著者
ファン ミントゥン 吉川 大弘 古橋 武 橘 完太
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.27, pp.115-115, 2011

近似は,データの特徴を把握する上で最も有効な方法の一つである.しかし,ガウス分布や一様分布などを用いた従来の近似手法は,空間的な特徴を含むデータに対して幾何的な性質を考慮していない.本研究では,複素数や四元数の一般形であるGeometric Algebra (GA) が持つ,物体や物体間の空間的な関係を簡潔に記述できるという特徴に着目する.本稿では,GA の一部ともみなすことができるConformal GA (CGA)を用いて,実空間ベクトルからCGA空間のconformalベクトルへの空間変換を行う,新たな近似手法を提案する.提案手法による近似方法では,超球や直線,円弧などの様々な幾何的なデータ分布を表現することができる.本稿では,提案手法を物体の関節位置分布の推定問題に適用し,提案手法の有効性を示す.
著者
渡邊 香 鈴木 秀和
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.27, pp.44-44, 2011

当研究室が出場している中型リーグは,ロボットが完全に自律しており,カメラなどのセンサのみで環境を認識し,判断・行動している.RoboCupでは年々自己位置同定技術の重要性が高まっており,ボールをゴールに運ぶだけでなく,フリーキックやパスなどの戦術的な面でも注目されている.介護・福祉ロボットやホームロボットなど人間と共生するロボットは人と同様の環境認識・行動判断能力が求められている.自己位置同定技術はこれらのロボットへの応用も期待できる.RoboCupにおけるサッカーフィールド環境では様々なセンサを用いることで,自己位置同定に必要な指標をいくつか得ることができる.これらの指標を大きく二つに分類すると,エンコーダによる移動情報や電子コンパスなどから得られる内部情報と,カメラ画像などから得られる外部(周囲)情報に分けられる.本報告では,これらの情報を用いて自己位置同定の検証を行う.
著者
高橋 毅 安東 由紀 西田 眞 遠藤 八郎
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.26, pp.110, 2010

近年,製品の低価格化と高品質を両立させるため,物流システムの効率化による流通コストの削減が求められている.また,小売店の効率経営,インターネット通販の拡大のニーズから多品種少量物流の要請も高まっている.多品種少量物流における集配倉庫の出荷作業では,各オーダーに臨機応変に対応するため,人手に頼っていることが多い.出荷の主要作業はマニュアルピッキングであり,作業時間分析の結果では,歩行時間が作業時間の約52%を占めることが示されている.すなわち,冗長な歩行の低減によるピッキング効率向上は作業コスト低減に大きく寄与すると考える. そこで本研究では,多品種少量物流におけるトータルピッキング作業のモデル化および遺伝的アルゴリズムを用いた巡回経路自動導出法の検討を行った.また,小規模の倉庫を模擬してシミュレーションを行い,自由巡回と比較して提案手法が効率的な経路を選択できることを明らかとした.
著者
重盛 友章 川中 普晴 高瀬 治彦 鶴岡 信治
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.30, pp.206-207, 2014

近年,認知症を患う高齢者数は年々増加傾向にあり,大きな社会的(かつ医学的)問題になりつつある.したがって,認知症を予防すること,および改善は非常に重要となる。そのため,認知症の予防や改善を目的としたロボットセラピーに関する研究が進められている.また現在,高齢者の認知症の進行度を評価するための認知症チェックテストや描画テストが多くの介護施設で行なわれている.しかしながら,被験者がテストであることを意識するためナーバスになってしまい,結果として適切な評価結果を得られない場合も多い.そのため,高齢者にテストであることを意識されずにチェックテストが行われることが望ましい.このような問題を解決するため,筆者らは会話型ロボット・タッチディスプレイを利用した認知症評価システムの開発を進めてきた.本稿では,開発しているシステムに導入するコンテンツの一つとして時計描画テストを取り上げ,描かれた時計画像から認知症のタイプや程度を推定するための特徴抽出方法について検討する.
著者
狩野 達哉 柏熊 宏幸 佐瀬 圭祐 山口 崇志 河野 義広 マッキン ケネスジェームス
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 (ISSN:18820212)
巻号頁・発行日
vol.28, pp.719-722, 2012

近年TwitterやFacebook、LinkedInなどのソーシャルメディアを介したキャリア形成が注目されている。これを受けて本学では学生にソーシャルメディアの利用のリテラシー教育し、就職活動に生かす取り組みがなされている。ソーシャルメディアの利用結果に対し随時教員の指導が行われているが、不適切な発言の抽出には多くのコストを要する。 本研究では、Twitterの発言において文章の感情極性を判定し、不適切な発言の抽出を試みる。TF-IDF法の評価値と単語感情極性対応表を基にした感情極性値を特徴量とし、文章の感情極性を推定する。人間が想定した文章の極性値と推定した極性値を比較検証した。
著者
菅生 雄矢 西崎 一郎 林田 智弘
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 (ISSN:18820212)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.131-131, 2010

