著者
宮脇 偉史 国信 真吾 富永 浩之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.583, pp.63-68, 2007-03-02
被引用文献数
3

近年,教材コンテンツや受講状況を管理する授業支援システムが導入されはじめている.これらの多くは,大学側からの一方向的な情報提供が主で,学生側からの十分なアクセスが得られているとはいえない.本研究では,ユーザである学生の利便性を考慮して,授業支援サービスと連携した個人適応の学生ポータルサイトPASPortを提案する.PASPortでは,大学からの情報を個人単位で集約する窓口として,学生各自にマイページを用意する.マイページでは,予定表や備忘録などの個人情報管理コンテンツや,掲示板などのコミュニケーションツールも提供する.授業情報から自分に関する事項を抽出して時間割表に埋め込むなど,諸機能を連動させて日常的なアクセスを促す.また,個人適応として,利用環境や操作履歴によるレイアウトの最適化や入力支援を行う.本論では,PASPortの要件定義と概略設計を述べ,特に,時間割ベースのスケジュール機能について論じる.
著者
樋口 三郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.114, no.260, pp.59-60, 2014-10-11

プログラミング課題を,テスト入力に対する出力に基づいて裁定することを考える.乱数を利用するランダムアルゴリズムを含むプログラムの場合には,統計的検定に基づいて採点する方法,乱数発生ユニットとその処理を行うユニットに分割して採点する方法が考えられる.連続乱数発生器の採点方法を提案する.
著者
邱 楓 中村 恵一 古宮 誠一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.300, pp.31-36, 2012-11-10

漢詩は文字数が少ないが、守らなければならない制約が非常に多く、初心者では簡単に作成できないという現状がある。本研究では、詩語表(漢詩作成によく利用される語句のデータベース)を導入し、対話型システムを作成することにより、仮令中国語の文法と音韻(平仄、押韻など)が分からなくても、漢詩の制約に叶う語句の生成を可能にする漢詩推敲支援システムを提案する。
著者
保立 香織 山野 和恵 佐藤 浩史 原 俊介 大武 信之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.97, no.464, pp.17-24, 1997-12-20
被引用文献数
4

現在、様々な読み上げシステムが開発されており、これらのシステムを使うことにより、視覚障害者にとっての、電子化されたテキストの音訳による情報収集は、以前に比べ容易なものになってきた。しかし、数式を含むテキストを読み上げるソフトウェアはまだ開発されていない。そこで我々は、理数系高等教育における視覚障害者の学習を支援するために、LATEXでテキスト化された数式を含む文書を自動的に読み上げる「数式読み上げシステム」を開発した。さらに、日本語による数式読み上げにおける問題点を考察した。
著者
水谷 好成 岩本 正敏
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.205, pp.41-44, 2005-07-16
参考文献数
6
被引用文献数
3

教育用ロボット梵天丸を利用した情報関連教育の可能性を検討し、小・中学校において, その実践を行っている。江戸時代に多くのからくり人形が作られた.それらのからくりのしくみは大変興味深い.お茶運び人形は有名なからくり人形の一つである.同様な動作をする茶運びロボットを現在のロボット制御技術で簡単に作ることができる.梵天丸をベースにした2種類の茶運びロボットの製作し, 提案した.一つはマイクロスイッチ, もう一つはリードスイッチを入力として利用したものである.これらのロボットを製作する教室と授業を, 科学館のワークショップおよび中学校の授業の中で実践した。
著者
芹澤 照生
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.210, pp.7-9, 2008-09-13

4次元空間を認知できるかの試みとして,超立方体を4次元空間で回転させ,その2次元への射影像がどの様に見えるかを検討した.シミュレータはC#言語で記述した.最初は回転する立方体が見え,その後4次元方向に膨らませたが,伸び縮みする変な物体にしか見えなかった.
著者
郭 炳君 千種 康民 山崎 祥行 服部 泰造
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.500, pp.1-6, 2013-03-22

e-Learaingシステムマ用いる専門辞書の自動分類機能の一手法を提案する。各専門用語と要分類専門用語の関連度に基づき分類精度を一般手法より高める方法を求め、実験考察する研究である。
著者
清水 翔太 本間 隆俊 山内 寛紀
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.354, pp.1-5, 2008-12-06
参考文献数
7
被引用文献数
3

