著者
田中 秀男 池見 陽
出版者
関西大学大学院心理学研究科心理臨床学専攻
雑誌
Psychologist : 関西大学臨床心理専門職大学院紀要
巻号頁・発行日
vol.6, pp.9-17, 2016-03-08

ユージン・ジェンドリンがフォーカシングを提唱したきっかけとして、カール・ロジャーズのもとで行われていた以下の2 つのリサーチ結果が、著作『フォーカシング』(Gendlin, 1981)で挙げられている。「1.心理療法の成功と相関があったのは、クライエントが“何を”話したかではなく、“いかに”話したかであった」「2.心理療法が成功するか/失敗するかは、ごく初期の面接から予測できてしまう」。実は、この2つは、ジェンドリンに先行する研究者たちによる別のリサーチの流れだったことがわかってきた。上記の1.がEXPスケール(体験過程尺度)の源流であり、上記の2.がフォーカシング教示法の源流である。本稿では、こうした2つのリサーチの流れがジェンドリンに継承されることで、どのように合流して現在の「フォーカシング」となったのかを提示する。
著者
太田 碧
出版者
法政大学大学院
雑誌
大学院紀要 = Bulletin of graduate studies (ISSN:03872610)
巻号頁・発行日
vol.88, pp.14-22, 2022-03-31

オタクを取り巻く環境や在り方は変化している。本研究では,趣味とし愛好する対象によってオタクをマンガオタク・アニメオタク・キャラクターオタクに分け,各オタクのコンテンツへの態度・行動によってその形態が分類可能かを検討した。因子分析の結果,マンガオタク尺度とアニメオタク尺度はいずれもおおまかに読書・視聴について,積極的ファン行動について,コンテンツへの共感についての3 因子に分類された。キャラクターオタク尺度はキャラクターへのファン活動と消費,二次元好き,外見的魅力と憧れの3因子に分類された。これらはマンガやアニメとの接触頻度やオタク自認度とも相関があり,特にアニメオタク自認度と各尺度の因子にはすべて正の相関が見られた。またマンガ読書冊数とマンガオタク自認度,アニメ視聴分数とアニメオタク自認度に正の相関が見られた。オタクが愛好するマンガ・アニメとの関わり方や楽しみ方は一様ではないことが示された。
著者
横山 道史
出版者
横浜国立大学技術マネジメント研究学会
雑誌
技術マネジメント研究 = Yokohama journal of technology management studies (ISSN:13473042)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.23-35, 2004-12-15

本稿は、滋賀県で起こったびわ湖石けん運動を事例とし、その中で女性たちがその環境問題と環境運動の展開過程にどのように関わったのか、またその過程や他の様々な問題に取り組むなかで、女性たちがどのように社会的にエンパワーメントされていったのかについて、アンケート調査とヒアリング調査より把握し、石けん運動をエコロジカル・フェミニズムの実践として再評価するものである。
著者
伊藤 清 Kiyoshi Ito
雑誌
人文論究 (ISSN:02866773)
巻号頁・発行日
vol.28, no.1, pp.69-93, 1978-06-20
著者
林 直嗣
出版者
法政大学経営学会
雑誌
経営志林 = The Hosei journal of business (ISSN:02870975)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.1-19, 2011-07-31

目次 1.はじめに 2.少子化の主因=結婚率の低下 3.少子化対策・子育て政策の類型 4.子ども手当とは何か 5.高校無償化とは何か(以下本号) 6.2010年度の扶養控除廃止と子ども手当・高校無償化の増減税効果 7.今後の扶養控除廃止と増税効果 8.あるべき少子化対策・子育て政策:むすびにかえて
著者
堀越 知巳
出版者
早稲田商学同攻会
雑誌
早稲田商学=The Waseda commercial review (ISSN:03873404)
巻号頁・発行日
vol.313号, pp.23-44, 1986-02
著者
Cynthia Neri Zayas シンチア ネリ・ザヤス
出版者
国立民族学博物館
雑誌
国立民族学博物館研究報告 = Bulletin of the National Museum of Ethnology (ISSN:0385180X)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.87-110, 2022-11-11

Among the most pervasive fish traps in Asia and the Pacific, the bubois the most common device in artisanal fisheries of Philippine communities.Its practical use endures for several reasons: a) reliability of bubo technology in time and space; b) living master trappers naturally pass on their knowledge and skills from generation to generation; and c) the places where traps are set up are usually public spaces or commons such as rivers, lakes, streams, and seas. In most countries where bubo trapping is practiced, trappers are peasants. This is certainly true in the case of the Philippines. This paper presents an examination of the variety of bubo fish pots and traps inthe Philippines, specifically, and the use of bubo through time and space, along with its significance as a representation of indigenous and localknowledge that is environmentally friendly. Being small and artisanal, the bubo has proven to be adaptable to the changing climate and to rapid transformations in fishing technology
著者
長谷川 成一
出版者
三省堂
巻号頁・発行日
pp.141-181, 1993-07-20

『海峡をつなぐ日本史 / 北海道・東北史研究会編』(三省堂, 1993)所収