著者
駒村 哲
出版者
ロシア史研究会
雑誌
ロシア史研究 (ISSN:03869229)
巻号頁・発行日
no.53, pp.68-82, 1993-07-30
著者
原 乙未生
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會誌 (ISSN:00214728)
巻号頁・発行日
vol.42, no.262, pp.21-24, 1939-01-01
著者
松原 孝志 臼杵 正郎 杉山 公造 西本 一志
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.44, no.12, pp.3174-3187, 2003-12-15
被引用文献数
16

本論文では,リフレッシュルームやラウンジといった共有インフォーマル空間におけるインフォーマルコミュニケーションを触発するシステムを構築し,その評価を行う.そのために,まず,組織において自然発生的にできた`溜まり場'でどのようなインフォーマルコミュニケーションが行われているかを知るために観察実験を行った.観察実験の結果,共有インフォーマル空間の利用者は,そこに行く理由や居るための理由として頻繁に`もの(オブジェクト)'に触れたり注視したりしていることが見出され,このことにより距離圧力を回避し「居心地」よくしていることが推定された.我々は,これをオブジェクトの持つ言い訳効果と考え,そのような`もの'を「言い訳オブジェクト」と呼ぶこととした.次に,観察実験の結果を考慮し,言い訳オブジェクト効果のあるシステムを実現するための要求分析を行い,伝統的な「囲炉裏」をメタファとして用いることにより,インフォーマルコミュニケーションを触発するシステムを構築し,これを「サイバー囲炉裏」と呼んだ.さらに,実現したシステムの予備的評価を行うため「サイバー囲炉裏」を含む3種類の実験環境を設定し,「居心地」の観点から被験者によるアンケートに基づき,「サイバー囲炉裏」における「居心地」に関するオブジェクトの言い訳効果を示唆する結果を得た.さらに,実運用による評価実験を行い,開発したシステムがインフォーマルコミュニケーションを触発するのに有効であるとの結果を得た.We propose a new concept, raison d'^etre objects, and a new ware, cyber-hearth,that affords snugness in face-to-face communication in a shared informal place such as a refreshing room or lounge.We carried out observation experiments on the behavior of individuals in such a place and found interesting tendencies:most people behave unconsciously to pay attention to physical objects by watching or handling as excuses for entering or staying there.This might be because participants are unusually close each other in terms of proxemics.We developed a prototype cyber-hearth IRORI that incorporated raison d'^etre objects with a facility for enhancing conversations,employing a metaphor `hearth' (`irori' in Japanese) as a total design principle since `irori' is well recognized as a snug,traditional informal place in Japan.We preliminarily evaluated IRORI by conducting a user experiment.The results of the experiment suggested that IRORI attained snugness and therefore were effective for catalyzing face-to-face informal communication.Then, we made evaluation experiments in the real environment and obtained results that IRORI was effective to catalyses face-to-face informal communication.
著者
辻 英明 水野 隆夫
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.23, no.3, pp.185-194, 1973
被引用文献数
4 8

本邦中部で越冬する能力を調べるために, 27℃または20℃で飼育したチャバネ, ワモン, クロ, ヤマトの4種のゴキブリを, 冬の平均気温に類似させた5.5℃条件下で長期間冷蔵する実験を行なった。またあらかじめ15℃に保ちその後5.5℃に移すことも試みた。チャバネゴキブリとワモンゴキブリの卵鞘は20日間の冷蔵で死亡し, 40日の15℃予備飼育さえも有害であった。幼虫や成虫では15℃予備飼育は冷蔵に対する耐性を高めた。しかし最も耐性のある終令幼虫と成虫に予備飼育期間28日を与えても30日間の冷蔵で死亡し, 予備飼育100日間でも40日間の冷蔵に耐えられなかった。また20℃で増殖を阻止されているチャバネゴキブリ成虫および発育の遅延しているワモンゴキブリの終令幼虫は, 共に40日間の冷蔵によって死亡した。したがって, これらの種が本邦中部の戸外や無加温の建物の中で3カ月にわたる冬を越えることはきわめて困難と思われる。クロゴキブリでは, 一定期間の予備飼育がすべてのステージの冷蔵に対する耐性を高めた。すなわち, 予備飼育28日間でかなりの老令幼虫が90日間の冷蔵に耐え, 約半数の卵鞘が予備飼育40日間で冷蔵80日間に耐えた。しかし成虫と若令幼虫は60日以下しか耐えられなかった。同様にヤマトゴキブリでは, 予備飼育28日間ですべての令期のほとんどすべての幼虫が120日間の冷蔵に耐え, 成虫でも90日の冷蔵に耐えた。卵鞘は予備飼育40日間のあとでも冷蔵40日で死亡した。この種では老令幼虫と成虫は予備飼育なしでも90日間の冷蔵に耐えた。ゴキブリのひそむ場所の冬の最高最低温度は平均温度とそれほどかけはなれたものとは考えられないので, これらの結果はクロゴキブリとヤマトゴキブリが本邦中部の戸外および無加温の建物の中で越冬できることを示しているといえよう。ヤマトゴキブリの2令と終令にみられる特異的な発育遅延は冷蔵によって消去され, 休眠の特性を示した。クロゴキブリの2令でも20℃で休眠様の発育遅延があるが, その幼虫を直接冷蔵した場合60日間で全部死亡した。しかし予備飼育を経過させた場合については未調査である。
著者
中村 義行
出版者
佛教大学教育学部学会
雑誌
佛教大学教育学部学会紀要 (ISSN:13474782)
巻号頁・発行日
no.10, pp.1-10, 2011

