著者
古谷野 英一 宮川 裕之
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会誌 (ISSN:03864812)
巻号頁・発行日
vol.38, no.6, pp.364-371, 1988-02-15

本研究は作業者の脈拍速度曲線を先行指標として, その変化から事務ミスの発生を予知すことのできる方法の開発である.本稿では第3報, 第4報の知見を基として新しい予知方式を開発(試作)し, 被験者4名を用いて各2時間の実験を20回, 延40時間の検証実験を行い, 事務ミス発生予告警告54回のうち, 96%は平均誤打率よりも1σ以上多い場合を予知し, 79%は平均誤打率よりも2σ以上多い場合を, 平均約7分以前に予知できることが認められた.また検証実験の結果より脈拍速度曲線の変化を各データの平均値±2σ, 各データ間の差異の平均値±2σの管理限界によって監視することにより, 平均誤打率より1σ以上多くなる場合の90%を予知し, 平均誤打率より2σ以上多くなる場合を88%予知できることがわかった.なお本方式には4%の第1種のエラーがあったが, 第2種のエラーは発生しなかった.
著者
董 彦文 中村 塁 北岡 正敏 太田 宏
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.17-24, 1997-04-15
被引用文献数
2

現実のスケジューリング問題では, 作業時間が正確に決められない場合が多い.不確かな作業時間をファジィ数として取り扱うことによって, 人間の主観的判断に合致しており管理者により理解しやすい解は得られるが, ファジィ数の演算を導入することが必要となり, いろいろな計算上の問題が生じる.そこで, 本論文では, 非一様型並列機械スケジューリング問題を対象として, 作業時間が三角型または台形型ファジィ数であるファジィスケジューリング問題を解決する簡便解法を提案した.つまり, 与えられたファジィスケジューリンダ問題の中で, 各々のファジィ作業時間をその一般化期待値GMV(Generalized Mean Value)値で置き換えて非ファジィのスケジューリング問題を生成し, この非ファジィの問題の最適(良)解を求めることによって, 与えられたファジィスケジューリング問題の最適(良)解を得ることができることを示した.また, 計算例を通じて提案解法の有効性を確認した.
著者
荒川 雅裕 冬木 正彦 中西 弘樹 井上 一郎
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.51, no.6, pp.603-612, 2001-02-15
被引用文献数
3

生産スケジューリング業務においてスケジュールに納期遅れジョブが発生した場合, 計画担当者は現有の設備・工数内で遅れジョブを出さないようスケジュールの改善を試みるが, 遅れジョブの発生が不可避と判断した場合には, 工場の保有能力を上位の計画部署より認められた許容範囲内で追加し遅れジョブの削減に努める.しかしながら, 最小の追加能力で納期遅れジョブ数を最小にするには, どの期間, どの設備に, どの程度の能力を追加すればよいかを決定することは難しい.ここではパラメータ空間探索改善法を能力追加を決定する問題に適用し, シミュレーション法に基づく系統的な能力調整法を提案する.さらに, 現実の計画条件データを用いてその方法の有用性を示す.
著者
福永 厚
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.51, no.5, pp.493-502, 2000-12-15

本論文では, テレビ会議などのメディアを介したコミュニケーションと対面のコミュニケーションの違いを分析するためにマルコフ解析を使う方法の提案と, 実際にテレビ会議と対面との比較実験から得られたデータへ適用した結果について述べている.マルコフ解析では, 会議における発言行動を確率事象と捉え, 誰から誰に発言が移ったかという発言推移をマルコフ過程と見て, 平均訪問時間, 平均到達時間, 平均再帰時間を計算した.比較実験では, 会話相手の識別性が異なる3種類のテレビ会議環境と対面環境とで被験者を使って会話をさせた.得られた発言データを使って前述の3つの時間を計算いたところ, それらにはコミュニケーション環境の違いがよく現れていた.
著者
中村 信人 新宮 哲郎
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会誌 (ISSN:03864812)
巻号頁・発行日
vol.34, no.1, pp.31-37, 1983-04-15

本研究では, MRPの数理計画モデルの構築とその解法のためのアルゴリズムを提案する.まずMRP全体に関する概念的数学モデルを構築し, これをマスター・プロダクション・スケジューリングとロット・サイズ・スケジューリングの2レベル意志決定システムに分割する.そして, 二つの意志決定システムのそれぞれに対して具体的に数学モデルを定式化し, そのアルゴリズムを展開し, 最後に簡単な例解によってアルゴリズムの実行可能性を示す.
著者
大坪 正和 倉重 賢治 亀山 嘉正
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.231-242, 2006-08-15
被引用文献数
2

