3 0 0 0 OA 高知県公報

出版者
高知県
巻号頁・発行日
vol.平成17年, 2005-12-01
著者
杉谷 巌
出版者
日本内分泌外科学会・日本甲状腺外科学会
雑誌
日本内分泌・甲状腺外科学会雑誌 (ISSN:21869545)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.261-265, 2014 (Released:2015-02-17)
参考文献数
13
被引用文献数
1

乳頭癌のリスクに応じた取扱いが推奨される中,甲状腺腫瘍診療ガイドライン2010年版では,乳頭癌のリスク分類法としてTNMステージングを推奨したうえで,T1N0M0の低リスク癌には葉切除を,T>5cm,高度のN1,高度のEx,M1などの高リスク癌には全摘を推奨した。中間のグレーゾーンに対する方針は術後合併症の発生頻度と予後のバランスをもとに,個々の症例について決定することが求められた。癌研式乳頭癌の癌死危険度分類では,M1,50歳以上で高度のExまたは3cm以上のNを認めるものが高危険度群で,それ以外はすべて低危険度群とした。低危険度群の82%に甲状腺温存手術が行われたが,術式による予後の差はなく,疾患特異的10年生存率は99%以上であった。再発率は8%で,再発危険因子として,年齢60歳以上,T>3cm,Ex2,2cm以上のNが有意であった。これらに該当する症例をグレーゾーンとして,甲状腺全摘・放射性ヨウ素内用療法を推奨すべきかどうかは今後の検討課題である。
著者
日本山岳會關西支部編
出版者
朋文堂
巻号頁・発行日
1943
著者
杉田 隆 張 音実 高島 昌子
出版者
日本医真菌学会
雑誌
Medical Mycology Journal (ISSN:21856486)
巻号頁・発行日
vol.58, no.3, pp.J77-J81, 2017 (Released:2017-08-31)
参考文献数
14
被引用文献数
4

ゲノム情報が大量に蓄積されてきた今日では,この情報を用いて真菌の新しい分類体系が再構築されつつある.加えて,新しい命名規約である“国際藻類・菌類・植物命名規約”が2013年1月1日に発効し,1F=1Nの作業も行われている.クリプトコックス症の起因菌であるCryptococcus neoformans とCryptococcus gattii は,それぞれ2菌種(C. neoformans, Cryptococcus deneoformans)と5菌種(C. gattii, Cryptococcus bacillisporus, Cryptococcus deuterogattii, Cryptococcus tetragattii, Cryptococcus decagattii)への再分類が提案されている.Trichosporon 属は5属に再分類され,トリコスポロン症の起因菌であるTrichosporon asahii はTrichosporon 属に,歴史的に重要なTrichosporon cutaneum はCutaneotrichosporon 属に移行した.

3 0 0 0 OA 異国叢書

出版者
駿南社
巻号頁・発行日
vol.〔第2〕, 1931
著者
岸 文和
出版者
同志社大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1999

本研究の目的は、近代に固有の「芸術家」イメージがどのような歴史的過程を経て成立したのかを、画家や絵画について語るさまざまな言説を分析することによって明らかにすることにある。この目的を達成するために、本研究では、次のことを行った。第1に、画家や絵画に言及する多様なテクスト-伝説/説話/物語/伝記/画史/画論/随筆/評論/小説-を渉猟して、膨大な数の逸話を収集した。ここで「画家」と言うのは、狭い意味では、絵画を専門とする人のことである。また、「逸話」とは、本来、特定の画家の行為/性格などが具体的に/生き生きと表象されている物語的なテクストのことである。しかし、いわゆる「常套句」に近いものも採っている。第2に、収集した逸話のそれぞれについて内容を要約し、さらに一定のトポスへと抽象度を高めることを試みた。ここで「トポス(topos)」と言うのは、画家や絵画について繰り返し使用される定型的な物語のパターンのことである。第3に、すべての逸話を、画家を単位として取りまとめ、それらの画家を絵所絵師/絵仏師/画僧/御用絵師/町絵師/文人画家/浮世絵師のカテゴリーに分類した。第4に、それぞれの画家カテゴリーごとに、どのような種類のトポスが選ばれ、どのような種類のトポスと組み合わさ、どのような場面における、どのような人物の、どのような行為/性格として具体化/具象化されるかを分析した。第5に、このようなトポスの《選択》と《結合》と《具象化》の仕方を分析することによって、特に近世の文人画家イメージと、近代の芸術家イメージとの間に、「個性を/内面性を表現する」「世間におもねらず」というトポスの点で、連続性と非連続性とが存在することが判明した。
著者
松本 弘一
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会誌 (ISSN:09120289)
巻号頁・発行日
vol.80, no.7, pp.630-633, 2014-07-05 (Released:2014-07-05)
参考文献数
11

3 0 0 0 OA 官報

著者
大蔵省印刷局 [編]
出版者
日本マイクロ写真
巻号頁・発行日
vol.1950年10月13日, 1950-10-13
著者
越智 靖文 伊東 正
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学研究 (ISSN:13472658)
巻号頁・発行日
vol.11, no.1, pp.37-42, 2012 (Released:2012-02-28)
参考文献数
20
被引用文献数
1

果実内発芽と内生アブシジン酸含量の関係を明らかにするために,果実内発芽し難い系統と果実内発芽し易い系統の2供試材料を,硝酸態窒素濃度の異なる3種の培養液(6.5,13,および26 me・L−1)で栽培した.その結果,果実内発芽し易い系統において,果実内発芽は,最も高い窒素濃度(26 me・L−1)で栽培されたときに増加した.しかし,果実内発芽し難い系統では,すべての窒素濃度下で,果実内発芽が認められなかった.両系統において,窒素濃度が高くなるほど胎座部周辺の果汁中のABA含量が減少した.また,果実内発芽し易い系統よりも果実内発芽し難い系統の方が,胎座部周辺果汁中のABA含量が高かった.以上の結果から,硝酸態窒素施肥量の増加により,胎座部周辺果汁中のABA含量が減少し,その結果として果実内発芽が増加すると考えられた.また,果実内発芽し易い系統では,果汁中のABA含量が低いと推察された.