著者
天笠 志保 荒神 裕之 門間 陽樹 鳥取 伸彬 井上 茂
出版者
日本運動疫学会
雑誌
運動疫学研究 (ISSN:13475827)
巻号頁・発行日
2021

本研究では, 感染症の流行時, 特にSARS流行時に実施された身体活動研究を振り返った上で, 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)流行下における身体活動研究の現状を明らかにした。 特に, 報告されている研究として主である身体活動の記述疫学的研究のレビューを行い, COVID-19の流行が身体活動量に与えた影響を明らかにした。スマートフォンのアプリケーションを用いた国際比較研究によると, COVID-19流行前と比較して, ロックダウンや外出制限下では最も歩数が低下していたが, 低下の程度は各国で異なった。 我が国では, 流行前の2月上旬と比較して, 4月の緊急事態宣言下に歩数がおよそ30%減少していた。また, COVID-19流行下で多く実施されたインターネット調査の結果によると, 座位行動時間が増加し, 中高強度の身体活動時間が減少したことが報告されている。 しかし, これらの研究はロックダウンや外出制限下における一時的な状況を示しているに過ぎず, 今後, 長期的な視点を持って, COVID-19の流行やそれに伴うライフスタイルの変化が日常の身体活動や身体活動の格差に与えた影響を明らかにしていく必要がある。また, インターネット調査やデバイスを用いた身体活動研究が浸透し, 今後さらなる研究が進むことが期待されるが, 対象者の代表性に留意する必要がある。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1633, pp.114-116, 2012-03-19

電子機器や自動車などに多用されるレアアースは現在、世界生産の9割超を中国が独占する。輸出制限や価格コントロールによって、世界第2位のレアアース消費国である日本のメーカーの多くがコスト負担や安定調達に苦慮。しまいには日中間の外交問題にまで発展してきた。 だがここにきて、反攻の機運が上がり始めている。
著者
藤田 儒聖 庄 ゆかり 井上 修
出版者
学術文献普及会
雑誌
大学図書館研究 (ISSN:03860507)
巻号頁・発行日
vol.75, pp.81-93, 2005

<p>本会合への参加は,わが国の大学図書館界として,北米会合の第12回(ナッシュビル大会),14回(ラホーヤ大会),15回(ニューオリンズ大会),欧州会合の第6回(バルセロナ大会)に続くものである。今回は,文献情報データベース,電子コンテンツの保存や管理,各館のコレクション分析,紙媒体資料の共同保存あるいは保存書庫問題,利用者の満足度調査の意義など,幅広いテーマが取り上げられ,また,電子ジャーナルを中核とする学術文献を取り巻く環境の変化,特にオープンアクセス化の動向などについての議論が行われた。ここに,その概略を報告する。</p>
著者
荻原 祐二 Ogihara Yuji オギハラ ユウジ
出版者
大阪大学大学院 人間科学研究科 対人社会心理学研究室
雑誌
対人社会心理学研究 = Japanese journal of interpersonal and social psychology (ISSN:13462857)
巻号頁・発行日
no.18, pp.133-143, 2018-03

資料本研究では、中学生から60代の高齢者という幅広い年齢層を対象に、日本における自尊心の年齢差について検討した。先行研究から、日本における自尊心は児童期に高く、青年期に低下し、成人期に上昇することが示されていた。しかし、この知見は自己好意を測定する1項目の分析に基づいており、その測定の信頼性は複数項目を用いた尺度による分析と比べて相対的に低くなっている可能性があった。したがって本研究では、先行研究の知見の妥当性を高めるために、日本における幅広い年齢層を対象に自己好意を測定しており、各性別・年齢層のサンプルサイズも十分に大きい先行研究とは異なるデータを分析した。その結果、先行研究と一致して、自尊心は青年期で低く、その後成人期に上昇し続けることが示された。本研究は、自尊心が発達過程でどのように変化するかを明らかにし、相対的に介入の必要性が高い時期を示している。
著者
大久保 祥嗣 向井 健悟
出版者
公益社団法人 日本食品衛生学会
雑誌
食品衛生学雑誌 (ISSN:00156426)
巻号頁・発行日
vol.61, no.6, pp.239-246, 2020-12-25 (Released:2020-12-25)
参考文献数
13

農作物に含まれる農薬の多成分簡易迅速試験法の検討を行った.本研究では,精製工程の簡素化および使用する溶媒の量と種類を少なくすることを試みた.試験溶液は農作物のQuEChERS法による抽出液を,3層(C18,SAX,PSA)の固相を積層したミニカラムにより精製して調製し,この試験溶液を大量注入装置・胃袋型ガラスインサート搭載GC-MS/MSにより分析した.この試験法により,8種類の農産物を用いて添加回収試験を実施したところ,241~331成分が,真度70~120%,併行精度25%未満の目標基準に適合した.
著者
東 照正 井開 麻衣 Terumasa Higashi Ikai Mai 千里金蘭大学 看護学部 千里金蘭大学 看護学部
出版者
千里金蘭大学
雑誌
千里金蘭大学紀要 (ISSN:13496859)
巻号頁・発行日
pp.135-140, 2012

科目を履修して順調に単位を取得していく大多数の大学生の陰には、とても低いモチベーション・学力の学生が存在する一方、既存の学業成績だけでないユニークな才能を発揮する学生もいる。教職員は、前者を注意深く見守ってきめ細かいケアを行うと同時に、後者のような知的好奇心に満ちた学生を見逃してはならない。学生の持つ潜在的能力の開発に、大学としてはシステマティックに取り組む必要性もあろう。この度、看護学部の授業科目「解剖生理学」「看護学概論」「人間の心理と行動」の単位を修得した大学1年生が、自らがそこから生み出したアイデアを、引き続いて学年末の春期休暇中に自主学習し、一定の成果を得た。その指導をする機会を得たので報告する。今後の大学としての取り組みに当たって、参考になれば幸いである。
著者
古木 達郎
出版者
日本蘚苔類学会
雑誌
蘚苔類研究 (ISSN:13430254)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.76-78, 2020

