著者
齋藤 謙太 牧田 裕喜 佐々木 整
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.52, pp.31-36, 2009-05-16

e-Learningやモバイルラーニングの普及により,学習者の学習機会が増えている.そのような機会があるにもかかわらず,実際には積極的に学習を行わない学生も多く,何らかの工夫が必要である.そこで本研究では,多くの学生が所持している携帯機器に着目し,それで動作する電子単語帳を開発を行っている.本電子単語帳は画像や音声,3Dオブジェクトなどを利用したカードを使うことができる.現在はこの電子単語帳に対してカード表面の操作に対応させ,裏面を変えることができるよう改良を行っている.本発表では,これまでに開発した電子単語帳を紹介するとともに,カード上でのアプリケーションの実行について報告する.
著者
石桁 正士 明賀 保仁 赤松 辰彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.93, no.105, pp.37-44, 1993-06-19

我々は、コミュニケーション支援システム「おはようMACさよならMAC」研究室版を開発した。これは、毎日の研究に対しての卒研生の自己管理を支援するものであり、毎日、研究室に来たときと研究室から帰るときに、自己の気分、やる気、体調、の3項目に加えて、来たときに研究目標、帰るときに研究の達成度を入力させ、卒研生に各々の研究意識の確認を、またこれまでの入力データの推移を自分で分析することによって自分の状態の変化の把握を行なわせるものである。これを用いて卒研生の自己管理意識を高めたいと考えている。我々の研究室の新卒研生を対象として、2月中旬から卒研生の研究が本格的に始まる4月上旬まで試用し、データを得た。その試用結果について報告する。
著者
林 雅也 今井 慈郎 堀 幸雄 林 敏浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.470, pp.175-180, 2009-02-28
被引用文献数
1

計算機アーキテクチャ教育支援を目的とした可視化シミュレータVisuSimはアプレットとしても,スタンダローンアプリとしても動作できるようJavaで記述・実装されている.可視化機能と共に情報通信機能を有し,ユーザ間での非同期型情報共有を可能としている.実際の教育現場では,効率的な情報共有を実現するため,シミュレータのダウンロード用Webサーバを立ち上げ,これにメイルサーバ機能や情報共有機能(の一部)を準備し,複数ユーザを対象とするシミュレーション機能,情報通信機能,情報共有機能などを提供している.本稿では,シミュレータの運用を目的とした情報サーバの環境について事例に基づき報告する.
著者
平野 浩太郎 沼 昌宏 黒木 修隆 永井 豪彦
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.95, no.176, pp.91-96, 1995-07-22

コンピュータ通信を用いた教育研究支援システムの一例が紹介されている.ここでは研究室内の教育研究資料をもとに,画像や音声を含むマルチメディア・タイプのデータベースを構築し,それを公開するために,サーバ/クライアント方式の通信システムをパソコン上に構築している.学生はネットワークまたは電話回線を用いてサーバにアクセスすることができる.グラフィカルなインターフェースを通してサーバにアクセスすると「一般紹介」,「教育研究」,「社会サービス」,そして「交流サロン」の四つのコーナに入っていける.実験では初心者でも容易にこのシステムを使うことができた.
著者
北村 英純 長瀧 寛之 都倉 信樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.536, pp.47-52, 2003-12-12

本研究では,高等学校の教育活動において作られるコンテンツを保存するポートフォリオシステムの開発と評価を行った.このシステムを使うと,生徒及びクラス担任と教科担任は,保存されているコンテンツをそれぞれの役割に応じて閲覧でき,生徒の自己評価と,教師による生徒の学習状況の把握に役立てられる.我々は教育を2カテゴリ4領域(アクティビティ:教科活動,自主活動,及びヒストリ:自分の歴史,学校の歴史)に分類した.本ポートフォリオは,その領域分類に従ってコンテンツを保存し,そのコンテンツに対して2種類の閲覧環境,つまり領域を分離した環境と領域を統合した環境を提供する.前者は領域ごとの学習状況を把握するため,後者は学習活動全般を閲覧するためのものである.とりわけ,統合した閲覧環境では各カテゴリに保存されているコンテンツが相互に情報を補完し合うので,生徒は自分の記憶にある情報も呼び起こすことができる.
著者
西坂 公典
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.97, no.291, pp.23-26, 1997-09-26

