著者
井村 直恵
出版者
京都産業大学マネジメント研究会
雑誌
京都マネジメント・レビュー = Kyoto Management Review (ISSN:13475304)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.295-309, 2018-03-15

リスクマネジメントは定義も多様で,分析視点も多岐にわたる.法令で求められる内部統制システムを持つ企業でもアウトプットが異なるのは,現場での運用が異なるからである.本研究では,Weick&Suttcliffe(2001, 2007, 2015)らによる高信頼性組織で主張する「マインドフル」な組織文化が日本企業内でどの程度存在するのか,企業を人的被害の大小・経済的被害の大小で4 類型に分け,類型の違いと文化について10 社からの聞取り調査の結果をテキスト分析した.分析の結果,インフラ系の企業(人的被害大×経済的被害大)の企業は,マインドフルな文化を持ち,一般企業の多くが個人の愛社精神やコミットメントに依存したリスクマネジメントを行っている事が示された.
著者
浅野 翔大
出版者
三重大学
巻号頁・発行日
2014-01-01

三重大学大学院 工学研究科 博士前期課程 物理工学専攻
著者
園田 博文 Hirofumi SONODA 東北大学大学院
雑誌
東北大学文学部日本語学科論集 = Journal of the Department of Japanese, Tohoku University (ISSN:09174036)
巻号頁・発行日
vol.6, pp.140-129, 1996-09-30

国語史の研究で重要な位置を占める後期上方語について、上方洒落本25編、上方噺本20編等の資料を用い、助詞融合の問題を扱った。この助詞融合の全体像を把握することにより、後期上方語の特徴を、後期江戸語との比較を通して明らかにした。更に、助詞融合のうちの、一人称代名詞と係助詞「は」との連接について取り上げ、融合する場合と融合しない場合との差異を、発話者の位相、場面等の面から考察した。その結果、洒落本・噺本・滑稽本に似通った傾向が見られ、遊里関係女子は、融合形を使う度合が極めて高いが、その他の女性あるいは男性の場合は、上位者から下位者への発話、怒りを含む場面等に多く融合形を使用する傾向のあることが判ってきた。
著者
草原 和弥
出版者
低温科学第76巻編集委員会
雑誌
低温科学 (ISSN:18807593)
巻号頁・発行日
vol.76, pp.33-42, 2018-03-31

棚氷とは,氷床の末端で海に浮遊している部分である.南極棚氷の底面融解は南極氷床の質量収支を考える上で重要な消耗過程である.南極棚氷底面融解は南極沿岸大陸棚上の三つ水塊によって引き起こされる.一つ目は南極沿岸ポリニヤで形成される高密度陸棚水.二つ目は南極周極流域から大陸棚上に流入する周極深層水.三つ目は夏季海氷融解によって形成される表層水である.この概説では,これらの水塊が棚氷底面融解を引き起こすプロセスを説明し,さらに観測データと数値モデル結果から,南極棚氷毎にその底面融解の熱源が大きく異なることを示す.
著者
清水 敦
出版者
信州大学教養部
雑誌
信州大学教養部紀要.
巻号頁・発行日
vol.25, pp.121-142, 1991-03-15
著者
東村 岳史 Higashimura Takeshi
出版者
Graduate School of International Development, Nagoya University
雑誌
Forum of International Development Studies (ISSN:13413732)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.87-101, 2007-03-20

This essay attempts to analyze the relations between the Ainu and the Japanese by tracing the changing names given to the Ainu by the Japanese. The framework utilized here is the dynamic interaction between the naming side and the named. The Japanese named the Ainu Kyu-dojin, meaning former native, at the beginning of the Meiji Era. The Ainu hated to be identified as Kyu-dojin because of the term's other meanings, savage and uncivilized. Furthermore, the negative connotations associated with Kyu-dojin affected the word Ainu as well. The words Utari, originally an Ainu word meaning comrade, and Ainu-kei, meaning Japanese of Ainu lineage, were later used in order to avoid direct identification of the Ainu people. A typical example was the change of the Ainu peoples association's name from Ainu Kyokai to Utari Kyokai. A reawakening in pride for the original meaning of the word Ainu, human, has led some in the community to call themselves Ainu again. The name of the majority Japanese, i.e., Nihonjin, Wajin, or Shamo, who are usually insensitive to their own and the minority's names, should be questioned as well, in order to be conscious of their identity building in relation with others.
著者
久木田 水生
出版者
京都大学哲学論叢刊行会
雑誌
哲学論叢 (ISSN:0914143X)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.103-113, 2006
著者
森川 俊孝
出版者
横浜国際経済法学会
雑誌
横浜国際経済法学 (ISSN:09199357)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.391-397, 2009-03-31
著者
深谷 美都季
出版者
金沢大学人間社会学域経済学類社会言語学演習
雑誌
論文集 / 金沢大学人間社会学域経済学類社会言語学演習 [編] (ISSN:21886350)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.113-128, 2018-03-22

<概要>日本語には語尾を「だぞ」「だわ」にすることで、男性もしくは女性が使用していると客観的に判断できる習慣があり、そういった言葉を男ことば・女ことばと言う。そのような性差的な表現は、世代によって使用頻度に違いがあるようだ。本研究では、映画の吹き替え版を使用して登場人物が性差的な表現をどのような場面で、どのくらいの頻度で使用しているのか、成長するにつれて使用頻度がどのように変化していくのかを明らかにする。仮説として、子供の頃は他者への意識が希薄な時期であることから乱暴な表現を使用しやすく、成長するにつれて常識や世間体を気にするようになり、中性的な表現を多用し性差的な表現を控えるようになると考えた。この仮説を検証するために、映画『ハリ ー ・ポッター 』シリー ズの中から成長の変化がわかりやすい3作を使用する。ハリー・ポッターとハーマイオニー・グレンジャーの台詞から性差的な表現の使用頻度を調査し、経年変化による変化があるかどうかを分析した。
著者
田中 敦 Atsushi Tanaka
雑誌
経済学論究 (ISSN:02868032)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.161-177, 1994-10-31