著者
高木 直史
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.37, no.3, pp.280-286, 1996-03-15
参考文献数
7
被引用文献数
11
著者
岩下 茂信 宮嶋 浩志 村上 和彰
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告計算機アーキテクチャ(ARC)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.80, pp.1-8, 1995-08-23
被引用文献数
14

21世紀初頭の製品化を目指して,新しい汎用マイクロプロセッサ・アーキテクチャPPRAM(arallel Processing Random Access Memory/Practical Parallel Random Access Machin)を提案している.PPRAMとは,一言で言えば「大容量メモリおよび複数のプロセッサを1チップに集積し,分散メモリ型マルチプロセッサ構成により本質的に高いチップ内メモリ・バンド巾を活用すると同時に,グローバル・レジスタ・ファイルを各プロセッサが共有することでチップ内プロセッサ間での超低レイテンシ通信/同期を可能にしたオンチップ・マルチプロセッサ・アーキテクチャ」である.本稿では,個々のインプリメンテーション(=アーキテクチャ)に依存しない,PPRAMのアーキテクチャ上の枠組(rchitcctural framewor)について述べている.
著者
清水 宏一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.18, pp.109-114, 2003-02-27

京都市が「京都デジタルアーカイブ構想」を策定したのは、1997 年4 月のことである。その後1998 年8 月に京都デジタルアーカイブ推進機構を立ち上げ、さらに2000年8 月には京都デジタルアーカイブ研究センターを設立して今に至っている。京都が何をめざし、何をどのようにアーカイブし、また今後にどういかしていくのか。また、京都デジタルアーカイブ研究センターなどが中心となり全国に呼びかけた地域デジタルアーカイブ全国協議会は急激にメンバーを増やしつつあり、政府のデジタルアーカイブ研究会、自民党のデジタルアーカイブ小委員会などの動きも目が離せなくなってきている。こうした状況につき、実践に基づく解説と見解、さらに将来見通しを述べる。Kyoto City Government developed the "Kyoto Digital Archives Concept" in April, 1997. In the promotion of the Kyoto Digital Archives Project, the Kyoto Digital Archives Promotion Organization was established in 1998, then as a succeeding body of this organization, we started the Kyoto Digital Archives Research Center in August, 2000.Then, what does Kyoto City Government aim at, and how do we proceed for archiving, and by what method do we do? The members of the National Council for Regional Digital Archives Promotion, for which Kyoto Digital Archives Research Center took the lead and appealed all over the country, are increasing in number rapidly. At the same time, we can not look aside a move of study group of digital archives in central government, digital archives subcommittee of Liberal Democratic Party and so on. With these circumstances above, I would like to describe my comment and view based on our practices, and a future prospect of my own.
著者
西岡 郁夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告. 設計自動化研究会報告
巻号頁・発行日
vol.97, no.103, 1997-10-28

今日、半導体市場の需要の70%を占めると言われるパーソナル・コンピュータはインターネットの急速な普及もあって従来の Stand alone PCから Networked Systemになり社会の隅々にまで浸透し、会社や家庭などで誰もが使う情報端末となってきているが、一方では初心者には難解な道具として敬遠されることも事実である。そこで、万人にとって使いやすい物になるためパソコンがどのように変身していかなければならないのか、益々多機能/高機能化するマルチメディア処理によりパソコンが今後どのような方向に向かうのかを論じ、21世紀に向けてのVLSI開発研究への参考に供したい
著者
片寄 晴弘 竹内 好宏
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.71, pp.15-22, 1994-08-06
被引用文献数
13