マルチメディアコンテンツの制作は、複雑で非常に時間を要するものである。そこで筆者は、比較的簡単に制作できるホームページを題材にした。ホームページは、文字、図形、映像、音楽などの多彩な情報をインタラクティブに扱えるメディアである。このホームページをインターネット上で組み立てるオーサリングツールがブラウザである。ホームページの制作には、素材の加工・編集、素材の組立 (プログラミング)、ネットワーク操作の3つの側面がある。本稿では、これら3つの側面について、制作過程で筆者が観察した結果とアンケート調査の結果から、マルチメディアコンテンツ制作における効果的な指導方法とその問題点について報告する。
著者
大西 仁 田中 健二 永岡 慶三 松川 正樹 高津 直己 佐々木 正實 鈴木 龍太郎 川村 洋介
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.96, no.578, pp.33-39, 1997-03-15
参考文献数
4
被引用文献数
1

光ファイバーケーブル等の通信基盤が各家庭まで整備され、各家庭と講師が映像、音声、データを双方向で自由にやりとりできる時代を想定し、その時代における在宅学習のモデルとして、双方向教育番組の制作実験を行った。制作は、放送教育開発センターに講師、通信総合研究所、新世代通信網実験協議会、大阪産業大学に学生を配し、ATMネットワークにより接続し、映像、音声、計算機データの交換を可能にすることにより実現された。番組は、「住空間における断面図」をテーマとし、講師と学生が映像、音声による質疑応答、共有CADソフトを用いての演習等のインタラクションが盛り込まれた。
著者
半田 毅 山路 康貴 中島 守 井藤 良温 竹内 嗣昇
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.98, no.643, pp.53-58, 1999-03-06
被引用文献数
4

自動車教育を専門とする本学へ入学してくる学生のうち,「自動車が好きでたまらない」,「自動車をいじっていることが楽しい」という学生の占める割合は, 以前に比べ減少している. このため, 入学後いかに自動車を好きになってもらうか, 興味・関心を持たせ得るかが本学の大きな教育目標の一つになっている. そこで, 観聴覚教材の活用率を高めているが, 市販教材では期待した教育効果が得られていない. 本研究では, エンジン学習に関する意識調査を実施し, その結果より理解を妨げる要因となっている項目に対して, イメージを作り出しやすく, また興味・関心を喚起できる三次元グラフィックス教材の開発を行った.
著者
西田 知博 都倉 信樹
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.96, no.431, pp.1-8, 1996-12-14
被引用文献数
7

学生と教官の間の講義外でのコミュニケーションを行うために,電子メールとWWWというインターネット上の基本ツールを用いた講義補助システムを運用した結果について報告する.今回の運用では,特に各講義前に学生に対して毎回,動機付けのための電子メールを送ることと,他の学生のレポートを読むことによって各自のレポート作成の刺激にしてもらうことを目的として,提出されたレポートをWWW上で公開するという試みを行った.学生のアンケート結果などからシステムの評価を行い,期待通りの効果が得られていることが確認できたが,同時にシステムを改善すべき点もいくつか表面化してきた.そこで,これらの対応策についても紹介する.
著者
児玉 明 富永 英義
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.97, no.464, pp.73-78, 1997-12-20
被引用文献数
4

メディア統合およびマルチメディアサービスの統合化を目指した構造化データとして, マルチメディアプロシーディングパッケージを我々は提案している. 本稿では, MPPを利用したテレレクチャリングシステムを提案した. 特に, テレレクチャリングシステムとして, 学会講演システムにおけるシステム構成とMPPデータの構成について考察した. 本提案システムは情報冷蔵庫システムに基づき, MPPデータの事前配送により, 利用者端末内でのMPPデータの再生による実現システムである. 特に, MPPデータとして, 司会, 発表映像・音声, 発表原稿の情報による構成法について述べ, MPPのレベル, プロファイル記述により, 実現できる機能及び特微について述べた.
著者
河村 俊一 浮貝 雅裕 三井田 惇郎
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.97, no.82, pp.49-56, 1997-05-30
被引用文献数
5

