著者
椎野 信雄
出版者
文教大学
雑誌
文教大学国際学部紀要 = Journal of the Faculty of International Studies Bunkyo University (ISSN:09173072)
巻号頁・発行日
vol.27, no.1, pp.39-55, 2016-07-31

What is sexuality ? It seems that the word sexuality in Japanese cannot be counted as a Japanesevocabulary. Some Japanese dictionaries refer to sexuality as something to do with the sexual.Something means essence, consciousness, physical action, representation, impulse, orientation,interest, capacity, appeal, expression or desire and so on. But what in the world is the sexual ?According to some dictionaries, the sexual means something connected with the state of being maleor female, the state connected with sex desire, something connected with both sexes, or somethingconnected with men and women. However, what does do this “sex” mean in the first place ? Commonsense in Japanese tells us that sex is “male and female essential”, instinct, lust, or intercourse. If so,what is the difference between the concept sex and the concept sexuality in Japanese ? Is the wordsexuality an euphemism for the word sex ? It seems that the concept sexuality is unnecessary inJapanese, and the concept sex will do in Japanese. This paper investigates whether or not it is thecase.
著者
平尾 邦雄 Kunio HIRAO
雑誌
南極資料 (ISSN:00857289)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.904-910, 1961-01

予備観測の際の船上観測で非常に明瞭な短波海上散乱が発見された,その後2回の船上観測の際にも同様の観測がなされ且つラジオゾンデによる気象観測も特に強化された.特に1959年の船上観測の際は固定周波によるh'tの観測及びA-scopeによる反射波のスナップ撮影も加えて原因の究明につとめた.これらの結果を綜合して短波海上散乱波は結局海の波による後方散乱であることが推論された.海上では大地常数が大きいために特に地上波の伝播に都合がよいので散乱波が受信されるものと思われる.但し海の波により電波がcoherentに反射されると考えなけれはならない.更に大洋上や暴風圏内においても顕著な日変化を示すことから大気の屈折率に新らしい要素を導入する仮説をたてた.これによって日変化は電波の屈折,廻折及び低層中の反射面の日変化に帰着させることができる.
著者
BURNS Susan L.
出版者
International Research Center for Japanese Studies
雑誌
Nichibunken Japan review : Journal of the International Research Center for Japanese Studies (ISSN:09150986)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.191-211, 2004-01-01

Following the promulgation of the 1931 “leprosy prevention law,” Japan’s leprosarium system expanded rapidly, and the number of confinees almost tripled between 1930 and 1940. During this decade there was a new fascination with what came to be termed “leprosy literature,” the short stories, essays, and poetry authored by sufferers of leprosy living within the leprosaria. Ho?jo? Tamio, the best known author of “leprosy literature,” published a series of works in literary journals, and a number of collections of “leprosy literature” were published for a general readership. This paper explores the phenomenon of “leprosy literature” by examining the social and cultural context of its production during the 1930s and its role in legitimating the confinement system. This history of leprosy literature is used to reflect upon a contemporary development, the recent publication of the Hansenbyo bungaku zenshu (Collected Works of Hansen Disease Literature).
著者
吉川 雅也 Masaya Yoshikawa
出版者
関西外国語大学・関西外国語大学短期大学部
雑誌
研究論集 = Journal of Inquiry and Research (ISSN:03881067)
巻号頁・発行日
vol.108, pp.119-136, 2018-09

本稿はKrumboltzの計画的偶然理論を社会的学習理論の観点から整理したものである。計画的偶然理論は偶然が人のキャリアに与える影響に着目し、チャンスをつくるために自ら行動を起こすことを促すもので、偶然を作るための5つのスキルが有名だが、偶然を作るための4つのステップはあまり知られていない。しかしKrumboltzを社会的学習理論の研究者、そして認知的行動的アプローチを重視する実践家として考えたとき、計画的偶然理論の根幹は5つのスキルより4つのアプローチであったと考えられる。後にハプンスタス学習理論が発表され、発展的に作成された5つのステップが記されている。社会的学習理論の観点からKrumboltzを理解することで、5つのスキルでクライエントの認知を変えるアプローチだけでなく、具体的なステップでクライエントの行動を変えるアプローチも用いることができる。
著者
坂本 光太
出版者
国立音楽大学大学院
雑誌
音楽研究 : 大学院研究年報 = Ongaku Kenkyu : Journal of Graduate School, Kunitachi College of Music (ISSN:02894807)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.139-154, 2021-03-31

