著者
西尾 克明 Katsuaki Nishio
雑誌
學苑 = GAKUEN (ISSN:13480103)
巻号頁・発行日
vol.812, pp.70-101, 2008-06-01

Changing values in contemporary society confront educators with complex, multi-faceted demands. These changes in society make necessary a reform of school governance and management. Now, more than ever, we need competent and able teachers. Effective teacher training and professional development is essential. Especially important is self-study by teachers themselves, and it is necessary that school-based, in-service training programs promote teachers' self-study and guide teachers in recognizing the importance of such self-study. School-based, in-service training for teachers must be regarded as a part of teachers' regular work. It is important this training should enable teachers to understand the importance not only of school-based training, but also of self-study. This paper examines actual cases of school-based, in-service training and focuses on how they have influenced teachers' development and educational activity. The study suggests that the effectiveness of in-service training depends on teachers' attitude towards the training. In light of this, a major concern is that in-service training administered by the board of education (for example: teachers' induction courses and 2nd/3rd/6th/10th year follow-up courses) may not be as effective as it should be. In the prefecture here studied, the board of education administers several kinds of in-service training: job-specific training such as student guidance and educational counseling, as well as subject-based training and curriculum, and mandatory in-service training once every 3 years. Such training should be informed by and relevant to the changes in contemporary society. Further, individual teachers need to make use of the contents of the training within the context of the actual conditions and assignments in their own schools, and the training itself must aid them in applying what they have learned to their individual situations. This investigation makes it clear that the training administered by the board of education is not being used effectively. It is important that school-based, in-service training be employed extensively and effectively. To that end, the leadership of vice-principals or chief supervisors is invaluable in creating an environment that ensures relevant and effective training. Such leaders must take responsibility for creating effective training programs.
著者
外川 拓
雑誌
千葉商大紀要
巻号頁・発行日
vol.55, no.2, pp.123-142, 2018-03
著者
保柳 睦美 ホヤナギ ムツミ Mutsumi Hoyanagi
雑誌
史苑
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.82-111, 1969-01
著者
角 マリ子 多久島 寛孝
出版者
熊本保健科学大学
雑誌
熊本保健科学大学研究誌 = Journal of Kumamoto Health Science University (ISSN:24335002)
巻号頁・発行日
no.15, pp.109-120, 2018-03

本研究は,認知症カフェおよびサロンについて報告されている13件の文献を概観し,研究の動向,取り組みの実態と効果を整理して,今後の研究の方向性,認知症者およびその家族への支援についての示唆を得ることを目的とした。 その結果,以下の結論を得た。1.認知症カフェおよび認知症者に関連するサロンの開設の要素を明らかにすると,認知症者やその家族にどのような影響を及ぼすのか検証することができる。2.認知症カフェの効果については,家族の心情の吐露や家族の人生の回顧等,サロンの効果については,参加者の楽しみの増加や参加者の対人交流の増加等を参加者への効果から明らかにすれば,認知症カフェおよび認知症者に関連するサロンに繋がる継続要因を明らかにすることができ,認知症者とその家族が住み慣れた地域で自分らしく暮らし続けていくための支援の方策に繋げることができる。
著者
池内 恵
出版者
国際日本文化研究センター
雑誌
日本研究 (ISSN:09150900)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.109-120, 2007-09-28

日本におけるイスラーム思想の研究において、井筒俊彦の諸著作が与えた影響は他を圧している。日本の知識階層のイスラーム世界理解は、ほとんど井筒俊彦の著作のみを通じて行われてきたと言ってしまっても誇張ではないかもしれない。井筒の著作の特徴は、日本の知識人のイスラーム理解の特徴と等しいともいえる。この論文ではまず、井筒の著作において関心がもっぱらイスラーム神秘主義(スーフィズム)とイスラーム哲学にあり、イスラーム法学についてはほとんど言及されないことを指摘する。その上で、井筒がイスラーム思想史の神秘的な側面に特に重点をおいたことは、井筒が禅の素養を持つ父から受けた神秘的修道を基調とする教育に由来すると論じる。また、井筒の精神形成をめぐる自伝的な情報を井筒の初期の著作に散在する記述から読み取り、井筒の神秘家としての生育環境が、イスラーム思想史をめぐる著作に強く影響を及ぼしていることを示す。
著者
湯川 やよい
出版者
東京女子大学
雑誌
東京女子大学紀要論集 (ISSN:04934350)
巻号頁・発行日
vol.69, no.2, pp.151-168, 2019-03-30

