著者
田口 智清
出版者
電気通信大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

遅い一様流中で回転する球に働く揚力および抵抗を気体分子運動論にもとづいて求め,球の大きさがある閾値を下回ると揚力の向きが逆転する逆マグナス現象を解明した.その際球周りの流れを調べるためのボルツマン方程式の新しい漸近的手法を開発した.また,揚力の計算を劇的に簡略化する公式を見出した.球の抵抗則における高次補正を得た.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1355, pp.72-74, 2006-08-28

2006年3月期の連結売上高は前年同期比2.9%減の2714億円。連結経常利益は同14.3%減の497億円と6期連続で減少し、最高益だった2000年3月期の55%の水準に落ち込んだ。2007年3月期も減収減益を見込む。 株価も低迷している。1999年8月31日に4910円の最高値をつけた株価は現在、半分以下の2000円台前半で推移している。 業績悪化の最大の原因は、ドリンク剤の販売不振だ。
著者
野崎まど著
出版者
早川書房
巻号頁・発行日
2013
著者
小倉 宗
出版者
法制史学会
雑誌
法制史研究 (ISSN:04412508)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.57, pp.85-122,en6, 2007 (Released:2013-04-01)

本稿では、近世中後期の江戸幕府において、公事方御定書とともに最重要の法源であった御仕置例類集を主にとりあげ、仕置に関することがらを中心に、関東とならぶ幕府の拠点地域である上方の支配を検討した。その際、上方の内部や江戸との間において、幕府役人が行政・裁判を処理する過程や権限に注目した。(1)幕府の上方役人は、伺とそれに対する指示という同じ過程のなかで、行政と裁判を一体的・連続的に処理し、すでに発生している問題を個別的に解決するとともに、今後発生する問題について一般的に対処するための規則や制度を設定・変更していた。(2)上方役人の伺には、上方の奉行より京都の所司代や大坂城代への伺(上方奉行伺)、所司代や大坂城代より江戸の老中への伺(所司代伺・大坂城代伺)、上方奉行より老中への伺(江戸上り伺)、の三通りがあった。また、上方奉行と老中のやりとりは、伺とそれに対する指示との両面において、所司代や大坂城代による監督・仲介のもとになされた。(3)所司代や大坂城代は、老中と同じ形式の文書を用いながら、上方奉行の伺に対して自ら決定・指示し、仕置をはじめとするさまざまな問題が上方の内部で処理されていた。延享元年(一七四四)に、仕置をめぐる所司代・大坂城代と上方奉行との関係が確立され、天明八年(一七八八)には、所司代や大坂城代が自ら指示しうる仕置の範囲は大幅に拡大された。(4)京都・大坂町奉行は、所司代や大坂城代のもと、それらの監督・担当する業務の全般にわたって調査・答申するという特別な役割を果たしていた。そうしたあり方は、老中のもとにある評定所のあり方と同様であり、上方における、所司代・大坂城代と京都・大坂町奉行の関係は、江戸における老中と評定所の関係と相似であった。
著者
Takashi Ashino Kanae Hakukawa Yuka Itoh Satoshi Numazawa
出版者
日本毒性学会
雑誌
The Journal of Toxicological Sciences (ISSN:03881350)
巻号頁・発行日
vol.39, no.6, pp.815-820, 2014-12-01 (Released:2014-11-06)
参考文献数
23
被引用文献数
12

Synthetic cannabinoids developed by chemical modification are believed to bind to cannabinoid receptors and cause neurological effects similar to cannabis; however, their effects on drug metabolizing enzymes are unknown. This study aimed to elucidate the effect of synthetic cannabinoids on cytochrome P450 1A activity. Naphthoylindole, a basic structure of the major synthetic cannabinoids, strongly inhibited CYP1A activity in a competitive manner; the apparent Ki value was 0.40 μM. The N-Alkylated derivatives of naphthoylindole, MAM-2201 and JWH-019, also inhibited CYP1A activity in a concentration-dependent manner; however, their inhibitory effects were weaker than naphthoylindole. An adamantylamidoindole derivative, STS-135, showed inhibition of CYP1A activity in a concentrationdependent manner, but the adamantoylindole derivatives, AB-001 and AM-1248, did not. A tetramethylcyclopropanoylindole derivative, UR-144, showed a weak inhibition of CYP1A activity at high concentrations. These results suggest that synthetic cannabinoids and their basic molecules are capable of inhibiting CYP1A enzymatic activity.
著者
眞嶋 史叙 草光 俊雄 新井 潤美 大橋 里見 菅 靖子 大石 和欣 冨山 太佳夫 見市 雅俊 新 広記 田中 裕介
出版者
学習院大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究プロジェクトでは,「消費文化史研究会」開催を通じて,この新領域に関する共通認識を培いつつ,構成員をそれぞれ単独執筆者とする著作シリーズ発刊の準備を進めてきた.成果の一部は, 2009年社会経済史学会のパネル報告「消費社会における教養を考える」で公表された.また, 2011年度末に開催された国際シンポジウムでは,国内外の研究者25名の講演・発表を通じて,研究成果を集約するとともに,今後の学問的課題を確認した.
著者
鈴木 昭 小沼 博隆 高山 澄江 今井 忠平 指原 信広
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.20, no.6, pp.442-449, 1979-12-05 (Released:2010-11-30)
参考文献数
17
被引用文献数
1 3 3

