著者
喜田 宏
巻号頁・発行日
vol.51, pp.7-12, 2015 (Released:2016-04-04)

H5およびH7高病原性鳥インフルエンザウイルスが世界各地で家禽と野鳥に感染し,甚大な被害を及ぼしている。少数の国において,鳥インフルエンザの制圧対策が適切に執られていないためである。「感染家禽の早期摘発・淘汰により,被害を家禽に封じ込め,人の健康と食の安全を守る」ことが鳥インフルエンザ対策の要である。H5N1およびH7N9ウイルスがパンデミックインフルエンザを起こすものと想定されている。私は,その可能性は低いと見ている。もしパンデミックインフルエンザが発生,流行したとしても,慌てることはない。新たなHA亜型のウイルスは,人集団に免疫がないので,伝播性は高いが,個々の人に対する病原性は低いからである。パンデミック第二波以後,すなわち,季節性インフルエンザを起こすウイルスの方が人の体内でよく増殖するので,病原性が高い。したがって,季節性インフルエンザ対策の改善・確立こそがパンデミックインフルエンザ対策の要である。
著者
喜田 宏
出版者
鶏病研究会
雑誌
鶏病研究会報 = Journal of the Japanese Society on Poultry Diseases (ISSN:0285709X)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.7-12, 2015-09

H5およびH7高病原性鳥インフルエンザウイルスが世界各地で家禽と野鳥に感染し,甚大な被害を及ぼしている。少数の国において,鳥インフルエンザの制圧対策が適切に執られていないためである。「感染家禽の早期摘発・淘汰により,被害を家禽に封じ込め,人の健康と食の安全を守る」ことが鳥インフルエンザ対策の要である。H5N1およびH7N9ウイルスがパンデミックインフルエンザを起こすものと想定されている。私は,その可能性は低いと見ている。もしパンデミックインフルエンザが発生,流行したとしても,慌てることはない。新たなHA亜型のウイルスは,人集団に免疫がないので,伝播性は高いが,個々の人に対する病原性は低いからである。パンデミック第二波以後,すなわち,季節性インフルエンザを起こすウイルスの方が人の体内でよく増殖するので,病原性が高い。したがって,季節性インフルエンザ対策の改善・確立こそがパンデミックインフルエンザ対策の要である。
著者
奥谷 禎一 吉岡 英二
出版者
関西病虫害研究会
雑誌
関西病虫害研究会報 (ISSN:03871002)
巻号頁・発行日
vol.25, pp.1-3, 1983
被引用文献数
1

ナメクジ類が硫酸銅を忌避するといわれていたが濃度などについて研究は行われていなかった. われわれはチャコウラナメクジが銅板及び硫酸銅を用い忌避効果をたしかめ, 銅板では巾20mm以上, 硫酸銅では10mM以上を必要とすることを明らかにした.
著者
濱地 文雄 恒遠 正彦 森田 彰
出版者
[福岡県農業総合試験場]
巻号頁・発行日
no.5, pp.15-20, 1985 (Released:2011-03-05)
著者
高屋 茂雄
出版者
農林省茶業試験場
巻号頁・発行日
no.18, pp.1-120, 1982 (Released:2011-03-05)
著者
くぬ刀 幸博 寺井 康夫
出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
no.9, pp.35-41, 1996 (Released:2011-03-05)
著者
山田 康弘
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.178, pp.57-83, 2012-03-01

縄文時代の埋葬人骨出土例を精査してみると,一個体として取り上げられた事例の中に別個体の部分骨が入っていることがある。これらの中には,頭蓋や下顎,四肢骨といった大型の部位が入っていることがあり,偶発的な混入とは考えがたいものも存在する。このような事例の多くは,これまで単独・単葬例として取り扱われてきたが,当時の人々が意図的に別個体の部分骨を合葬しているのだとすれば,それは単独・単葬例とはまた異なった,別の一葬法として認知されるべきであろう。本稿において,筆者はこのような事例を部分骨合葬例と呼び,葬法の一類型として認定するとともに,そのあり方と意義について検討を行った。その結果,このような事例は関東地方南部を中心として8 遺跡・21 例存在し,単葬の男性に女性の部分骨が入れられている事例が目立つことや,大人と子供の組み合わせの事例も存在すること,埋葬小群内にあってその構成要素となっていることなどが判明した。また,その意義を考察するために従来の合葬例の研究および死生観の研究,すなわち合葬例の被葬者は,基本的には血縁関係者同士であると考えられること,縄文時代の死生観として系譜的な死生観があり,当時の社会構造においてその基礎をなす系譜的関係は,この死生観に沿った形で存在したことなどを踏まえて,本稿では部分骨合葬例の意義を,血縁関係を含めた何らかの社会的関係性を持つ者同士で行われたものであり,その意義を系譜的な関係性を確認・存続するためのものであったと推察した。
著者
鈴木 一成 中嶋 悠貴 尾関 里都
雑誌
愛知教育大学教職キャリアセンター紀要 (ISSN:24240605)
巻号頁・発行日
vol.5, pp.145-151, 2020-03-09

本研究では,「プラごみによる海洋汚染」の対策の一つとして,使い捨てプラスチックの削減に着目した教科等横断的な体育の実践を行い,その実践事例の提示と,そこでの子どもの学びを検討することを目的した。教科等横断的な体育の実践事例は,海洋汚染と絶滅危惧種であるウミガメをテーマとして,①国語科の教材文「ウミガメの命をつなぐ」での学習(1時間),②校外学習としてのESD教育(1時間),③体育科の表現運動の実践(3時間)の構成で,計5時間扱いとした。これらの実践記録を対象として,体育での子どもたちの学びを検討した。その結果,①「他人事」から「自分事」へ,②感受する力(「送り手<受け手」と「自己内対話で一番近い感情を探ること」),溶け込み感覚の3つを検討することができた。