著者
YAMAMOTO Sota
出版者
鹿児島大学
雑誌
南太平洋海域調査研究報告=Occasional papers (ISSN:13450441)
巻号頁・発行日
vol.54, pp.27-33,

In the 1950s, people in the Federated States of Micronesia (FSM) still ate a "traditional" diet based on starchy staple crops and marine resources, but this began to be replaced by imported food such as rice, flour, sugar, fatty foods, and other processed foods after the United States Department of Agriculture started its supplementary feeding program in the 1960s. This phenomenon accelerated after a Compact of Free Association was signed between the FSM and the United States in 1986. Since then, the FSM has faced serious public health problems due to this new diet and other lifestyle changes. On small islands and atolls, imported foods and medicines may not arrive for more than a month if a typhoon or an oil crisis occurs. In this study, a detailed study of household food consumption is shown to represent the present situation of food security on Piis-Paneu Island (Chuuk Atoll, Chuuk State) and Pingelap Island (Pohnpei State).
著者
和田 七洋
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿児島大学教育学部研究紀要. 人文・社会科学編 (ISSN:03896684)
巻号頁・発行日
vol.63, pp.89-87, 2011

同じモティーフを反復的に使用することは視覚伝達デザイン作品においてよく見られる表現の一つである。モティーフをそのように利用することによって個と全体を同時に表し、それが与える印象は、その使われ方によって異なる。この論考では反復表現が使われている視覚伝達デザイン作品を収集、鑑賞し、それらの効果について考察を行い、それをもとに作られた自身の作品について述べる。
著者
雨宮 淳三 天本 広平 佐伯 拡三 姫木 学 岡本 嘉六
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿兒島大學農學部學術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
vol.39, pp.147-153, 1989-03-15

市販食肉(生食用馬肉, 鳥胸肉, 豚ロース肉, 豚挽肉)の細菌汚染状態を調査し, 以下の成績を得た.1.汚染の指標細菌として, 生菌数, 大腸菌群数, ブドウ球菌数, 嫌気性菌数, 低温細菌数を調べたところ, これらの指標細菌相互の相関係数は-0.31〜0.51であり, 関連性は薄く, それぞれ汚染の異なった側面を示すものと考えられた.豚挽肉はいずれの菌種についても菌数が多かったが, 馬肉, 豚ロース肉および鳥肉についても決して少ない菌数ではなかった.スライス肉相互の菌数の差は比較的小さく, 生食用馬肉では大腸菌群数と低温細菌数が少なかったものの, 他の菌数はほぼ同程度であった.このことは, 流通過程で食肉相互の汚染が交差し増大すること, 汚染菌数は食肉の種類によるよりも取扱いの適否に基ずくことを示すものと思われる.2.冷蔵保存した時の生菌数, 嫌気性菌数, 低温細菌数の推移は, 豚ロース肉が豚挽肉より進行が約半日遅いものの, 肉の形状による差異がないことから, 食肉の腐敗の進行は主として保存当初の汚染細菌によって決まるものと考えられる.嫌気性菌数は生菌数とほぼ同様の推移を示したが, 低温細菌はより速やかに増殖し腐敗に大きく関与しているものと考えられた.異臭発生時の菌数は, 生菌数と嫌気性菌数は約7.5,低温細菌数は約10であり, ついでネトの発生がみられた.3.分離した嫌気性菌のうち約半数が偏性嫌気性菌であり, API嫌気システムによる簡易同定ではCl.beijerinkiiが多くを占め, そのほかはFusobacterium symbiosum, Bacteroides spp.などであった.4.ブドウ球菌No.110培地で分離した368株のブドウ球菌の中で, 約30%がコアグラーゼ陽性であったが, コアグラーゼ活性の弱いものが大半であり, その中の55株がS.aureusと同定され, 3株がA型エンテロトキシンを産生した.MSEY培地とETGP培地におけるコアグラーゼ陽性株の性状を調べたところ, マンニット分解能および亜テルル酸塩還元能を有している株は, それぞれ, 76%, 95%であったが, 卵黄反応が陽性であったのはS.aureus株の27%に過ぎなかった.両培地とも, S.aureus集落の典型的性状として, 卵黄反応陽性をあげていることから, S.aureusの一部を見逃す危険性があると考えられる.また, コアグラーゼ反応の弱い株でもエンテロトキシンを産生していることから, 判定に際してはこの点を留意する必要がある.
著者
荒川 剛史 秋山 邦裕
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿兒島大學農學部學術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
vol.55, pp.55-67, 2005-03-01
被引用文献数
2