音楽学,あるいは音楽心理学の分野では,従来,主観的に説明されていた音楽解釈,音楽構造認知を客観的な視点からしようという研究が行われている.これらの取り組みは音楽情報処理,特に自動演奏システムにおいて参考にすべき取り組みであるが,残念ながら良く知られていない.また,客観的な視点といっても,ある意味で人間の主観的な理解を前提にしているため,コンピューテーショナルモデルとして利用する際には,使うための枠組みを立てた上で,主観処理部をモデル化しなければならない.本稿では演奏解釈・音楽構造認知理論を比較し,コンピューテーショナルモデルとして利用する際のメリットと解決すべき課題を整理する.In the field of Musicology and Music Cognition, recent researchers have been trying to make an objective model of music interpretation or structural analysis, which has been historically studied in a subjective manner. Computer scientists in music field, especially who try to construct an automatic performance system, should refer and consider these theories. These theories, however, are not well known. They are not fully computational, because the aim is to give human an understandable view. This paper describes some comparison of proposed theories and discusses merits and demerits to apply them in making computational models.
著者
米田 隆一 西本 卓也 嵯峨山 茂樹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音楽情報科学(MUS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2005, no.129, pp.31-36, 2005-12-23

本研究では、Standard MIDI File 楽譜等のシンボリックな音楽情報を入力として対旋律、和音、調等のラベルを付与する汎用的な手法を提案する。このような音楽のラベル付与問題は、音声認識における言語モデルとの類似性から、マルコフモデル、および生成モデルとしての HMM (hidden Markov models) を適用することが多かった。本研究でも確率モデルを踏襲するが、MIDI、楽譜などは、縦の和音、横の声部進行等、2次元的な情報であり、マルコフ連鎖のような一次元的なモデリングでは不十分である。このような背景のもと、より広いコンテキストを重視すべきであるという考えが生まれる。マルコフ確率場(Markov random field)モデルは、ノード間の関連をエッジであらわす一種の無向グラフモデルであり、エッジを設計することにより広いコンテキストを柔軟に設定できる。また、マルコフ確率場では我々の持つ音楽的知識を素性関数の設計(エッジの設計)という操作に還元することが可能、という利点を持つ。さらに、識別モデルであるという点でHMMとは異なり、可能なすべての出力系列を入力系列の条件付き確率として求めることができるという点で、条件付き確率場(conditional random fields)とも呼ばれる。本研究ではマルコフ確率場モデルに基いたさまざまな音楽情報処理に対するアプローチを論じる。本手法は汎用であり、応用範囲は多岐にわたるが、本稿では対旋律付け、和声付け、ドミナント定型句の同定、和声解析、調認識に対するアプローチを述べる。考えられる他の応用としては、リズム認識、楽曲のパージング、音楽情報検索など広範囲にわたる。This paper describes a Markov random field approach for labeling tasks such as key finding, automatic harmonization, and automatic counterpoint. Most of our previous work deal with these labeling problems using Markov models, and hidden Markov models as a generative model, analogous to language models of automatic speech recognition. This work follows our previous probabilistic approach. 1-dimensional Markov chain, however, cat not model large musical context like scores and SMFs(standard MIDI files) which have rich information in that chords and melodies spread 2-dimesionally. Thus the ability of dealing with large context is crutial in music modeling. Markov random field is a kind of undirected graphical models in which edges are regarded as relevances between nodes. The design of edges (feature functions) corresponds to our music knowledge in which nodes (symbols) have relevances with each other. Markov random field is also called as conditional random fields(CRFs) in that all possible output sequences have conditional probabilites given an input sequence. In other words, CRFs is a discriminative model. Although the proposed model can be applied to many purposes, this paper describes the approaches to five tasks: counterpoint, harmonization, dominant chunk detection, harmony analysis, and key finding. Other possible applications include rhythm recognition, musical parsing, and music information retrieval.
著者
田沼 英樹 出口 弘 清水 哲男
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌プログラミング(PRO) (ISSN:18827802)
巻号頁・発行日
vol.46, no.6, pp.63-63, 2005-04-15
被引用文献数
3

