著者
長嶋 洋一
出版者
芸術科学会
雑誌
芸術科学会論文誌 (ISSN:13472267)
巻号頁・発行日
vol.3, no.1, pp.108-148, 2004 (Released:2008-07-30)
参考文献数
71
被引用文献数
3

聴覚的情報と視覚的情報を同時に視聴するマルチメディアコンテンツにおける「ビート」に注目し、音楽的ビートが映像的ビートの知覚に及ぼす局所的な引き込み効果を提唱した。これを解析・検証するための新しい心理学実験システムを制作し、被験者テストによる実験・評価を行った。あわせて、コンピュータを用いた心理学実験で重要となる、システムのレイテンシ(遅延)について検討・考察した。具体的には、従来から進めてきたComputer Music関係の研究を受け継ぎ、新しいモデルを提唱し実験的に検証するために、(1)新しい視点での「ビート」概念の定義、(2)実験に適した映像素材の検討と制作、(3)実験に適した音楽素材と被験者インターフェースの開発と映像系との同期制御、(4)被験者の音楽経験など個人的要因によるばらつきへのシステム対応(チューニング)、(5)システムのレイテンシの検討と心理学的影響の考察、(6)実験データの効果的な可視化、などの新しいアプローチを行った。
著者
一瓢軒
出版者
巻号頁・発行日
vol.[2], 1754

3 0 0 0 OA 赤絵指南

著者
福原揺舟 書・画
出版者
巻号頁・発行日
1834
著者
小西 憲子 武下 清隆
出版者
社団法人 日本腎臓学会
雑誌
日本腎臓学会誌 (ISSN:03852385)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.22-26, 1998 (Released:2011-03-01)
参考文献数
11

A 41-year-old woman took an overdose of sedatives on the, and remained a sleep in the straight sitting position until she was woken up on the 15th. The next day she consulted our hospital complaining of pain and swelling of her right leg. X-ray examination with contrast medium revealed obstruction of the deep vein of her right leg by a thrombus. On, her serum urea nitrogen was 75.9 mg/dl and creatinine was 5.4 mg/dl accompanied by oliguria. The myoglobin value was 27, 000ng/ml in serum and 88, 000 ng/ml in urine. She was diagnosed as acute renal failure caused by rhabdomyolysis and hemodialysis therapy was started. She was released from hemodialysis on the . The swelling of her right leg disappeared at the end of February. However, her right foot was affected paralysis of the fibular nerve. Electromyogram of her right anterotibial muscle and the test of conduction velocity of right tibial nerve revealed that the neurological disturbance of her right leg was caused by thrombosis of the deep vein. Generally speaking, the swelling of the extremities resulting from rhabdomyolysis caused by crush syndrome is due to a massive shift of body-fluid into the crushed muscles. We believe that when the extremities are compressed (and/or crushed) for a long time, venous thrombosis of the extremities occurs due to compression, there by causing swelling of the compressed extremities, as in this case.
著者
Hyungjun Park Yosuke Narasako Tomoko Abe Hisato Kunitake Tomonari Hirano
出版者
Japanese Society for Plant Biotechnology
雑誌
Plant Biotechnology (ISSN:13424580)
巻号頁・発行日
vol.39, no.3, pp.311-316, 2022-09-25 (Released:2022-09-25)
参考文献数
41
被引用文献数
1

Sweet potato is a major root crop with nutritious tuberous roots. The mechanism of tuberous root development has not yet been adequately elucidated. Genetic resources are required to develop the molecular understanding of sweet potato. Heavy-ion beams were applied to hexaploid sweet potato for an increase in genetic variation, after which the comprehensive effects of heavy-ion beam irradiation were investigated. In vitro cultured shoots with an axillary bud of ‘Beniharuka’ were irradiated with Ar-ions at a dose of 1–5 Gy and C-ions at a dose of 5–20 Gy, and three irradiated lines were separated from each irradiated shoot. The shoot regeneration was inhibited at high doses of each ion irradiation. Ar-ion irradiation had an especially high biological effect on shoot regeneration. A total of 335 lines were obtained, consisting of 104 and 231 lines derived from Ar- and C-ion irradiation, respectively. The change in the DNA content of the lines was analyzed by flow cytometry to evaluate the irradiation-induced damage to the DNA. The two lines demonstrated significant differences in the DNA content and changes at the chromosome level. The screening for the morphological mutants was conducted in the field. Some irradiated lines showed inhibited or no tuberous root phenotype as mutant candidates. Additionally, the high-yield mutant candidates were dominated by Ar-ion irradiation. It was indicated that heavy-ion beam mutagenesis is effective in broadening the range of the phenotypes corresponding to tuberous root formation in hexaploid sweet potato.
著者
服部 徹也
出版者
日本近代文学会
雑誌
日本近代文学 (ISSN:05493749)
巻号頁・発行日
vol.98, pp.100-115, 2018-05-15 (Released:2019-05-15)

