出版者
フジミ書房
巻号頁・発行日
2009
著者
木村 恵雄
出版者
公益社団法人 日本材料学会
雑誌
材料試験 (ISSN:03727971)
巻号頁・発行日
vol.11, no.111, pp.781-785, 1962-12-15 (Released:2009-05-26)
参考文献数
1

NIPPON ROCLA PIPE CO. has been producing noncylinder prestressed concrete pipes since the fall of 1961. One of the products which has 1200mm inner diameter and is designed for the inner pressure of 13.0kg/cm2 was tested hydrostatically and under the external load.The results of test obtained are as follows:(1) Under the hydrostatic pressure up to 12.0kg/cm2, there was no leakage on outer surface of the pipe and at rubber joints.As the capacity of the bulkhead of the machine was not sufficiently large, the test up to 13.0kg/cm2 pressure was given up.(2) Under the external load up to 8.25 tons per meter (total load of 33.0 tons), could no visible crack was found at any point of the pipe.From analyses about the stress and measured strain on concrete surface at the end of the pipe, the prestress in the core concrete was supposed to be as much as the designed value, and the flexural strength of the concrete to be sufficient.
著者
佐々 宏一
出版者
社団法人 物理探査学会
雑誌
物理探査 (ISSN:09127984)
巻号頁・発行日
vol.73, pp.227-235, 2020 (Released:2020-12-04)
参考文献数
16

日本の研究者が実施した最初の物理探査は1915年にマーシャル諸島で京都帝国大学理学部の松山基範がエトベス重力偏差計を用いて実施した重力探査であり,その探査目的はサンゴ礁の下の岩盤面の深さである。内地で最初に実施された物理探査は1919年に京都帝国大学工学部の山田賀一がターレンティベルグ磁力計を用いて兵庫県宍粟郡高野鉱山で実施した磁気探査である。電気探査は1924年に九州帝国大学工学部の小田二三男が実施した自然電位法探査であるが,詳細は明らかでは無い。論文として最初に公表された電気探査は翌年の1925年に京都帝国大学工学部の藤田義象がSchlumberger式探鉱機を用いて柵原鉱山等で実施した自然電位法である。最初の地震探査は1931年に山形県梵字川上流渓谷で水力発電所用の堰堤建設予定地点の川底砂礫層の厚さを求るために東京帝国大学理学部の波江野清蔵が実施した屈折法探査である。我が国で作成された最初の地震波動の数値シミュレーションを行い得るプログラムは,筆者が京都大学工学部に在職中に作成し,Days2-Codeと名付けたプログラムである。本州四国連絡橋公団は南備讃瀬戸大橋建設のために世界で最初の海底無自由面発破という特殊発破を計画した。そこで筆者はこの特殊発破によって発生する全ての現象を予測するための数値シミュレーションを1974年に実施した。本州四国連絡橋公団はその結果を参考にして1975年に試験発破を実施した。試験発破によって発生した地盤振動の実測結果はシミュレーションによる予測結果と対比され,両者が良く一致していることが確認された。なお,実測された地盤振動の大きさは従来から用いられていた発破振動推定式を用いて計算された値の約7倍であった。このことからDays-2 Codeによるシミュレーションの有効性が確認された。
著者
大熊 茂雄
出版者
社団法人 物理探査学会
雑誌
物理探査 (ISSN:09127984)
巻号頁・発行日
vol.73, pp.236-254, 2020 (Released:2020-12-04)
参考文献数
38

日本での物理探鑛の始まりについて,文献資料をもとに検証を行ってきた。当学会では,京都帝国大学の山田賀一が,大正8年(1919年)兵庫県高野鉱山で磁鉄鉱を調査するために磁気探鉱を実施したのが日本で最初の物理探鉱であるとされている(編輯委員会,1948)。一方,佐藤(1985)は,地質調査所の関野修蔵が明治24年(1891年)に釜石鉱山で鉄鉱床の調査のため磁気測量を行ったことを紹介し,これが日本で最初の物理探鉱であったろうと述べている。当時としては国際的にも先駆的な調査ではあったが,観測点が僅か9点で,磁気測量も伏角,偏角のみしか観測されておらず,また観測結果の表示や解釈も十分ではなかった。特に報告書に添付されているはずの観測箇所が記された地質図が図書館を通じた文献調査でも入手できなかったことは成果の評価を困難としている。ただし,当時,観測手続や観測点の環境が記された野帳は地質調査所に保管されており,関野による釜石鉱山での磁気測量の際の野帳もあったに違いない。しかし残念なことに,地質調査所の庁舎は大正12年(1923年)の関東大震災により焼失し野帳を含む多くの諸資料が失われてしまった。また,関野自身も本業の地形課の業務に忙殺されるとともに,関野が関わった第一次全国磁気測量結果に基づく恩師ナウマンの論文に係わる地質学的論争の影響を受けて,磁気測量へのさらなる関与に躊躇した可能性がある。このようなこともあり,釜石鉱山における関野の調査は忘れ去られ,日本で最初の磁気探鉱(物理探鉱)とは認定されなかったと考えられる。釜石鉱山では,関野の調査に遅れること35年後の大正15年(1926年)に京都帝国大学の藤田義象による磁気探鉱が実施され,新鉱床の発見に至ったという(藤田,1928)。奇しくも新鉱床が発見されたのは,関野の調査で偏角異常が観測された佐比内峠のすぐそばであった。
著者
鈴木一正
雑誌
福岡教育大学紀要
巻号頁・発行日
vol.4, no.4, 1991
被引用文献数
1
著者
ウィロックス ラルフ 河村 彰星 内田 慎一 山本 智 沖野 友哉 黒田 真也
出版者
東京大学大学院理学系研究科・理学部
雑誌
東京大学理学系研究科・理学部ニュース
巻号頁・発行日
vol.43, no.2, pp.15-17, 2011-07

「可積分系」/「PとNP」/「臨界温度と秩序パラメータ」/「星間分子雲」/「アト秒パルス」/「システム生物学」
著者
成田 健一
出版者
一般社団法人 日本風工学会
雑誌
日本風工学会年次研究発表会・梗概集 平成18年度日本風工学会年次研究発表会
巻号頁・発行日
pp.109-114, 2006 (Released:2006-09-23)

ヒートアイランド緩和施策として注目されている「風の道」について、これまでの研究成果をふまえながら基本的な考え方についてまとめた。ドイツでは、夜間の斜面冷気流を大気汚染対策として市街地に導入する施策として都市計画に活かされているが、わが国では暑熱緩和を目的に日中の海風利用が注目されており、導入の目的も利用しようとする自然現象のスケールにも違いがある。海風は斜面冷気流に比べはるかに厚さがあるため、連続的なオープンスペースの確保や流れを遮断しない向きに建物配置を誘導するというドイツ的な発想に固執せず、上空風の積極的な取り込みなど市街地の換気効率を面的に向上させるという観点からの利用が重要であることを指摘した。