本論文では、障害を理解するということは何なのか、障害を理解するにはどうあるべきなのか、障害理解を進めていくにはどのような取り組みがあるのかについて検討するために、「障害を理解するということ」「障害の概念」「障害理解研究」「障害理解教育」について検討し、あわせて「知見」と「かかわり」からも考察した。その結果、国際的にも国内的にもインクルージョンの理念が具体化されつつあり、個人や社会における障害理解は進みつつあるが、教育の本質や人間の本質に至るまでの「障害理解の視点」は未だ浸透していないことが考察された。今後、障害理解教育等に代表される障害理解研究によってさらなる検討が求められた。障害理解障害理解研究障害理解教育態度・接触インクルージョン
著者
佐々木 孝浩
出版者
慶應義塾大学附属研究所斯道文庫
雑誌
斯道文庫論集 = Bulletin of the Shidô Bunko Institute (ISSN:05597927)
巻号頁・発行日
vol.51, pp.33-61, 2016

はじめに一 古活字版をめぐる議論その一二 古活字版をめぐる議論その二三 キリシタン版国字本の装訂四 キリシタン版国字本の版式五 古活字平仮名本との共通性おわりに
著者
中山 忠政
出版者
弘前大学教育学部
雑誌
弘前大学教育学部紀要 (ISSN:04391713)
巻号頁・発行日
no.113, pp.83-92, 2015-03-27

本稿は、2011年7月に改正された障害者基本法において、「発達障害」が「障害者」の定義をめぐる議論において、どのように取り扱われたかを検討した。今回の改正は、2009年12月から開始された「障がい者制度改革」の一環として取り組まれたものであった。「制度の谷間」を生まない「障害者」の定義のあり方は、「制度改革」の主要な論点の一つでもあり、その前提ともいうべきものであった。しかしながら、改正案における「障害者」の定義は、従来の3障害に「その他の心身の機能の障害」を追加したものに過ぎなかった。さらに、当初「その他」に含むとされていた発達障害は、「『精神障害』に含む」とする変更がなされたが、このようないともたやすい変更は、「発達障害」のおかれた「位置づけ」の弱さを物語るものであった。2012年7月、「制度改革」は一応の終結をみたが、「Nothing about us without us !」のスローガンに象徴された「当事者主体」の理念は、今後の政策に引き継がれていくべきものであった。

16 0 0 0 IR 論語の論理構造

著者
安冨 歩
出版者
東京大学東洋文化研究所
雑誌
東洋文化研究所紀要 (ISSN:05638089)
巻号頁・発行日
vol.152, pp.59-117, 2007-12

In this paper I read the text of Confucian Analects from the viewpoint of "learning". Here, "learning" means the process of understanding something which causes the transformation of the self who understands something. If the process of logical calculation proceeds with the transformation of the self who performs this logical calculation, it is learning. This self-referential dynamical process is the core of the theoretical structure of Confucian Analects.This paper is organized as follows; at first I discuss the concept of knowing (知) and describe the structure of learning in detail. I show that the famous Menoʼs paradox in Platoʼs Meno was solved by Confucius before the birth of Plato.From this perspective, I redefine the major concepts of this text such as 忠(zhong), 信(xin), 恕(shu), 禮(li), 和(he), 同(tong), 君子(junzi), 小人(xiaoren), 仁(ren), etc. Knowing oneʼs own true feeling is the most important thing for a man of virtue. I also discuss a book by Herbert Fingarette on Confucius. In the final section I indicate the similarity between the thoughts of Confucius and M.K. Gandhi.