本稿は夏目漱石の講義とその書籍化『文学論』との間の変容を明らかにするため、学生の受講ノートと日記、『文学論』原稿を用いて作家出発期(一九〇四年末から一九〇五年初頭)の刊本未収録の講義内容を論じた。講義の段階では騙されることと虚構を楽しむことを類似した表現で論じ、『ドン・キホーテ』やシェイクスピア戯曲を用いて悲劇と喜劇は同型であり異なるのは観客の心理的態度であると論じる箇所があった。この未収録箇所は、情緒によって読者・観客が催眠的に物語世界にのめり込むという漱石の虚構論の根幹に関わる。漱石は講義と『文学論』では虚偽と虚構をうまく区別して定義できなかったが、『倫敦塔』では虚偽をしかけに用いつつ、虚構ならではの真偽の宙づりが効果的に用いられている。
著者
濵村 純平
出版者
日本管理会計学会
雑誌
管理会計学 : ⽇本管理会計学会誌 : 経営管理のための総合雑誌 (ISSN:09187863)
巻号頁・発行日
vol.29, no.2, pp.23-34, 2021-03-31 (Released:2021-03-30)
参考文献数
34
被引用文献数
1

エビデンス・ベーストな管理会計研究は変数間の関係を議論する.変数間の関係を議論するとき,特に実証研究では変数間の関係を事前に予測した上で仮説が構築される.本稿では,この変数間の関係を予測するのに理論研究が有効であることを議論する.本稿では特に理論研究の中でも,産業組織論で利用される製品市場での競争を仮定したモデルを中心に,理論研究とエビデンス・ベーストな管理会計研究との関係を議論する.理論研究とエビデンス・ベーストな研究との関係で重要なのは,理論・実証・ケース研究のそれぞれに役割があり,お互いに利用しあって管理会計研究を蓄積する必要があることだと考えられる.
著者
野村 恭也
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.370-371, 2004-05-20

Ondine's curseという演題がはじめて医学会で発表されたのは,1962年1月26日のこと,学会はWestern Society for Clinical Research(Carmel, California),発表者はSeveringhausとMichellであろう。彼らは覚醒時に長時間にわたって無呼吸となるが,意識すると呼吸ができる3例を報告し,これは延髄のCO2化学受容体の障害によるものであろうとした。演者は,この症状をはじめて記載したのはドイツの伝説で,水の精オンディーヌが夫から呼吸の自律機能を奪い,意識しないと呼吸ができないようにしたと述べている。睡眠時無呼吸症候群の中枢型である。 そのオンディーヌの呪いとはそもそも如何なるものであったのか。拙著「聴脳力」を書くときに調べた資料では次のようなストーリーであった。すなわち,オンディーヌは湖水の近くで見かけた美男の若い騎士ローレンス卿と結婚するが,ローレンス卿は結婚に際して自ら,「目覚めているあいだ,息をするたびにあなたへの愛と忠節を誓いましょう」とオンディーヌに言った。しかし年が経ち,オンディーヌとの間に子供ができ,彼女の美貌が衰えてきた頃ローレンス卿は彼女を裏切ったのである。オンディーヌは夫に向かって「あなたは目覚めているあいだ,息をするたびに私への忠節を誓うと約束しました。しかしその誓いを破りましたから目覚めているあいだは息ができるが,一度でも眠ったら息は止まり死ぬでしょう」と呪いの言葉を浴びせたのである。彼女にはまだこれを実行するだけの魔力が残っていたのである。もとはといえば卿が自分で誓った言葉であり,オンディーヌはそれを忠実に実行したということになる。
著者
大北 葉子
出版者
日本認知心理学会
雑誌
日本認知心理学会発表論文集 日本認知心理学会第14回大会
巻号頁・発行日
pp.13, 2016 (Released:2016-10-17)

