著者
野崎 浩平 福井 淑郎 柴田 正義 田中 英光 松田 侑子 吉本 尚永 塚田 晃司
雑誌
情報処理学会研究報告グループウェアとネットワークサービス(GN)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.6(2007-GN-062), pp.185-190, 2007-01-26

日本は,地理的,地質的,気候的な条件から自然災害が発生しやすい.そこで,携帯端末を用いた歩行者誘導システムを,災害時における住民の誘導に応用しようという研究がある.しかし,平常時とは異なり,災害発生時には複数の地点が通行できなくなる可能性がある.そのようなとき,適切な避難経路を再設定するためには,周辺の通行不可能な地点を把握することが必要である.本研究では,より迅速な情報収集を目指し,住民が携行する携帯端末を通じて,災害発生地点を目にした住民から直接の情報提供を受けるという手法を提案,この手法を用いた動的な避難誘導システムを提案した.
著者
藤澤 英和 矢守 恭子
雑誌
朝日大学大学院経営学研究科紀要 = Bulletin of Graduate School of Business Administration, Asahi University (ISSN:13460544)
巻号頁・発行日
no.17, pp.15-19, 2017-03-31

Mizuho city is a region with many rivers, so flood damage has occurred many times. The authors propose an application that shows the route to the appropriate evacuation site safely and with the shortest path of residents. In this paper, we propose not only a safe route, but also an application that displays a shelter where there is a possibility of flooding or an area where there is a danger of flooding. We also propose a platform that integrates evacuation support information that displays hazard maps and weather information. In this thesis, we develop a navigation application to support flood disaster evacuation for Mizuho city, and implement prototype on Android phone.
著者
CHEN Stacey H. HUANG Wu-Hsiung
出版者
GRIPS Policy Research Center
雑誌
GRIPS Discussion Papers
巻号頁・発行日
vol.17-09, 2017-09

This paper considers the infinite alternative case to prove the existence of continuous social welfare aggregation that is anonymous and respects the unanimity. It clarifies the controversy between Chichilnisky (1982, QJE) and Huang for their contradictory results for the continuum case. Compared to their topological frameworks, the infinite alternative case is easier to understand and pinpoint their difference.
著者
新井 健一 小野 諭
雑誌
情報処理学会研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.125(2003-AVM-043), pp.183-188, 2003-12-19

放送品質映像を効率的に編集・混合するための映像プラットフォームの構築について述べる.放送品質映像の伝送に際しての要求条件は,(l)品質:連続したノイズフリーな映像の保持,(2)同期:複数映像/音声の正確な同期の維持,(3)スムースフェールオーバ:伝送時のフェールオーバにおける映像/音声データと時間軸品質の確保,である. 本論文では,(1)品質と(2)同期に関して,非同期網を介して複数の放送品質映像の同時性と時間軸を保証して伝送させるために開発したUnisync映像伝送システムの有効性を,ATM技術を基盤としているJGN上に構築された長距離テストベッドを介して伝送されたSMPTE-314M映像の品質から評価したので報告する.品質評価は,最大8万kmの超長距離ATM伝送路を介して伝送された映像のPSNR(peak-signal to Noise Ratio)を測定することによって実施した.
著者
沼倉 彬雄 加藤 成将 佐藤 和幸 富沢 武弥 三好 扶 明石 卓也 金 天海
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.993-994, 2015-03-17

本稿では,木構造を用いた階層型学習器である力学系学習木を提案する.力学系学習木は力学系の挙動の階層的な関数近似を行う.水面上での船体の運動など,力学的挙動の数式表現が困難な場合には,実機データの関数近似が有効である.力学系学習木は実機データを階層的に整理して学習することで,データ密度に合わせた適応的な汎化(A)を実現できる.また,データのノイズ除去(B)やオンライン学習(C)も同時に実現できる.振り子の運動や船体運動の学習で力学系学習木を評価した結果,機能A,B,Cが確認できた他,船体運動の外乱推定にも応用できることが分かった.力学系学習木は任意の連続力学系に適用できるため,今後は様々な力学系への応用を試みたい.
著者
伊原木 大祐
出版者
北九州市立大学基盤教育センター
雑誌
基盤教育センター紀要 (ISSN:18836739)
巻号頁・発行日
no.27, pp.1-18, 2016-12

エマニュエル・レヴィナスの倫理学的思考の中で「共感(sympathie)」という語は一貫して二次的な意味しか与えられていない。しかし、本稿では、その本来の原初的意味である「共-苦」という考えからレヴィナスの著作群にアプローチすることで、共感という哲学的概念に含まれうる積極的な意義を掘り起こしている。
著者
坂東 性純
出版者
大谷学会
雑誌
大谷学報 = THE OTANI GAKUHO (ISSN:02876027)
巻号頁・発行日
vol.53, no.4, pp.14-28, 1974-03
著者
藤田 憲一 フジタ ケンイチ Kenichi Fujita
雑誌
静岡文化芸術大学研究紀要 = Shizuoka University of Art and Culture bulletin
巻号頁・発行日
vol.13, pp.137-142, 2013-03-31

