著者
山田 修
出版者
日本マイコトキシン学会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.187-190, 2013-07-31 (Released:2013-12-10)
参考文献数
7
被引用文献数
1

黒麴菌は,沖縄の泡盛や九州地方での焼酎造りに使われている有用糸状菌であり,製麴中に大量のクエン酸を生産することでもろみを酸性にし,暖地での醸造に適しているとされている.黒麴菌は,1901 年乾により Aspergillus luchuensis として初めて報告されたが,その後も A. awamori など複数の株が報告されており,その分類には混乱が見られる.そこで,黒麴菌について分子生物学的な解析を行い,黒麴菌は,A. niger などとは違う種であること,また,カビ毒 OTA 非生産性であることを明らかとした.黒麴菌の有用性,安全性から A. luchuensis とすることを提案している.
著者
加藤 雅士 志水 元亨
出版者
日本マイコトキシン学会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
pp.70-2-2, (Released:2020-04-14)
参考文献数
9

2015年の国連サミットで採択された持続可能な開発目標(SDGs)が,最近特に注目を集めています.持続可能な世界を実現するための17の目標の内いくつかの目標は,微生物研究が対象とする課題と少なからず関係があると思われます.本稿では,SDGsとの関連を考慮しつつ,糸状菌によるバイオマス分解に関して筆者らの最近の研究について紹介をいたします.
著者
局 博一 花房 真和
出版者
日本マイコトキシン学会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.66, no.2, pp.129-143, 2016-07-31 (Released:2016-09-06)
参考文献数
78
被引用文献数
2

トリコテセン系カビ毒の毒性をT-2トキシンおよびDONを中心にして述べた.これらのトキシンは急性影響および慢性影響として,生体の形態や機能に対して広範囲の毒性をもたらす.in vitro,in vivo の多くの実験系で濃度・用量依存性の細胞障害や臓器障害が報告されている.アポトーシスが広範囲の器官,細胞系列において観察されており,細胞障害における酸化ストレスの役割が注目されている.近年,トリコテセン系カビ毒によるアポトーシスの発現メカニズムや酸化ストレス障害が詳しく調べられている.アポトーシスを起こす機序として,リボソーム-MAPK(JNK/p38),DNA損傷,デスリセプター/カスパーゼ-8の各経路を介する経路が考えられている.
著者
堀江 義一
出版者
日本マイコトキシン学会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.1983, no.18, pp.2-5, 1983-12-30 (Released:2009-08-04)
参考文献数
22

オクラトキシン(OCT)は1965年にScottによって,南アフリカ産トウモロコシから分離されたAspergillus ochraceusから最初に発見されたマイコトキシンで,わが国ではNatori et al.によってアズキ,トウガラシ粉より分離されたA.ochraceusから最初に報告され,ついで宮木ら,Yamazaki et al.によって宮城県および千葉県産の精白米,玄米より分離されたA. ochraceusからも報告されている. オクラトキシンは発見当初,肝毒性を示すとされていたが,近年では強い腎毒性について注目されている.しかし,わが国においてはA.ochraceusの分布は一部食品をのぞいて比較的少なく,また,家畜などに対する中毒例も見られず,穀類をはじめとする食品への自然汚染例も極めてわずかで一部の研究者をのぞいて注目されるにはいたらなかった.しかし,近年,北ヨーロッパを中心にPencillium viridicatumを原因菌とするブタの中毒や,アメリカにおけるA. ochraceusを原因菌とする家禽の中毒が多数報告され,Kanisawa and SuzukiによるオクラトキシンA(OCT-A)の発ガン性が報告されるにいたり,近年再評価されつつある. 今回,ここでは現在までに報告されているOCT生産菌と,その分類について報告し,若干の評価を加えたい.
著者
橋本 ルイコ 浅野 勝佳 渡嘉敷 唯章 陰地 義樹 廣瀬(安元) 美奈 高良 亮 豊里 哲也 吉野 敦 池端 真美 劉 瑩 久米田 裕子 横山 耕治 髙橋 治男
出版者
日本マイコトキシン学会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.63, no.2, pp.179-186, 2013-07-31 (Released:2013-12-10)
参考文献数
19
被引用文献数
4 6