本論文では,複数のプレイヤーが決められた順番に意思決定を行っていく展開型ゲームに関する研究を行う.多くの展開型ゲームにおいて,サブゲーム完全均衡は人間の行動を高精度で予測可能であることが知られている.しかし,サブゲーム完全均衡による予測と一致しない被験者実験がいくつか報告されており,ムカデゲームはその1つである.均衡理論ではプレイヤーは合理的であると仮定されているが.現実の人間は必ずしも合理的であるとは限らず,試行錯誤的な意思決定を行うこともある.本研究では試行錯誤的な意思決定構造を模倣できる人工適応型エージェントを用いたシミュレーションモデルにより,ムカデゲームにおける被験者の行動分析を行う.
著者
北 恭成 長壁 篤史 野本 弘平 萩原 康嗣 斉藤 功一
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.29, pp.107-107, 2013

現在,動画配信システムは人々の日々の生活に普及しており,多くの人が楽しんでいる.しかし,従来の閲覧動画選択システムでは自分の好みにあった動画を見つけることは簡単なことではない.また,一度それを見つけると同じカテゴリの動画を選択し続ける傾向がある.その結果,様々なカテゴリから好きな動画と出会うことは難しい. 非平面型タッチパッドは,最近開発された新しい入力デバイスである.これは,平面型タッチパッドと比べユーザの直感的な意図表現を可能とする. 本研究では,非平面型タッチパッドを用い,新しい動画との偶発的な出会いを支援するシステムの提案を行い,また従来のシステムとの比較を行う.実験の結果,提案システムを用いることによりユーザは,普段見るカテゴリだけでなく今までほとんど見たことのない新しいカテゴリ内からも好みに合った動画に出会えることが明らかになった.
著者
川浦 孝之 遠藤 純 土居 安子
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.29, pp.89-89, 2013

本研究は,平成14年度に財団法人大阪国際児童文学館において開発をした子ども向け図書検索システム「本の海大冒険」の使いやすさの向上を目的とする.「本の海大冒険」は,子どもがインターネットを用いて自ら楽しみながら本を探すことのできるコンテンツを搭載した子ども向け図書検索システムである.このシステムで利用している検索対象の書誌データには基本的な書誌情報以外にあらすじや内容を示すキーワードを追加している.このキーワードにより,書名や著者名での検索以外に,利用者が思いついた自由なキーワードでの検索を可能としている.しかし,キーワードの付与は,実際に読んで選書をおこない,選書で残った児童書について子ども向けのあらすじとキーワードの付与をおこなっている.これまでに「本の海大冒険」に搭載している書誌データを用いて,書誌データへの付与が少なくアクセスが多いキーワード(利用者キーワード)と書誌データに付与されている独特なキーワード(提供キーワード)などを検証してきた.また,平成24年度は,提供側のキーワード分類の特徴についてDEMATEL法を用いて分析を行った.この分析では,「本の海大冒険」に搭載している絵本の書誌データに限定して,絵本に付与しているキーワードの中で影響を与えているキーワードや影響を受けているキーワードの分類を行い,絵本におけるキーワード間の影響関係を検証した.本稿では,「本の海大冒険」に搭載している「読みもの」の書誌データに限定して分析し,以前の研究を基に「絵本」と「読みもの」の形態の違いでのキーワードの影響関係の違いを検証する.さらに,「読みもの」を低学年,中学年,高学年に分けた場合のキーワードの影響関係の違いも検証する.この検証により,これまで手作業でおこなってきたキーワードの付与作業の支援に繋がる特徴を見つけたいと考えている.
著者
宇野 健 徳山 陽一
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.26, pp.140-140, 2010

携帯電話とQRコードを利用したスタンプラリー運営システムを開発した.これにより,コスト等の軽減を図るとともに,IT の利点を活かした参加者のルート追跡等の実現を目的とした.このシステムを用い,昨年東広島市で行われた酒祭りにおいて運用実験を行った.運用後のアクセスログ解析により参加者のルート追跡を行うことができた.
著者
半田 久志
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.27, pp.307-307, 2011

近年,CECなどのIEEEが主催する国際会議でビデオゲームを題材とした競技が行われている.Ms.PacManはその一つで,画面キャプチャを行い,キーボードイベントを発生することによりパックマンを制御する競技や,シミュレータ上でゴーストとパックマンの両アルゴリズムを対戦させる競技がある.本稿では,後者のシミュレータ上での競技ソフトを用い,強化学習によるパックマンアルゴリズムの構築を試みる.
著者
原 彰良 黒岩 丈介 諏訪 いずみ 白井 治彦 小高 知宏 小倉 久和
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.27, pp.243-243, 2011