南ウェールズのブレナヴォンBlaenavon 産業遺産群が、2000 年にユネスコから世界遺産の指定を受けた。この中で、主要なものは、炭坑遺産としてのビッグ・ピットBig Pit とブレナヴォン製鉄所である。私は共同研究者とともに、2011 年に大学院研究科長の特別研究費の助成を受けて、この世界遺産を訪れ、視察・調査を行った。この論文では、特にビッグ・ピットに焦点を当てて、炭坑の立地・歴史、炭坑で働いた人々の姿、国立石炭博物館の遺跡建物とマネジメント、などを概観し、分析する。
著者
丸山 伸 大平 健司 佐野 雅彦 谷岡 広樹 松浦 健二 上田 哲史
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-39, no.14, pp.1-6, 2017-09-22

端末教室における環境統一にはネットブート技術が適している.このネットブート技術を利用すると端末の一斉起動や一斉操作でサーバーやネットワークに負荷集中が生じるが,端末側にディスクイメージの複製を持つことで負荷集中を回避できる.しかしながら,各端末にディスクイメージの複製を持つように設計すると,ディスクイメージを更新した際に各端末が持つ複製が同期されるまでは負荷集中が生じがちとなり端末の高速性が失われることが課題となっていた.そこで本研究では,端末の高速化に必要最小限の領域のみを複製することでディスクイメージ更新後における端末側への同期処理を最小化し,ネットブートによる環境統一と端末の高速性を常に両立する手法を提案する.また,徳島大学の端末教室において提案手法の評価をおこない,本提案が有効であることを確認した.
著者
村瀬 香緒里 永井 崇之 江丸 裕教 牧 晋広
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-39, no.12, pp.1-7, 2017-09-22

IT インフラ仮想化技術の進展により,仮想化した IT インフラの構成を動的に変更できるようになった.これにより,IT システムのメンテナンスにおける IT インフラの構成変更はダウンタイムなしで実行可能となった.一方で,近年の IT システムの負荷変動は激しく,予測しにくいため,構成変更中にも IT システムに問題が発生する場合がある.その場合,発生した問題が実行中の構成変更の影響によるものか否かに基づいて,一連の構成変更処理の中断,見直しする対応が必要になる.しかし,IT システムの大規模化,複雑化により,構成変更による影響範囲の特定,及び,構成変更中断,見直しの判断は難しく,IT システム管理者は,誤った判断をする場合がある.本研究では,構成変更実行中に IT システムに問題が発生した際,構成変更の影響範囲に基づいて構成変更を続行すべきか否かを判断し,ルールベースで構成変更処理を自動制御する機能を提案する.本研究では,本提案機能を実装し,実ケースで効果あることを実証した.
著者
松尾 亮輔 今泉 貴史
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-39, no.11, pp.1-6, 2017-09-22

SDN では,大規模なネットワークを制御するために,複数のコントローラによる分散制御を行う手法がいくつか提案されている.また,ネットワーク内のトラフィックの偏りに対応するために,スイッチの管理権限をコントローラ間で移動させる手法が提案されている.しかし,この手法は少数のスイッチの集団にトラフィック量が集中する場合,効果的に機能しないことがある.また,近年では SDN-DoS 攻撃という,帯域を圧迫せず効果的に制御プレーンのリソースを消費させる手法も提案されている.複数のコントローラによる分散型制御プレーンにおいて,この攻撃を緩和するために,コントローラ間で処理を分担する手法を提案し,性能の検討を行う.
著者
鄭 焱祖 川井 悠司 李 佼柯 安倍 広多
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-39, no.9, pp.1-8, 2017-09-22

Web ブラウザ同士を直接 P2P 接続する WebRTC 技術を用いたブラウザ間構造化 P2P ネットワークの実現手法について述べる.WebRTC には,相手ノードを直接指定してコネクションを確立できない,コネクションの確立にはシグナリングが必要,といった特性がある.本研究では,これらの特性を考慮したブラウザ間コネクション確立方式を提案する.提案するブラウザ間コネクション確立手法はシグナリングに特定のサーバを用いないため,耐故障性とスケーラビリティに優れている.提案手法はコネクション管理ライブラリ WebRTC-Manager として実装した.さらに WebRTC-Manager を用いて,Web 環境で動作する双方向リング構築アルゴリズム DDLLweb とキー順序保存型構造化 P2P ネットワーク Kirin を実現した.本稿ではこれらの詳細について述べる.
著者
佐藤 悠 萩原 威志
雑誌
研究報告インターネットと運用技術(IOT) (ISSN:21888787)
巻号頁・発行日
vol.2017-IOT-39, no.10, pp.1-6, 2017-09-22

新潟大学工学部情報工学科では,Linux 環境を用いた演習を行うための計算機演習室システムを運用している.システムは主に複数台の演習用サーバと,シンクライアントである X 端末群,ファイルサーバによって構成されているが,このような常時稼働の共用システム下での利用を想定していないアプリケーションも多く,トラブルが頻発してシステム運用上の問題となっていた.そこで,利用者が多いために問題解決もより進んでいると考えられるスタンドアロンのデスクトップ PC に近い形態で実行するため,コンテナ型仮想化ソフトウェアの Docker を利用し,1 ユーザに対し 1 コンテナを実行する環境を提供することで,各ユーザの利用に合わせて起動 ・ 終了するシステムを構築した.また併せて,この際に作成した Docker イメージを学生が所有する PC 上で実行可能な形で配布することで,学生が利用できる Linux 演習環境として,新しい在宅学習システムを提案した.