著者
中田 圭祐 菊地 智也 樋口 拓海 清瀬 大貴 梅谷 智弘 北村 達也 Tomohiro Umetani Tatsuya Kitamura
出版者
甲南大学
雑誌
甲南大学紀要. 知能情報学編 = Memoirs of Konan University. Intelligence & Informatics Series (ISSN:18830161)
巻号頁・発行日
vol.10, no.2, pp.125-132, 2018-02-28

本稿では,コンポーネント駆動型の小型移動ロボット環境を用いた,デモンストレーションなど実演を行うためのシステム群の開発について述べる.ロボットの実演システムを構築する際には,長時間の習熟を必要とせずに多くの実演者にシステムを利用させることが望ましい.また,実演を行う際には,ロボットシステム単体だけでなく,ロボットを運用するためのサブシステムの構築,運用が重要になる.本稿では, RaspberryPiを搭載し,外部のキーボードやディスプレイなしで運用できる2種類の小型移動ロボットシステム,および, Arduinoを用いた周辺システムによる実演システムを構築する.ソフトウェア,ハードウェアの開発および公開,実システムを用いた実浪を通して,可能性,有用性を示す.
出版者
阪南大学学会

阪南大学図書館で契約している有料データベースの使い方、OPAC(蔵書検索)の方法、論文やレポート作成、就職活動に図書館データベースを生かす方法などのマニュアルです。
著者
中嶋志保里 浜田 徹哉 上田 淳也 奥出 直人
雑誌
情報処理学会研究報告ヒューマンコンピュータインタラクション(HCI)
巻号頁・発行日
vol.2004, no.90(2004-HI-110), pp.65-72, 2004-09-10

若者を中心に形成される「サブカルチャー」は、その独自のスタイルが新たな文化の形として近年脚光を浴びる一方で、外部からはブラックボックスのような存在と見なされシャットアウトされている。こういった状況において、外部の人間(ビギナー)と内部の人間(エキスパート)という二項乖離の概念を打ち破って、新たなカルチャーや人との交流のニーズを満たし、アクティビティーの合間にコミュニケーションを発生させるタンジブルメディアがGismoである。ビギナーの動作によりその興味と合致したコミュニティーへナビゲートし、携帯するリュック内の興味をエキスパートと共有することで交流を深めていく。エキスパートはそうした外部との接触から、新たなカルチャーとの出会いを果たす。またエキスパートの技の情報を搭載したチップを交換するシステムは、ビギナーの技術上達にも役立つことが期待される。
著者
尾崎 勇 神成 一哉 馬場 正之
雑誌
青森県立保健大学雑誌 = Journai of Aomori University of Health and Welfare (ISSN:13493272)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.31-36, 2016-03

【目的】パーキンソン病患者において,発病の危険因子と考えられている農薬ばく露について調査すること。【方法】2013 年7 月から11 月の間にA 県S 地方のM総合病院の神経内科外来に通院している患者に農薬ばく露に関するアンケート調査を実施した。調査票回収後にパーキンソン病(PD 群)とパーキンソン病以外の神経疾患(Non-PD 群)の2 群に分類して解析を行った。【結果】PD 群56 名(男性14 名,女性42 名,平均年齢74.1±9.9 歳(平均±標準偏差)),Non-PD 群81 名(男性29 名,女性52 名,平均年齢64.1±16.8 歳)であった。農薬ばく露スコア(最高点が8 点)の平均値はPD 群3.2±2.6 で,Non-PD 群1.9±2.2 で,2 群間で平均値も分布の型も統計学的に有意に異なっていた。PD 群では農業従事者の比率が高く,農薬ばく露の頻度が高かった。【結論】A 県S 地方ではパーキンソン病患者に占める農業従事者の比率,農薬ばく露の頻度ともに高かったことから,農薬ばく露がパーキンソン病発病の危険因子の1 つであることが確認された。【Purpose】We conducted a questionnaire survey on exposure to agricultural chemicals and risk ofParkinson disease.【Methods 】A short form of agricultural chemicals exposure questionnaire was developed. The questionnaire was administered to all patients who visited the outpatient clinic of Neurology, M GeneralHospital in the S district of A prefecture, between July 1 and November 30, 2013. The collected questionnaires were divided into two groups based on the clinical diagnosis of the patients; Parkinsondisease (PD) group and other neurological diseases (Non-PD) group.【Results 】PD group consisted of 56 patients (14 males, 42 females; mean age: 74.1±9.9 years (mean±standard deviation)).Non-PD group included 81 patients(29 males, 52 females; mean age: 64.1±16.8 years). The mean value of agricultural chemicals exposure score (the maximum score is 8) for PD group was 3.2±2.6 and that for Non-PD group, 1.9±2.2 ; The mean value and a pattern of distribution for agricultural chemicals exposure score differed between the two groups. In PD group, the ratio of thefarmer was high compared to Non-PD group and thereby, the incidence of agricultural chemicals exposure also was high.【Conclusions】We found that, in the S district of A prefecture, the ratio of the farmer and the incidence ofagricultural chemicals exposure are high in patients with PD and confirmed that agricultural chemicalsexposure is one of the risk factors for PD.
著者
河辺 誠弥 谷口 秀夫 佐藤 将也
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:21888795)
巻号頁・発行日
vol.2018-OS-142, no.2, pp.1-8, 2018-02-20