私たちはエージェントベースシミュレーションのための新たなプラットフォームとしてSOARS(Spot Oriented Agent Role Simulator)という言語を開発した.SOARS は当初,病院内でのSARS院内感染シミュレーションを行うための記述言語として開発された.病院内では医師,看護師,患者など様々な役割を持つ人々がそれぞれのルールに応じて複雑な社会的行動を行い,相互に影響を与えあう.これらの人々を自律的なエージェントと見なし,そこに協調,対立,あるいは無自覚の感染などの相互作用を入れることにより,一種の複雑系が構成される.そこで,このようなルール行動を抽象化したモデルを定義し,スクリプト言語として表現することにより,シンプルかつ柔軟にシミュレーションを記述することができる.SOARS 言語処理系の実装にはJava 言語を利用し,リフレクションを用いることにより柔軟な言語の拡張を可能にしている.そして,スクリプトのみで表現することが困難な処理については,Java のクラスを直接利用することができる.現在,SOARS の処理系は各エージェントについての処理を逐次的に行うが,言語モデル自体は処理の逐次性を仮定していない.将来的には別の処理系で並列分散処理が行える可能性があり,あるいは新たな並列処理アーキテクチャのパラダイムとして発展する可能性を秘めている.本発表ではSOARS モデル概念,スクリプト文法,処理系の実装,およびシミュレーション結果の実例について説明を行う.We developed a new language for agent-based simulation platform named SOARS (Spot Oriented Agent Role Simulator). At first, SOARS is developed for a simulation of SARS infection in a hospital. In hospital, there are various persons who play each role such as doctor, nurse and patient. They act complex social behavior as their own rules and interact with each other. We regard the persons as autonomous agents with interaction like cooperation, opposition, or unaware infection. And they construct a kind of complex system. We abstract the model of agents' rule actions and represent them as script language, and then we can describe simulations simple and flexible. We implement SOARS in Java language and enable functional expansion by Java reflection feature. Also, processes which are difficult to describe only by script language can be implemented in reinforcement by external Java classes. At present, SOARS implementation processes agents one by one, but the language model does not assume consecutiveness of the processes. In the future, other implementation can be parallel and distributed, and may provide a new paradigm of parallel processing architecture. In this presentation, we explain SOARS modeling concept, grammar of script language, detail of implementation, and example of simulation.
著者
竹田 尚彦 大岩 元
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.33, no.7, pp.944-954, 1992-07-15
被引用文献数
12

システム設計をおこなうことを業務とするシステム・エンジニア(いわゆるSE)の育成は 従来プログラマに対して OJT(On the Job Training)の実施によりおこなわれてきたこれはプログラミング教育とシステム設計は別のものであると考えられてきたからであるしかし 小さな練習問題のプログラムでも 独立したシステムとみなすことができるわれわれは プログラムをシステム的にとらえることにより 「よいプログラマは よいSEになる」という立場にたつこうした立場からSE育成を考慮した初級・中級のC言語カリキュラムを作成した本カリキュラムは C言語の文法を教授するだけでなく 1)プログラム書法や例外処理の扱いを徹底する 2)ミニ・プロジェクトにより漸進的なプログラム開発を学習者におこなわせることを主目的に開発した1)では プログラム書法や ユーザにとって使いやすいプログラムについて理解させる.2)では プロジェクトを通じて 実際の開発現場で生ずるようなソフトウェアの進化を体験させることにより 仕様設計 モジュール分割や部品の再利用について理解させる本カリキュラムを 約75時間の講義-演習時間で約50人の全くの初心者に実施したこの結果 ミニ・プロジェクトをうまく纏められることのできる学習者には 短時間でモジュールや仕様に対する認識が確立され 初級アプリケーションSE程度の能力が身に付くことが分ったまた本カリキュラムを教授するためには 教師が十分なシステム構築経験を持っていなければならないことも分った

1 0 0 0 靴紐の話

著者
中野 猛夫
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理 (ISSN:04478053)
巻号頁・発行日
vol.9, no.6, pp.352-355, 1968-11-15
著者
小澤 英昭 勝田 亮 宮本 勝 米田 理
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2001, no.33, pp.19-24, 2001-03-23
被引用文献数
1

