.476-480, 1988-09-05
被引用文献数
1

歯が象げ質中のアスパラギン酸(残基)のラセミ化反応を利用する年齢推定法において,一連の分析操作過程をより深く理解することはより正確な分析を行うために重要と考える.本実験では特にD/L比の測定に直接影響を及ぼすと思われる歯が象げ質の酸加水分解過程について検討した.実験には年齢既知のヒトの第三大きゅう歯(歯冠部象げ質)を用い,酸加水分解条件のうちの酸濃度,温度,時間について速度論的に,かつ分解条件の変動による推定年齢への影響について検討した.その結果,既報で設定した加水分解条件(6M HC1,100℃,6時間)を用いる場合,酸濃度,時間がそれぞれ±0.5M,±0.5時間変化してもほとんど影響しないことが明らかになった.
著者
長島 弘三
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.4, no.6, pp.395-400, 1955

化学分析では,重量分析にはもちろん,熔融,灼熱,濾過等にるつぼを用いることが多く,種類も通常の灼熱秤量,熔融用の他に,種々の濾過るつぼや酸素や窒素気流中で加熱するための特殊な形のものもある.しかしそれらの特殊のるつぼは分析法も進歩せず,分析化学者の主要な目標が原子量の測定にあって,特殊な沈殿形,秤量形を選ばざるを得なかった先人の苦闘の跡と称すべきものが多く,沈殿形,秤量形も楽なものが選べるようになった現在では特殊なるつぼは殆んど用いられなくなった.殊に有機試薬等の進歩により沈澱は焼灼せずに秤量可能のものが多いので,多くはガラス製濾過るつぼで事足り他の濾過るつぼの必要性も少くなった.使用の稀なものも含めて代表的なるつぼを挙げる.<BR>1.濾過るつぼ:グーチるつぼマンローるつぼ(以上は濾層を自分で作る)ガラス製,石英製,磁製の濾過るつぼ(濾層ができている)<BR>2.灼熱および熔融用のるつぼ:白金(純Pt,Pt-Cu,Pt-Ir,Pt-Rh合金製等)金(純Au,Au-Cu,Au-Pd合金等がありアルカリ熔融用)銀(アルカリ熔融用)ニッケル,鉄,石英,磁製,タンタル(Taは殆んど白金と同様に使える,王水に耐える)ジルコニウム(アルカリ熔融に最適といわれる)アルミナ,トリヤ,ジルコニヤ,ベリリヤ(以上4種は冶金或いはその研究用に)黒鉛(分析用ではないが炭酸ナトリウムの熔融に耐える.多量の試料の分解に用いて便.高温の実験のさやるつぼ.熔融塩電解に際して電極兼用のるつぼにも使われる).<BR>3.酸素,窒素等の気流中で灼熱するために作られたものとしては,磁製,白金製のるつぼの蓋に側管が接属して,外から気体を送るように考案されたものがある.<BR>1および2の各種のるつぼのうち,現在定量分析に多く用いられているものにつきその性質,使用法を述べる.
著者
宮川 晃尚 岡田 哲男
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.68, no.8, pp.549-558, 2019

<p>超音波−重力複合場は粒子の粒径にはよらず,密度と圧縮率などの音響物性に応じて,粒子を異なる位置に浮揚させる.本論文では,粒子の表面あるいは内部で起こる反応によって粒子の音響物性に変化を誘起し,浮揚位置から高感度計測や反応評価を行った研究について述べる.たとえば,反応を介してマイクロ粒子に金ナノ粒子(AuNP)を結合することでマイクロ粒子の密度変化を誘起できる.マイクロ粒子の浮揚位置と,結合したAuNP数の間には直線関係があり,その結果,浮揚位置は反応に関与した分子数に対して直線的に変化する.マイクロ粒子とAuNPの結合にかかわる反応の適切な設計により,タンパク質,補酵素,DNA,RNAなど広範な物質の高感度計測が可能である.また,イオン交換反応はイオン交換樹脂の密度及び圧縮率を変化させる.イオン交換樹脂粒子の浮揚位置の経時変化を追跡することで,樹脂粒子内部で起こるイオン交換反応の評価が可能である.本総合論文では高感度計測法及び反応の動的評価法について,著者らの研究結果を中心に述べる.</p>
著者
山本 勇麓 岡本 信子 峠 暎二
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.16, no.10, pp.1034-1039, 1967
被引用文献数
2

