著者
松平 好人
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2018年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.341-344, 2018 (Released:2018-05-31)

本研究は、自治体による中小企業に対する支援政策に絞り、そのうち中小企業が新規事業に向かう支援政策の方向性を検討する。目的は、第一に東大阪の中小企業の事例から、イノベーション普及の阻害要因を明らかにする。第二に、自治体の支援事業を受けてイノベーションが促進されたという事例と東大阪の事例との比較分析を行う。最後に、自治体によるイノベーション促進政策の方向性に関する仮説を構築する。
著者
工藤 充明 柴田 高
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.139-142, 2016

世界の半導体産業の成長とは裏腹に、かつて市場を席巻した日本の半導体企業は衰退を続け、2010年代の初めには日本最後のDRAMメーカであったエルピーダも倒産し、その時の負債額は4500億円弱で最大規模であった。一方、韓国企業は圧倒的な競争優位性を獲得しグローバル企業となっている。また、後発参入企業の三星が世界の頂点に君臨している事実は、戦略によるものであるとされる。この三星とエルピーダの違いを、経営戦略の視点から比較分析し、その背景にあるものを明らかにする。結果として、伝統的日本企業はプレミア化志向が高く、グローバリゼーションとの不適合をもたらすため、競争優位性の構築に困難が伴うことを示す。
著者
幡鎌 博
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2020年全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.41-44, 2021-01-28 (Released:2021-01-18)

本稿では、DX(デジタルトランスフォーメーション)による新事業/新サービスのビジネスモデルを検討・設計するための方法論を提案する。ビジネスモデル全体をパターン化するのでなく、4つの視点から分解して構造化して、各視点の要素(手法等)を組み合わせて検討できるようにすることで、効率的で最適なビジネスモデルの発想・設計を可能にする。本稿では、さらにDXの実現の際のビジネスモデル検討・設計を含む手順も提案する。
著者
宗 健
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.201906, pp.161-164, 2019

<p>経営判断に各種統計・調査データが用いられることがあるが、それらのデータは必ずしも正しいとは限らない。データが適切であるかどうかの判断には市場に関する専門知識と一定の学術的リテラシーが求められる。本稿では住みここちランキングと住みたい街ランキングのデータを対比することで、調査データにどのような問題が含まれ、それに気づくためにどのようなリテラシーが必要であるかを論じる。結論は、以下のようなものである。経営者の能力を担保する学歴の高度化が必要である。学歴の高度化は学位保持者を経営者に育成するのではなく、幹部候補者に学位取得を促すことで実現すべきである。</p>
著者
松本 和樹 遠藤 正之
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.201910, pp.100-103, 2019

<p>最近、「PayPay」や「LINEPay」をはじめとするQR決済サービスが注目されている。これらのQR決済サービスは店舗導入のコストが低いというメリットの一方、セキュリティ面での課題がある。本報告ではQR決済サービスを会員数、利用可能店舗数、店舗の手数料率、決済方法、利用形態、ユーザーインタフェース等で比較、評価する。更に従来のクレジットカード、デビットカード、電子マネーとの相違点を踏まえ今後の動向について考察する。</p>
著者
山本 龍平 遠藤 正之
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.201910, pp.179-182, 2019

<p>現在日本において、決済の利便性向上のためキャッシュレス化が進められている。また、決済媒体の1つとしてモバイル決済が注目されており、多くの企業が参入し競争が激しくなっている。その中でも2018年度ローンチのPayPayは比較的後発のモバイル決済アプリであるが、現在高い普及率を獲得している。そこで本研究では、ユーザー数拡大戦略、加盟店数拡大戦略、ビジネスモデルなどの観点から、PayPay普及の成功要因を明らかにし、プラットフォーム型ビジネスにおける普及戦略について考察する</p>
著者
丸岡 泰 杉田 博
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2008年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.128, 2008 (Released:2009-01-07)

IT(とくにSNS)を用いた地方都市の観光振興の人材育成上の課題を明らかにする。宮城県第2の都市で非伝統的観光地石巻市の観光振興のため、石巻専修大学を中心とする活動が行われてきた。2007年から同大学中心にSNS運営が始まった。2008年には、「観光から地域(まち)をつくる交流広場」が2回開催された。参加者へのアンケートによるとこの広場は満足できる状況だが、交流促進はまだ十分ではない。今後の観光情報発信には、情報の発掘・編集とIT利用の能力向上が必要と考えられる。
著者
山口 淳
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2016, pp.293-296, 2016