インターネットにより、従来の大規模なマスメディアによる情報発信から、地域や個人、小規模コミュニティから世界に向けての情報発信が容易になったと言われている.インターネットを用いて世界に情報を発信するだけでなく、大規模に地域の情報を地域に住む住民に向けて発信するローカルポータルと呼ばれるサービスが始まってきている。ローカルポータルは、地方新聞やフリーペーパーといった、地域住民向けの情報誌をインターネット上で提供しようとするものである.インターネットが特徴とするグローバルな情報発信ではなく、限られた地域の人を対象とする情報発信である.本稿では、このローカルポータルを、情報を提供するエリアの大きさで分類し、ローカルポータルサービスの概念を述べる。更にローカルポータルの中で、都市周辺に住み、生活するタイプのサービスについて詳細に解説する。
著者
遠藤大礎 川原 圭博 浅見 徹
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.110, pp.15-22, 2008-11-06

携帯電話の高機能化,ストレージの大容量化が進むにつれて,携帯電話にはより多くの情報が蓄積されるようになっている.携帯電話は紛失されやすいため,内部情報の保護は大きな課題である.そこで我々は一般に処理能力が貧弱な携帯電話における高速暗号化・復号手法として,自己暗号化法を用いた分散ストレージシステムを提案してきた.この手法は近年高速化しつつある無線通信を考慮し,通信総量が大きいが処理が単純な高速暗号を使うところに特徴がある.本稿では暗号化・復号を自動的に行うセキュアファイルシステムを FUSE(Filesystem in Userspace)を用いて Linux 端末に実装した.また携帯端末で行った暗号化・復号処理実験の計測結果について示す.また WILLCOM の端末開発プラットフォーム "Sandgate WP"において行った暗号化・復号処理実験の計測結果について示す.People have had more opportunities to preserve important information properties in mobile handsets. The security for mobile handsets will become essential in cases of the loss and the theft. We have proposed an architecture for the distributed storage system, which gives the high speed encryption to mobile handsets, by light-weight processing called self-encryption, in the high-speed wireless communication environment today and in the near future. In this paper, we implement the secure file system that automatically processes encryption and decryption working on Linux PC with FUSE (Filesystem in Userspace), and show the measurement result of the processing time at encryption and decryption by the terminal development platform "Sandgate WP" of WILLCOM.
著者
越後 博之 湯瀬 裕昭 干川剛史 沢野 伸浩 高畑 一夫 柴田 義孝
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.7, pp.2340-2350, 2007-07-15
被引用文献数
1

大規模災害発生時,行政・住民・ボランティア間の情報交換・共有の必要性が叫ばれながらも,実際にはうまく行うことができなかった事例が数多く報告されている.災害情報システムが,災害時のシステム障害を考慮した情報基盤上に構築されていないため,災害時に使うことができないことが原因としてあげられる.本研究においては,各地域ごとに災害情報システムが運用されていることに着目し,それらのシステムの資源を共有し,災害情報の分散化と統合化を行うことによりシステムの冗長化を実現するとともに,負荷分散も行うことを想定している.そのうえで,災害時にノードであるサーバや通信リンクに発生しうる障害に対し,障害を検知する機構を組み込むことにより,ネットワークの動的再構成を図ることで回避する仕組みを提案する.筆者らは,災害時に実運用可能なシステムのために,全国分散環境の構築を行い,その情報基盤上に,「広域災害情報共有交換システム(WIDIS:WIde-area Disaster Information Sharing system)」を実装した.本システムのロバストネスを考慮した基盤の有効性を確かめるため,性能評価を行いその有効性を確認した.When a large-scale disaster occurs, the information sharing functionality among the administrators, the residents and volunteers is important. However, there were many cases where information sharing was not actually well functioned because the disaster information network infrastructure did not consider the system failure when the disaster happened. In our research, we focus on the fact that the disaster information systems are operated on each local area. The system redundancy is realized by sharing the system resources and integrating the disaster information into a large disaster system while decentralizing the system and network loads. And, the system failure can be recovered by introducing system failure detection function for server failure and link disconnection and dynamically reconstructing the network system. In order to verify the usefulness of the suggested method, we constructed a nation wide disaster information network prototype system over Japan Gigabit Network (JGN2), implemented Wide-area Disaster Information Sharing system (WIDIS) and evaluated its functionality and performance.
著者
須藤 真理 横尾 英俊
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告情報学基礎(FI)
巻号頁・発行日
vol.1995, no.106, pp.33-40, 1995-11-09
被引用文献数
10