水溶液中に微量のテトラフェニルホウ素酸ナトリウム(カリボール)が存在する場合,クプロイン-銅(I)を含むクロロホルム溶液と振り混ぜると,カリボールの陰イオンが有機相へ抽出されることを見いだした.このとき,有機相の吸光度が水相中のカリボール濃度に比例するので,カリボールを比色定量するための諸条件を検討した.その結果,カリボール8×10<SUP>-6</SUP>~4×10<SUP>-5</SUP><I>M</I>の範囲でベールの法則に従うこと,およびpH3.8~5.0の範囲で一定の抽出が得られることがわかった.この原理をカリウムの間接的な比色定量法に適用した.すなわち,カリウム20~200μgの範囲で検量線が得られた.<BR>さらにこの方法を海水あるいはタバコ中のカリウムの定量に適用した.試料溶液に過剰のカリボールを加え,過剰のカリボールをクプロイン-銅(I)キレートによりクロロホルムに抽出して,550mμにおける吸光度を測定する.海水のように塩素イオンを多量に含む試料は陰イオン交換樹脂により前処理したのち本法を適用してよい結果を得た.
著者
山下 浩 尾川 裕介 前川 尚
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.511-514, 2007 (Released:2007-10-04)
参考文献数
21
被引用文献数
1 4

Spherical porous titania particles were synthesized by a sol-gel process from titanium tetraisopropoxide (TTIP) in a W/O emulsion. These particles were obtained by the addition of diethanolamine (DEA), methanol and colloidal silica particles. The molar ratio of TTIP, DEA, methanol and H2O was 1 : 1.5 : 4 : 20. Spherical titania particles could be synthesized by a stepwise increasing-temperature process. This process was carried out by stepwise emulsification at 30°C for 30 min, at 40°C for 30 min and at 50°C for 2 h. After calcination at 500°C, the SiO2 parts in the particles were extracted by a 3 M NaOH aqueous solution. The specific surface area of the particles was 362 m2 g−1. The peak pore-diameter of the particles was 6 nm.
著者
吉村 長蔵 宮本 清茂
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.26, no.6, pp.371-375, 1977
被引用文献数
1

ジメチルホルムアミド(DMF)中の金属塩化物のEDTAによる伝導度滴定において二,三の塩の添加による変曲点(反応点)の単一化を検討した.EDTAによる伝導度滴定では,置換反応の後にキレート反応が起こり両方の反応点が順次現れる.置換反応ではEDTAのカルボキシル基のプロトンにDMFと金属塩化物との付加陽イオン種が置換する点として4:1,2:1の反応比の点に変曲点が現れ,その後に1:1のキレート反応点を得る.このように種々多くの点が得られ複雑なため,本報では二,三の塩の添加により変曲点を少なくすることを試み,併せて二者共存時のEDTAによる示差滴定を検討した.シュウ酸,硝酸,硝酸リチウム及び過塩素酸アンモニウムを添加すると置換反応点の2:1がマスクされ変曲点を少なくすることができた.
著者
河野 直子 矢野 良子 長島 弘三
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.25, no.9, pp.649-652, 1976

In order to clarify synergistic effect of organic bases in solvent extraction of rare earth metals, the stability of complexes, HPi<SUP>+</SUP>[M(TTA)<SUB>4</SUB>]<SUP>-</SUP>(HPi<SUP>+</SUP>:&gamma;-picolinium cation, TTA : thenoyltrifluoroacetonate anion, M: Y and La) in basic acetone and in basic dichloromethane was studied by PMR spectroscopy. The La-complex dissociated into a tris-complex in acetone as follows:<BR>HPi<SUP>+</SUP>[M(TTA)<SUB>4</SUB>]<SUP>-</SUP>&rarr;M(TTA)<SUB>3</SUB>+ HTTA+ Pi&hellip;(I)<BR>It was the same reaction that had been proposed by the authors for the Y-complex in acetone. In dichlorometane, both complexes were more stable and the reaction (I) could not be observed. With addition of tributylphosphate (TBP) to acetone solution of the La-complex and to dichloromethane solutions of both complexes, the following reaction, also already proposed for the Y-complex in acetone, occured:<BR>HPi<SUP>+</SUP> [M(TTA)<SUB>4</SUB>]<SUP>-</SUP> <I>n</I>TBP<BR>&rarr;M (TTA)<SUB>3</SUB><I>n</I>TBP+HTTA+Pi&hellip;(II)<BR>Effect of metals or solvents on the equilibrium constant of the reaction (II) could be estimated. The La-complex has a larger constant than the Y-complex, and as for each complex, a larger constant was obtained in acetone than in dichloromethane.
著者
茅根 創 山本 将史 朝海 敏昭
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.70, no.6, pp.301-308, 2021
被引用文献数
1