オンタケヤスデゴケ(図1)Frullania schensiana C.Massal. (Fig. 1)Specimen examined. Japan, Honshu,Toyama-ken,Naka-niikawa-gun, Teteyama-machi, Yoshimine,225 m alt., on trunks of tree, 4 July 2018, Furuki₂₄₉₁₂ (CBM-BB-41344).
著者
木村 純子 ラッセル W.ベルク
出版者
日本商業学会
雑誌
流通研究 (ISSN:13459015)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.39-55, 2004 (Released:2011-05-20)
参考文献数
18

本稿は、消費文化の受容について考えることを目的としている。分析対象として日本で活発に行われている西洋文化としてのクリスマス消費を取り上げる。これまでの議論は、西洋文化に日本文化を従属させる (グローバル論者) 、あるいは日本文化に西洋文化を従属させる (伝統論者) といった「西洋中心の文化帝国主義モデル」であり、文化を本質的なものとして捉え、日本の文化状況を均質化に行き着くものとして理解していた。ところが、消費文化の受容過程に目を凝らすと、実際は、文化は西洋か日本かのいずれかに均質化していくわけではない。本稿が依拠する変容論者は、消費文化の受容を日本人が主体的に異文化を受け止め利用していく過程 (=文化の再生産) と捉える。文化の再生産には、二つのしかたがある。一つは西洋をなじみのあるものに変えるしかたである。もう一つは西洋を西洋のまま維持するしかたである。このことから、日本の文化は、均質化に向かっているものとしてではなく、異類混交とした状況にあるものとして理解されるべきである。
著者
新田 ゆき
出版者
The Japan Society of Home Economics
雑誌
家政学雑誌 (ISSN:04499069)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.173-176, 1975-06-20 (Released:2010-03-10)
参考文献数
10
被引用文献数
1

1) 加熱中断によるジャガイモ組織の硬化現象 (ゴリイモ化) について実験した結果, 55~70℃, 100分予加熱したのち, 100℃で再加熱したものは堅く, 破断力が増大した.しかし, EDTAを加えると予加熱しても柔らかく, 逆に, CaCl2 を加えたものは普通加熱でも破断力は著しく増大した.2) 予加熱したものでは, 水溶性ペクチンが普通加熱のものより明らかに少なく, 塩酸可溶性ペクチンは逆に多い傾向を示した.3) ジャガイモ以外の野菜, 果実の若干のものについても実験したが, 同様に60℃予加熱で顕著に破断力が増し, 水溶性ペクチンが減少した.4) 以上の現象の原因として, ペクチンメチルエステラーゼがペクチニン酸のメチル基を離し, フリーになったカルボキシル基が組織内の Ca++, Mg++ と架橋を作り堅くなるのではないかと想定している.

1 0 0 0 OA 宣明暦 7巻

出版者
[出版者不明]
巻号頁・発行日
1644
著者
久保田 一雄 田村 耕成 倉林 均 武 仁 白倉 卓夫 田村 遵一
出版者
一般社団法人 日本温泉気候物理医学会
雑誌
日本温泉気候物理医学会雑誌 (ISSN:00290343)
巻号頁・発行日
vol.60, no.2, pp.61-68, 1997 (Released:2010-04-30)
参考文献数
18
被引用文献数
1

To clarify possible involvement of hot spring bathing in the occurrence of acute myocardial infarction and cerebral infarction at Kusatsu, its effects on blood pressure, heart rate, plasma cortisol and hematocrit were examined in 9 healthy young men. Abrupt increase in systolic blood pressure was observed immediately after starting a 3-minute 47°C or a 10-minute 42°C hot-spring bath. Both systolic and diastolic blood pressure were abruptly decreased one minute after completing either 47°C or 42°C bathing. The heart rate was increased gradually after the start of either 47°C or 42°C bathing and was decreased gradually after the completion of either 47°C or 42°C bathing. It was considered that the plasma Cortisol level was increased 15 minutes after starting 47°C bathing and the hematocrit was increased 15 minutes after starting 42°C bathing. We have already reported that fibrinolytic activity was decreased and platelet function was activated by 47°C bathing. Taken together, it is suggested that the mechanism of the occurrence of thrombotic diseases after hot spring bathing may be explained by considering transient changes in blood pressure, heart rate, blood viscosity, fibrinolytic activity and platelet function induced by hyperthermal stress.
著者
宮下 正昭
出版者
The Society of Synthetic Organic Chemistry, Japan
雑誌
有機合成化学協会誌 (ISSN:00379980)
巻号頁・発行日
vol.54, no.10, pp.846-858, 1996 (Released:2009-11-16)
参考文献数
28
被引用文献数
4 4

Synthetic studies on nephilatoxins which has been carried out in the author's group is reviewed. Nephilatoxins (NPTX-112) isolated from Joro Spider (Nephila clavata) have been demonstrated to be potent blockers of glutaminergic neurotransmission as well as other spider toxins and are emerging as unique tools for understanding excitatory amino acid neurotransmission. In this report chemical synthesis of spider toxins involving synthetic strategy and total synthesis of NPTX-712 is described in which three azide intermediates were designed and employed as key compounds for construction of the characteristic polyamine chains of the toxins. In addition new results of biological activities obtained by using synthetic nephilatoxins (NPTX-712) and their congeners incorporating a D-amino acid are also described.