著者
関 朋昭
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.68, pp.163_3-163_3, 2017

<p> これまでわが国では、学校はスポーツを利用し、スポーツは学校を利用してきた。その結果両者の絆は、学校教育そしてスポーツ振興へ多大な貢献をもたらした。しかし、スポーツを利用してきた学校において、教員の労働時間が諸外国の中でも顕著に長くなり、特に部活動に多くの時間が割かれていることが明らかになってきた。そのため部活動はブラック部活と揶揄され、教員負担が加重となっている。つまり部活動は、教員の労働意欲を削ぐ教育活動として問題視されている。しかしながら一方で、放課後や休日の拘束時間が長くなるにも関わらず、部活動へ積極的に参画し、自己の動機を満足させている教員がいることも事実である。この大きな違いを明らかにしたい。部活動は学校内で組織される以上、程度の差こそあれ教員負担を必ず強いる。教員負担は組織が補填しなければならない。一般的に組織は、個人の動機を満足させうるときのみ、個人は組織へ貢献や努力を提供する。経営学という学問は人間から出発して初めて真の問題に出合うことができる。教員負担を考えるとき、教員という人間への眼差しから問題を追究していくことは決して些末なことではなく、むしろ重要なことである。</p>
著者
中込 四郎 岸 順治
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.35, no.4, pp.313-323, 1991-03-01 (Released:2017-09-27)
被引用文献数
7

Recently, sports psychologists and coaches have been taking a growing interest in mental training not only for improving athletic performance but also for the benefit of the athletes'mental health. Athlete's burnout is one of the important topics in the realm of mental health for athletes. The purpose of the present study is to clarify the formation process of athlete's burnout through the examination of five cases. The subjects utilized in this study consisted of two psychotherapeutic clients, two research interview study cases and another case consisting of materials concerning the suicide of a world-class long distance runner. All subjects were diamosed as burnout cases by recognizing the particular process &ltenthusiasm→stagation→clinging to sports→exhaustion&gt which we have proposed as one the of diagnostic criteria for athlete's burnout. Three of these cases were also assessed by two psychological tests which determined their degree of burnout. Various events or factors contributing to the formation of burnout were extracted from interview records, and charts were individually drawn to illustrate the formation process.Additionally, tendencies common among each of the cases were depicted by the montage method developed by Mita. The authors discuss the psychological mechanism of the formation of athlete's burnout, in terms of caune-result relationship, according to the following four main factors : 1) A premorbid character as melancholic type or immodithymia. 2) Repeated experiences in which one's efforts are not rewarded (in the sports setting). 3) Difficulty in reformulation of ego identity. 4) Low mutuality in one's past crisis mode. The "clinging" stage in the formation process of burnout is caused by the above mentioned four factors. The authors especially find the "clinging" stage to be a key to understanding the development of burnout.
著者
武田 守弘
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.125_2-125_2, 2016

<p> テニスの練習場面では、技術向上のために数多くボールを実打し、そして拾う。ボール拾いを素早く行えば、その時間を有効に活用できる。しかし実際の練習風景を見ていると、選手は複数でボールを拾う際には、それだけの人数がいるにもかかわらず余計に時間を費やしているように感じる。つまり集団での作業時が1人での作業時と比べて個人の努力量を低下させてしまう傾向とされる社会的手抜き行為が生じているように感じる。そこで、テニスの練習中のボール拾い行為に、社会的手抜き行為が生起しているか確認すること、合わせて手抜き行為を率先して行う者を加えた場合の影響を、被験者個別の努力量と個性をもとに検討することを本研究の目的とした。大学テニス部員6名を被験者とし、実打終了後ボールを拾ってカゴに入れるという課題を行わせた。1人、2人、3人、6人と順に人数を増やし、その際の個人が拾った数と所要時間を計測した。結果から、人数の増加に伴いボール拾いの所要時間は徐々に増加し、社会的手抜きが確認された。また、手抜き行為を率先して行う者を加えた場合では、所要時間はさらに増加し、社会的手抜きがより生起されることが確認された。</p>
著者
増澤 拓也
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.68, pp.97_2-97_2, 2017