日本において,サービス産業が経済に占める比重は大きく,増加していく傾向にある.しかし一方で,サービス産業の生産性は高くなく,この分野の高付加価値化が重要とされている.<br>インダストリアル・エンジニアリング(IE)の諸手法は,製造業とともに発展し,製造企業の価値向上に寄与してきた.本研究は,それらIEの諸手法のサービス業への適用に向けて,比較検討を行なうことを目的としている.具体的には,ペットサロンにおけるトリミング作業を対象に,IEの諸手法の適用を試行し比較を行なった.その上で,標準化が進んでおらず無形性・同時性・異質性・消滅性が存在するサービス作業への適用可能性について,考察を加えている.
著者
山口 淳
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.207-210, 2017

ペットのトリミングサービスの需要増大に伴い,トリマーの作業負荷は大きくなり,業界全体で効率化,高付加価値化が課題となっている.そのような中,大手ペットサロンX社では,店舗のレイアウトが作業のしやすさや店舗の収益性へ影響しているのではないかという仮説を持つに至っている.<br>本研究は,その仮説の妥当性について確認を行なうことを目的としている.具体的には,作業のしやすさで対照的なレイアウトとされる2店舗の作業を研究対象とし,時間分析を実施している.その上で,店舗レイアウトの結果として生じる作業上の特徴が作業時間に与える影響についての分析を行なっている.
著者
松平 好人
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.202011, pp.101-104, 2021

<p>本研究の目的は、自治体大阪市による中小企業に対するイノベーション(新規事業)促進政策の効果を明らかにすることである。研究方法には事例分析を用い、分析対象として「大阪トップランナー育成事業」というイノベーション促進政策を取り上げる。</p><p>インタビューと質問票調査に基づく実証研究から、次の点を明らかにした。中小企業は大阪トップランナー育成事業の支援により情報的資源を獲得するだけではなく、その支援で獲得した資源を梃子にして、新たな資源創出も図っていることを発見した。</p>
著者
森 毅 出口 弘
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2019年秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.152-154, 2019-12-25 (Released:2019-12-23)

多品種少量生産が主流になっている日本の製造業で、原価計算における正確な間接費の配賦は深刻な問題となっている。賃借対照表を作成する際に行う標準原価計算よりも正確な間接費の配賦を行うための原価計算手法としては、活動基準原価計算などが提案されているものの、計測コストなどの関係で普及には至っていない。今日IoTの普及によって計測コストの問題が解決される中で、IoT時代に適する新たな原価計算の手法とそれを用いた原価計画のフレームワークが求められている。そこで本研究では人の作業のブレからいかに原価のブレが発生するかをシミュレーションを用いて示し、IoT時代に考えられる新たな原価計算手法の提案とその精度の検証を行う。
著者
菊池 百々帆 大江 秋津
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2020年全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.65-68, 2021-01-28 (Released:2021-01-18)

近年、大学の研究成果や技術を商業化する大学発ベンチャー増加が課題となり、その支援や研究管理を行うURA(リサーチ・アドミニストレーター)を導入する大学が増加している。本研究はURAが持つ経験の多様性が大学発ベンチャー増加に与える影響を実証する。分析では、2018年の日本国内の大学401校のデータを利用した。その結果、URAの数や前職の多様性、長期雇用者の割合、研修制度が大学発ベンチャー数に正の影響があることを実証した。定量的にURAの有効性を示したことは資源ベース理論への理論的貢献である。さらに、大学発ベンチャー増加における効果的なURAの採用と育成に関して、交互作用分析から戦略的に提言できたことは、実務的貢献である。
著者
西村 奨之 遠藤 正之
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2020年全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.133-136, 2021-01-28 (Released:2021-01-18)

日本ではキャッシュレス決済としてクレジットカードが主流である。本報告では静岡大学生を対象にクレジットカード、QRコード決済の利用状況をアンケートにより実態調査し、調査期間の異なるアンケート結果から利用状況の変化、また、利用目的を比較、分析することで、クレジットカード利用者のQRコード決済併用可能性について考察していく。
著者
大川 順也 雲居 玄道 後藤 正幸
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会誌 (ISSN:09187324)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.39-54, 2020