最も普遍的に存在するカビのひとつ,A. niger にマイコトキシンの産生性が発見され,食品工業上重要な役割を担う A. niger や沖縄で泡盛の醸造に伝統的に用いられてきた黒麹菌の安全性が問題視されている. また,A. niger とその近縁種である黒麹菌は形態的に類別することは困難であることから,ミトコンドリアチトクローム b DNA 遺伝子などを用いて分子遺伝学的に解析し,これらの菌を正確に分類するとともに,マイコトキシン産生性との関係を明らかにすることによって黒麹菌など実用株の安全性についての検証を行った.
著者
一戸 正勝 斉藤 朋子 岡野 清志
出版者
日本マイコトキシン学会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.109-114, 2001-07-31
参考文献数
8
被引用文献数
1 2

イラン産の輸入ピスタチオナッツについてアフラトキシン生産性を有する<i>Aspergillus flavus</i>の汚染状況について調査研究を行った.輸入港において,検査対象となった生ピスタチオナッツおよび生産地が特定された生ピスタチオナッツについてアフラトキシン生産菌の分布状況を調査したところ,行政検査でアフラトキシン陽性となった試料では<i>A. flavus</i>のアフラトキシン生産菌の比率が高く,陰性試料では<i>A. flavus</i>の検出量が多い場合でも生産菌の比率が低かった.種実の内果皮と仁に分けて菌分離を行ったが,個々の検査粒により異なっており,一定の傾向はみられなかった.イラン国内のピスタチオ生産地域により,アフラトキシン生産菌の分布が異なっていた.
著者
Kyoko Kanamaru Saki Hayashi Kensuke Kojima Tetsuo Kobayashi
出版者
日本マイコトキシン学会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.49-56, 2015-01-31 (Released:2015-04-22)
参考文献数
24
被引用文献数
1

Reactive oxygen species (ROS) are high reactive compounds, which are produced on the process of oxygen consumption in aerobic organisms. ROS can be vanished by several enzymes, but excess of ROS cause damage on the organisms by the oxidation of DNA, proteins and lipids and so on. In this short review, you will see the general information about ROS (how and where ROS are produced and vanished), and then our resent reports, which show the involvement of His-Asp phosphorelay signal transductions into the control of ROS production in Aspergillus nidulans.
著者
ホッセン シャリフ Md. 吉田 めぐみ 中川 博之 長嶋 等 岡留 博司 中島 隆 久城 真代
出版者
マイコトキシン研究会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.62, no.2, pp.77-82, 2012-07-31
参考文献数
17
被引用文献数
2

国産秋まき小麦の製粉過程におけるフザリウム属マイコトキシン・ニバレノールの動態を解析した.ニバレノール濃度が異なる2種類の小麦子実を用いてそれぞれ試験製粉を行い,6つの粉画分(ブレーキ粉:1B,2B,3B,ミドリングス粉:1M,2M,3M)と2つの外皮画分(大フスマと小フスマ)を得た.また可食部となる上質粉は1B,1M,2Bおよび2Mより,また末粉は3Bおよび3Mより作製した.上記4種類の試料(上質粉,末粉,大フスマおよび小フスマ)についてHPLC-UV法によりニバレノール含量を分析した.その結果,ニバレノール濃度が異なる2種類の小麦子実試料ともに製粉画分におけるニバレノールの分布は類似のパターンを示した.
著者
菅原 幸哉
出版者
日本マイコトキシン学会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.61, no.1, pp.25-30, 2011-01-31 (Released:2011-02-01)
参考文献数
16
被引用文献数
3

近年,植物中に共生する微生物「エンドファイト」として,各種の植物から様々な微生物が報告されており,共生の効果による植物の耐虫性の向上や生育促進などが注目されている.中でもイネ科植物に共生するNeotyphodium属の糸状菌(Epichloë属菌の無性世代:エピクロエ・エンドファイト) は,種子伝染で世代を超えて植物中に維持され,宿主植物の耐虫性や耐乾性などを向上させることから,農業への利用が進められている.家畜毒性を持つ菌株も多いことから利用は当初,芝草などの緑化植物に限られていたが,近年,家畜毒性のない菌株を選抜しての牧草での利用が成功し,利用範囲が大きく拡大した.食用作物への利用も視野に入りつつあり,今後の関連研究が注目される.
著者
大城 直雅
出版者
日本マイコトキシン学会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.68, no.1, pp.49-53, 2018-01-31 (Released:2018-02-27)
参考文献数
22

海産生物毒(マリンバイオトキシン)による食中毒は,件数は少ないながらも毎年発生し,死亡者も出ている.一方,毒化したプランクトン捕食性二枚貝による食中毒の報告は極めて少ない.本稿では,貝毒を中心とした海産生物毒による食中毒と対策(規制)の概要について国内外の状況について概説し,検査法と課題について紹介したうえで,「食品の分析と検査」について議論した.
著者
高橋 治男
出版者
日本マイコトキシン学会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.133-138, 2005 (Released:2006-05-19)
参考文献数
49