<p> スラックラインと呼ばれる2点間に張った平らなロープ上でバランスをとる綱渡りのようなスポーツが、バランス能力を向上させるトレーニングとして注目されている。また、上部から吊したロープを用い、不安定な環境にて自重を利用して負荷をかけるサスペンショントレーニングが、姿勢安定時に重要である体幹部の堅牢性を高める手法として、関心を集めている。この両者のトレーニングはいずれもバランス向上を目的としているが姿勢制御様式は真逆であると考えられる。本研究の目的は、スラックラインおよびサスペンショントレーニングが姿勢安定性向上に及ぼす効果を明らかにすることである。実験参加者をスラックライントレーニング(SL)群とサスペンショントレーニング(SP)群に配置し、30分間のトレーニングを週3回のペースで合計10回実施した。その訓練前後において重心動揺計とビデオカメラを用い、姿勢安定性の評価・分析をおこなった。分析の結果、両群ともに重心動揺が安定した。また、SL群では体幹部を積極的に動かすことで姿勢制御し、SP群では体幹部を動かないように保持することでバランスを安定させる方略を選ぶことが示唆された。</p>
著者
加藤 恵子 星野 秀樹 野中 章臣 藤田 公和 加藤 渡 大島 博人 黒柳 淳 脇坂 康彦
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.288_3-288_3, 2016

<p> 愛知県私立短大体育研究協議会では私立短大女子学生の実態を把握するため、1985年を初回として、10年毎に健康・体力に関する調査を同様の内容で実施した。ここではこの30年間の動向を追った。対象者は、1期(1985年1817名)、2期(1995年4046名)、3期(2006年800名)、4期(2015年813名)である。健康・体力の自己評価では、4期において、健康では「非常に健康」が、体力では「ない方」、「非常にない」が1期に比べて多かった。運動・スポーツ実施者では、効果的な運動実施頻度(週2回以上)実施者は1、2期が約8%だったが、3期約17%、4期約19%と増加していた。実施理由では1期は「気晴らし(楽しみ)のため」が、4期では「運動が好きだから」が最も多かった。実施種目は1期でみられた、「ボウリング」「ゴルフ」「スケート」「スキー」は4期ではみられず、少数だが「よさこい」「フットサル」「インディアカ」等の新種目が挙がっていた。以上、30年間の調査で意識の変化は見られたが、体力の維持・増進のための効果的な運動・スポーツ実施者が少数であることに変わりはなく、健康的な運動習慣を獲得させる必要が示された。</p>
著者
滝沢 文雄
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.79-90, 1998-07-10 (Released:2017-09-27)
被引用文献数
1

This paper addresses the concept of the human body, especially the aspect of being wise, which is necessary for considering the ability of the human body from a phenomenological viewpoint. This paper tries to answes the following five questions in order to clarify what Wise Body means. (1)Why does being Wise of Body become a subject matter? (2)What are the characteristics of practice? To solve this question is to stresss the importance of the human body. (3)How can one become wise by practice? (4)What is the new concept of "acticept", on which being Wise of Body is based? (5)How is the human body structuralized as Wise Body? The conclusions of this paper are as follows. Being Wise of Body is the ability to solve problems in practical situations. In other words, it is the ability to do perform appropriately in a given situation and to do what is necessasy for further practice. Anybody has the capacity to make the body wise in practice, but in order to actually become wiser, everybody has to structuralize the human body more effectively for every situation, since the structure of the human body makes concrete judgments possible and furthermore enables accurate correspondence to accompany the judgments. Practical judgments originate from acticepts which are differentiated as perceptual Gestalt. The acticept is a compound word of action, percept and concept. It means an articulated percept which is always accompanied by an action, and it gains a function of concept when it is refined. Therefore many acticepts have to be held in the human body as practical wisdom, and the acticepts have to be articulatd in one's own bodily time-space as a criterion. Depending on the criterion we can relate ourselves to things or other persons, and can gain more effective acticepts for practice. New articulated and identified acticepts influence the structure of the human body. Wise Body is the same concept that allows the human body to hold a more developed structure. We need to possess a Wise Body in order to exert free will and to experience our environment.
著者
河野 由 水村 真由美
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.175_1-175_1, 2016

