著者
沼野 雄司
雑誌
研究紀要
巻号頁・発行日
vol.20, pp.35-56, 1996-12-20
著者
TAKEDA Masatsune MARUMURA Masahiro
雑誌
帝京科学大学総合教育センター紀要 総合学術研究 = Bulletin of Center for Fundamental Education Teikyo University of Science (ISSN:24341355)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.1-11, 2019-10-31

和歌山県立自然博物館所蔵のカニ類標本(永井コレクション)の分類学的研究.IV.ヒシガニ科の6 稀種和歌山県立自然博物館所蔵のカニ類標本(永井コレクション)の分類学的研究の第4報として|下記のヒシガニ科6種を記録した。ヒメカルイシガニDaldorfia leprosa (Nobili, 1905);コオキナガニ(新称)Aulacolambrus hystricosus Tan & Ng, 2003;サンカクカワリヒシガニCryptopodia contracta Stimpson, 1857;ツバサカワリヒシガニ(新称)Furtipodia petrosa(Klunzinger,1906);アバタハナヒシガニGarthambrus lacunosus(Rathbun, 1906);ツノダシヒシガニモドキRhinolambrus lamelliger(White,1847)。これらはMarumura & Kosaka(2003)1)により永井コレクションの標本目録に学名と和名|標本の記録のみが記されているが|本報文で学名の変更と誤同定の修正を行い|ヒメカルイシガニ以外の5 種を正式に日本新記録種とした。
著者
物部 寛太郎
雑誌
研究報告教育学習支援情報システム(CLE) (ISSN:21888620)
巻号頁・発行日
vol.2019-CLE-27, no.14, pp.1-8, 2019-03-13

本研究では,学習者の成績のみならず,「教えてもらう人に期待する性質」 や 「教える形式」 といった教え合い関係の嗜好を考慮して,教え合い活動のための学習者の組み合わせを提示するシステムを開発し,実験を行った.e-Learning で同一の教材を利用している学習者同士の教え合いを支援することで,学習者の理解度のばらつきの減少と教師の労力の軽減を目指す.
著者
藤井 博英 山本 春江 大関 信子 角濱 春美 坂江 千寿子 阿保 美樹子 出貝 裕子 板野 優子 佐藤 寧子 樋口 日出子 瓦吹 綾子 田崎 博一 中村 恵子
雑誌
青森県立保健大学紀要 = Journal of Aomori University of Health and Welfare (ISSN:13493272)
巻号頁・発行日
vol.4, no.1, pp.79-87, 2003-03

In Aomori (JAPAN), there are shaman called "ITAKO" or "KAMISAMA", and they do prediction, fortune telling and medical care with their spiritual or religious power. This paper is intended as an investigation of the culture of shaman and mental health in Aomori. The participants in this survey were 670 people from the southern ares of Aomori prefecture who were outpatients because of chronic illness. We conducted this survey using a questionnaire form and a structured interview that mainly consists their experience of consulting to shaman. The following results were obtained: 232 (34.6%) informants had experience of consulting a shaman. Compared with gender, females had a greater tendency to consult. They consulted to shaman about "personal illness" and "family illness", and they had a need for healing. Their impressions after consulting a shaman were mainly "a feeling of healing", and "a felling of calm" (each from approximately 30% of 232 informants). It was found from the result that some people use both hospital care and shaman, and they feel healing and calm from the shaman while complying with their doctor. From this result we may say that shaman supplement or coexist with doctors for people having a chronic in this area.
著者
伊藤 波輝 中桐 斉之 内平 隆之
雑誌
第81回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2019, no.1, pp.835-836, 2019-02-28

近年、全天球カメラなどの360度撮影が可能な機器や、ドローン(無人航空機)の普及により、観光PRにおいてパノラマVRや空撮映像が用いられることが多くなってきた。ドローンやパノラマVRについて、個別にはいくつか研究もされてきているが、両者のどちらがどの用途に向いているのかを解析した研究はない。そこで本研究では、ドローンによる空撮映像と全天球カメラによるパノラマVRを利用した観光PRの比較検討を、観光客と住民の認識という観点から解析を行う。また、地域のPRにおいてより効果的な手段はどちらか、観光PRの手法としてどちらが取り入れやすいかなどについても調査を行う。
著者
酒井 正子
出版者
川村学園女子大学
雑誌
川村学園女子大学研究紀要 = The journal of Kawamura Gakuen Woman's University (ISSN:09186050)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.123-142, 2005-03-15