不揮発性メモリを有効利用するソフトウェア技術が研究されている.プログラムの実行を高速化する方式として,揮発性メモリと不揮発性メモリが混載された計算機を対象に,新しい実行プログラムのファイル形式 (OFF2F) が提案されている.OFF2F は,プログラムをメモリ上で実行するときのアクセス形態に着目し,2 つのファイルからなる実行ファイル形式である.本稿では,FreeBSD 11.0-RELEASE の初期化処理における OFF2F の効果予測を示す.
著者
窪田 貴文 鈴木 勇介 河野 健二
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:21888795)
巻号頁・発行日
vol.2018-OS-143, no.9, pp.1-7, 2018-05-14

大規模なソフトウェアプロジェクトでは多くの開発者が修正 ・ 機能追加を行っており,膨大なファイルをコンパイルする機会が頻繁に生じている.例えば,オープンソースのブラウザエンジンである WebKit のビルドボットでは 31 日間のうち 26 日で 2000 秒超えるビルドが実行されており,その時のコンパイルしているファイル数は平均 1000 を超える.本研究では,まず,webkit を含むオープンソースの C/C++ プロジェクトのコンパイル時間を分析した結果を示す.その結果,コンパイラのフロントエンドにおいて冗長な処理が多く含まれていることがわかった.そこで本研究では,コンパイル結果を再利用することでコンパイラのフロントエンドの実行を高速化する手法を提案する.
著者
杉本 学 窪田 貴文 河野 健二
雑誌
研究報告システムソフトウェアとオペレーティング・システム(OS) (ISSN:21888795)
巻号頁・発行日
vol.2018-OS-143, no.14, pp.1-8, 2018-05-14

コンピュータシステムの信頼性を損なう要因の一つに,オペレーティングシステムのカーネルフェイラがある.実際,Linux には 700 以上のフォールトが存在し,半年間に 187,000 件以上の障害レポートが報告されている.カーネルにおけるフェイラでは,エラーがカーネル全体に伝播する場合は少なく,多くはカーネル内のプロセスコンテキストに閉じたプロセスローカルエラーとなっている.そして,フェイラの約 73 % はこのプロセスローカルエラーによるものである.本論文では,プロセスローカルエラーによるカーネルフェイラを検知しエラー状態を取り除くことで,カーネルの実行を継続する手法を提案する.プロセスローカルエラーでは,エラー状態がプロセスコンテキストに閉じているため,フェイラの発生したプロセスを強制終了することでカーネル内のエラー状態を回復させることができる.これにより,従来のカーネルではフェイラとなっていた場合でも,カーネルを停止させずに他のプロセスの実行を継続することができる.
著者
桑原 悠太 塙 敏博 朴 泰祐
雑誌
研究報告ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC) (ISSN:21888841)
巻号頁・発行日
vol.2015-HPC-151, no.12, pp.1-8, 2015-09-23