本研究では,中学校を対象とした時間割編成問題に取組んだ.この問題は複雑な制約条件を有しており,依然手作業に頼る場合が多く,その作成は非常に困難である.実際,クラス数24のある中学校では,4,5人の教師が1週間程度の時間を費やして作成しており,これらの教師には大きな負担を与えている.この時間割編成問題に対して,タブーサーチを用いた三つの解法を適用した.解法Iは,すべての科目を割り当てた初期解から,制約条件をすべて満たした実行可能解を求める基本的な方法である.一方,解法IIは,制約の強さにより対象科目を三つのグループに分類し,制約が強いグループから順に割り当てを行う方法である.まず,最初のグループの科目からなる部分解を作成するために,これらの科目のみを割り当てた初期解を生成し,制約違反がなくなるまでタブーサーチを適用する.続いて,この部分解に,次のグループの科目を加えて,新たな制約違反がなくなるまで再度タブーサーチを適用する.これらのプロセスを最終グループの科目を割り当てた実行可能解が得られるまで繰り返す.解法IIIは,解法IIで分類した最後のグループに属する科目を,さらに,学年ごとに細分化し,合計5グループに分けてから順に割り当てを行う方法である.実問題を解くことによって,解法IIの有効性を明らかにした.続いて,実行可能解の取得にかかる計算時間には,近傍解の探索クラス数や制約条件の重み付けが大きく影響することも示した.さらに,実行可能解の分布状況に関しても言及した.
著者
浅野 誠 太田 宏
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.335-343, 1997-02-15
被引用文献数
3

実生産では, 食事時間, 機械のメンテナンス期間や休日のような操業させたくない時間帯が存在する.そのような稼働停止時間帯は事前に設定され, ジョブの分割処理が不可能な場合には制約条件となる.本報ではまず, ジョブごとに到着時刻と納期が異なり, 稼働停止時間帯と処理順序に依存して異なる段取り時間を考慮した最大納期遅れ最小化の単一機械スケジューリング問題を扱い, 分枝限定法に基づく解法アルゴリズムを提供する.さらに, 得られたスケジュールの納期遅れをできるだけ回避したいときに, 休日出勤やメンテナンスの後回しで対応し, そのための勤務時間の調整や振替休日, メンテナンス時期の再設定を可能にするために, 停止時間の長さを厳守した上で稼働停止時間帯を移動し, 最大納期遅れを減少させるスケジューリングアルゴリズムを提案する.提案法は, 複数の納期遅れ減少スケジュールの作成が可能であり, 納期遅れをできるだけ回避したスケジュールの作成を支援するものである.
著者
瓜生 浩朗
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会誌 (ISSN:03864812)
巻号頁・発行日
vol.39, no.5, pp.300-308, 1988-12-15

物質, エネルギーという従来の二大概念に対する基本的思考論理は, 真か偽かという形式論理であった.しかし, 情報化時代が到来した現在, 新しい概念である情報は人間の価値と密接な関係があるため, 形式論理は情報に対する論理とはなりえず, 情報の論理がまだない.そこで, 情報の論理として情報のもつ価値を媒体とする価値論理を構築した.価値論理は, 生命の連続性を実現化するという目的に対して, 価値思考の法則等を研究する論理であり, 次の内容および特徴をもっている.(1)価値あり1,あいまいな価値α, および価値なし0の価値定数を定義した.(2)否定, 論理和, 論理積および, とくに論理商を定義した.(3)演算記号により結合した論理式の価値は, 価値表により評価される.(4)論理商により価値情報が創造, 生産される.
著者
後藤 正幸 開沼 泰隆 俵 信彦
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会誌 (ISSN:03864812)
巻号頁・発行日
vol.46, no.2, pp.152-158, 1995-06-15
被引用文献数
2

階層型ニューラルネットワークの学習法であるBP学習において, 学習速度とローカルミニマの問題がある.学習の高速化に関しては, 共役勾配法が提案されており, その高速性が明らかになっているが, 初期値依存性の問題も合わせ持つ.一方, 初期値依存性に対しては, 変傾法が提案されているが, 本質的に最急降下法であるため, 学習速度の面で改良の余地がある.そこで, 本研究では変傾法の更新を共役方向に実現する変傾共役勾配法を提案する.さらに, その挙動に癖が見られることを指摘し, この癖を利用して高速化を図った改良型変傾共役勾配法を提案し, 化学プロセスの制御問題に適用してその有効性を示す.
著者
浅野 誠 太田 宏
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 = Journal of Japan Industrial Management Association (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.49, no.4, pp.218-227, 1998-10-15
被引用文献数
2

