著者
諸井 克英 板垣 美穂 MOROI Katsuhide ITAGAKI Miho
出版者
京都
雑誌
同志社女子大学生活科学 = DWCLA human life and science (ISSN:13451391)
巻号頁・発行日
vol.52, pp.12-20, 2019-02-20

The present study explored the relationship between reading comic books and basic personality traits(Big Five ; Wada, 1996)in female undergraduates. The Experiences of Reading Comic Books Scale(developed by authors)and the Short Version for Big Five Scale(revised by authors)were administered to female undergraduates(N=331). According to the cluster analyses and the principal component analyses, three clusters were extracted as follows : fusion of underworld and actual world, love stories for girls and adult women, and detective and adventure stories. The correlation analyses indicated that conscientiousness inhibited reading comic books which depicted fusion of underworld and actual world. The psychological effects of reading comic books were discussed.
著者
益田 勉
出版者
文教大学
雑誌
人間科学研究 = Bulletin of Human Science (ISSN:03882152)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.85-96, 2013-03-01

Career development theory has matured 100 years since its founding by Frank Parsons (1909). Although numerous theories have been devised during this period, each offers only fragmentary and partial knowledge. Theories have been criticized for their lack of theoretical consisitency and integration. For example, Super (1990) acknowledged that his theoretical formulation was segmental and represented an effort to bring together concepts from various branches of psychology. Thus, flaws of existing theories have been noted by as eminent a career development theorist as Super. Recently, theorists habe acknowledged the value in attempting to provide a more integrative theoretical picture of career development. This review of the literature offers a viewpoint integrating career development theories by the content and process of career development.
著者
奥芝 祐子 島谷 まき子 Yuko OKUSHIBA Makiko SHIMATANI
雑誌
昭和女子大学生活心理研究所紀要 = Annual bulletin of Institute of Psychological Studies, Showa Women's University (ISSN:18800548)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.33-43, 2014-03-31

Interviews were conducted regarding psychological process after bereavement experiences. Changes after recovery from bereavement in four women that experienced grief caused by suicide were examined. Qualitative analysis using the modified grounded theory approach was used to generate a process model. The results indicated the following. (1) There was a cyclical process between loss-orientation, groping, and recovery- orientation. Moreover, through the process of grieving, their psychological state gradually changed from loss-oriented to recovery-oriented. (2) Encounter and turning point were extracted as factors that promoted recovery from grief and resulted in change-and-awareness. (3) The process after recovery from grief that lead to deepening of recognition via change-and-awareness.
著者
林 克樹 Katsuki Hayashi
出版者
同志社大学人文学会
雑誌
人文學 = Doshisha University Jinbungaku (Studies in Humanities) (ISSN:04477340)
巻号頁・発行日
no.201, pp.1-24, 2018-03-15

仏教において核心的な事柄である「涅槃」を、ショーペンハウアーがどこまで正確に捉えていたかを考察する。『大般涅槃経』に説かれる「アーユスのサンカーラを捨てる」ことに相応する「生への意志の否定」によって「涅槃」を受け止めたショーペンハウアーは、「涅槃」の本質的な構造契機である「正覚・滅度・新生」を、未だ明確に主題化してはいないとはいえ、予料的にはほぼ余すところなく射程に入れていたことが明らかとなる。
著者
樋口 雄彦
出版者
国立歴史民俗博物館
雑誌
国立歴史民俗博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Japanese History (ISSN:02867400)
巻号頁・発行日
vol.108, pp.203-225, 2003-10-31

明治維新後、禄を失い生計の道を絶たれ窮乏化を余儀なくされた士族によって各地で入植・開墾が行われた。わずか七十万石に圧縮された静岡藩では、膨大な数の旧旗本・御家人を無禄移住という形で受け入れたため、立藩当初から家臣団の土着が進められ、荒蕪地の開墾が奨励された。廃藩後は県による支援も行われ、士族授産事業が推進された。しかし、同時期、藩や県からの経済的援助を受けることなく、独力で茶園の開拓に取り組んだ少数の旧幕臣グループがいた。赤松則良・林洞海・渡部温・藤沢次謙・矢田堀鴻らである。矢田堀・赤松は長崎海軍伝習所出身の幕府海軍幹部・エリート士官、林は佐倉順天堂ゆかりの蘭方医、渡部は開成所で教鞭をとった英学者、藤沢は蘭学一家桂川家に生まれた幕府陸軍の幹部であったが、いずれも静岡藩では沼津兵学校や沼津病院に職を奉じていた。藩の公職に就いた彼らには、無禄移住者とは違い、「食うため」には困らないだけの十分な俸給が与えられたのであるが、明治二年(一八六九)以降遠州での開拓・茶園経営に、あえて自らの資産を投入した。洋学知識や洋行経験を有していた彼らは、土質や害虫を研究し、先進地の製茶法を導入したり、アメリカへの直輸出を図ったりと、科学や情報によって地場産業を改良する役割を果たした。しかし、その行動は、苦しい藩財政を助けたり、国益を目指したりといった「公」を意識した動機のみによるものではなく、むしろ個人の営利・蓄財を目的とした私的経済活動としての側面が大きかった。廃藩に前後して上京、優れた能力を買われ一旦は明治政府に出仕した彼らであるが、遠州の茶園はそのまま維持された。海軍中将・男爵となった赤松は退役後には遠州に隠棲し、明治初年以来の念願だった田園生活を楽しむ。茶園開拓をめぐる赤松らの言動からは、官にあるか野にあるかを問わず、「一身独立」を率先実行した近代的人間像が見えてくる。
著者
佐藤 克矢 山田 浩史
雑誌
研究報告データベースシステム(DBS) (ISSN:2188871X)
巻号頁・発行日
vol.2017-DBS-165, no.16, pp.1-6, 2017-09-11