インターネット上における学習支援システムの実現を最終的な目的として,本研究では,多様な学習者への対応を考慮に入れたコースアウトラインの設計を支援するための一手法を提案している.本システムでは,コースウェアの学習に際しては,学習者インタフェースにWebブラウザの利用を前提としており,性格情報を含めてモデル化した学習者モデルに基づき,各々の学習者に最も適した教材を提示可能とする枠組みとなっている.この枠組みに基づいて容易にコースウェアが設計可能なオーサリングシステムの実現のため,本稿では,学習者モデルと対応づけたコンポーネントを利用したコースアウトラインの設計支援システムの枠組みについて述べている.
著者
豊田 規人 三枝 武男
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.96, no.148, pp.121-128, 1996-07-13
被引用文献数
5

(F) IRSで用いられる仮定に基付かないより広い状況で可能な学習項目に対する一つのMeasure ("重要度")を導入する. この"重要度"を実例で計算し、特性、用途等を論じた。更に着目している学習項目の周辺の関連度をも考慮した"Shapley Value"を専入し、実例で計算し、その結果を分析しつつ、両者の特性、用途等比較吟味してきた. Shapley Value は、協調ゲーム理論の一つの合理的解を与えるものであるが、その定義から、ここで導入された"重要度"のExactな表現である. 実際"重要度"は"Shapley Volue"の一次近似とみなせ, "重要度"に生じる縮退を解くことが出来る.
著者
佐々木 整 水野 一徳 浅井 智也
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.163, pp.45-48, 2009-07-24
被引用文献数
1

近年,日本で学ぶ留学生は増加傾向にあるが,その一部には日本語の習得が十分ではない学生も見受けられる.そこで,著者らはこのような日本語能力が高くはない学生を対象として,授業中に講師が用いる用語に特化した学習システムの開発を行ってきた.しかし,e-Learningの利用やWebを用いた情報検索など,授業時間以外でも日本語の文章を読んだり,理解したりするための支援も必要である.本稿では,留学生の日本語能力に応じた,Webページのひらがな化の方法を中心に,現在取り組んでいる支援について報告する.
著者
岡本 敏雄 西之園 晴夫 対馬 勝英 大岩 元 君島 浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.96, no.78, pp.41-46, 1996-05-25
被引用文献数
1

現在, 世界的規模で情報教育の必要性が叫ばれ, 様々な国においてその努力がなされている. 情報リテラシーは, 未来社会における新しい学力として認知され始め, 慎重かつ着実な履行が求められつつある. 本稿では, 情報処理教育から情報教育への概念的変化を取り上げ, 児童・生徒の問題解決や自己表現, 知識や意思伝達のための道具的利活用の視点から情報教育の在り方を議論する. また, 今後への対応として, 我が国の学校教育の中での情報教育の選択的独立もしくは総合科目としての制度化の可能性を, 小・中・高一貫したカリキュラムとして考慮しながら考察し, 情報教育の実現に向けての要望と課題を述べる.
著者
藤原 康宏 加藤 浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.703, pp.97-100, 2005-02-26
被引用文献数
6

協調学習における評価では、学習コミュニティを構成する学習者同士が評価を行うことは有用な方法の1つである。しかし、実際には他の学習者全員の評価をすることは困難である場合が多く、それぞれの学習者が何人かを選択して評価する必要がある。本稿では、その選択方法を考えるために、学習者xが学習者yを評価するときに、「学習者yもまた学習者xを評価する場合」と「学習者yは学習者xを評価しない場合」で学習者xの行う評価に差があるかについて実験を通じて考察する。今回は、大学教養教育における情報処理入門科目のレポートを、Web課題提出評価システムを使って、学習者間で評価させた。実験の結果、相互評価をする際に、評価する相手によっても評価されるか、評価されないかが、評価に影響を与える場合があることが分かった。
著者
高村 壮幸 林 大作 菅原 章 中村 直人
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.703, pp.129-134, 2005-02-26
被引用文献数
3