近年、企業の人材教育などの研修現場でe-Learningが発達していて、教材さえあれば学ぶ場所、時間に関係なく学習出来る様になる。しかしながら、電子回路の自学自習に従来用いられてきたブレッドボードは、回路図との対応が取り辛いという問題点があるため、実習にあたって回路の作成が困難であった。そこで、本研究室はe-Learningで電子回路の学習をしたり、実験授業を行うのに必要となる電子回路教材及び、電子回路教材サポートソフトウェアの開発を行った。提案システムの利用により、自学自習を促進すると共に実験授業の円滑な進行を可能とする。今回、プロトタイプの基礎評価を行い、波形入出力の妥当性を確かめることが出来た。
著者
小野 慶一 堀川 敏樹 小林 政尚 佐々木 整 竹谷 誠
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.96, no.96, pp.77-84, 1996-06-15
被引用文献数
1

デルファイ(Delphi)法はアンケートの回答や意見を調整、収斂する方法の1つである。このデルファイ法は、回答者に前回の回答結果をふまえ再検討した回答を行わせるものであるが、回答者へのフィードバックは断続的に行われる。この断続性を解決しようとしたものに、リアルタイムデルファイ法があり、グループアナライザとして実現されている。しかし、このグループアナライザは回答者が同一の時間に同一の場所にいなければならないなど、限られた範囲でしか利用できない。そこで、本稿では、まずリアルタイムデルファイ法の問題点とその解決法について考察し、システムに必要な機能の検討を行う。さらに、具体例によってインターネットを用いたリアルタイムデルファイ法の実現方法について述べる。
著者
小島 篤博 宮本 貴朗 富坂 敏子 小池 利栄子 石井 敬三 山野 美贊子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.180, pp.61-68, 2001-07-06
参考文献数
15
被引用文献数
2

大阪府立大学総合情報センターには、照葉樹林文化論の提唱者である故・中尾佐助博士の研究資料が保存されている。なかでも、中尾博士が1958年に当時鎖国中であったブータン王国のフィールド調査を行った際の写真資料(スライドとして保存)は、当地の様々な植生の分布状況や人々の生活様式など、環境・生態学的にも民族学的にも価値の高い資料である。我々は、この中尾佐助スライド資料を広く一般に公開するために、多面的な検索が可能なWebベースのスライド画像データベースを構築した。本稿は、貴重文化資料デジタルアーカイブ構築の一手法として、この中尾佐助スライド画像検索システムの構築事例を報告するものである。
著者
上河内 頌之 松浦 佐江子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.364, pp.37-42, 2006-11-11

プログラミングではソースコードを作成し、動作の確認のためテストを行う必要がある。だが従来のプログラミング演習では、ソースコードの作成に重点が置かれており、テスト方法の学習が十分に行えていない。学習者自身で十分にテストを行えるようにするため、Java言語を対象に『テストするメソッドの決定、テストデータの作成、テストプログラム作成と実行』の3フェーズで定義した単体テストプロセスに対するテスト方法学習支援を提案する。また学習者に対し、より効果的な学習を提供するため、学習者自身でチュートリアル実行など各フェーズの支援内容を変更出来るテスト方法学習支援ツールを開発した。
著者
土屋 明仁 宮寺 庸造 夜久 竹夫
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.41, pp.19-24, 2001-05-04
被引用文献数
1

URLの登録/再利用を行う際の問題として, URLは階層構造をなす分類項目に一意に類別されるが複数の内容を含むURLの類別が困難, URL相互の関連が欠落するなどがあげられる. 本研究では多変最解析の手法を用いて上記の問題点の解決を試みた. 開発にはクロスプラットフォーム, ネットワーク型のソフトウェア開発が比較的容易に行えるJAVA言語と, WWWブラウザにはNetscapeナビゲータを用いた. 新しいURLナビゲータではキーワードによるURLの意味付けが可能で, またURL相互の関連性が提示される. 利用者の思考状態に対応して動的に変化するURL集合を操作することによって, 思考活動に対して自然でURL相互の関連に基づいたウェブコンテンツの参照を支援できると考えられ, これまでにないURL資産の運用が実現できる可能性がある.
著者
野口 孝文
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.336, pp.47-50, 2005-10-08

我々は, コンピュータ上に可視化したオブジェクトをダイナミックに組み合わせプログラムすることができるIntelligentPadシステムを用い, 教材を自由に再編集できる学習支援システムを作成してきた.当初開発してきた学習支援システムは, Smalltalkを用いて開発してきたが, 現在はC++を用いている.コンピュータシステムの性能が向上した現在, Smalltalk上に開発環境を構築することは, 多様なOS環境の上でシステムを利用できるなどの多くの利点がある.本論文では, Smalltalk系システムであるSqueak上に, SqueakのGUIフレームワークであるMorphクラスのサブクラスとしてIntelligentPadシステムを開発したことについて述べる.
著者
源河 直也 横山 節雄 中村 直人 山田 朗
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.95, no.55, pp.21-26, 1995-05-20
被引用文献数
2