本研究では,ロボカップサッカーシミュレーション(Robo Cup SoccerSimulation:RCSS) 2D リーグにおけるエージェント開発を支援するためのログビューワを開発する. RCSS は実機を使うことなく,コンピュータ上の仮想フィールドで 11 対 11 の自律プレイヤーエージェントがサッカーを行う.プレイヤーエージェント開発者は,自分の開発したプレイヤーエージェントが,意図した戦術通りに動作するかを試合を通して確認しながらプレイヤーエージェント開発を行う.この作業は労力を要し,更に何にどう注目するかで得られる結果も変わり経験が要求される.そこで本研究では,試合ログを使用し,試合の再生に合わせてこれまでのエージェントの軌跡,重心位置及びその軌跡,加えてこれからどう動くのかの軌跡を表示するログプレイヤーの設計と実装を行った. 具体的には,ログに書かれたエージェントの位置座標を利用して,エージェントの軌跡を表示する軌跡表示機能と,チームの重心を表示し,チームの攻守の傾向を把握可能なチームの重心表示機能,及びログ情報から得られるこの後の時点での動作を表示する未来動作表示機能,以上 3 つの機能を持つログプレイヤーである. これら新しい機能を試合の再生に合わせて表示することで,ただ試合を見直すより一度に得られる情報量が増えると考えられる. また,それにより開発者の負担軽減に繋がると考えられる.
著者
金川 晃士 山口 亨
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.22, pp.157-157, 2006

現在住宅対象侵入強・窃盗の侵入犯罪や街頭において敢行される性犯罪などが著しく増加し、安全・安心に暮らせる街づくりが社会に求められている。そこで、人間中心型都市における防犯ロボットを用いた屋外の不審者を検出するシステムを提案する。防犯ロボットには一人乗り用の電気自動車である知的移動体i-mobilityを用いた。システムはファジィ連想メモリシステムに実装され連想推論によって、動作認識を用いた意図認識を行う。意図認識実験において、事例ノードを配置することで帰納的な学習ができ、学習事例を増加することで認識率が向上する。そして、事例の自動追加実験を行いシステムの利便性を向上させる。認識実験についての認識率を示しシステムの利便性を向上させることで、その有効性を示す。
著者
長谷川 健 橋山 智訓 市野 順子 田野 俊一
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.29, pp.153-153, 2013

近年、ゲームに登場するCGキャラクタモデリングは高精細化しており、その動きにもいっそうのリアルさが求められるようになっている。これらのキャラクタの動作は、単に行動を表すだけでなく、プレイヤのキャラクタに対する印象やゲームへの没入感を向上させる重要な役割を果たす。従来、これらの動作を生成するために、モーションキャプチャの利用や、GUIでポーズを作成しキーフレームとして用いる手法などが利用されている。しかし、人手で作ることができる動作の量には限界があり、動的に変化する環境のすべてに対応する動作を作成することは難しい。そこで本研究では、キャラクタの状況に応じて任意の動作を自動生成するシステムを開発することを目的とする。
著者
大曽根 圭輔 鬼沢 武久
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.26, pp.14-14, 2010

本稿では,セブンカードスタッドポーカーにおいて、プレーヤと対話しながらゲームを攻略するパートナーエージェントの構築を目指す.セブンカードスタッドポーカーは不完全情報ゲームであるため,最適な戦略をとる事が難しい.そこで,パートナーエージェントが,ゲームに関するアドバイスを提示し,また,プレーヤからパートナーエージェントに対しても戦略を提示するという対話を通じて,協調し,ゲームを進めることを考える.パートナーエージェントはプレーヤに,ゲームの状況に応じた自身の意思決定および,顔表情を併せて提示し,アドバイスをする.そして,プレーヤが,パートナーエージェントの意見に反論がある場合にはプレーヤからの意見を事例という形で保存し,後のゲームに利用できるようにする.本稿では,評価実験を行い,提案したパートナーエージェントの有効性およびプレーヤから得られたルールについて検証する.
著者
長尾 光悦 川村 秀憲 山本 雅人 大内 東
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.22, pp.201-201, 2006

