著者
中西 仁
出版者
立命館大学
雑誌
立命館産業社會論集 (ISSN:02882205)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.33-48, 2013-12
著者
竹内 あい
出版者
立命館大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

社会的ジレンマにおいてどのような制度を導入すれば人々はより協力するだろうか。本研究では特に罰則制度に着目し、その中でも罰を適用する際の基準が絶対的な罰則制度(協力度合いが基準に満たない人全員が罰される)と相対的な罰則制度(基準に満たない人の中で一番協力度の低い人が罰される)を比較した。その結果、相対的な罰則制度の方が絶対的な罰則制度よりも高いか等しい協力率を導くという点が、理論モデルの分析結果と実験室実験の観察結果の双方で確認された。
著者
大瀧 仁志 小堤 和彦 坂上 成美
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2000

2種の溶媒が混合している媒体中に電解質を溶解させると、生成したそれぞれの陽イオンや陰イオンは2種の溶媒により溶媒和される。これらのイオンに溶媒和している溶媒の組成は、一般にイオンによって異なるし、またバルクの溶媒組成とも異なる。溶媒和圏の溶媒組成がバルクの組成と異なる時、イオンはある一方の溶媒と好んで結合しようとする性質があることを示し、このとき、イオンは一方の溶媒により選択的に溶媒和されているという。われわれは溶液X線回折法により第1溶媒和圏の溶媒組成を直接決定し、選択溶媒和の程度を定量的に表現する量として、選択溶媒和指数K_<PSO>=[X^^-_A(1-X^^-_A)]/[X_A/(1-X_A)]を新たに導入した。A、Bは混合溶媒において、イオンの溶媒和圏における溶媒AおよびBの濃度(モル分率X^^-_AおよびX_B=1-X^^-_A)とバルク層における溶媒AおよびBの濃度(モル分率X_AおよびX_B=1-X_A)である。-RT1nK_<PSQ>は当該イオンの溶媒AおよびBの溶媒和ギブズエネルギーの差ΔΔG^O_<solv>と密接に関連していることが示された。また溶媒和圏における溶媒分子間の相互作用、とくに立体的障害に起因する反発力は選択溶媒和に大きな影響を与えることが示された。ここで得られた-RT1nK_<PSQ>の値と熱力学的考察から、溶媒和圏における分子間立体障害のエネルギーを推定することが可能であると考えられる。溶媒分子Aがイオンばかりでなくもう一方の溶媒分子Bとも強く相互作用する場合には、遊離の溶媒分子Aの濃度が低下するため、溶媒Aの選択溶媒和性が著しく低下する現象が観察された。これらのことから、選択溶媒和の主な原因は1)主として溶媒分子のドナー性(対陽イオン)やアクセプタ-性(対陰イオン)に基づくイオン-溶煤相互作用(引力的相互作用)2)双極子間、四極子間相互作用などの溶媒相における溶媒分子間相互作用(引力的相互作用)3)主として立体障害に基づく溶媒和圏における分子間相互作用(反発的相互作用)であることが示された。
著者
祐伯 敦史 浜岡 隆文 栗原 俊之 藤田 聡 黒澤 裕子
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

3カ年にわたる本研究プロジェクト実施により、以下の点が明らかとなった。(1)若年者と比較し、高齢者では、短期記憶および長期記憶は低値を示した(p<0.05, p<0.01)。(2)80歳代高齢者(被験者3名)の左脳・帯状回前部のクレアチン濃度は、若年者と比較し、9.6%低値を示した。(3)年齢と脳萎縮指数の間には、有意な相関関係が認められた(r=-0.89)
著者
牧田 義也
出版者
立命館大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2014-04-01

本研究は、20世紀前半のアジア太平洋地域における公衆衛生制度の形成過程に対して、アメリカ合衆国の海外医療事業が与えた影響を、アメリカ赤十字社及び同社が主導した国際赤十字連盟の保健事業に焦点を当てて考察した。1898年の米西戦争以降、アジア太平洋地域への進出を加速した合衆国は、20世紀初頭に同地域で多くの医療事業を展開した。本研究はアメリカ赤十字社の海外医療事業に注目し、同社の活動が植民地医学を基盤としつつ、現地住民との協働・対立を通じて、各地の保健制度を構築していった過程を検証した。さらに、同事業を通じて各地の衛生事業の平準化が促進されたことを指摘し、公衆衛生の制度化の国際的契機を論証した。
著者
HAYES BlakeE.
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では男女同権に関する雇用実施状況を調べるため複数国(日本他5カ国)の制度分析を行い、また高学歴女性雇用に対する影響力のメカニズム解明のため日本の資本主義の多様性(VOC)等について調査した。日本の大学雇用では他調査地より明確なパイプラインが存在することから、意識的、無意識的な性差ステレオタイプをベースとした男性規範による硬直的雇用及び昇進が促されていることが分かった。女性雇用は宗教、VOC(自由な市場経済(LMEs)対コーディネートされた市場経済(CMEs))や性差規範イデオロギー(差異性対同一性)など地域要因が様々に影響し経済・政治・社会的要素による複雑な相互関係が示されていた。
著者
木立 雅朗 田中 聡
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

京都の伝統工芸について民俗調査・考古学的調査を行った。戦時中の信楽焼の陶器製地雷について聞き取り調査と現地踏査、京焼関連の近代資料の調査、桐箱製造業者の聞き取り調査、和鏡製造業社の聞き取り調査と近代資料の調査などを行った。また現代窯業遺跡の発掘調査と民俗調査を行い、近現代考古学の方法論を模索した。調査した伝統工芸は、アジア太平洋戦争において積極的な役割を果たし、それが戦後復興にも反映していることを確認した。
著者
川越 恭二 黄 宏軒
出版者
立命館大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では、離散多次元時系列データの類似検索精度の飛躍的向上と、スポーツ健康科学分野での多次元時系列データ検索による新たな応用を創成することを目的として、高精度でかつ高効率な多次元時系列データ類似検索方法の考案と、スポーツ競技の指導者から選手への円滑な指導が可能なエージェントによる新たな応用開拓を行った。本研究により、選手の動きや軌跡を表現する多次元時系列データを基本に、複数の競技者に適切なタイミングで的確なプレイに関するアドバイスを可能とするシステム構成法が明らかとなった。アメリカンフットボールおよび社交ダンスを対象とするプロトタイプ群を開発した。