近年,都市住民を中心に,自然をコンセプトにしたテーマパークが注目を浴びている。その先駆的な企業が「株式会社ファーム」である。同社はファームパークを手掛け16年,全国に19の施設を持ち,18施設が黒字転換している。そこで,株式会社ファームの運営するファームパークの現状をみることで成功要因を探った。それらを要約すると以下のとおりである。一つに,基本コンセプトを「自然」とすることで来園者に憩いと安らぎの場を提供する。二つに,移動1時間程度に,100万人都市がある山間部に建設。荒廃した広大な土地を安価で購入し,自然の壮大なスケールをみせる。三つに,第3セクター方式・公設民営方式を採用することで,初期投資額を大幅に削減することが可能である。また,「自然」がテーマであるため追加投資はそれほど必要ではない。四つに,1人当たりの入場料が1,000円以下であり,家族4人が1日遊んで10,000円程度で過ごすことを可能にした。いずれも,今後のファームパークの展開において重要な示唆を与えるものと考える。
著者
桜井 芳生
出版者
鹿児島大学
雑誌
人文学科論集 (ISSN:03886905)
巻号頁・発行日
no.51, pp.25-58, 2000

社会学(者)の視点から,昨今の非協力ゲーム論・進化ゲーム論の発展を高く評価し,感謝しつつも,それに不満を感じ,その不満の克服をめざすフレームワークを構想した。社会ゲーム論と暫定的に呼んでみる。ゲーム論に対する大きな不満の第一は,選好関数の所与性である。第二の不満は,意味的事態の軽視である。われわれは,この不満の克服をめざす過程において,通常のゲーム論とは,異なるフレームワークを採用することになった。これは,既存の人気のある社会学諸理論に対しても,あまり類似的でない。われわれのフレームワークはおもに以下のような主要仮説に基づく。「長期効用関数の存在」「社会状態の,非協力ゲーム(ないし,進化ゲーム)的メカニズム(ナッシュ均衡)(ないし,ESS)による,「かなりの程度」の決定」「しかし人間は,選好によるゲーム論的メカニズムでまったく安心してしまうほど「ふつきれた」マシンではない」「すなわち,人間のゲーム・マシンとしての非安心』性」「その非安心性による,いくつかの問題の生起」「問題1,選好の自己不明証性」「問題2,均衡の非一意`性」「問題3,教育における,一見自明な規律,の発生」「問題をごまかすための「自他弁証」としての「意味」の生起」「意味の相互承認としての「物語」の生起」「ゲーム論と社会ゲーム論との検証可能な差異」「短期効用関数のシフトによる,ゲーム論的「均衡」値の移行」「新均衡値へのたおやかな移行が,物語・意味によって,障害せられる場合の存在」「その場合における,新「意味」「物語」の構築作業としての意味間闘争」「世代間「意味・物語」ギャップの生起場合の存在」「世代間文化闘争の,「非論理的」「時間的」決着」。おもに以上である。
著者
秋山 伸一 PIRKER Rober MIYAZONO Koh HELDIN Carlー 原口 みさ子 住澤 知之 吉村 昭彦 HELDIN Carl-henrich CARL Heldin
出版者
鹿児島大学
雑誌
国際学術研究
巻号頁・発行日
1993

