著者
宮本 修 長岡 英司 大武 信之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.470, pp.89-92, 2009-02-28
参考文献数
11
被引用文献数
1

点字文書の光学的認識手法について示す。点字は、視覚障害者にとってなくてはならないものである。視覚障害者のうち、点字ができるのはおよそ10%程度、と言われている。点字を打つことよりも、読むことは難しいといえる。宮本は点字光学読み取りソフトを開発、1993年より市販してきたが、ユーザーとその用途はさまざまであった。点字の読めない視覚障害者が、来た点字の手紙を読むため、また点字が読める視覚障害者は、かさばる点字を電子ファイルとして保管しておくため、その他、視覚障害者をサポートする人にと、広くご購入いただいた。
著者
大久保 好純 金崎 良一 藤木 卓 糸山 景大
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.96, no.16, pp.7-14, 1996-04-20
被引用文献数
3

授業における概念の獲得の際に生じる情意的側面の挙動を捉えるために、2種類の連想調査を行った。そこで得られた結果に対し、情報論的処理を施すことにより、挙動をあらわす「情対角」を求め、「情動連想マップ」を作成した。このマップを用いると、「面白かった-つまらなかった」、「難しかった-易しかった」という学習者の情動を視覚的に表現することができる。
著者
宮原 一弘 岡本 敏雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.96, no.431, pp.47-54, 1996-12-14
被引用文献数
9

今日,インターネットを利用した情報発信が,個人/組織を問わず盛んに行われており,多くの情報がインターネット上に氾濫している.とくに,教育に利用可能な多くのリソースがインターネット上に存在しているが,この情報洪水のために有効に活用されていないのが現状である.本研究の目的は,さままざな情報をインターネットから収集,整理,保存するための情報フィルタリングシステムの開発である.とくに,フィルタリングを行う際に,グループのメンバ間による協調行動を利用した協調フィルタリングの手法を提案する.本稿では,本システムでの情報に対する個人の興味の表現法および,その獲得手法を中心に述べる.
著者
山上 健 富永 浩之 林 敏浩 山崎 敏範
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.632, pp.135-138, 2006-02-25

近年,種々の分野においてe-Learningを含む教育利用のためのデジタルコンテンツの構築が盛んになってきた.このようなコンテンツ開発として,歴史的資料をデジタルコンテンツ化して,多用な教育分野での利用することが試みられている.本研究では、香川県(讃岐)出身の偉人である平賀源内の業績に着目する.江戸時代のマルチ人間として知られる平賀源内の業績は,科学技術から博物学,芸術まで広範囲にわたる.特に,科学技術に関する業績は,理科教育の教材や資料として有用なデジタルコンテンツ化が可能と考える.我々は,平賀源内の代表的な業績である「エレキテル」に着目して,エレキテルの模型を用いた放電現象の再現実験を通し,エレキテルの原理からの理解のため教育用デジタルコンテンツを開発する.この教育コンテンツはインタネット上でWWW公開し,電気学習用デジタルコンテンツとしても利用する.本報告ではこれらの実践について述べる.
著者
荒川 雄介 竹川 真人 加藤 和夫 佐々木 整 志子田 有光
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.391, pp.75-78, 2007-12-08
被引用文献数
6

工学系の学生実験はその専門分野を体験し、目的意識を高めるために重要な科目である。しかし学生の多様化に伴い、難解な実験書などへの追従が困難な学生が増加している。また、従来型のグループ実験による協調力の向上などの効果が必ずしも望めず、自律した学習や実験を行う能力の養成が優先と考えられる。本報告では、東北学院大学電子工学科で導入した個別実験方式とその支援システムの導入背景と構築、運用の実際などについてまとめる。
著者
仁木 啓司 松浦 健二 後藤田 中 金西 計英 矢野 米雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.583, pp.139-144, 2007-03-02
被引用文献数
2

近年,パワーポイントによるスライド教材を利用した講義が多くなってきている.しかし,スライド教材での授業を行う場合,授業中は教員から学習者への一方向的な授業になるケースも多い.また,パワーポインドを単にWebコンテンツとして学習者に対して,一方的に配布するだけでは,スライド教材の特徴を十分に生かし切れていないと思われる.そこで,本研究では授業中に用いたスライド教材を,学習者自身が自由にカスタマイズし,それを通じて学習内容だけでなく表現手法の向上も行える学習環境を提案する.
著者
野田 耕平
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.98, no.76, pp.95-102, 1998-05-23
被引用文献数
2

本論文では、文章を読む過程そのものを外に見える形で取り出し操作する支援法を提案、その方法での読みが文章理解に与える効果を確かめた幾つかの実験を報告する。さらに、その結果を踏まえ開発したコンピュータ上の読解支援ツールの概要と評価の結果を報告する。文章を文または節の単位でカード化しそれを自由に配置しながら読むと、カードを文章順直列配置で読む場合に比べ、より広い範囲でカード同士の関連付けをし、文章の対比を捉えた理解などがされやすいことを実験で確かめた。その結果を踏まえ、読解支援ツールCArD(Card Arrangement Displayer)を開発、その評価を行っている。紙に比べカード作成が容易であり、複数のカードを一度に動かせる、などの利点がある。
著者
熊谷 遼平 濱本 和彦 舘岡 洋子
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.155, pp.25-28, 2007-07-14