<p> バレエダンサーは上肢の動きで作品に登場する人物の役柄や感情を表現するが、表現を伴う動作には、経験者であっても大きな個人差が存在する可能性が高い。そこで本研究の目的は、表現を伴う上肢動作の運動学的指標の個人差を上級者と中級者で比較することにより、身体表現の個人差と技術水準の関係を明らかにすることとした。対象は、海外のバレエ団に所属するプロ3名、アマチュア上級者6名、アマチュア中級者14名であった。対象者にバレエ作品『白鳥の湖』でみられる白鳥の羽ばたきを模した上肢動作を実施させ、その様子を光学式カメラで撮影した。その後、肩、肘、前腕、手、MP関節角度を算出した。各対象者の上肢挙上および下降局面の時間を100%として規格化し、規格時間1%ごとに各関節角度を平均した後、変動係数(CV)を算出した。その結果、算出した関節角度の中で手関節屈曲/伸展動作のCVが最も大きく、特にプロでは上肢下降局面の最大下降付近でCVが大きかった。これらの結果から、表現を伴う上肢動作において、技術水準が高くなると手関節屈曲/伸展動作の個人差が大きかったことから、手関節屈曲/伸展動作にダンサー個人の表現特性が内在している可能性が示唆された。</p>
著者
小野 誠司 岩間 圭祐 木塚 朝博
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.150_2-150_2, 2016

<p> 実際の競技スポーツ場面において、ボールや相手の動きなど、対象物の動きを捉える能力は運動パフォーマンスに大きな影響を及ぼす。視標の動きから正確な視覚情報を得るためには視覚像を中心視野(網膜中心窩)で継続的に捉える必要があるため、滑動性の追跡眼球運動(パーシュート)が誘発される。そこで本研究は、球技系選手を対象として、パーシュートの制御特性を明らかにすることを目的とした。実験課題には、視標が静止した状態から一定速度で動くランプ課題を用いた。この追跡課題は、眼球の動き始めの加速度局面と、速度を一定に維持する2つの局面から成っており、それぞれが異なる制御特性を反映している。これらの2局面における運動速度および水平方向パーシュートの左右対称性において、被験者間で異なる眼球運動の特性が認められた。眼球運動は、視標の動きを知覚するための一要因であることから、本研究結果における眼球運動特性の違いは、運動経験に基づく個々の視覚情報処理能力の違いに関連していることを示唆する。</p>
著者
吉岡 尚美 重藤 誠市郎 内田 匡輔
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.344_3-344_3, 2016

<p> 発達障害児者が地域でスポーツ活動に参加する機会は依然として十分でないことが指摘されている(Yoshioka、Uchida、Shigeto & Yamato、2016)。特に、中学生以降になると、学校のクラブ活動や地域のスポーツクラブに参加することが困難であるケースも多く、運動する機会がより一層少なくなるという保護者の声がある。本研究は、このような声を受けてボランティアで始められたスポーツプログラムへの継続的な参加が対象者の生活機能にもたらす影響と課題について、ICF(国際生活機能分類)モデルに当てはめて考察することを目的とした。結果、8年間に亘る活動は、対象者にスポーツという「活動」を提供し、「できる活動」を見つける機会になっているとともに、スポーツに「参加」するという生活機能に寄与していると考えられ、一部の身体機能・能力の改善、スポーツ参加への意欲(個人因子)にもつながっていることが示唆された。一方で、肥満(健康状態)や就労の継続(社会参加)、異性とのコミュニケーションに寄与できていないケースも明らかになり、プログラムにおける課題や対象者ごとの目標を再検討する必要性が示された。</p>
著者
小山 孟志 藤井 慶輔 陸川 章 有賀 誠司
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.276_3-276_3, 2016

<p> 本研究はバスケットボール選手の試合中における高強度運動について、心拍数を指標に定量化することを目的とした。大学男子バスケットボール選手(延べ27名)を対象に、選手の胸部に心拍センサーを装着し、試合開始から試合終了までの心拍数を計測した。最大心拍数の測定には漸増負荷測定時の最大値を採用した。試合に10分間以上出場した選手のデータを用いて、出場時間に対する最大心拍数の90%以上を記録した時間の割合について検討した。その結果、最大心拍数の90%以上を記録した時間の割合は49.1 ± 26.0%であり、その時間は540.5 ± 341.0秒であることがわかった。ポジション別に比較すると、ビッグマンはペリメーターに比べて最大心拍数の90%以上を記録した時間の割合が低いことがわかった。出場時間の約半分が高強度であるこの割合を、試合を想定した練習・トレーニングでも考慮するべき可能性がある。</p>
著者
野上 玲子
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.82_1-82_1, 2016