Mgシステムは,英文を対象とする全文検索システムである.ファイルの効率的な管理のために,データ圧縮技術を最大限に利用している点に特徴がある.本論文では,このシステムを日本語対応に拡張する.拡張したシステムでは,日本語文書に対する字面処理によって転置ファイルを自動生成し,これを利用したブール検索や重み付き検索を可能にしている.このシステムによって,特に,日本語文書と重み付き検索との相性のよさが明確になる.The mg system is a full-text retrieval system for English documents, in which data compression techniques are fully utilized in order to realize maximal storage efficiency. This paper extends the system so that it can deal with Japanese texts. The extended system generates an inverted file from a set of documents by automatic extraction of terms with no use of dictionary or grammatical knowledge of the Japanese language. The system can accept several types of queries including Boolean and ranked ones. This paper shows that the retrieval by ranked queries and the Japanese language match well with each other.
著者
中野 潔
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告 (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2000, no.13, pp.9-16, 2000-01-29

ネットワーク上のデジタルコンテンツを巡って、種々の動きが出ている。業界が融合され、合従連衡が急なため、従来、各業界に存在した役割分担の図式が入り乱れている。さて、安心してデジタルコンテンツのビジネスを実行するには、コンテンツが違法にコピーされないことが必要である。そこで、ネットワーク上のデジタルコンテンツを巡って、コンテンツを同定するための仕組みが、いくつか提唱されている。また、業界の枠組みが定まらない中で、ビジネスの関係者が利益の分配を含めて、種々の試みをなすためには、仲介業務法による仲介事業者の制限が問題になる可能性がある。2000年には、法律の改正を含め、幾多の動きが出てくるであろう。
著者
喜多村 政贊
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.1998, no.57, pp.359-366, 1998-07-08

研究の背景は デジタルネットワーク社会で著作権の扱われ方が問題であること 解釈として 著作権処理技術の取り組み不足がある 解決法 人々の意志をより良く伝えるための技術的な枠組みを提供する権利者、利用者間の意志を翻訳し、契約と合意を支援する 効果 適性利用の促進、不正行為の抑止、そして新しい文化交流の社会 マルチメディアで話題となる著作権を、心の問題と考えれば、それぞれ相手を見て、権利者側は権利の所在や内容を積極的に表明し周知させる努力に欠け、利用者側は便利な機器を前にいつしか無断複製が習慣となってきたと見えます。しかし当事者の努力や工夫、倫理観とは別に、技術や商流の仕組みにも、個々の権利の尊重と対価の支払いへの姿勢が欠けていたことは否めない。デジタルネットワークの環境下では、今までのやり方では破綻が来るであろうとの声が大きく、コピ一禁止機能への要望が根強いが、別の面からは、デジタルネットワークによってはじめて権利者と利用者間の情報交換ができ、根本的な解決への道が見えてくる。つまり、正確な権利処理が可能となり、これにもとづいた需要と供給双方の合意による適正な利用がひろがり、無断や不正な利用が防止できるようにもなる。本論では、かかる視点から権利者にも利用者にもバランスのとれる技術の枠組みをつくる試みを紹介する。Copyright issue is introduced by rapidly advancing technology that has produced a many kind of copy functions such as photo copy, VCR and PC, but that has not yet made in general use of a copyright clearing system in synchronicity with such functions among consumers. This report shows a series of ideas of how to improve the market environment of the copyrighted contents delivery. Firstly copyright and contract information exchange is discussed as a mandatory requirement for the solution and the identifications and also the transfer method are defined. Secondly a translation function is introduced between content provider, service provider and content user. This will facilitate the trade of contents supporting the information exchange in semantic between contracting persons as an contract agent. Finally with use of an appropriate level of security, an improved environment of the trade is sketched out.
著者
上野 智子 相川 清明
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告音声言語情報処理(SLP) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.12, pp.211-216, 2008-02-09
被引用文献数
1