KVS は高性能さやスケーラビリティの確保のしやすさから多くのサービスで利用されている.KVS の構成要素として Log-Structured Merge Tree (LSM-Tree) が広く利用されている.LSM-Tree は write-intensive なワークロードに適しており,近年のアクセスパターンに適しているためである.しかし,既存の LSM-Tree では PCIe SSD ような高速な I/O デバイスを有効に活用することはできない.LSM-Tree では Disk への書き込みはコンパクションをしながら行われるが,その処理の並列性が乏しいため,高速 I/O デバイスの帯域を活用することができないためである.そこで,本論文では PCIe SSD のような高速 I/O デバイスを想定し,LSM-Tree における I/O 帯域利用の高効率化手法を提案する.本論文では,Key の範囲や DB 全体に対してロックを取得せず,関連する各レベルのコンパクションをパイプライン実行する.提案手法を RocksDB (4.10.0) をベースとして実装を行い実験,評価を行った.既存の LSM-Tree を用いた RocksDB と比較し提案手法において約 10% のスループットの向上を達成した.
著者
佐藤 彩夏 暦本 純一
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI)
巻号頁・発行日
vol.2013-UBI-38, no.8, pp.1-4, 2013-05-09

調理は多くの家庭で行われている活動であるが,レシピを見ながら新たな料理に挑戦するのは簡単なことではない.なぜならば,レシピを見ながら調理をしていると,現在自分がレシピのどこまで終えたのか分からなくなったり,見間違いにより材料の分量を間違えてしまったり,手順を飛ばしてしまったりするからである.さらに,レシピに記述してある用語が分からなかったり,使用するべき道具が分からなかったりなど,レシピには欠けている情報も多い.Shadow Cooking は,ユーザの調理の進捗状況に応じて,キッチンカウンター上に手順ごとにガイドを表示するシステムである.本システムは,主にキッチンカウンター上に設置したデプスカメラとプロジェクターで構成され,ユーザはキッチンカウンター上にある材料や道具に直接投影された指示に従って調理を進めていく.さらに,本システムはデジタルキッチンスケールと連携し,材料の入れるべき分量と現在入れた分量をリアルタイムに表示させることで計量ミスも防止する.
著者
渡邉 融 Tohru Watanabe
雑誌
放送大学研究年報 = Journal of the University of the Air (ISSN:09114505)
巻号頁・発行日
vol.17, pp.162(77)-143(96), 2000-03-31

目的 蹴鞠道飛鳥井家の元禄・宝永年間の当主雅豊の日記によって当時の蹴鞠道家の年間蹴鞠暦を復元し、近世蹴鞠道家の活動の実態を明らかにしょうとした。そして、重要事項が何であり、それらが如何に遂行されたかを把握しようとした。 結果(一)蹴鞠道で最も重要な年中行事は正月四日の鞠始めと七月七日の七夕鞠であった。これらは蹴鞠道の当主と公家・地下の門弟が参加して行われた。鞠始めは蹴鞠道の年頭の儀式である。七夕鞠は気巧奠の日であり、技の上達を祈願する意味をもっていた。(二)蹴鞠道家で最も頻繁に行われた行事は、京都在住の公家・地下門弟たちの蹴鞠例会であった。これらは、公家・地下の身分別に、地下門弟はさらに上・中・下の三組に分れて、月に一乃至二回の割合で、かなり組織的に行われていた。(三)門弟に免許を授けることは蹴鞠道家にとって重要な仕事であった。蹴鞠免許には冠懸緒の免許と蹴鞠色目の免許との二種類があった。前者に関する記事は年に数件ずつ認められたが、後者に関しては公家門弟向けのものが若干見られただけで、地下門弟のものは殆ど記録されておらず、史料的には不十分であった。
著者
山下 秀文
出版者
東京海洋大学
巻号頁・発行日
2008

東京海洋大学修士学位論文 平成20年度(2008) 海洋環境保全学 第765号
著者
北川 正一 キタガワ ショウイチ Syoichi Kitagawa
雑誌
教養研究
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.77-96, 2009-12