本論文では, 機械に稼働停止時間帯が設定され, 各ジョブには納期厳守制約と生産開始時刻の非負制約のある単一機械スケジューリング問題を考える.稼働停止時間帯は, 休憩時間, 休日や機械の保守期間などの操業させたくない時間帯であり, 稼働停止時間帯ではジョブの生産はできないが, 残業や休日出勤などによって停止時間の短縮が可能である.また, スケジュールの最初のジョブの生産開始時刻は非負でなければならない.納期は顧客からの要求に従って設定され, 納期遅れは許されず, 納期に合わせて製品が出荷されるため, 生産終了時刻から納期までは製品を在庫として保持しておくための費用が必要である.この問題を解くために, 本論文では, 納期余裕にかかる在庫保持コストと稼働停止時間帯の停止時間短縮コストの総コスト最小化の近似スケジュール導出アルゴリズムを提案する.そのとき, 稼働停止時間帯の停止時間の短縮にかかるコストは, 停止時間を稼働時間にするための残業費用や機械の保守期間短縮に要する費用に相当する.さらに, 提案アルゴリズムの諸特性を数値実験により示す.
著者
浅野 誠 太田 宏
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.47, no.5, pp.292-297, 1996-12-15

ジャストインタイム生産環境では, 納期は顧客からの要求に従って設定され, 納期遅れは許されず, また, 納期に合わせて製品が出荷されるため, 生産終了時刻から納期までは製品を在庫として保持しておかなければならない.在庫費用の最小化を図るため, 納期厳守下で重み付き納期余裕最小化の単一機械スケジューリングを考えるときに, 計画期間の基準時刻を0とし, すべてのジョブの着手可能時刻を0とすると, 納期厳守の制約と生産開始時刻の非負制約から, 与えられた問題の解が不能となる場合がある.その場合, 実生産では何らかの対処を行い, 実行可能スケジュールを作成しなければならない, 本報では, そのような納期厳守スケジュールが存在しないときの対処法として, 生産時間短縮の可能な場合を扱い, 生産時間の短縮コストと納期余裕にかかる在庫コストとの総和最小化の納期厳守スケジュールを作成するための近似アルゴリズムについて述べる.また, 提案アルゴリズムの諸特性を数値実験により示す.
著者
松井 正之 内山 広樹 藤川 裕晃
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.56, no.2, pp.139-145, 2005-06-15
被引用文献数
3 2

オンデマンドSCM環境下では,チェーンにおける在庫の適正水準をオンラインに管理することが,過剰在庫で売れ残りを抱えることや品切れの機会損失を減らすために必要である.特にPCなどの短サイクル製品においては,部品や製品の発注が多段階に影響し,生産・流通段階の各拠点で把握できる在庫変動をリアルタイムに捉えて迅速に対応することが必要である.それには,需給系列の変動を迅速に検出する機能が必要である.本研究では流動数図表上で,新聞売り子問題により設定された移動基準在庫量(インディケータ)を,累積和管理図のVマスク法で継続的にチェックしてアクション(投入)を行う管理法を開発した.この開発は,PCを流通しているA社の倉庫を対象に行われ,約42%の累積在庫削減が得られた.
著者
平野 敏也
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会誌 (ISSN:03864812)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.31-37, 1986-04-15

色のみが異なり他の品質特性が同じ製品群を色違い製品群という.複数組の色違い製品群によりなる製品系列の部品構成の指標による共用性の定量的評価はすでに発表した一般の製品系列に対する評価法を発展させることによって得られる.本論文はこのような色違い製品の部品共用性の評価方法を提案するものである.この方法では, (1)どのような共用程度の部品がどれだけの数量存在するかの部品構成の詳細構造を評価する基本指標, (2)基本指標より導かれる指標で比較評価を可能とする比率や平均値などで表わされる誘導指標, (3)一般の製品系列と部品構成特質の相異を評価する応用指標, の3種の指標を用いて評価する.本方法によれば詳細で総合的な評価が可能であり, かつ一般製品との部品の活用状態の相違を明らかにすることができる
著者
有薗 育生 邵 俊 太田 宏
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会誌 (ISSN:03864812)
巻号頁・発行日
vol.43, no.3, pp.145-150, 1992-08-15

近年, 古川・太田・加瀬は計数規準型逐次抜取検査の検査履歴が最短格子経路で表される点に着目して, これに基づく計数規準型逐次抜取検査の新しい設計法を提案している.この設計法によれば, 従来の逐次確率比検定に基づくWaldの設計法による計数規準型遂次抜取検査方式の生産者危険と消費者危険が指定値を近似的に満足するものであるのに対して, 両者の危険を確実に指定値以下におさえる検査方式が得られるばかりでなく, 任意の不良率についての検査特性も厳密に算出できるといった特徴がある.本研究では, この最短格子経路に基づく計数規準型逐次抜取検査方式の設計法の特徴を利用して, これまで規定されていなかった計数選別型逐次抜取検査の設計法を新たに提案し, その有効性について考察する.
著者
上村 亮介 増田 浩通 新井 健
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 = Journal of Japan Industrial Management Association (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.450-469, 2006-12-15
参考文献数
11
被引用文献数
4