楽しい、悲しい、落ち着いたなどの感性表現で効果音を検索する Sound Advisor システムについてすでに報告している。本研究ではこれらデータベースの楽曲ごとの感性ベクトルを楽曲から自動生成するために音響特徴量と感性ベクトルとの関係の分析をおこなった。効果音楽のパワー、ピッチなどの響特徴と現在ある感性ベクトルとの回帰分析を行うことで、効果音楽の音響パラメータから感情パラメータへの変換行列を導く方法を提案する。Emotional representations are more effective than conventional keywords such as genres and artist names in retrieving music. A vector-based Sound Advisor system has been reported for retrieving background music in emotional phrases such as "happy", "sad", "calm" or "angry". This report analyzed the relation between emotional representation vectors and acoustic features for automatically generating emotional representation vector table of the sound retrieval system. This report proposes a method for deriving a transformation matrix from acoustic feature parameters to emotional parameters based on regression analysis.
著者
舘野 昌一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告自然言語処理(NL) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.4, pp.105-112, 2003-01-20
被引用文献数
3

テキストに含まれる感性表現を抽出する方法を提案する。具体的には、コーパスの中で感性表現を含む文をタグ付けし、これと同類の文を抽出する規則を自動生成する。そのために、文は、構文としてあいまい性がない範囲までを木構造としてあらかじめ自動生成しておき、その中に含まれる感性表現を、要素間の依存関係として人手によりタグ付けする。このようにして表現されたタグ組から、自動的に抽出規則を生成し、その規則に基づいて、コーパス内の感性表現を抽出する。このようにして作成された抽出規則は、再現率と適合率により評価されるが、各規則が抽出するノイズや、各規則間の包含関係によって、規則の良し悪しを評価する方法を示した。以上に基づき、実験と評価を行い、評価方法の有効性を示した。We propose the method to extract Textual "Kansei" (ability to feel something happens) expression. The method includes tagging to the sentences with the Kansei expression and generating the rules to extract similar sentences to the tagged ones. Each sentence in the corpus is parsed to generate a tree that is not ambiguous as the syntax for the sentence and Kansei expressions are tagged as the dependencies by hand. The extracting rules are generated from the tagged corpus automatically, then they extract Kansei expressions from another corpus. We also showed the method to improve the rules by counting noises produced by the rules and by clustering all the rules to evaluate the rules by recall and precision. The experiment, evaluation and improvement are also shown.
著者
池田 剛 井上 豊 山本 潔 幸島 明男 山下 倫央 車谷浩一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.18, pp.187-193, 2008-02-27

環境内に設置されたセンサーノードを用いて人や環境の物理的状態を見守るシステムにおいて,無線センサーネットワークの構成手法,すなわち通信方法・通信プロトコルの設計,ハードウェアとソフトウェアの役割分担,省エネルギー設計などは重要な問題である.しかしながら,多くの既存ノードデバイスは汎用的機能を重視しているために,必ずしも実環境に適応した設計がなされていないこともある.そこで本研究では,ComPassと呼ばれる無線センサーネットワークシステムを提案する.ComPassノードデバイスはシンプルな構成の微弱無線通信モジュールであり,たとえば屋内空間での位置推定などのアプリケーションを想定し,実環境において実用に供することを目標に設計されている.すなわち,乾電池駆動も可能な低消費電力であり,かつ,シンプルな構成によって低コスト化も図っている.一般に低コストのハードウェアでは信号ビットレートの自動認識やデータ補正などは困難であるが,ComPassノードではこれらの処理の一部をソフトウェアにて実装することによりハードウェアの単純化とコストの削減を実現した.本稿ではまず無線センサーネットワークと関連研究について述べた後,ComPassノードのハードウェア概要について述べる.そして,次にComPassノード間の通信プロトコル,プロトコルスタック,無線送受信処理などの組み込みソフトウェアのアーキテクチャーを示す.最後にComPass無線センサーネットワークシステムを適用した,スマートフォン上での屋内自律型測位システムについて述べる.In development of the system that watches over humans and physical statuses using numerous wireless sensors, it is important how to design the sensor nodes and how to construct networks of the nodes. Although many studies of wireless sensor networks have been proposed before, most of the studies focus on designs of general-purpose sensor networks. Thus, facilities of the nodes are redundant and not always suitable for an environment where it requires low cost and low power consumption networks. Rethinking practical use of the sensor networks, we propose an extremely low power wireless sensor network system called ComPass. It is designed for practical application services in everyday environments, such as indoor position estimating services. A ComPass node device realizes automatic bit rate detection and data complementation by software so as to achieve simplification and cost reduction of the device. In this paper, first, we describe overview of the wireless sensor network and related works. Second, we descr be ComPass, hardware of the node and software architecture: communication protocol, protocol stack and wireless transmission processing. Last, we describe a practical indoor position estimating system as an application of the ComPass system.
著者
上田 達也 安倍 広多 石橋 勇人 松浦 敏雄
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.1063-1076, 2006-04-15
被引用文献数
8