<p>地球温暖化の将来と抑制策の鍵となる,海洋の炭酸系の計測可能な四つのパラメーターpH, <i>p</i>CO<sub>2</sub>, 全炭酸,全アルカリ度の計測技術の現状をまとめた.採水試料を実験室でバッチ計測する技術を,センサーによる現場観測,さらに自律したブイやフロートで自動計測する技術に改良して,点と線の観測から立体・経時観測することが求められる.実用的な計測における最良の精確さは,pH, <i>p</i>CO<sub>2</sub>, 全炭酸,全アルカリ度それぞれ,0.002 pH, 2〜5 μatm, 2〜4 μmol kg<sup>−1</sup>, 2〜3 μmol kg<sup>−1</sup>である.自動計測が実用化されているのはpHと<i>p</i>CO<sub>2</sub>だが,どちらも炭酸系の極微量成分で,同期して変化するため,これら二つから全炭酸と全アルカリ度を計算すると,それらの計算値の不確かさは,実測値の不確かさより大きくなる.精確に炭酸系を決定することができるpHと全アルカリ度の自動計測システムの開発が期待される.どのパラメーターも,試料試薬を添加したり,気体透過膜でCO<sub>2</sub>を液相に抽出したのちに,液相のpHを計測することによって求めることができるので,高圧の深海の海水でも安定的なpH計測技術の開発が鍵である.</p>

1 0 0 0 11油脂

著者
浅原 照三 山下 健二郎
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.10, no.12, pp.115R-120R, 1961

1959~60年の間の油脂の分析に関する研究発表の概要をここにまとめてみることにする.なお,わが国の油脂全般の研究業績についてはすでにまとめられている.以下便宜的に植物油脂,動物油脂,脂肪酸,ロウ,ステロイド,複合脂質,洗剤およびその他の各項目にわけて記述する.
著者
斎藤 恭一 小島 隆 浅井 志保
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.66, no.4, pp.233-242, 2017

不溶性フェロシアン化コバルト及びチタン酸ナトリウムは,放射性核種を含む汚染水から,それぞれセシウムイオン及びストロンチウムイオンを特異的に捕捉する.これらの無機化合物の沈殿を,放射線グラフト重合法によって市販の6-ナイロン繊維に接ぎ木した高分子鎖内で析出させた.それらの沈殿が多点の静電相互作用に基づいてグラフト鎖に巻き絡まるという担持構造が示唆された.作製された不溶性フェロシアン化コバルトあるいはチタン酸ナトリウム担持繊維は,従来の粒子状吸着材,例えば,ゼオライトやSrTreat(チタン酸ナトリウム担持樹脂)比べて,吸着速度は大きかった.市販の粒子状吸着材と比較して無機化合物重量あたりの吸着容量は大きかった.
著者
河端 俊治 松居 正己 石橋 亨 中村 昌道
出版者
公益社団法人 日本分析化学会
雑誌
分析化学 (ISSN:05251931)
巻号頁・発行日
vol.21, no.10, pp.1326-1332, 1972
被引用文献数
8

食品中の<I>N</I>-ニトロソアミンの分析にガスクロマトグラフィーを応用するために基礎的な分析条件の検討を行なった.熱イオン化検出器のエミッション電極はコイル状の白金-イリジウム合金線に水ガラスを融着したものを用いた.<BR>分離管にポーラスポリマービーズを用いた場合は<I>N</I>-エトロソアミンと妨害成分として考えられるピラジンとその誘導体の分離がわるい.また,保持時間と保持指標をPEG 6000と Versamid 900 の分離管で求めたが,PEG 6000では<I>N</I>-ニトロソアミンの一部が<I>N</I>-ニトラミンに変化する.<BR>キャリヤーガスは窒素ガスよりもヘリウムガスが微量の<I>N</I>-ニトロソアミンの分析によい結果を示した.<BR>食品中の<I>N</I>-ニトロソアミンの分析の応用を,試作したたらこで行なったが,1 ppbのジメチルニトロソアミンの定量ができた.