現在,観光は注目度の高い分野であり,各地方自治体では様々な観光振興が実施されている.これまで,効果的な観光振興のための基礎データとして観光動態情報の調査が実施されてきた.従来の動態情報は,旅行者の流入量やホテル稼働率といった統計情報が主あった.しかし,近年は個人旅行が主流となっており,従来の統計情報だけでは効果的な観光振興を実施することは困難である.したがって,各旅行者の詳細な観光行動を調査分析可能な方法が必要とされている.本稿では,GPSを利用することによって個人旅行者の位置情報を獲得し,この位置情報から観光行動に関する情報を抽出・分析する手法を提案する.効果的な観光振興を実現するためには,滞在した施設名等の旅行者の詳細な行動情報が必要になる.本研究では,このような詳細な情報を市販の地図情報を利用するのではなく,インターネットを利用することによって獲得する方法についても検討する.
著者
井上 敦司
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.24, pp.82-82, 2008

ザデー教授のソフトコンピューティング提唱により、あいまい性処理は現代そして次世代の知的システムの必要要素として広く認識されるようになった。この中で、ファジィ理論はあいまい性の処理の中核と位置づけられている。更に、ファジィ理論と、確率論やDempster-Shafer証拠理論等、他の枠組みの統合やこれらの対応性を明確にした、あいまい性の処理に関する統一的理論体系が求められている。この講演では、ボールドウィン教授のFuzzy Relational Inference Language(FRIL)の研究開発成果を基にした、論理プログラミング(PROLOGの基礎的枠組み)の拡張による統一的あいまい性処理の枠組みを紹介したい。
著者
加藤 進 前田 陽一郎
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集 (ISSN:18820212)
巻号頁・発行日
vol.24, pp.127-127, 2008

近年における人間とのインタラクションを目的としたヒューマノイドロボットの研究は急速な発展を遂げており、工学的な分野だけでなく心理学、哲学、医学的分野からのアプローチが積極的に行われている。しかしロボットと人間とのコミュニケーションにとって最も重要な心についての研究は始まったばかりである。本研究室においても人工感情モデルについての研究が進められており、情動と神経修飾物質と強化学習システムにおけるメタパラメタの関連性に基づく情動行動学習システムを構築してきた。 本研究では本システムをより現実の生物の挙動に近づけるために、ストレス反応を有する情動行動学習システムを提案する。この情動行動学習システムを組み込んだ生物エージェントを仮定したシミュレーション実験を行いその有効性を検証した。また感性評価実験として被験者である人間がエージェントの動作から感じた情動とシステムの情動との比較を行った。
著者
深見 俊和 吉川 大弘 古橋 武 井口 浩人 平尾 英司
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.23, pp.24-24, 2007

マーケティングの分野では,市場の傾向を把握するための手段としてアンケート調査を行い,得られたデータを解析する方法が広く用いられる.従来解析では,アンケートの被験者を年齢,性別等の属性で分類し,得られたグループの特徴を統計的に解析するという方法が用いられてきた.一方筆者らは,アンケートなど,感性情報を含むデータ(感性データ)から"個性"を見出し,個性に基づいた解析法に関する研究を報告してきている.感性データを定量的に得る方法の一つとしてSD法がある.SD法では,被験者が複数の対象に対して抱く印象を,相反する意味を持つ印象語対を用いて数段階の評点により評価する.このとき,対象に対する印象の違い,そしてその印象の表現として用いる「評点」に対して感じる重みには,少なからず個人差が存在する.この評点に感じる重みの違いは,評点の使用頻度の差異に表れていると考えられる.そこで本稿では,評点の使用頻度の違いも被験者の個性の一つであると仮定し、この個性に基づく新しい解析法について検討を行う.
著者
長谷川 渡 松下 裕
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.25, pp.117-117, 2009

本論文の目的は次の推測が正しいかどうか確かめることである.すなわち,ピリオド3までの都市景観において,第2ピリオドで景観の変化を与える必要がある.実験の結果,暖色基調の景観において,明度や彩度のレベルでの変更が有効であることが示される.また,各ピリオドで刺激の選考順位が異なるため,ピリオドごとに評価値を算出し,色彩決定を検討する必要性が示される.
著者
高嶋 航大 鬼沢 武久
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
日本知能情報ファジィ学会 ファジィ システム シンポジウム 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.25, pp.212-212, 2009

本論文では,漫画自動生成システムの製作を最終的な目的とし,その初期段階として,入力された物語テキストをもとにコマ割を生成する手法を提案する.提案する内容は次の2点である.(1)コマの生成は登場人物が動作主体である動詞を基本に作ること(2)物語の重要度には「文章重要度」「主要文評価」「初登場評価」を用いること.提案の妥当性を検証するため2つの実験を行う.漫画執筆経験者を含む5人の被験者にコマ割を製作してもらいシステムの出力との比較を行う比較実験.システムの出力したコマ割について10人の被験者に評価してもらう被験者実験.これら2つの実験について述べ,結果を示す.