<p> オリンピックはこれまで、パリ大会(1900年)での「宗教」論争によるアメリカ選手団の分裂や、セントルイス大会(1904年)での人種差別による「民族競技」の開催など、「人間の尊厳」を脅かす問題が幾度となく生起してきた。1935年のクーベルタンのラジオ演説においても、精神や肉体の創造は、「人間の尊厳」を損なう出来事の下ではあり得ないと述べている。このような歴史的教訓から、IOCによって2015年に採択されたオリンピズムの目的は、「人間の尊厳の保持に重きを置く平和な社会を奨励すること」とし、今日でも人間性の尊重が強調されている。しかし、依然として、オリンピズムの特徴や理念について、十分に解明されているとは言い難く、オリンピズムの価値それ自体が批判的に考察されることも少なくない。未だ、民族紛争やメダル争いが激化するオリンピックの世界で、「人間の尊厳」という理念は何を意味し、どのような内在的価値を持つのだろうか。本研究では、オリンピズムにおける「オリンピック」と「人間」との関わりを通じた道徳的な価値を再評価しつつ、オリンピックで発揮される「人間の尊厳」の根源的な意味を解明することを目的とする。</p>
著者
増澤 拓也
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集 第68回(2017) (ISSN:24241946)
巻号頁・発行日
pp.97_2, 2017 (Released:2018-02-15)

スラックラインと呼ばれる2点間に張った平らなロープ上でバランスをとる綱渡りのようなスポーツが、バランス能力を向上させるトレーニングとして注目されている。また、上部から吊したロープを用い、不安定な環境にて自重を利用して負荷をかけるサスペンショントレーニングが、姿勢安定時に重要である体幹部の堅牢性を高める手法として、関心を集めている。この両者のトレーニングはいずれもバランス向上を目的としているが姿勢制御様式は真逆であると考えられる。本研究の目的は、スラックラインおよびサスペンショントレーニングが姿勢安定性向上に及ぼす効果を明らかにすることである。実験参加者をスラックライントレーニング(SL)群とサスペンショントレーニング(SP)群に配置し、30分間のトレーニングを週3回のペースで合計10回実施した。その訓練前後において重心動揺計とビデオカメラを用い、姿勢安定性の評価・分析をおこなった。分析の結果、両群ともに重心動揺が安定した。また、SL群では体幹部を積極的に動かすことで姿勢制御し、SP群では体幹部を動かないように保持することでバランスを安定させる方略を選ぶことが示唆された。
著者
丹治 史弥 榎本 靖士 鍋倉 賢治
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
pp.17013, (Released:2017-07-25)
参考文献数
33

This study investigated the relationships between running economy and various step parameters (ground contact time, step length and step frequency), as well as the effects of these relationships on differences in foot strike pattern at intensities ranging from below to above the lactate threshold in well-trained distance runners. Thirty-one male distance runners (20 middle-distance and 11 long-distance; age 19.5±1.2 years, height 171.7±4.5 cm, mass 57.6±3.5 kg, BMI 19.5±0.7) participated. Their seasonal best performance was 804.0±121.0 points, expressed as the IAAF score. Both running economy and step parameters were calculated for speeds of 15.0, 16.2 and 17.4 km·h−1, which corresponded to intensities below, equivalent to and above the lactate threshold, i.e. 93.2%±6.4%, 100.6%±6.9% and 108.1%±7.4%, respectively. As running speed increased, running economy, step length and step frequency increased, whereas the ground contact time decreased. A significant positive relationship was observed between ground contact time and running economy at an intensity above the lactate threshold (r=0.46; p<0.01). A significant positive relationship was observed between step length and running economy (r=0.54 and 0.52; p<0.01), and a negative relationship was observed between step frequency and running economy (r=−0.55 and −0.53; p<0.01) at intensities equivalent to and above the lactate threshold, respectively. Rear-foot strikers exhibited a shorter ground contact time than middle-foot strikers at intensities equivalent to and above the lactate threshold, whereas running economy exhibited no significant difference in terms of foot strike pattern. From the present results, it can be concluded that a shorter ground contact time enhances running economy; however, running economy is not related to the foot strike pattern at an intensity of 90%—110% of the lactate threshold.
著者
石崎 龍雄 西山 逸成 石田 昌久 平賀 孟
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.117-122, 1968-01-25 (Released:2016-12-31)