ヴィンコ・グロボカール Vinko Globokar(b. 1934)は、作曲家、即興演奏者、トロンボーン奏者である。彼は、トロンボーンのヴィルトゥオーゾとして、ベリオ、カーゲル、シュトックハウゼン、武満らの前衛作品を数多く初演し、また、作曲家としては、前衛音楽の演奏経験を生かした作品を創作するとともに、1970年頃以降、国家による人権侵害や移民を主題とした政治的、社会的作品を発表し続けている。しかしながら、前衛音楽史におけるグロボカールの重要性に反し、演奏会プログラムなどの短いプロフィールを除いて、日本語で書かれた彼の伝記はほとんど見つけることができない。また、欧文のものを見ても、これまでのところ最も総合的な研究であるBeck(2012)でのグロボカールの伝記的記述(独語)では2003年までの文献しか参照されていない。そのため、新しい3つのインタビュー Globokar(2006, 2008, 2014)を踏まえ、それを更新する必要性があるといえるだろう。本稿は、詳細な伝記的インタビューを含むGlobokar(1994)、長編インタビューのGlobokar(2008)、自身による伝記的情報を含む最新のインタビューの一つであるGlobokar(2014)を主要文献とし、グロボカールの発達上の多元性に注目しながら、作曲家としての方向性を明確に定めたとされる1970年代頃までの彼の前半生を明らかにすることを目的としている。本稿は、活動場所あるいは活動内容によって区分された7節からなる。「1. フランスの移民共同体での幼少~少年期(1934-1947):劇場での音楽体験」では、原点である移民としての出自、幼少期の音楽的経験と政治的衝突について、「2. リュブリャナ時代(1947-1955):ジャズ・トロンボーン奏者として」では、スロヴェニアに帰ったグロボカールが、社会主義国家の中でジャズ・トロンボーンを始め、プロフェッショナルな音楽家としてキャリアを開始するまでを、「3. 第一パリ時代(1955-1964):ジャズ、クラシック、スタジオ、キャバレー、そして前衛音楽」では、再びフランスに向かったグロボカールが、パリでクラシック、スタジオ、キャバレーなどで演奏の幅を広げ、人脈とスキルを拡充する中でさらには前衛音楽に接近し、その演奏と作曲を開始するまでを、「4. ベルリン・ニューヨーク時代(1964-1966):コンポーザー・パフォーマーとして」では、前衛音楽の面で決定的な影響を与えたベリオとの師弟関係と、グロボカールが作曲における演奏家の重要性を自覚し、コンポーザー・パフォーマーとして世に認められていく過程を、「5. ケルン時代(1967-1976):教育者、前衛音楽演奏者として」では、シュトックハウゼンやカーゲルとのドイツでの交流の中で、教育者としてのキャリア形成、ダルムシュタット夏季新音楽講習会への参加や、前衛音楽演奏家としてのさらなる跳躍を、「6. 『ニュー・フォニック・アート』の活動(1969-1982):即興演奏」では、主たる活動領域の一つである即興演奏の概要について、「7. 第二パリ時代(1973-79)とその後:IRCAMへの参加」では、彼がフランス、ドイツなどの各地域において強い影響力を持つに至ったことを、それぞれ記述した。自らに関して、どの国にも全く帰属意識を持っていないというグロボカールの言葉は、彼のナショナリティのみならず、彼を取り巻くあらゆる環境に当てはまるように思われる。上に見てきたように、移民労働者の家庭に生まれ、ロレーヌのテュクニュー(フランス)、リュブリャナ(ユーゴスラヴィア/スロヴェニア)、パリ(フランス)、ベルリン、ケルン(ドイツ)、ニューヨーク州(アメリカ)、フィレンツェ(イタリア)と欧米の各国を股にかけ、フランス語、スロヴェニア語、ドイツ語、英語を駆使し、演劇、ジャズ、クラシック、商業音楽、前衛音楽、即興演奏という様々な文化領域を横断しながら、即興演奏者、トロンボーン奏者、作曲家、指揮者、教育者として活動したグロボカールの前半生は、多元性に満ちている。本稿が、日本でのグロボカール作品受容のための一助となることを期待する。
著者
白石 淳
出版者
浅井学園北方圏生活福祉研究所
雑誌
北方圏生活福祉研究所年報 = Bulletin of Northern Regions Research Center for Human Service Studies (ISSN:1342761X)
巻号頁・発行日
no.2, pp.23-29, 1996