現在、第二言語学習者のための日本語教育は様々な視点から研究されている。本研究は、その中でも日本語読解教育に焦点をあてる。効果的な読解教育を行うためには、まず、読み手がどのように読解を展開しているかを知る必要がある。しかし、読解プロセスは目では見えないという特徴を有しており、読み手一人一人ずつ分析していくのはとても困難である。そのため、本研究では読解プロセスを可視化できる学習システムを開発する。そして、その読解プロセスを認知心理学的手法により分析を行い、その分析結果から効果的な日本語教育方法を提案することを目的とする。
著者
田地 晶 宮寺 庸造 櫨山 淳雄 横山 節雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.100, no.420, pp.37-44, 2000-11-03
被引用文献数
3

本研究では, グラフ可視化手法を用いて学術論文間の関係におけるユーザの発想を支援することを目的とする.学術論文間のキーワードによる関連に焦点をあて, 学術論文間の関係の可視化を試みる.ユーザ独自のViewによる可視化を実現するために, 学術論文を頂点, 論文間の関係を辺, 関連の強さを辺の重みとするグラフを用いて論文間の関連を表現する.可視化を機械的に扱うためグラフ描画の安定化をおこない, 次に論文間の関係を分かりやすく表現するための制約条件を安定化し, その制約条件にあった描画パターンの考察をおこなう.
著者
及部 佳代子 田辺 祥 田地 晶 横山 節雄 池田 義人 宮寺 庸造
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.609, pp.17-24, 2002-01-18
被引用文献数
4

本論文では, 論文サーベイ活動の効率化を目的として, 論文間の類似度と参照情報に基づいて学術論文間の多様な関係を視覚化するシステムを提案する.本システムでは, ユーザの視点に基づく動的な視覚化を実現するために, ユーザの視覚化要求をグラフ描画問題における制約条件として定式化し, 視覚化アルゴリズムを議論することにより, 時間的, 空間的に安全な視覚化を実現した.ユーザは, この制約条件を組み合わせることにより, さまざまな視点から論文関係を観察することができる.本論文では, 本システムの概要と, 本システムにおける論文サーベイ活動の支援について述べる.
著者
中村 勝則 和田 慎二郎 対馬 勝英 山崎 敏範
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.93, no.60, pp.45-49, 1993-05-22

外国人の日本語教育(漢字の筆順の教育)を行うために少数のルールより筆順を学べる個別学習システムの構築を目的とした.図形としての漢字を入力すると与えられたルールを用いて筆順を決定するモジュール開発した.このモジュールを用いて予め構築した筆順データベースに登録した漢字に関して筆順の同定率の高いルールを対話的に登録する支援システムを開発した.知識処理技法を有効に利用するためにルールと漢字の筆順の情報構造の設計が重要である.
著者
郭 斑 松本 哲也 古城 則道
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.94, no.23, pp.123-130, 1994-04-23
被引用文献数
2

従来のCAIシステムでは、学習者へ提示する問題はあらかじめ教材の作成者が用意している場合が多い。これは、常に学習者の能力状態や認知状態を把握しなければならない知的CAIシステムにおいては不十分である。本稿では、教材記述ための課題説明文や関連用語説明文から質問やテストに適切な問題を自動的に生成する方法について検討する。本手法は、学習者の現在の認知状態や学習履歴や設問目的や学習能力などを考慮し、問題生成を行うため、適切なテスト問題によって学習意欲を維持しながら学習を円滑に進めることができ、少ない設問のやり取りによって学習者のさまざまな固有特性や能力などが把握できる。本手法で用いる問題の型としては、各学習形態に利用しやすい多肢選択、穴埋め問題にしている。
著者
黒岩 崇 後藤 貴裕 河野 真也 横山 節雄 宮寺 庸造 中村 直人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.97, no.464, pp.157-164, 1997-12-20
参考文献数
4
被引用文献数
8

本学は, 付属学校のほとんどが遠隔にあるため, 大学と付属学校との連携した学生指導を行うことは難しい. そこで, ネットワークを利用し, 大学の教官が遠隔から研究授業を参観し, その後研究会に参加する形態を実施した. 本稿では, アンケートとインタビューから, 遠隔授業参観を行った際の有効性や課題について考察し, 遠隔参加型研究会のよりよい方向性を与える.
著者
岡田 昌也 長谷川 忍
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.269, pp.77-82, 2012-10-20