未殺菌液全卵の低温保存・流通時の適正温度を設定するための基礎資料を得るとともに低温保存時の品質劣化の原因追求のために, 10℃および5℃における保存性を細菌学的および化学的に検討した.1) 10℃では4日まで, 5℃では8日まで品質劣化はほとんど認められたかった. しかし10℃では6日で, 5℃では10日で異臭の発生, 菌数の増加, pHの低下, グルコースの減少, 揮発性塩基窒素の増加, トリメチルアミン態窒素の生成, エーテル抽出物の酸度の増加などにより品質の劣化が認められた.2) 低温で増殖した菌属はAeromonas, Pseudomonas, FlavobacteriumおよびMicrococcusなどでいずれも低温細菌に属するものであった.3) 一方常温流通の場合を想定した25℃放置試験ではMicrococcus, Streptococcus, Enterobacteriaceaeなどが優勢菌として増殖し, 保存性は期待できなかった. 品質劣化に伴う異臭も低温保存のものとは異なる強烈な腐敗臭であった.4) デソ赤変菌中に占める大腸菌群の割合は, 保存前91.7%であったものが, 低温保存中に減少し, 10℃ 8日で平均31.2%, 5℃ 12日で平均44%あった.
著者
外村 泰子 上口 勇次郎
出版者
東京女子大学
雑誌
一般研究(C)
巻号頁・発行日
1994

マイクロ波の生体への障害を究明する実験は、1)上口がin vitroのヒト精子懸濁液にマイクロ波を照射し、染色体異常の出現を調査した。2)外村はマイクロ波の熱作用を、ショウジョウバエの唾腺染色体上のパフ誘発から調査した。3)マイクロ波照射対象をショウジョウバエの卵母細胞として、X-染色体不分離がF_1バエで検出されるかを調査した。1)〜3)までの実験は、電子レンジ周波数2.45GHz、出力500Wで5秒、10秒、出力200Wで60秒被爆させる処理方法ですすめた。1)の結果:in vitroのヒト精子では(1)被爆後照射時間による差は認められるが、精子懸濁液の温度の上昇がみられ、精子運動率も低下した。(2)生存した精子は、ハムスター卵に異種間受精をさせ染色体分析を行なった。マイクロ波による特定な染色体異常の増加の傾向はなく、このことはDNA損傷を生ぜめしないとして上口の実験は終了した。2)の結果:(1)マイクロ波被爆ではAshburner(1972)の記載による熱ショックパフと、新しいパフ誘発も観察された。(2)37℃、40分間湯煎器内で幼虫を飼育した時、唾腺染色体上のパフは逆に消滅する減少を示した。上述のことからマイクロ波特有な熱作用については1996年に、分子生物学的分野からの実験により追求したい。(3)の結果:(1)ある遺伝子系の雌株にマイクロ波を照射し、直ちに+雄株と交配させて羽化したF_1バエを数えた。性染色体異数体バエの検出からは対象群との間には差がなかった。この事実は上口の実験同様、マイクロ波による影響は陰性である。結果を明白にするため1996年は、対象郡にX線照射(400r)処理実験を計画する。(2)再度の実験時で、翅の奇形バエの発生、致死変異誘発による蛹から成虫バエへの羽化妨害などが見られた。1996年にはマイクロ波の特有な作用の決め手を電気泳動法から掴みたい。
著者
荻野 雅泰 栗山 繁
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)
巻号頁・発行日
vol.2013, no.25, pp.1-6, 2013-03-07

本報告では,カラー LED 照明により照らされる環境に埋め込まれた情報が,スマートフォン等の携帯端末に搭載されているデジタルカメラで検出可能な空間タグシステムを提案する.既存の可視光通信で用いられるコーディング手法を RGB 変調が可能な LED 光源色の微小変化に拡張し,シーン内に置かれた物体の表面特性の影響を受けない,間接光を介したデータ伝送を実現する.可視光にタグ情報を埋め込む事により,画像特徴の検出や識別が困難な平坦な壁や類似物体からでも短縮 URL 等の情報を手軽に取得できるシステムが構築できる.This report introduces a new type of spatial tag system that is detectable with a digital camera equipped in smart-phones, where the information is embedded on the environment lit by the color LED lighting. This method enables data transmission through indirect light, independently with the features of objects' surface materials on the scene. This method extends existing coding technique of visible light communication into those based on the small color modulations with RGB-controllable LED lights. With this tags embedded via visible lights, a handy mechanism for obtaining index data such as shortened URL can be constructed, even for the plain walls and similar objects whose image features are hard to be detected.
著者
松本 亮介 岡部 寿男
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.55, no.11, pp.2451-2460, 2014-11-15

