著者
藤瀬 雅行 川端 文雄 今林 淳 小野塚 信夫 井戸上 彰 加藤 聰音
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IN, 情報ネットワーク
巻号頁・発行日
vol.97, no.183, pp.15-22, 1997-07-18
被引用文献数
3

PHSでは、本年4月より、PIAFS (PHS Internet Access Forum Standard)と呼ばれるプロトコルを用いた32Kbpsのデータ通信サービスが開始されている。本データ通信サービスでは、TCP/IPによる既存のデータアプリケーションが広く利用されると考えられ、PIAFS上でのTCP/IP通信の性能を明らかにすることが重要となる。そこで筆者らは、PIAFSに準拠した移動端末と固定ホストの間で、ftpによるファイル転送スループットの測定を行うとともに、伝送誤りのある場合のPIAFSとTCPの振舞いについて解析した。本稿では、それらの結果について述べる。
著者
帝国鉄道協会 編
出版者
帝国鉄道協会
巻号頁・発行日
vol.第2輯 イラン・中亞及アフガニスタン事情, 1944
著者
五十嵐 彰
出版者
数理社会学会
雑誌
理論と方法 (ISSN:09131442)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.293-306, 2015 (Released:2016-07-10)
参考文献数
26

福岡『在日韓国・朝鮮人』(1993)をはじめとし,「日本人の条件」に関する議論は多い.しかし,従来の研究方法では,福岡の提起した問題である「それぞれの条件がどれくらい重要なのか」について,一般に共有されているかを分析できない.さらに,日本に強く愛着を持つ個人や,外国人に脅威を抱く個人間でこの重み付けは大きく変動する可能性がある.これの問題に対処するため,Mokken scale analysisを用いて,一般的に「日本人の条件」項目の重要性の重み付けが共有されているかを分析する.結果として,日本人は「日本人であるという意識」「日本国籍」「出生地」「日本語」「居住地」「先祖」「日本の法制度尊重」「仏教・神道の信仰」という順で「日本人の条件」に対して共有した順序の重要性を抱いていることがわかった.さらにこの順位は日本への帰属意識が高い集団や外国人に脅威を感じる下位集団間でもほぼ共有されていることが示された.
著者
Minetaro Arita
出版者
国立感染症研究所 Japanese Journal of Infectious Diseases 編集委員会
雑誌
Japanese Journal of Infectious Diseases (ISSN:13446304)
巻号頁・発行日
pp.JJID.2016.356, (Released:2016-10-31)
参考文献数
100
被引用文献数
9

Since the start of Global Polio Eradication Initiative in 1988, poliomyelitis cases caused by wild poliovirus (PV) were drastically reduced to only 74 cases in 2 endemic countries in 2015. With established vaccine campaign, current limited PV transmission suggested the endgame of the polio eradication program. In the endgame, we have emerging challenges specific to the endgame; tight budget, switching of the vaccines, and changes in the biorisk management. To overcome these challenges, several projects of PV study attract attention in the eradication program. Some of these emerging challenges/projects of PV study might arise as critical issues in the other eradication programs of the infectious diseases. Here, I will review state of the art of PV study and challenges that confront the polio eradication program.
著者
小林 泰名 栗田 とも子
出版者
日本医学図書館協会
雑誌
医学図書館 (ISSN:04452429)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.79-84, 2016-03

The Hokkaido University Library has been attempting to create and provide digital data to users with print disabilities since fiscal 2014. The procedures, system, cost estimates, and future tasks of this digitizing service were identified by this study, and results obtained over the past year are reported here. The university must provide information support to students with print disabilities and must respond to requests for the digitization of documents necessary for learning as much as possible. Libraries must exchange information with other libraries to solve future tasks and to improve this digitization service. Further improvement will require the following 3 points: 1. University library staff members must understand the guidelines, 2. Information must be exchanged with other libraries that provide digitization services, and 3. Digital data for people with print disabilities must be shared among libraries.
著者
Kenichiro Yaita Yohei Sakamoto Kazuhiko Nakaharai Yukihiro Yoshimura Natsuo Tachikawa
出版者
日本プライマリ・ケア連合学会
雑誌
General Medicine (ISSN:13460072)
巻号頁・発行日
vol.15, no.1, pp.68-71, 2014-06-20 (Released:2014-06-27)
参考文献数
12
被引用文献数
1 2

A 58-year-old female was admitted due to severe sepsis and multi-organ failure with a fulminant purpuric rash. Meropenem, vancomycin and levofloxacin were administered, although no focus of infection was detected. However, computed tomography revealed a profoundly hypoplastic spleen, and a blood smear detected Howell-Jolly bodies. Blood cultures grew Streptococcus pneumoniae (serotype 22F) three hours after admission. The patient was finally diagnosed as overwhelming pneumococcal sepsis with hyposplenism precipitated by splenic hypoplasia. Clinicians should pay attention to the splenic size and Howell-Jolly bodies in cases of sepsis of unknown origin.
著者
鈴木 秀樹
巻号頁・発行日
pp.1-38,