1.チミジンホスホリラーゼが血管新生因子であるPD-ECGFと同一分子であることを明らかにし、さらにチミジンホスホリラーゼ阻害剤である6-アミノ-5-クロロウラシルがチミジンホスホリラーゼによる血管新生を阻害することをゼラチンスポンジアッセイにより明らかにした。この実験結果は非常に大きな意味を持つため、大腸菌のチミジンホスホリラーゼ酵素活性中心部位と相同性を有するPD-ECGFの部位にsite directed mutagenesisにより突然変異を入れ、チミジンホスホリラーゼ活性のない3種類のPD-ECGF分子を作製した(K115E,Lys115→Glu;L148R,Leu148→Arg;R202S,Arg202→Ser)。突然変異を有するPD-ECGFcDNAをCOS細胞にトランスフェクトして、発現レベルを調べると、wild typeのPD-ECGFと同程度発現がみられたが、チミジンホスホリラーゼ活性はほとんど認められなかった。ゼラチンスポンジ法により、これらのPD-ECGFの血管新生を調べたところ、突然変異PD-ECGFはいずれも血管新生活性を有していなかった。チミジンホスホリラーゼ阻害剤がチミジンホスホリラーゼの血管新生活性を阻害することと考えあわせると、チミジンホスホリラーゼの酵素活性が同酵素による血管新生に必須であることが明らかとなった。そこで、同酵素によるチミジンの分解産物が血管新生活性を有しているのではないかと考え調べたところ、デオキシリボースが血管新生活性を持つことが鶏卵漿尿膜法で判明した。また、デオキシリボースは血管内皮細胞の遊走性を亢進した。チミジンホスホリラーゼには、内皮細胞の増殖を促進する作用はなかったが、チミジンを分解してチミジンの組織内濃度を低下させ、血管内皮細胞の増殖のために有利な条件を作り出している可能性がある。このように、チミジンホスホリラーゼの酵素活性が血管新生に必要であることが明らかになると、その酵素活性の強力な阻害剤はチミジンホスホリラーゼによる血管新生を阻害し、その結果として腫瘍の増殖を抑制するのではないかと考えられる。我々は、6-アミノ-5-クロロウラシルよりもさらに強力なチミジンホスホリラーゼ阻害剤を見出し、この阻害剤が腫瘍の増殖や転移にどのような影響を与えるのか検討中である。2.ヒトの固型腫瘍では、チミジンホスホリラーゼ活性がしばしば上昇している。固型腫瘍におけるチミジンホスホリラーゼ活性と血管新生の関連性を調べるため、ヒト大腸癌21症例、アデノーマ13例について、チミジンホスホリラーゼ活性と血管内皮細胞のマーカー蛋白質であるトロンボモジュリンの発現レベルを調べ相関性を検討した。その結果、大腸癌でのチミジンホスホリラーゼ活性とトロンボモジュリンの発現レベルの間には相関性のあることが判明した。このことは、大腸癌においてチミジンホスホリラーゼが血管新生に関与している可能性を示唆している。我々はさらに大腸癌におけるチミジンホスホリラーゼの発現と予後との関係を調べた。チミジンホスホリラーゼを発現している大腸癌の症例は、発現していない症例に比べ予後が悪いことが明らかとなった。またチミジンホスホリラーゼ陽性の大腸癌では、リンパ節へ転移する頻度が高いことがわかった。チミジンホスホリラーゼの単クローン抗体を用いた免疫組織化学染色法にり、大腸癌やその他の固型腫瘍内では癌細胞のみならず浸潤したリンパ球もチミジンホスホリラーゼによる血管新生に関与している可能性が示された。血管新生因子はチミジンホスホリラーゼ以外にもVEGF,bFGFなどがあり、個々の腫瘍でどの血管新生因子が腫瘍血管の新生に関与しているかを調べる必要がある。我々はVEGF、bFGFなどについてもそれらの発現レベルを各々の腫瘍で調べ、血管新生との関連性について解析を進めている。
著者
植田 紘貴
出版者
鹿児島大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

胃食道逆流症は胃内容物が食道内に逆流する疾患であり、食道内への刺激により胸痛や吐き気を生じる。その治療法は、胃酸分泌抑制剤を用いた対処療法が中心である。本研究は、内臓感覚を中枢に伝達する経路である迷走神経に着目し、迷走神経の実験的刺激が唾液分泌や顎口腔機能に与える影響と胃酸分泌抑制剤が唾液分泌に与える影響を検討した。その結果、迷走神経刺激は唾液分泌を誘発することが示された。また、胃酸分泌抑制剤は、迷走神経刺激により誘発された唾液分泌をさらに増大することが示唆された。以上から、迷走神経刺激による内臓感覚の賦活化が口腔生理機能の制御に関与する可能性が示唆された。
著者
有田 和徳 時村 洋 宮田 篤郎 栗原 崇 貞村 祐子 鮫島 芳宗
出版者
鹿児島大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

脳卒中後疼痛モデルマウスにおける安定した機械的アロディニア反応および情動行動異常の検出法を確立し、機械的アロディニア反応、自発運動量増加はミクログリア活性化阻害薬(ミノサイクリン、p38MAPキナーゼ阻害薬)が有意な抑制効果を示した。また、N型Caチャネルは、脳卒中後急性期の疼痛行動に関与する可能性が示唆された。一方、脳卒中後少なくとも亜急性期までは、顕著な抑うつ様行動変化は観察されず、慢性期におけるより詳細な検討が今後必要である。
著者
馬場 裕典 吉良 今朝芳 枚田 邦宏
出版者
鹿児島大学
雑誌
鹿兒島大學農學部學術報告 (ISSN:04530845)
巻号頁・発行日
vol.46, pp.57-66, 1996-03-31
被引用文献数
3