近年,GPU クラスタでは,GPU プログラミング環境として CUDA (Compute Unified Device Architecture) が標準的に用いられている.GPU クラスタ上での並列アプリケーションでは,CUDA 環境おいて,ノードを跨ぐ GPU 間通信が発生し,MPI などによりホスト CPU が処理するのが一般的である.そのため,通信が発生する毎に GPU 上の CUDA カーネルからホストに一旦制御を戻す必要があり,カーネル関数の起動や同期に伴うオーバーヘッドが生じる.特に並列処理における通信粒度が細かいほど,カーネル関数の起動回数も増え,オーバーヘッドも増加する.それだけでなく,プログラミングのコストが高く,CPU 向け MPI プログラムを GPU 並列化する場合にソースコードが煩雑になりやすいといった生産性の低下も問題となっている.これらの問題を解決するために,本研究では GPU カーネル内から MPI 通信の起動を可能とする並列通信システム “GMPI” を提案・開発する.これにより,並列 GPU プログラミングを簡単化し,GPU カーネルの起動や同期に伴うオーバーヘッド削減による並列処理効率の向上を目指す.本稿では,GMPI の実装と,Ping-Pong 通信および姫野ベンチマークの性能評価を行う.現状では性能最適化やチューニングが十分でなく,Ping-Pong 通信では従来方式とほぼ同等の性能であるが,姫野ベンチマークでは従来手法の約半分の性能が得られている.
著者
松本 幸 安達 知也 田中 稔 住元 真司 曽我 武史 南里 豪志 宇野 篤也 黒川 原佳 庄司 文由 横川 三津夫
雑誌
研究報告計算機アーキテクチャ(ARC)
巻号頁・発行日
vol.2011-ARC-197, no.6, pp.1-10, 2011-11-21

本報告では,8 万台以上のノードを直接網で結合した 「京」 における MPI 集団通信の高速化について述べる.従来の MPI 集団通信アルゴリズムは,間接網向けのアルゴリズムが主体であり,これを直接網に適用してもメッセージの衝突のため効率的な通信ができない.このため,高い通信性能を得るためには直接網を意識した集団通信アルゴリズムが必須となる.そこで我々は,トーラス向け Allreduce アルゴリズム Trinaryx3 Allreduce を設計し,「京」 向けの MPI ライブラリに実装した.Trinaryx3 Allreduce は,「京」 の特長である複数 RDMA エンジンを同時に活用することができる.実装を評価した結果,既存の間接網向けアルゴリズムと比較して,5 倍程度バンド幅が向上することを確認した.
著者
山本 和彦
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.6, pp.570-570, 2018-05-15
著者
南雲 俊喜 甘利 治雄 三井 博隆 岡田 幹夫 廣瀬 通孝 石井 威望
雑誌
情報処理学会研究報告グラフィクスとCAD(CG)
巻号頁・発行日
vol.1994, no.59(1994-CG-069), pp.41-48, 1994-07-08

現在、立体音響システムを導入したVR環境について研究している。我々は現在までに、ソフトウェアの構造と挙動の状態等を3次元グラフィックスによって視覚的に表現して、VR環境をユーザーインタフェースとしたソフトウェア開発支援ツールSVSS (ftware Visualization Support Spa)を試作している。そこで今回、このSVSSに立体音響システムを導入した具体例を紹介し、VR環境における立体音響システムを提案する。また、我々はVR技術を電力設備の遠隔監視に適用する研究を行っており、この遠隔監視システムに立体音響システムを導入するための研究を紹介し、実映像と同時に実音源を立体音響として再現するシステムを提案する。
著者
山本 雅人 伊藤 毅志 桝井 文人 松原 仁
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.59, no.6, pp.500-504, 2018-05-15

スポーツのカーリングを対象とした,ディジタルカーリングと戦術支援を行うためのカーリングAIの開発について解説を行う.カーリングAI「じりつくん」は,任意の局面に対して,そのエンド終了時の期待得点分布を予測することができ,それに基づいた勝率最大化となるプレイを出力することが可能である.平昌オリンピックでの試合を例にカーリングAIで分析した結果は多くの反響を呼び,カーリングAIが見積もる勝率などの情報は,観戦者の助けとなったり,試合における一進一退の攻防の魅力を伝えたりする有効な手段の1つとなりうることを示した.本稿では,特に「じりつくん」の概要と分析結果を中心に今後の方向性を含めて解説する.
著者
高木 昌史
出版者
成城大学
雑誌
ヨーロッパ文化研究 (ISSN:02850907)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.180-151, 2012-03