This paper examines students’ analyses in a university qualitative research training class. The participants, especially those who identify themselves as sexual majority, gave additional reflexive analysis on the process of their research practices in which they collect and interpret narratives of those who identify themselves as sexual minority. The study revealed that by employing reflexive analysis based on “dialogical approach”, the students not only gained knowledge about minorities, but also frequently gained opportunities to question their own presuppositions towards gender norms.本稿では、大学における社会調査実習科目で履修者たちが執筆した報告書を題材に、自らをマジョリティと位置づける立場から性的マイノリティの経験に関心を抱く学生たちが、マイノリティ当事者の調査協力者たちとどのようにかかわり、当該テーマ課題についての学びをどのように深め、またその過程でどのように自らの調査実践をリフレクシヴに言語化するのかを検討している。考察の結果、履修者たちのリフレクシヴな考察が、性的マイノリティにかんする既存知識のより身体化された理解、およびマジョリティとマイノリティとの関係性再考など、様々な学びの深化につながることが明らかになった。単に性的マイノリティについての知識を得ることに留まらず、マジョリティ自身が前提視するジェンダー規範を問い直す過程は、迷いながらも目の前の調査協力者と一定期間向き合い、その経験に近づこうとする調査プロセスの中で可能となったものである。
著者
中尾 寿朗 谷口 正宏 稲葉 哲男 久保田 益史
雑誌
情報処理学会研究報告高度交通システム(ITS)
巻号頁・発行日
vol.2002, no.115(2002-ITS-011), pp.29-36, 2002-11-28

本稿ではBluetooth TM 通信装置BTA-Twin とこれを用いたタッチレスゲートシステムの開発について紹介する。近年、鉄道事業においては非接触IC カードの普及が始まり、切符は磁気券からIC カードへと移行し、記憶されるデータも磁気データから電子データへと移りつつある。またモバイル端末に切符情報を電子化して記録し、モバイル端末を切符としてゲートを通過するという要望も鉄道事業者、鉄道利用者の双方から出てきている。このような背景の中、Bluetooth TM 機能を搭載したモバイル端末で切符のデータを処理し、このBTA-Twin を利用して切符情報を授受することでモバイル端末を特定の位置にかざすことなく、ゲートを通過するという無線ゲートシステムの原理モデルを開発した。その基本原理と開発内容、実用化に向けた課題について報告する。
著者
増原 英彦 松岡 聡 米澤 明憲
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.37, no.7, pp.1290-1298, 1996-07-15

並列自己反映言語システムは 並列アプリケーションの最適化等を簡潔に記述するメタプログラミングの機能を持つ一方 解釈実行に基づくモデルから来る効率上の問題を持つ.本論文では部分計算を用いた並列自己反映言語のコンパイル技法を提案する.この技法では 副作用について拡張された部分計算やプログラム変換を適用することで基本的に解釈実行を除去し 直接実行のみとする.並列計算機上の実験では 並列アプリケーションのメタレベルに記述された最適化が 7?17%のオーバヘッドで実行できるという結果が得られている.
著者
雲 和雅 加藤 英二 金子 和恵 高木 常好 浅野 俊昭
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第38回, no.人工知能及び認知科学, pp.229-230, 1989-03-15

一口にレンズ設計といっても、カメラ用、複写機用、あるいは眼底カメラ用など多様な分野が存在する。また、このような多岐に亘った分野で、それぞれコンサルテーション、レンズデータの知的検索、一部の類型設計の完全自動など、コンピュータによる知的設計支援に対する具体的なニーズが増加してきている。現在我々が開発しているOPTEX(参考文献)は、このような多様なレンズ設計の分野において知識処理システムを構築する際のドメイン・シェルとでもいうべきものである。ところで、このようなドメイン・シェル構築に際しての最大の課題は、ユーザが設計知識を記述する際、自身が持っている知識とシェルを用いてコンピュータ上に表現される知識との間のギャップをいかに少なくするか、ということであろう。周知のように、レンズ設計の領域では古くからCADの開発が行なわれ、今日これは設計の必須の道具となっているが、CADに対するメッセージであるコマンドが極めてプリミティブな機能に細分化されているものが多く、設計者がレンズ系を脳裡で操作しているレベルとは大きくかけ離れているのが普通である。したがって、先に述べたドメイン・シェルに対する要求に応えるためには、このような既存のCADの制約を受けず(理想的には、どのようなレンズ設計CADを使用していようとも、上記の知識の記述には影響を与えない)、しかも設計者が脳裡で考えるレベルに近い知識表現法を用意する必要がある。OPTEXの開発にあたっては、このような要求に応えるものとして、レンズオブジェクトを考案した。本稿はその概要について報告するものである。