<p>近年,多くの企業で,システムやサービスに関する問合せをオンラインで受け付けるシステム(質問応答システム(Question Answering (QA) systems))が導入されている.この質問応答システムにおいて,Webフォームやメールなどが取り入れられ,電子文書形式で問合せの送信が可能となっている.その際,送られてくる問合せ文書に対する回答文書は人手で作成されているのが現状である.そのため,過去の問合せ・回答履歴データを活用することで,回答文書作成作業の自動化ができると,企業内の業務効率化にとって有益であると考えられる.しかし,問合せ文書の内容は自動対応が可能な案件や,人手による個別対応が必要な案件など,多岐にわたっている.そのため,最初からすべての問合せ・回答文書を学習し,回答文書作成の自動化をすることは困難である.そこで本研究では,問合せ・回答文書の関係性を分析するモデルを構築する.最後に,本手法の有効性を示すために,某大手企業の質問応答システムに蓄積された問合せ・回答文書の実データに対して提案モデルを適用して検証を行う.</p>
著者
犬童 健良
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2006年度秋季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.3, 2006 (Released:2007-08-10)

本論文は選好集計理論を限界合理性に対して応用することによって,(誤)表象をもつエージェントの認知的モデリングを提案した.選好集計理論は,社会的選択の分析に用いられたが,本論文では前診断的プロセス,つまり日常的推論やオフィスにおける断片的な情報の統合に適用する.また論争ジレンマを条件文推論の検証(選択課題)のための実用的スキーマとして再解釈することを通じて,権利システムとしての側面に光を当てる.
著者
文 健哲 菊田 剛 山田 隆志 吉川 厚 寺野 隆雄
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集 2010年春季全国研究発表大会
巻号頁・発行日
pp.72, 2010 (Released:2010-06-14)

本稿では、芥川賞・直木賞を書籍のプロモーション・イベントと捉え、その受賞作品及び、その著者の他作品に与える影響を2つの側面から考察した。先ず、これらのイベントが受賞作品及び、同著者の作品の売上に与える影響を販売部数の推移より分析。また、受賞作品の話題性を定量的に把握するため、一般的に入手可能なBlog情報も同時に分析した結果を報告する。
著者
足代 訓史
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2010, pp.53, 2010

日本のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)業界においては,当初mixi(株式会社ミクシィ)が優位な立場を保っていたが,近年ではGREE(グリー株式会社)やモバゲー(株式会社ディー・エヌ・エー)といった競合サービスが勢力を拡大し激しい競争が展開されている.本稿では,日本のSNS主要各社の事業発展の経路を,競合や顧客,環境要因といったさまざまなアクターとの相互作用の連鎖として捉えることで,企業間競争のメカニズムをダイナミックな視点から考察することを目的とする.相互作用の分析にあたっては,各企業の経営層が事業の成長や革新に向けて保有する「意図」の経時的変化に着目する.
著者
浦辻 実奈 喜多村 正仁 相田 達哉
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2018, pp.180-183, 2018

深刻な経営危機に陥ったシャープは、資本業務提携関係にあった台湾の鴻海精密工業と産業革新機構から支援の提案を受け、最終的には2016年3月に鴻海の支援を受けることを決定し、鴻海がシャープを買収した。買収交渉の過程で、鴻海はシャープの主力取引銀行に追加の債権放棄を迫った。本論文では、上記の状況をコンフリクト解決のためのグラフモデル (GMCR) と呼ばれる枠組みを用いてモデル化する。ナッシュ安定性、一般メタ合理性、対称メタ合理性、連続安定性の4つの解概念に基づく均衡を、計算プログラムにより求める。求めた均衡と現実の結末を比較し、考察を行う。
著者
幡鎌 博
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2017, pp.289-292, 2017

本稿では、楽天市場・アマゾン・Yahooショッピング等のインターネットモールのビジネスモデルの比較を行う。それらは、出店者/出品者と購入者を仲介するマルチサイドプラットフォームとしてのインターネットモールを運営しているが、ビジネスモデルの面では、違いがある。そこで、ビジネスモデルキャンバス(仲介版)を用いて、それぞれのビジネスモデルを表現することで、それらの間の違いを明確にする。
著者
相田 研一
出版者
一般社団法人 経営情報学会
雑誌
経営情報学会 全国研究発表大会要旨集
巻号頁・発行日
vol.2009, pp.9-9, 2009

本稿はPCとモバイルによる物販系の購入曜日分析を考察する。調査市場はB2Cの2大市場である、楽天、Yahooショッピングと独自ドメイン専用の大手eストアーである。 分析する商材は自動車・バイク関連の部品・電装品・用品を中心として、一般消費者がどの曜日に商品を購入するかを調査分析した。 調査期間は2008年9月~2009年2月まである。購入曜日分析方法は、ABC分析および仮説を構築した。調査結果は月曜日~水曜日の購入が主流であった。