インターネット上のノードを距離に基づいてクラスタリングすることができると,様々なネットワークアプリケーションで有用である.本論文では,インターネット上のノード集合をP2P 方式を用いて階層的にクラスタリングする手法を提案する.既存の手法と異なり,本手法はインターネットの構造に関する外部からの情報を必要とせず,ノード間の距離が測定できればクラスタリング可能であるため,実用性が高い.またシミュレーション実験によって,信頼性・スケーラビリティが高いこと,妥当なクラスタリング結果が得られることを確認している.Clustering Internet hosts by their network distance is quite useful for many Internet applications. In this paper, we propose a new peer-to-peer algorithm which forms hierarchical clusters of Internet hosts. Our clustering algorithm, which only requires measurability of network distance between any two hosts, is more practical than any other previously proposed one, which requires external information of the underlying Internet structure. In addition, we show simulation results demonstrating that reliability and scalability of our method are high and that our method can generate proper clustering results.
著者
井上 豊 池田 剛 山本 潔 幸島 明男 山下 倫央 麻生 英樹 車谷浩一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.18, pp.195-202, 2008-02-27

本論文では,衛星測位システムが利用できない場所,特に屋内での自己位置を推定するためのシステムを用いた実証実験について報告する.近年,カーナビゲーションシステムや携帯電話ナビゲーションシステムなどの衛星測位システムを用いた位置情報サービスは広いユーザー層に利用されており,産業の発展や市民の生活になくてはならないものとなりつつある.しかし,この衛星測位システムによって得られる位置情報は,基本的に人工衛星から測位信号を受信可能な屋外でのみ利用することが可能な情報であるため,屋内でのナビゲーションサービスには利用することができない.そこで,衛星測位システムを利用できない屋内での位置情報を提供するための微弱無線ビーコンを用いた屋内自己位置推定技術,さらにはカーナビゲーションシステムや携帯電話ナビゲーションサービスのように,利便性の高いサービスを商業施設や住居施設などの建物の中でも利用できるようにするための屋内ナビゲーションシステムを開発した.この屋内施設における自己位置推定技術,およびその技術を応用したナビゲーションサービスの実現性および有効性を検証するために大規模商業施設での実証実験を行った.In this paper, we describe demonstration experiments using an autonomous positioning system to estimate self-position in indoors, where is impossible to receive GPS signal. In recent years, position information systems using GPS, such as car-navigation system and portable navigation system, are used for many users. These systems contribute to development of industry and relieve civil life. However, since position information calculated using GPS signal is available only in the place which is possible to receive the satellite signals, GPS cannot be used for routing guidance in indoor environments. Then, we developed an indoor autonomous positioning system using extremely low power radio wave beacon devices to provide position information in indoors. Moreover, we developed an indoor navigation system to provide convenient service like car-navigation system and portable navigation system which can be used also in commercial architecture or office building. We carried out the demonstration experiments in large-s ale indoor commercial facilities, in order to evaluate usability of the navigation service which is application of the autonomous positioning technology, and availability of the indoor positioning technology.