1994年の屋久島の登山届(2,391部)を用いて, 登山者の構成, 登山の目的, 登山道入口の利用状況および登山の安全性について集計した.その結果, 以下のことが明らかになった.1.延べ登山者数は7,263人であった.登山者の構成は, 性別では男性が全体の70.2%, 年齢別では20歳代が全体の43.5%と大きなかたよりがある.2.登山の目的は縄文杉(64.3%), 宮之浦岳の(62.8%)の2カ所が主な目的地である.また登山道入口に関しては淀川登山口が39.4%, 白谷登山口が30.0%, 荒川登山口が24.8%であり, この3登山口で全体の94.2%であった.特に荒川登山口を利用した登山者のうち縄文杉のみを目的地とした登山者は80.7%であり, 同登山口は縄文杉のみの登山者が利用する傾向がある.3.登山の安全性についてみてみると, 装備品においてはシュラフ(寝袋)を装備していない登山パーティーが宿泊登山パーティー全体の10.3%であった.またテントを装備していない登山パーティーは39.6%であった.全登山パーティーのうち30.1%が下山連絡を行っているにすぎなかった.
著者
"鹿児島大学国際島嶼教育研究センター "
出版者
鹿児島大学
雑誌
島嶼研だより
巻号頁・発行日
vol.60, pp.1-10,

鹿児島大学国際島嶼教育研究センターの発足 / 野田伸一(国際島嶼教育研究センター長)〔学生奮闘記〕繋がるということ : フィジー・クミ村での体験から / 長井彩乃(鹿児島大学水産学部)国際島嶼教育研究センター研究会発表要旨〔第104回 2010年4月26日〕フィジー人の自然認識とグローバル化への適応 : 中部諸島の事例から / 河合利光(園田学園女子大学)〔第105回 2010年5月17日〕日本の近代化と鹿児島 / 皆村武一(前鹿児島大学法文学部)プレート境界の地下資源 / 根建心具(前鹿児島大学理学部)〔第106回 2010年6月14日〕島あるいは火の山へ / 吉増剛造(詩人・城西国際大学)〔第107回 2010年7月12日〕Tongan Political Reform: the Odd-One-Out among the Pacific Islands (英文) / イアン・キャンベル(Ian Campbell) (国際島嶼教育研究センター)アジアの唐辛子 : キダチトウガラシを中心に / 山本宗立(国際島嶼教育研究センター)〔第108回 2010年9月21日〕Written in Stone: What the stone artefacts of an ancient archaeological site can tell us. (英文) / マリオン・キャンベル(Marion Campbell) (太平洋諸島考古学者)"〔フィールドこぼれ話〕「背中は痛いし,お腹はすくし」 : ミクロネシア連邦・ヤップ州 : ファララップ島編 / 野田伸一(国際島嶼教育研究センター)"最近の出版物お知らせ〔連載〕とうがらしに旅する : 第一回「おしりホカホカ」
著者
宮本 旬子
出版者
鹿児島大学
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1994

<目的> キヌガサソウKinugasa japonicaは日本固有のユリ科の多年草で、染色体数は2n=40の8倍体である。ツクバネソウ属Parisやエンレイソウ属Trilliumと形態的共通点があり、2属間の雑種起源ともいわれる。本研究では、スライドグラス上でキヌガサソウの染色体DNAにParisやTrilliumの全DNAを結合させたとき双方の塩基配列が似ていれば良く結合し異なれば結合しないことを利用して、キヌガサソウの40本の染色体中にParisやTrilliumの染色体と似た遺伝子配列を持つ染色体が在るか否かを調べることを目的とした。<方法> まずParisとTrilliumの2倍体種の葉からCTAB法によって全DNAを抽出して蛍光標識した。ゲノムin situハイブリッド法(GISH)によりこれらの全DNAをスライドグラス上に展開したキヌガサソウの染色体に結合させ、蛍光顕微鏡および共焦点レーザー顕微鏡を用いて観察し、蛍光強度から結合の程度を検討した。<結果> parisかTrilliumいずれのDNAを用いた場合でも、キヌガサソウの各染色体上に部分的にプローブDNAの存在を示すシグナルが現れた。このことはParisやTrilliumの塩基配列と良く似た配列がキヌガサソウの染色体上に存在することを示しているが、キヌガサソウの40本の染色体の中に現生のParisとTrilliumの染色体と全く相同な染色体が半々ずつ存在しているわけではないことも明らかになった。以上の研究結果の一部を平成6年にKEW Chromosome Conference(イギリス)、日本植物学会大会(札幌)、および染色体学会年会(高知)において公表したほか、本研究に関する論文を現在投稿中である。