情報化の進展により複雑化を増した消費者行動を理解する一手段としてマルチエージェントシミュレーションによる研究を試みた.エージェント同士の情報伝達や個々の選好,影響の受けやすさ,過去の購買経験などの要因,さらに広告による情報を加えることで消費者の購買行動を記述し,それらの総体としての市場全体での消費者動向を表現できるモデルを構築した.特に消費者を「人対人の対面コミュニケーションを主体に置いた情報伝達」と「ネットを介した情報伝達」を行うグループに分類して情報伝播現象を表現する.映画を事例として消費者を取り巻く外部環境の変化やマーケティング戦略が購買行動に与える影響をシミュレーションで分析した.
著者
小野 勉 宮崎 茂次 金川 明弘
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.56, no.3, pp.218-226, 2005-08-15

人が移動するとき、人全体の移動の効率をあげるには、どのような対策を施せばよいかを考察する。まず、人と物の移動を、それぞれ体系的に整理し、その後、人が移動するときの移動補助手段を有効活用するための課題を述べる。移動補助手段の利用効率を上げるには、その需要をなるべく小さい誤差で予測し、それに合わせた効率的な供給が実現できればよい。本論文では、人流の移動補助手段の需要予測を説明する数理モデルを提案し、その精度について検証する。また、その数理モデルによる需要予測の説明変数には、日付、曜日、時刻のような時間的な要因、天候、風速、風向、気温、また湿度のような気象要因、住宅地や工業地や商業地や夜の飲食街のような地域要因、交通事故、交通規制、イベント(各種の祭、店舗の開閉店、入試、卒業式、入学式、学会など)のような突(単)発要因などが考えられる。数理モデルを作成するにあたり、これらの要因の有効性を実在するO市のタクシーの輸送履歴について検証することにする。
著者
大崎 紘一 〓 恰虹 李 貞子
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会論文誌 (ISSN:13422618)
巻号頁・発行日
vol.49, no.6, pp.365-373, 1999-02-15

本研究では, 地域の活性化に重要な役割を果たしている地域産業の経済的意義を定量化するため, 基本となる地域産業構造, 産業および住民の納税額, そして, 自治体からの地域社会への歳出額を基本要素とし, それらの間に対数線形関係を仮定した地域産業-生活関連モデルを提案する.まず, 地域に立地する製造業の基本特性は, 業種の多様性および業種別の従業員1人当たりの付加価値額を用いて示す.次に, 産業の地域社会への経済的貢献の程度は, 3大産業, 10大産業分類の従業員数と市町村税との間の対数線形関数で示す.さらに, 地方自治体の地域への施策が地域社会に直接関係していることから, 歳出項目と歳入項目との関係を対数線形関数で示す.そして, 中国地方と四国地方9県のデータを用いて提案しているモデルの妥当性を明らかにする.
著者
角倉 敏彦
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会誌 (ISSN:03864812)
巻号頁・発行日
vol.32, no.4, pp.264-269, 1981-10-15

それぞれ納入すべき製品品種, 数量が決まり, かつ, 同一納入の日の, 指定された複数注文に対する経済的生産計画を検討する.前報において明かにした"優先席取り法"の原則を応用するが, 本報では定時生産と残業生産または2直生産を含む生産のやり方について, 経済的な最適解を求める方法を検討し、その際に役立ついくつかの基本的な原則を明らかにするとともに, 最適解を求める方法を明らかにした.
著者
細野 泰彦 加瀬 滋男
出版者
社団法人日本経営工学会
雑誌
日本経営工学会誌 (ISSN:03864812)
巻号頁・発行日
vol.31, no.1, pp.81-87, 1980-06-30
被引用文献数
1

信頼性試験などで測定される品質特性は, しばしば二重指数分布に従う.本稿では, 新たに二重指数特性に対する標準偏差既知の計量規準型1回抜取方式の設計法を論じるとともに, 設計手順を簡単にするための抜取表を与える.統計量としてモードの最小分散線形不偏推定量を用いた提案法は, つぎのような利点をもつ.1)実用上計算の簡便さを失わずに, 定数打切試験による信頼性保証の検査にも適用でき, 2)試料平均を用いた抜取方式より格段に効率のよい抜取方式が得られる.なおこれらの利点は, 数値例によって検証されている.