1960年代に飼料用落花生粕に発見されたアフラトキシン (AF) はその発がん性や毒性の強さ, また, 汚染食品の広範さなどからマイコトキシン研究の中心となり, 食品などにおける汚染実態, 産生カビの分類・同定などについて, 夥しい報告が蓄積されてきた. この報告では, AF汚染, 中でも落花生とコーンを中心に, 汚染とその産生カビについて近年の研究成果を交え紹介する. また, 近縁化合物で同様に発がん性が知られるステリグマトシスチンについても概説する.
著者
成田 紀子 鈴木 明子 菊池 裕 一戸 正勝 池渕 秀治 田中 東一 沢田 純一
出版者
Japanese Society of Mycotoxicology
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.1992, no.36, pp.39-44, 1992-12-31 (Released:2009-08-04)
参考文献数
8
被引用文献数
2

Seeds of Job's tears (Coix lachryrna jobi var. ma-yuen) are commonly used as herbal drug and health food in Japan, but mycotoxin contamination such as aflatoxin and zearalenone (ZEN) on Job's tears products is often problematic. Thus, a mycological examination on 35 samples of raw seed materials and commercial products of Job's tears was carried out. Aspergillus flavus, Curvularia spp., Bipolaris coicis, Fusarium pallidoroseum (=F. semitecturn), F. equiseti and F. moniliforme were detected as predominant fungi in the samples. Of the Fusarium species isolated, F. pallidoroseurn was most dominant. ZEN producing ability of these Fusariunn isolates on seeds of Job's tears in cultures was measured by HPLC analysis. The isolates of F. pallidoroseum, F. equiseti and F. moniliforme produced ZEN, with maximum yields of 55, 244 ng/g, 137 ng/g and 54 ng/g, respectively. Among tested 12 samples of the commercial Job's tears products, ZEN contamination was found in 3 hulled seeds (21; 25; and 44 ng/g), 2 crucked products (6; 29 ng/g) and 3 powdery products (23; 46 and 116 ng/g).
著者
児玉 基一朗 赤木 靖典 髙尾 和実 柘植 尚志
出版者
Japanese Society of Mycotoxicology
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.65, no.1, pp.57-62, 2015
被引用文献数
1

Mycotoxins and phytotoxins are fungal secondary metabolites that exert toxicity against complex animals (including humans) and plants, respectively. They were originally categorized as distinct toxic chemicals; however, this is now considered an inappropriate classification for toxins from plant pathogenic fungi. Fumonisins (mycotoxin) and AAL-toxins (phytotoxin) are produced by <i>Fusarium</i> and <i>Alternaria</i> pathogens, respectively, and they share a common chemical structure and biological activity. It is therefore possible that the biosynthetic pathways of the two toxins have a common evolutionary origin. Comparative studies are therefore important to determine the molecular mechanisms behind the evolution and diversification of fungal secondary metabolites. Recent development of fungal genomics and functional analysis of fungal genes could help shed light on the relationship between mycotoxins and phytotoxins. Such studies will contribute to both basic and applied research in a variety of scientific and technical fields.
著者
坪内 春夫 中島 正博 山本 勝彦 宮部 正樹
出版者
Japanese Society of Mycotoxicology
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.1992, no.36, pp.45-48, 1992
被引用文献数
2

The effects of the elimination of fungi and mycotoxins in imported green coffee beans were examined. Each sample was divided into 3 types (22 samples each) ; 1) green coffee beans before handpicking, 2) good beans after handpicking, 3) bad beans after handpicking. All the samples were tested for both fungi and contaminations of ochratoxin-A (OCT-A). OCT-A was detected in 11 out of 22 bad samples (50%, x=6.14 ppb, range 0.08-72.7 ppb), in 7 out of 22 good samples (32%, x=0.49 ppb, range 0.08-7.67 ppb), and in 9 out of 22 samples before handpicking (41%, . x=0.79 ppb, range 0.16-7.20 ppb), respectively. Levels of OCT-A and numbers of fungi in green coffee beans were decreased by the handpicking method.
著者
安元 健
出版者
日本マイコトキシン学会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.73-84, 2013-01-31 (Released:2013-04-25)
参考文献数
10

我が国ではほとんどの魚介毒の検出・定量にマウス毒性試験が用いられる.欧米では,動物愛護に加えて高特異性,高感度,高精度,迅速化を目指した代替法が追求され,実用性の検証が進められている.すでに EU は貝毒の検査を LC-MS と HPLC で実施することを決定した.シガテラ魚類中毒では我々が提案する LC-MS 法機器分析に加えて,レセプター結合試験や ELISA 等の開発が進んでいる.古くから知られていながら未解明な中毒として,横紋筋融解症を紹介する.発生地域はヨーロッパ,北米,南米,アジアにまたがり,原因生物も海水魚,淡水魚,ザリガニと多様である.我が国ではアオブダイ中毒が代表例である.