今日,中学生,高校生が頭髪を茶色に染める,ピアスをつけることの是非が問われている。学校でこれらのことは,校則により禁止されているところが多い。しかしながら,頭髪の問題は学校生活ばかりではなく家庭生活上のことも考慮されなければならない。頭髪の問題については,憲法にもかかわる問題でもあり基本的人権から考えると子どもとその親の意思が尊重されなければならず,基本的には自己決定権にゆだねられるべき問題であると結論づけた。さらに,これらの問題については,憲法とのかかわりがあるとの認識が低く,意識の改革が必要であると指摘した。
著者
真壁 徹 篠田 陽一
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.17-24, 2020-11-26

IT 基盤の複雑化が,専門性を持つ技術者への依存を高めている.そこで手続きを逐一指示せずとも,あるべき姿を定義すれば基盤をその通りに設定,維持できる宣言的構成管理が注目されている.Kubernetes は宣言的構成管理が従来抱えていた課題を解決し,実用化した.STPA (System-Theoretic Accident Model and Processes) によりその構造を分析し,宣言的構成管理が広く分散コンピューティング基盤に適用できるコンセプトとなるか,その論点を導く.
著者
コート マイクル 麻田 貞雄 Michael Kort Sadao Asada
出版者
同志社法學會
雑誌
同志社法學 = The Doshisha Hogaku (The Doshisha law review) (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.60, no.6, pp.471-491, 2009-01-31

This article provides an overview of the scholarly debate concerning bombing of Hiroshima by the United States, focusing mainly on American historians. It traces the rise and eventual decline of the so-called revisionist school of historiography on the subject, which in its various forms challenged the thesis that the atomic bomb was necessary to force a Japanese surrender in 1945 and that the United States used the bomb for that reason. In particular, the article describes how scholarly works published since the early 1990s have demolished the main pillars of the revisionist argument, including the baseless "atomic diplomacy" thesis that the bomb was used to intimidate the Soviet Union and limit its postwar gains in Eastern Europe and Asia.
著者
石原 知洋 四本 裕子 角野 浩史 玉造 潤史 中村 遼 小川 剛史 相田 仁 工藤 知宏
雑誌
インターネットと運用技術シンポジウム論文集
巻号頁・発行日
vol.2020, pp.85-92, 2020-11-26

2020 年初頭から発生した COVID-19 により,多くの大学で 4 月からオンラインによる講義の配信を行っている.オンライン講義のメリットが明らかになる一方で,様々な要因から対面での講義の実施も求められている.そこで東京大学では,COVID-19 対応のためオンラインと,感染症対策を実施した上での対面講義の双方を実施するハイブリッド方式の講義を検討している.このハイブリッット方式では,対面講義のためキャンパスに来た学生が,対面講義の他にもその日のオンライン講義をキャンパスのネットワークを用いて受講することになる.このように多数の学生がキャンパスネットワークを用いてオンライン講義を受講するにあたって,どの程度のネットワーク設備があればそのような講義形態が可能であるかは自明ではない.そこで我々は,最もボトルネックになると想定されるユーザ端末の無線接続について,実際の教室を用いて多人数での同時オンライン講義の受講が可能であるかの評価実験をおこなった.本実験では,いくつかのオンラインの講義シナリオを設定し,ネットワーク状況やオンライン講義の音声・映像の品質を計測,確認した.本論文ではその実験結果および得られた知見について述べる.
出版者
全国婦人新聞社

夫婦別氏は男女平等の基本だ : 夫婦別氏の法制化を実現する会が集会開く抜本的な法改正を望む : 女性の議論を存分に出そう今こそ輝く平和憲法第9条! : 武力肯定は許さないイエローキャブって何だ : 事実無根の日本女性への蔑称今年度女性事業の目玉頑張る議員! : 変えるべきは金権腐敗の政治平和の尊さを未来へ : 子供の戦争体験を描く
著者
千 芳紀
出版者
同志社大学
巻号頁・発行日
2012-02-23

Doctor of Philosophy in Art Theory