日本本土の葬儀は一般に厳粛さを尊ぶ。対照的に琉球弧(奄美・沖縄)の島々では,死者に対して声をあげて泣き,うたい,語りかけることは別れに不可欠な行為とされた。声をかけることは情けをかけることであり,それにより死者も鎮まると考えられていたのである。本稿でとりあげる<葬送歌>とは,死後四十九日ころまで葬送に直接関わってうたわれる,無伴奏の歌謡群である。それらは葬儀での儀礼的な<供養歌>と,死後四十九日頃までの個人的な<哀惜歌>に分けられ,様式的には泣きじゃくりに近い不定型な弔い泣きから,有節的な短詞型歌謡までを含む。歌謡の生成と様式化を考える上でも,また「死の受容」を考える上でも重要なジャンルであるが,1970年代以降しだいにうたわれなくなっている。中でも最も廃れている沖縄諸島の<葬送歌>の習俗を,文献から検証する。幕末のフランス人宣教師の記録,国王やノロ(神女)そして一般庶民のための葬送のウムイ(神歌),ムヌイーナチ(物言い泣き),別れあしび(若者仲間の葬宴)などに言及し,琉球弧の他地域と比較しつつその位置づけをさぐる。また明治近代化による沖縄的習俗の撲滅運動の一環として「泣き女」がやり王にあげられた背景を,ジェンダー的な視点から考察する。
著者
福武 亨
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要 アーカイブズ研究篇 = The Bulletin of The National Institure of Japanese Literature, Archival Studies (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
vol.51, no.16, pp.93-109, 2020-03-16

本稿では、愛知医科大学の事例を中心に実務的な立場から私立医科大学の現状と課題を把握し、今後の私立医科大学における大学アーカイブズの展望を示すため,アンケート調査と取材を行い他大学との比較を通して考察を試みる。私立医科大学アーカイブズは,機関アーカイブズと収集アーカイブズの側面から課題がある。機関アーカイブズにおける課題は、アーカイブズが法人文書の廃棄、移管について関わっている大学が少ないことである。そこには大学アーカイブズ側と文書を流入させる側の課題がある。大学アーカイブズ側の課題は、大学アーカイブズが法人文書の評価選別を行う際の課題であり,大学内の特定の個人や集団に由来した偏りのある判断を避け,学内外に説得的であることが重要である。文書を流入させる側の課題は,各部署による大学アーカイブズへの移管がうまくいかず廃棄されるという課題であり、大学アーカイブズは、各部署に出向いて現物をみる、現況等を聞くといった各部署とのやりとりが重要である。次に、収集アーカイブズにおける課題は、所蔵点数が少ないことである。愛知医科大学アーカイブズの事例に加え、聖路加国際大学の事例では,学生への広報を取り上げ,金沢医科大学の事例では,所蔵点数の多さを裏付ける出版物、写真等の自動的収集について取り上げる。今後の展望として医科大学においてはカルテ等も大学アーカイブズの収集対象になりえることも触れる。
著者
白山 友里恵
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要 アーカイブズ研究篇 = The Bulletin of The National Institure of Japanese Literature, Archival Studies (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
vol.51, no.16, pp.75-91, 2020-03-16

本論文は、民間病院におけるアーカイブズ構築のために、記録のおかれている情況や特性を整理し、そのモデルを提示することを目的とする。私たちの多くが病院で誕生し、亡くなる今日の社会において、そこで生み出される記録は私たちの生活や人生に密接に関わる。しかし、医療アーカイブズのなかでも病院の記録はアーカイブズ構築が未発達な分野であることが指摘されているが、医療関係者の側に立ったプランの提案がなされてこなかった。よって本論文では、医療アーカイブズのなかでも病院の記録に焦点を当て、アーカイブズ構築のために何が必要であるのかを検討した。 具体的には、関連する法律やガイドラインから病院における管理の現状を確認し、併せて病院の記録の特性を整理する。次に個人情報保護法と密接に関連する点に着目し、それゆえ医療関係者との協力が他分野よりも必要とされることを指摘する。このときアーキビストと連携する存在として、診療情報管理士に注目する。この役職は病院の記録のなかで扱いに慎重さが要請される診療記録を管理する存在であり、病院における一種のレコードマネージャーの役割を担っている。最後にアーキビストと診療情報管理士との連携を前提とした民間病院におけるアーカイブズ構築のモデルプランを検討することで、病院アーカイブズ構築に向けた展望としたい。
著者
藤本 貴子
出版者
国文学研究資料館
雑誌
国文学研究資料館紀要 アーカイブズ研究篇 = The Bulletin of The National Institure of Japanese Literature, Archival Studies (ISSN:18802249)
巻号頁・発行日
vol.51, no.16, pp.57-73, 2020-03-16

本稿では、文化庁国立近現代建築資料館(以下、建築資料館)で収蔵している大髙正人建築設計資料群を事例に、近現代建築資料の編成記述について検討する。大髙正人(1923−2010)は、建築のみならず都市計画の分野でも活躍した建築家である。当該資料群はその活動の幅広さを反映しており、建築設計図面に加えて、大判の都市計画図や大量の報告書等も含まれている。建築資料館は2013年の開館以来、近現代建築資料の収集や展覧会開催を通じての活用とともに、資料整理の方法についても検討を行ってきた。その過程を振り返り、整理方法の再検討を行ったうえで、早期の閲覧公開を実現することを目指す観点から、近現代建築資料の編成記述方法について考察し、今後の課題について述べる。