空間認識能力にはふたつの側面があると考え, 本論文では, その両側面を活用するシステムを提案する. 実物体である立方体の側面にシルエットを描き, それをコンピュータに登録することで仮想物体を生成し, カメラにより撮影された実空間映像内の立方体にリアルタイムにオーバーレイ表示する. シルエットから物体の形状を推測することにより, 任意視点の様子から全体の様子を推測する能力の活用を促す. そして, 実物体の形状を観察し, シルエットを描くことにより, 全体の様子から任意視点の様子を推測する能力の活用を促す. さらに, 学習者が自ら創造した物体の形状をシルエットとして描くという創造的学習を加えることで学習意欲を高め, 仮想物体を実空間映像にオーバーレイ表示することにより, 高い学習効果が期待される.
著者
益川 弘如
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.330, pp.53-58, 2002-09-13
被引用文献数
1

教育評価は、学習者がどれだけ学んだのか、効果的な授業カリキュラムであったかを測定するため重要であるが、きちんと評価すること自体難しい。最近の「学び」に対する見直しと研究成果から、学習とは協調的な場の中で学習者自身が複数の事例や経験を元に知識を構成していく過程であることが分かつてきている。このような学習目標の変化から、学習評価の方法も根本から変わってきている。本報告ではこのような変化に呼応して、学習過程そのものを評価する方法を提案したい。対象は「各自で調べて発表する」「互いの発表を関連付ける」「統合する」の3フェイズが組み込まれた授業カリキュラムに、ノート共有吟味システムReCoNoteを導入した授業である。支援システムの導入により記録可能となった学習者の学習活動について、想定していた知識構成活動が活発に起きていたかを検証した。結果、学習者の積極的な学習プロセスを見ることができ、授業デザインによる効果を評価することができた。
著者
国信 真吾 藤崎 博志 富永 浩之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.437, pp.55-60, 2006-12-08
被引用文献数
2

本研究室では,授業中の多様な試験に対応する記入式Web試験DrilLs-Fを開発している.DrilLs-Fでは,小問形式の大量の問題から,分野と難易度を指定して,ランダムに出題する.これまで,情報数学やC言語演習など,情報系学科での基礎科目で数年に亘って運用してきた.実施履歴を分析すると,大量の同時アクセスによる試験実施の遅延,マルチメディア出題におけるデータ転送の負荷,ページ遷移の不備による不適切な受験などの問題点が認められた.現在,これらの検討課題に対応するため,サーバ側の機能のモジュール化による試験実施の垂直分業に取り組んでいる.本論では,垂直分業のモデルを提示し,セッション管理とモジュール間通信の手法について述べる.また,クライアント側への処理の移行として,スタンドアロン対応の自宅試験を実装した.
著者
小林 修
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.93, no.405, pp.9-16, 1993-12-18
被引用文献数
1

「情報活用能力」の育成に関して,各学校では,パソコン等を導入して,応用ソフトウェアの活用など、様々な活動を始めているが,ワードプロセッサ,表計算,お絵かきソフトなどの応用ソフトウェアを授業等で利用する場合,大きく分けて,2つの利用法が考えられる.1つは,応用ソフトウェアをその目的に添って活用する場合であり,これは更に,表現媒体および文房具としての活用に分けられる.他の1つは,その応用ソフトウェアそれ自体を授業の対象とするものである。本稿では,これらの応用ソフトウェアの活用について,人の創造活動を支援すること,あるいは,構造的思考のための教材とすることを強調しながら,その方法や留意点について述べる.
著者
鷹岡 亮 新脇 尋子 岡本 敏雄
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ET, 教育工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.103, no.368, pp.59-64, 2003-10-10
被引用文献数
1

近年、学習支援機能を実現する手段としてエージェントが利用され、教授機能を実現する教授エージェント(Pedagogical Agent)や擬似的な学習者を演じる仲間エージェントなど様々な学習支援環境が提案されている。このような学習支援環境では複数のエージェントが関与することも考えられ、これらエージェント間のコミュニケーションやエージェントの構成法が論じられなければならない。そこで、本研究では、教育タスクを対象としたエージェント構成法に関する基礎的研究として、複数の教授エージェントが関与する学習支援環境における協調プロトコルを開発することを目的としている。本稿では、学習支援プロセスにおける教授エージェント間の協調タスクを分析して定義する。また、そこで必要とされるパフオーマティブと協調プロトコルについて検討する。