当日発表資料
著者
森元 伸枝 MORIMOTO Nobue
出版者
京都女子大学現代社会学部
雑誌
現代社会研究 (ISSN:18842623)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.109-124, 2010-12

神戸の地域産業を代表する洋菓子業界では、独立志望者が入店してオーナーパティシエになるためには、人材育成の仕組みを通じてどのようなことがなされているのであろうか。本稿では、神戸の洋菓子業界における独立志望者は、職人から技能を継承できる「弟子」になるために、職人から課された作業を遂行する中で選抜が行われ、オーナーパティシエとしての克己心が養われていることを指摘する。What skill does an apprentice need to be an owner-pastry in the process of the system of human resource cultivation in the sweets market representing the industry in Kobe ? The aim of this paper is to point out that an apprentice in Kobe sweets market is selected through assignments given by their masters to learn self-control as an owner-pastry so that they can be an apprentice inheriting their masters' skill.
著者
穂坂 衛
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.48, no.1, pp.48-49, 2007-01-15
著者
笈川 大介 高尾 洋輔 村田 真一郎 竹内 弥 下山 啓吾 関根 嘉香
出版者
一般社団法人 室内環境学会
雑誌
室内環境 (ISSN:18820395)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.113-121, 2011 (Released:2012-02-24)
参考文献数
15
被引用文献数
3

東日本大震災により多くの住民が避難生活を余儀なくされている。避難者の生活を一時的に安定させるため,約72,000戸の応急仮設住宅(以下,仮設住宅)が宮城県,福島県,岩手県などに建設されている。一方,国外の災害において,仮設住宅に避難した住民が高濃度ホルムアルデヒド曝露により健康被害を受けた事例がある。宮城県では国土交通省の指示に基づき,仮設住宅の供給メーカーに対して1発注につき1戸(50~60戸に1戸)の割合で住宅性能表示制度に定める特定測定物質5物質(ホルムアルデヒド,トルエン,キシレン,エチルベンゼンおよびスチレン)の室内濃度測定を課し,仮設住宅の空気性能の管理に務めている。しかしながら法定5物質以外の物質が室内空気を汚染する可能性があり,詳細な化学物質調査が必要である。そこで筆者らは,宮城県の協力のもと,2011年6月20日に宮城県内1地区の仮設住宅5戸,6地点を対象に室内空気中化学物質濃度の現地調査を行った。対象物質はアルデヒド・ケトン類3物質,揮発性有機化合物43種類およびTVOC(Total Volatile Organic Compounds)濃度とした。その結果,法定5物質を含む室内濃度指針値の設定されている物質は,測定点全てにおいて指針値以下の濃度レベルであった。しかしTVOC濃度は1700~3000μg/m3で暫定目標値の4倍~7.5倍であり,指針値の設定されていない化学物質の寄与が高かった。
著者
吉田 達矢
出版者
名古屋学院大学総合研究所
雑誌
名古屋学院大学論集 人文・自然科学篇 = THE NAGOYA GAKUIN DAIGAKU RONSHU; Journal of Nagoya Gakuin University; HUMANITIES and NATURAL SCIENCES (ISSN:03850056)
巻号頁・発行日
vol.53, no.1, pp.49-58, 2016-07-31

本稿は,20世紀前半における名古屋市および名古屋市の人々と中東各国・地域との関係について考察した。まず,当時の名古屋市の人々が中東出身者を見る機会は少なかった。また,名古屋市における中東に関する啓蒙活動は,大日本回教協会(昭和13年設立)の協力があって昭和15年以降,2回ほど行われたにすぎない。ただし,実業家たちは大正末頃から中東に関心を持ち始め,恐慌の一時期を除いて,太平洋戦争が始まる直前まで貿易先として中東には関心を持ち続けていた。その背景には,名古屋商工会議所と大日本回教協会の積極的な活動があった。ただし,実際には中東からの輸入が行われた時期は短く,いずれの国や地域からの輸入品の量もごく僅かであった。
著者
関根 千佳
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.59, no.8, pp.372-377, 2009-08-01

図書館の役割とは,市民に情報を提供することである。社会を構成する市民の中には,年令や能力,背景などの環境において,多様なニーズを持つ人々が増えてきている。日本は2009年現在,イタリアを抜いて世界で最も高齢化の進んだ国となった。加齢が進み,視覚や運動機能などに制限のある市民の増大と,ITの進展で新たな読書環境が出現する中で,その「読書」を支援する体制やサービスは,どのようなものが求められているのだろうか?本稿では,特に米国における図書サービスを中心に,読書障害(Print Disability)への対応について,デジタル化が進む図書館サービスの将来像をユニバーサルデザインの観点から論じる。