前回,東京学芸大学における教育環境とそれら資源を活用するための情報教育の必要性について述べた.それに基づき,筆者等は,WWWとそのブラウザーであるMosaicを用いた教材を開発したことについても述べた.本報告では,前回報告を行わなかった東京学芸大学教育情報科専攻のカリキュラム構成について述べ,次に,カリキュラムの導入段階の考え方について述べる.最後に,電子教科書を用いた情報科学概論と演習の構成を紹介する.
著者
宮本 貴朗 田村 武志 廣石 敏雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.97, no.291, pp.1-5, 1997-09-26
被引用文献数
8

我々は、教育CALSの基本概念に基づき、良質な電子教科書が容易に作成できる開発支援システム (モデル) を作成した。はじめに、「良い教科書」といわれる教科書の構造・特徴を分析し、その構造・特徴をDTDにより定義した。これが電子教科書作成支援モデルである。教育対象知識をこのテンプレートに書き込むことにより容易に電子教科書を作成することができる。
著者
尾形 利文 牧野 秀夫 石井 郁夫 中静 真
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.95, no.375, pp.57-62, 1995-11-18
被引用文献数
1

屋内を単独で移動する視覚障害者に対し、屋内位置案内装置の開発を目的とした位置情報取得方法の検討と案内装置の開発を行った。具体的には、位置情報検出・提供システムとして非可視型バーコード、CCDカメラ、パーソナルコンピュータ及び音声合成装置を用いた。工学部建物内で行った動作実験では、形状を工夫した横型バーコードを使用することにより、移動速度800mm/sにおいてバーコード長240mm以上であれば位置情報を正確に取得することが可能であることが確認された。
著者
金盛 友孝 松居 辰則 岡本 敏雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.97, no.340, pp.25-32, 1997-10-24
被引用文献数
1 2

学校では毎年、教師の数や教室の数を考慮しながら、カリキュラムで定められた各教科を1週間で行なうための時間割を作成している。時間割には様々な制約があるため、これらを満たしながら時間割を作成することは、教師に負荷を課すことになる。本研究では、制約条件が多くなると一般解が求まらないという問題点に対して、遺伝的アルゴリズムのコード化を工夫することにより理論的に制約を満足させ、ある程度解が収束した際にユーザとの対話を行なうことで、満足度の高い解を生成する手法を提案する。
著者
矢野 謙典 松浦 健二 緒方 広明 矢野 米雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.682, pp.179-186, 2001-03-03
被引用文献数
2

近年, 高度遠隔講義支援に関する研究やサイバースペース上での仮想教室の実現が注目を集めている. 我々は, "いつでも", "どこでも", "だれでも"参加できる講義・教室型の非同期仮想教室(AVC: Asynchronous Virtual Classroom)の提案を行ってきた. AVCは, ビデオ映像を中心としたマルチメディア教材と非同期コミュニケーション支援環境を併せ持つ. その特徴として, 非同期的に参加する他学習者・講師等をモデル化し, 凝人化エージェントとして学習空間に配置・行動させることで擬似的な同期学習環境の実現を試みる. 本稿では特に, XMLを用いた凝人化エージェントの行動管理手法及び, その3次元仮想教室環境下での表現手法について述べる.
著者
寺内 美奈 藤森 憲男 神田 和幸 長嶋 祐二
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.94, no.102, pp.69-74, 1994-06-18
被引用文献数
3

近年,聴覚障害者の情報伝達手段の一つである手話への関心が高まり,手話の習得を志す人々が年々増加している.一般的に手話を学習する方法として,手話講習会や手話サークルへの参加,TV講座や手話の本の利用などがある.我々は手話を学習するための補助手段として,パーソナルコンピュータによる手話学習システムの構築を目指している.本報告では,手話学習システムを構築するにあたり,従来の手話の学習方法について調査し,本システムにおける学習日標を明確化する.また,手話を学習する上で重要である手話調動を習得するための一機能として,以前我々が報告した液晶シャッターを用いる3D手話アニメーションを採用することについて検討する.さらに,その立体視によるアニメーションでの学習効果を確認するため,初期実験として,3Dアニメーションによる表示された手話語彙について,聴覚障害者を含む20名の被験者により評価実験を行ったので,その結果についても報告する.