1 0 0 0 OA 魚の真菌症

著者
畑井 喜司雄
出版者
日本マイコトキシン学会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.1986, no.24, pp.5-8, 1986-12-30 (Released:2009-08-04)

我が国の真菌症に関する研究はまだ歴史が浅く,しかも研究者が少ないために遅々として進展していない現状にある.一方,近年その理由は明らかではないが,新しい真菌症が次から次へと見出されている.魚の真菌症起因菌は分類学的に変形菌類および担子菌類を除く全ての菌類に属しているが,重要な疾病の原因菌が分類学的に明確にされていないものもある. 本題は「魚の真菌症」であるが,魚という場合には通常魚介類,すなわちエビ類,カニ類,貝類,またときには,は虫類のスッポンなど食用上重要とされる水族動物のことを意味することが多い.ここではその概念に従い,我が国で発生が確認された養殖および天然魚介類の真菌症を中心に紹介する. なお,これまで魚介類の真菌症原因菌として報告された主たる菌類は表1に示した通りである.
著者
田中 彰 安藤 直子
出版者
日本マイコトキシン学会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.66, no.1, pp.63-72, 2016
被引用文献数
1

トリコテセン系マイコトキシンは<i>Fusarium graminearum</i>を代表とする<i>Fusarium</i>属やその他の糸状菌が生産する二次代謝産物である.トリコテセンは穀類を汚染する代表的なマイコトキシンであり,汚染された穀物をヒトや家畜が摂取すると下痢や嘔吐,食中毒性無白血球症などの中毒症状を引き起こす.そのため,食物や飼料におけるトリコテセンの混入を調べることは食の安全を守るために非常に重要である.ここでは,LCMSnやimmunoassay,TLC,bioassayによるトリコテセン検出について概説する.
著者
岡野 清志 富田 常義 久米田 裕子 松丸 恵子 一戸 正勝
出版者
マイコトキシン研究会
雑誌
マイコトキシン (ISSN:02851466)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.107-114, 2008-07-31
被引用文献数
1 4

わが国に輸入される生落花生のうち,主要輸入国の試料について,年間,約2,300-3,000 検体について2002 年から2006 年までのアフラトキシン(AF)検査の結果をとりまとめた.5年間の調査期間において,中国,南アフリカ,米国およびパラグアイ産の落花生についてAFB<sub>1</sub>,B<sub>2</sub> が検出されるものとAFB<sub>1</sub>,B<sub>2</sub>,G<sub>1</sub>,G<sub>2</sub> が検出されるものと比較するとともに,わが国のAFB<sub>1</sub> 単独10 μg/kg 規制した場合と,国際的に採用されているB 群,G 群AF を総量15 μg/kg で規制した場合を想定して検査試料数に対する規制値を超える試料の比率を集計した.結果として,試料数の多かった中国産落花生ではAFB<sub>1</sub> 単独規制では0.4-0.8 %が規制値を超え,AFBG 総量規制では0.4-1.1 %が規制値を超えていて,ほとんど同様であった.南アフリカ産落花生でも同様で,AFB<sub>1</sub> 単独規制では0.3-1.0 %,AFBG 総量規制で0.3-1.2 %が規制値を超えていた.輸入落花生由来菌につき,AF汚染の原因となる<i>Aspergillus</i> section <i>Flavi</i> に所属する菌について形態的,AF およびシクロピアゾン酸の産生性,heteroduplex panel analysis(HPA)による識別を検討したところ,中国産AFBG 検出試料の汚染原因は<i>A. parasiticus</i> であったのに対し,南アフリカ産AFBG 検出試料から分離した菌株には<i>A. prasiticus</i> のほかに小型の菌核を多数形成し,AFBG 群を産生する非典型的な<i>A. flavus</i> が存在した.この菌種はsection <i>Flavi</i> に関するHPA においてAfF4 に属する菌株であった.