著者
小野 耕二 ONO Koji
出版者
名古屋大学大学院法学研究科
雑誌
名古屋大学法政論集 (ISSN:04395905)
巻号頁・発行日
vol.276, pp.63-95, 2018-03-25

本稿は、平成27年度から29年度にかけて支給されている以下の科学研究費による成果の一部である。課題番号15K03272、科学研究費基盤研究(C)、研究課題「『たちの悪い問題』への適用可能性の検討を通じた『ガバナンス形成』理論の研究」。本稿の一部はまた、次の科学研究費に基づく共同研究の成果ともなっている。課題番号26284014、科学研究費基盤研究(B)、研究代表者:安藤隆穂、研究期間:平成26年度~29年度、研究課題「自由主義と自由の制度化の多元性と相互作用:思想史の東西融合と学際的展開に向けて」。
著者
多和田 真吉 福田 雅一 スアン トラン・ダン デバ ファラ
出版者
日本農薬学会
雑誌
Journal of pesticide science = 日本農薬学会誌 (ISSN:1348589X)
巻号頁・発行日
vol.33, no.1, pp.40-43, 2008-02-20
被引用文献数
1 30

沖縄では二種類の熱帯植物,ギンネム(Leucaena leucocephala)およびゲットウ(Alpinia zerumbet)の総合利用に関する研究が展開されてきた.ギンネムはタンパク質含量が豊富で飼料としての高い可能性を有している.しかし,摂取すると動物に害をもたらすミモシン(β-[N-(3-hydroxy-4-pyridone)]-α-aminopropionic acid)が存在するために利用が制限されていた.無毒化酵素のミモシナーゼをギンネムの葉から精製し,アミノ酸配列を決定することをもとにcDNAのクローニングを行った.ゲットウからの精油製造と繊維単離の工程で生じる多量の残渣および残液が廃棄されている.新鮮なゲットウの葉もしくは根,そして残液から精油,dihydro-5,6-dehydrokawain,および有用な抗酸化抽出物を得る抽出方法を開発した.
著者
橋本 昌枝 松村 敦 宇陀 則彦
雑誌
第77回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, no.1, pp.561-562, 2015-03-17

物語音楽には様々な解釈が存在し、それに対する議論は電子掲示板やTwitterを中心に行われている。しかしながら物語音楽は楽曲同士の関係を示す意見や、楽曲の一部分に対する意見などが多く存在し、既存のサービスではそれらの意見の把握が困難になるという問題が存在する。そこで本研究では、物語音楽の議論に存在する「繋がり」に着目し、その繋がりを提示できるシステム「Mapping of Horizon」を開発した。物語音楽として、Sound Horizonを題材として評価実験を行い、本システムによってユーザが意見を把握し、新しい発見や楽しみを得られたかを検証した。
出版者
衛生工業協会
巻号頁・発行日
vol.17, no.9, 1943-09

3 0 0 0 いすゞ技報

出版者
いすゞ自動車
巻号頁・発行日
no.23, 1956-12
著者
鈴木 孝太
出版者
国立保健医療科学院
雑誌
保健医療科学 (ISSN:13476459)
巻号頁・発行日
vol.64, pp.484-494, 2015-10

近年,胎児期および出生後早期の環境,特に栄養状態がその後の健康状態や疾病に影響するというDevelopmental Origins of Health and Disease (DOHaD)説が広く知られるようになり,胎児期や小児期の発育・発達が注目を集めている.特に,妊婦や子育て中の喫煙は,これらの発育・発達に影響を及ぼすことが示唆されており,国際的にも重要な公衆衛生学的問題の一つである.そのため,まず,日本人を対象とした科学的なエビデンスを蓄積していくことが重要である.そのような状況で,わが国における若い女性の喫煙率は,2000年前後をピークに低下に転じており,妊婦や母親の喫煙率についても同様の傾向が示唆されている.一方で,日本における若い女性,特に妊婦や子育て中の母親の喫煙が,母親本人や胎児,また出生児の健康に与える影響についての検討は,出生体重や一部の妊娠合併症,さらに出生児の発育やアレルギー疾患などについて行われているものの,対象となるアウトカムが限られていること,また,研究デザインや対象者,さらには検討を行っている地域にも限界があり,まだまだ十分とは言えない状況である.今後,厚生労働省が実施している21世紀出生児縦断調査や,環境省が実施しているエコチル調査など,全国データによる幅広いアウトカムの検討を進めていくとともに,各地域でも既存のデータを活用し,地域住民に還元できるエビデンスを蓄積してくことが重要であろう.
著者
河村 博之
出版者
一般社団法人 日本地質学会
雑誌
地質学雑誌 (ISSN:00167630)
巻号頁・発行日
vol.116, no.1, pp.27-44, 2010 (Released:2010-05-29)
参考文献数
74
被引用文献数
5 7

山口県西部の田部盆地南部に分布する豊浦層群は,下位より東長野層,西中山層,歌野層,および歌野層と一部同時異相の阿内層(新称)から構成される.最近,海生動物化石を含む歌野層と植物化石を多産する阿内層とは不整合関係にあり,阿内層は豊西層群清末層の一部層とされた.しかし,歌野層と阿内層の境界を画する礫岩層は,海底で堆積した重力流堆積物であること,また,植物化石に富む阿内層下部と生物擾乱の顕著な歌野層最上部の漸移関係が認められることから,両層は一部同時異相の関係にあることが明らかになった.歌野層から阿内層に至る堆積環境は,時間・空間的に内湾のプロデルタスロープからファンデルタスロープへと推移する一連の海退期の堆積相を示すと考えられる.阿内層の年代は,年代の知られている植物群との対比,および豊浦層群の上限年代がCallovianを示すことからBathonian-Callovianと考えられる.