非漢字圏日本語学習者を対象に漢字正誤判断試験時の眼球運動、正答率、反応時間、空書行動の有無の関係を調べた。漢字一字ずつがパソコンモニターに表示され、被験者が正誤判断するまで刺激漢字はモニター上に表示された。刺激は、曖昧漢字、偽漢字、ハングル文字、部首倒置漢字、真漢字の5種類だった。曖昧漢字は日本語学習者の書き間違いを基にしていて、図形的にわずかな誤りのある字形である。偽漢字は部首と旁の組み合わせが存在しないもので、部首倒置漢字は部首と旁の位置を反転させている。ハングル文字と真漢字以外の正答率は個人差が大きかった。偽漢字と部首倒置漢字の回答率不良者は注視点数が少なく、眼球移動距離が短い、反応時間が短く、刺激間での注視点数、眼球移動距離、反応時間にあまり差がなく、空書がなかった。成績不良者は字形分析が不十分である可能性がある。空書は字形知識の内在化の指標になると考えられる。
著者
河辺 隆也
出版者
一般社団法人 日本物理学会
雑誌
日本物理学会誌 (ISSN:00290181)
巻号頁・発行日
vol.36, no.3, pp.206-214, 1981-03-05 (Released:2008-04-14)
参考文献数
41

トカマクに代る核融合へのアプローチの内開放系磁場閉じ込めの解説を行う. この系では磁力線が閉じていないために核融合炉としては多くの利点を持っているが, 核融合を起すに至るまで高温高密度のプラズマを閉じ込めるのがトカマクに比べて難しい. しかし多くの新しいアイデアを出しタンデムミラー等磁場の他に静電場も用いたり, 高周波プラグなど高周波を用いたりして, 閉じ込めの改良がはかられ, トカマクにあと一歩というところまで近づきつつある. しかもまだまだアイデアを出す余地があるので, ここに開放系磁場閉じ込め核融合の現状と問題点, 将来への展望を述べたい.
著者
河竹新七 案
出版者
蔦屋吉蔵
巻号頁・発行日
vol.二, 1862
著者
山口 真理 齋藤 尚子 岡本 美代子 松田 結 西田 みゆき 野崎 真奈美
出版者
了德寺大学
雑誌
了德寺大学研究紀要 = The Bullentin of Ryotokuji University (ISSN:18819796)
巻号頁・発行日
no.16, pp.297-304, 2022

本研究は,インターネット知識検索コミュニティサイト「Yahoo!知恵袋」への投稿文から,親が子どもの性に関して持っている悩みの現状を把握し,家庭での解決方法に向けた示唆を得ることを目的とした.2013年1月から2017年12月の期間に投稿された投稿文を対象とし,「性教育」をキーワードにして検索した.その中から,子どもを持つ親が抱える「子どもの性についての悩み」に関して記載されている投稿文を抽出し,質的帰納的に分析した.分析の結果,【性に興味をもった子どもへの対応】,【親の性教育観にまつわる困難】,【家庭での性教育の進め方】の3つのカテゴリーが抽出された. 家庭での性教育に向け,父親と母親両方への参画支援や一人親世帯を含めた各家庭の考え方や役割も踏まえた子どもの性に関する知識の提供が求められる.また,市町村で実施されている一般的な子育て支援の枠組みの中で,就学前の親子の関係性を築く関わりの一つとして家庭における子どもの性に対する向き合い方を伝えていくことも重要である.さらに,親が性教育の具体的な内容に関して質問しやすい専門職との接点や親同士が語れる場や機会があることが望まれている.

3 0 0 0 OA 壒嚢鈔 : 15巻

著者
行誉 [著]
出版者
林甚右衛門
巻号頁・発行日
vol.[4], 1646