Physical fitness of 1886 M.S.D.F. Crewmen were measured, and the following results were observed.1) In 1500 meter-run and 5O meter-dash of sandbag carry, there was a declining tendency according to the age increase from eighteen years old. The l00 meter-dash, softball throw, pull-up, and long jump showed the highest records in the period from twenty years old to twenty-five years, old. No change was found in back-strength and grip-strength in the period from twenty years old to thirty-four years old. 2) Motor ability of crewmen was negatively related to the length of service. However, this, tendency was vanished except 1500 meter-run, when the effect of age-increase upon motor ability was considered. It was presumed that two-third of the declining tendency of 1500 meter-run was caused by the age and one-third by the length of service. It will be a theme in the future to design some training methods for maintenance and elevation of the endurance.
著者
山口 理恵子
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
日本体育学会大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.67, pp.47_2-47_2, 2016

<p> 近代家族に代表される性役割分業および異性愛中心主義など、既存の枠組みに潜む権力構造を明らかにし、特に女性の不在や劣位に対して異議申し立てを行ってきた女性学・ジェンダー研究の視座が、スポーツ領域の分析にも援用されるようになって久しい。このスポーツ・ジェンダー研究は、女性スポーツおよび女性アスリートの飛躍とともに醸成を続け、メディアや教育におけるジェンダーバイアス、リーダー的地位における女性の不在、男性性の恣意性などを明らかにしてきた。現在、国家レベルの疑惑にまで発展しているドーピング問題や、刻々と変わる「性別」に関わるIOCの規定、さらには東京五輪招致をめぐる収賄疑惑など、オリンピックの開催意義が改めて問い直されている。このような状況の中、果たしてスポーツ・ジェンダー研究はどのような貢献をしうるのか。発表では、1975年の創刊から40年以上経つ研究誌、Sex Rolesの女性スポーツ特集(2016年74巻)を参考にしつつ、これまでのスポーツ・ジェンダー研究を振り返りながら、そこに残されている課題とともに今後のスポーツの可能性についても探ってみたい。</p>
著者
吉田 和人 山田 耕司 玉城 将 内藤 久士 加賀 勝
出版者
一般社団法人 日本体育学会
雑誌
体育学研究 (ISSN:04846710)
巻号頁・発行日
pp.13068, (Released:2014-04-21)
参考文献数
19
被引用文献数
6 4

The rotation speed of the ball spin has been considered a key factor in winning table tennis matches. This study quantified the rotation speed (rotations per second, rps) of service balls delivered by quarter-finalists in the 2009 World Table Tennis Championships. Ball services were recorded during the quarter-finals of both the men's and women's singles, involving 4 matches and 8 players per gender, using a high-speed video camera (1000 fps) for calculation of the rotation speed, and a standard video camera (30 fps) for distinguishing players and aces (including those touched by the receiver). Eventually, the rotation speeds of 329 services were calculated, and these ranged from 13.7 to 62.5 rps. For men, 50-60 rps was the most frequent (40.0%) range of the rotation speeds, while for women, the corresponding range was 40-50 rps (43.8%); the average (±SD) rotation speed was significantly greater for men than for women (46.0±9.0 vs. 39.2±9.3 rps, p<0.001). The fastest rotation speed was 62.5 rps for both genders. Chinese men produced a slower rotation speed than did other men (43.5±8.9 vs. 51.0±6.8 rps, p<0.001). For women, however, the rotation speed was similar between Chinese players and the others (39.9±10.2 vs. 38.5±8.2 rps). The rotation speeds of aces were scattered over a wide range of 37.0-58.8 rps for men and 27.8-62.5 rps for women, implying a weak association between aces and fast rotation. These pioneering data may help clarify some of the technical and tactical aspects of table tennis, and can be used to develop training and game strategies for successful performance.