本研究の目的は,近年社会問題となっている"就職活動"の中でも,「数ある企業の中で,どの企業をなぜ選んだのか」を考える"企業研究"を対象としたWeb情報検索において,就職活動中の大学院生が検索を行う目的や興味,検索結果の関連性を,企業研究の「観点」として検索活動に反映させる手法を提案することである.これを実現するために本稿では,学生が設定した希望や優先度に基づいて検索クエリとなりうる企業の候補を提示することに加えて,学生が選択した企業に関する企業研究のための情報検索を支援し,その検索結果をグルーピングして提示するシステムを開発した.また,本学大学院生によるケーススタディを通じて,その有効性について検討した.
著者
進藤 佳明 真田 博文 竹沢 恵 松崎 博季 上野 建治
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.112, no.300, pp.19-24, 2012-11-10

大学などの高等教育機関において,様々な学生情報をデータベース上に保存し,学生指導に活用する試みが行われている.更に,近年,タブレットやスマートフォン等のモバイル端末が普及してきたことにより,いつでも・どこでも情報にアクセスし,利用できる環境が整い始め,ますますその重要性は高まっている.このような背景の下,本研究では,学生の就職活動支援を主たる目的とし,PCのみならずタブレットやスマートフォンからの利用も念頭に置いた,就職活動支援のための情報共有システムの開発を進めている.本稿では,本システムの全体像,並びに,既存の同種システムにおける問題点を改善するために実装した機能について述べる.
著者
高橋 咲江 長谷川 忍 柏原 昭博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.470, pp.35-40, 2009-02-28

就職活動中の学生にとって,自分の専門性と類似した社会人がどのような就職活動を行ってきたか,また入社した企業に対してどのような考え方を持ち,活躍の場を得ているのかといった経験情報を参考にすることはキャリアプランを描く上で重要になる.こうした経験情報を得る手段の一つとして,学生は着目している企業の社員訪問を行うが,パーソナルコネクションを駆使し,アポイントを取って有用な情報を得ることは地理的・時間的制約が非常に大きい.本研究では大学生とそのOB・OGをメンバとした,経験情報の共有によるパーソナルコネクション構築のためのSNSの開発を行った.本SNSは,OB・OGと就職活動中の学生間のパーソナルコネクションの構築を支援し,メンバ間でOB・OGの就職活動中や入社後の経験情報の共有を図る機能を有している.ケーススタディの結果,本SNSによってOB・OGからの経験情報の提示が促進され,学生は就職活動に有用な経験情報が得られることが示された.
著者
岡野 郁子 松原 行宏 岩根 典之 中村 学
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.105, no.336, pp.7-12, 2005-10-08
被引用文献数
1

本研究では, 学習者がより体験的に学習できるように簡易視点変更機能を数学分野におけるVR型学習支援システムで使用することを検討している.簡易視点変更機能とは身体動作に連動し, 3次元空間内を自由に移動し, 観察することができる機能である.没入感, 臨場感, 操作感といったVRの特徴とこの簡易視点変更機能を利用し, 数学分野の空間図形における学習支援システムを提案する.
著者
田村 武志 宮本 貴朗 傍島 邦穂 小島 篤博
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.98, no.156, pp.93-98, 1998-06-26
被引用文献数
5

パソコンを利用した低コストで簡易なマルチメディア遠隔講義システムを構築した。このシステムは、講師像の他に、ビデオ、プレゼンテーションソフト(PowerPoint)による文字・図表の表示、手書き文字、書画カメラによる実物提示ができるものである。また、講義中に講師が各メディアの切り替えを一つの操作画面で簡単にできる操作環境ソフトを開発した。このソフトを実装することによりマルチメディアを駆使した効果的な講義ができるようになった。
著者
藤田 拓也 安藤 由悦 佐藤 和彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.111, no.141, pp.29-34, 2011-07-09
被引用文献数
1

研究活動を進める上で,関連研究の動向を知るために学術論文などの文献の探索・調査は重要な作業である.研究室に所属する学生が論文を収集する場合,類似のテーマを研究していた先輩が過去に収集した文献情報は大いに活用できる.しかし,研究室において文献情報を共有資源として活用する場合,経年により陳腐化している可能性が考えられる.本研究では,文献情報の鮮度を保つために,論文の著者名や所属などの情報をもとに継続研究を自動的に検索する参考文献管理システムを提案し,そのプロトタイプを関発した.本稿では,システムの概要と開発したプロトタイプについて報告する.
著者
大山 牧子 村上 正行 田口 真奈 三上 達也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.109, pp.37-42, 2007-06-16
参考文献数
13
被引用文献数
2

本発表では,オンデマソド型e-Learning語学教材について,学習者側の視点から,教材の構造と学習者の学習スタイルに注目して行った評価研究について述べる.2つの中国語語学教材の構造を分析した上で,教材の構造と学習者の学習スタイルとの関係に着目して,学習者のつまずきと興味関心を質的・量的に調査した.その結果,学習者をFelderの学習スタイルで分類した場合,問題を解決する際,自分で考えて解決する〔内省的〕なタイプの人は,教材に自由度があり,自分の学習方法が確立しやすいものを選択し,一方で人と議論して考えを深める〔活動的〕なタイプの人は,教材内にナビゲータが存在し,学習をわかりやすく促してくれるような教材を選択すると,継続的かつ効果的な学習が得られるということを見出した.