Webサービスの大規模・複雑化にともない,Webアプリケーションの開発だけでなく,Webサーバソフトウェアの機能拡張も必要になる場合が多い.Webサーバの機能拡張において,高速かつ軽量に動作することを重視した場合,C言語による実装が主流であったが,生産性や保守性を考慮した場合はスクリプト言語で機能拡張を行う手法も提供されている.しかし,従来手法は,Webアプリケーションの実装だけでなく,Webサーバの内部処理を拡張することを主目的とした場合,高速性・省メモリ・安全性の面で課題が残る.そこで,スクリプト言語で安全に機能拡張でき,かつ,高速・省メモリに動作するWebサーバの機能拡張支援機構を提案する.Webサーバプロセスから内部処理としてスクリプトが呼び出された際,高速に処理するために,インタプリタの状態を保存する状態遷移保存領域の生成を,サーバプロセス起動時に生成しておいて,それを複数のスクリプトで共有して実行するアーキテクチャをとった.また,メモリ増加量を低減し,かつ,状態遷移保存領域を共有することにより生じるスクリプト間の干渉を防止して安全に機能拡張するために,スクリプト実行後に状態遷移保存領域からメモリ増加の原因となるバイトコード,および,任意のグローバル変数・例外フラグを解放するようにした.このアーキテクチャの実装には,組み込みスクリプト言語mrubyとApacheを利用し,Rubyスクリプトによって容易にApache内部の機能拡張を行えるようにした.このApacheの機能拡張支援機構をmod_mrubyと呼ぶことにする.
著者
福本 文代 福本 淳一 鈴木 良弥
出版者
一般社団法人 言語処理学会
雑誌
自然言語処理 (ISSN:13407619)
巻号頁・発行日
vol.4, no.2, pp.89-109, 1997-04-10 (Released:2011-03-01)
参考文献数
28
被引用文献数
1

本稿では, 文脈依存の度合いに注目し, 重要パラグラフを抽出する手法を提案する. 本手法では, Luhnらにより提唱されたキーワード密度方式と同様, 「主題と関係の深い語はパラグラフを跨り一貫して出現する」という前提に基づく. 我々は, 文脈依存の度合, すなわち, 記事中の任意の語が, 設定された文脈にどのくらい深く関わっているかという度合いの強さを用いることで, 主題と関係の深い語を抽出し, その語に対し重み付けを行なった.本手法の精度を検証するため人手により抽出したパラグラフと比較した結果, 抽出率を30%とした場合, 50記事の抽出総パラグラフ数84に対し75パラグラフが正解であり, 正解率は89.2%に達した.
出版者
関西大学なにわ・大阪文化遺産学研究センター
雑誌
NOCHS Occasional paper
巻号頁・発行日
vol.7, pp.8-17, 2008-11-10

第4回文化遺産学フォーラム関連展示「企画展 なにわ・大阪の文化力~大阪文化遺産学の源流と系譜を辿る~」(関西大学博物館、平成19年11月24日~12月1日)
著者
望月 昭彦 久保田 章 鈴木 基伸 磐崎 弘貞
出版者
大東文化大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

中学・高校の日本人教師のための信頼性・妥当性の高いライティングの評価規準作成を目的として、高校、高専7校、中学校3校を対象として英語熟達度テストとライィング・テストを実施した。分析の結果、(1)ライティング・テストの評価者間信頼性は高く、熟達度テストとの併存的妥当性は高いこと、(2)熟達度を見るには文の数よりも語数を見るほうが有効であること、(3)複雑さの指標と熟達度の相関は弱いこと等がわかった。
著者
杉野 竜美
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

近年はイタリアで生まれる外国人も多く、学校でもそのような外国人生徒が多く存在する。その状況では、移民生徒の言語的差異が表面化しにくい。学校関係者は、移民生徒の出身国が、学業成績に関連しているとは考えていない。しかし、出身国によって保護者は学業志向と労働志向に分かれており、彼らの意向が子弟の学業成果に影響している。また、街中では、国籍による棲み分けが存在している。この状況が学校に持ち込まれている。高校生以上になれば個人の行動は自己責任によるところが大きいが、中学生以下の子どもたちに関しては、保護者の意向に大きく左右されている。移民生徒たちの行動・交友範囲も、保護者の影響を大きく受けているのである
著者
葛飾北斎 画
出版者
嵩山房
巻号頁・発行日
vol.1冊, 1880