著者
国原 美佐子
出版者
東京女子大学
雑誌
東京女子大学紀要論集 (ISSN:04934350)
巻号頁・発行日
vol.48, no.2, pp.1-37, 1998-03

Dieser Aufsatz handelt von den Badegewohnheiten im Daigoji-Tempel im 15. Jahrhundert. Das Tagebuch Mansai Jugo Nikki (満済准后日記) vom Autor Mansai, der ein hervorragender Priester in der Muromachizeit und auch ein berumter Vorsteher des Daigoji-Tempel war, besagt folgendes: 1. Kami-Daigo (上醍醐) und Simo-Daigo (下醍醐) haben jeweils einige Bader. 2. Vor jedem buddistischen Ritual baden Monche. 3. Am 4. Januar und zweimal pro Monat (am 14. und am 28.) baden alle Monche und Laien des Simo-Daigos im gemeinschaftlichen Bad (惣寺風呂). Dabei baden sie ihrem Stand nach auf den Ruf der Glocken hin. 4. An den Todestagen der Vorganger nehmen die Monche als Erinnerung das Bad im Bodaiji-Tempel (菩提寺) oder im gemeinschaftlichen Bad. 5. Mansai als die Gaste wird ab und zu von anderen Monchen mit Speisen und Baden unterhalten.
著者
Yamada Seitaro Fukumoto Shin-ichiro
出版者
Graduate School of Veterinary Medicine, Hokkaido University
雑誌
Japanese Journal of Vetrinary Research (ISSN:00471917)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.101-104, 2011-08

Green- or brown-striped trematode sporocyst broodsacs typical of Leucochloridium infecting the ocular tentacles of a land snail, Succinea lauta, were collected in Abashiri, Hokkaido in northern Japan (N43° 59´, E144° 14´) in June of 2000 and 2001. The metacercariae isolated from the sporocyst broodsac were morphologically identified as Leucochloridium spp. (Leucoclhoridiidae Poche). This report is the first to describe evidential specimens of the sporocyst broodsac of the genus Leucochloridium Carus, 1835, infecting the intermediate host in Japan, suggesting that Leucochloridium spp. completes Their life cycle in Hokkaido, Japan.
著者
石川 大 岡原 昂輝 永原 章仁
出版者
公益財団法人 腸内細菌学会
雑誌
腸内細菌学雑誌 (ISSN:13430882)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.137-144, 2018 (Released:2018-07-30)
参考文献数
31

最近,腸内細菌叢(Gut microbiome)の乱れ(dysbiosis)と様々な疾患との関連が明らかになってきている.そこで新たな治療戦略として腸内環境の改善を目的とした便移植療法(FMT: Fecal Microbiota Transplantation)が世界各地で,様々な疾患を対象に行われるようになってきた.本邦においても,近年急増する潰瘍性大腸炎(UC:ulcerative colitis)患者やクローン病(CD:Crohn disease)への新しい治療選択肢として期待が高まっている.FMTは難治性Clostridium difficile感染性腸炎(CDI)に対して高い治療効果を示し,欧米ではすでに実用化されているが,他疾患に対する治療効果については未だ不明瞭であり,数多くの研究が行われ,研究結果が待たれている状況である.UCに関しては,2017年に報告されたランダム化比較試験(RCT)でUCに対するFMTの有効性は証明されたものの,凍結ドナー便を40回自己浣腸するという煩雑さや不確実性が懸念される方法であり,今後のスタンダード治療になりえるかは疑問が残る結果であった.我々も,UCに対して抗菌剤療法をFMT前に行い,大腸内視鏡下で新鮮便を投与する抗菌剤併用療法(Antibiotics-FMT:A-FMT)について報告してきた.特にUCについてはドナー便の選択,投与法など様々な手法が試されているが,未だ治療効果は一定でなく,治療法としても標準化されていない.FMTの治療効果のメカニズムを追究することは疾患の病因を明らかにすることになり,根本的な治療確立につながると考えられるため,疾患に応じた安全で有効,かつ効率的なFMTプロトコールの早期確立が望まれている.
著者
塩澤 寛樹
出版者
日本橋学館大学
雑誌
紀要 (ISSN:13480154)
巻号頁・発行日
vol.3, pp.88-75, 2004-03-30

文治元年(一一八五)に建立された勝長寿院は、源頼朝が鎌倉に建てた初めての本格的寺院であり、その後も鎌倉時代を通じて幕府に重んじられた。その本尊像制作を任されたのは、一般に奈良仏師と称される一派に属し、それまでほとんど実績の知られていない成朝であった。鎌倉幕府と奈良仏師の結びつきの発端となったこの仏師選定は、その後の鎌倉文化の展開に大きな影響を与えており、その重要性を再認識する必要がある。そこで、本稿は、鎌倉幕府関係造像の先駆けであるこの仏師選択の理由について検討した。その結果、従来繰り返し説かれてきたいくつかの主要な理由は、いずれも無理があると判断された。そして、頼朝の行動理論を分析し、加えて成朝の言上書に新しい解釈を加えた結果、頼朝が成朝は定朝の正系であると認識していたことが最大の理由ではないかと推定されるに至った。その上で、改めて勝長寿院における仏師選定のあり方が示すところを考えたところ、頼朝個人の論理に基づいて決定されたこの選定は、将軍独裁とも呼ばれるこの時期の政治体制とも軌を一にしており、極めてこの時期らしいあり方であることを指摘した。さらに、翌年の北条時政による願成就院の造仏に運慶を起用した理由についても、併せて解釈を提示した。
著者
笹塚 諒 浜崎 活幸
出版者
日本甲殻類学会
雑誌
CANCER (ISSN:09181989)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.57-59, 2018-08-01 (Released:2018-08-31)
参考文献数
6
著者
林 衛
出版者
水曜社
巻号頁・発行日
pp.101-107, 2013-01-06

放射線リスクはどの程度のものなのか、リスク回避のための有効な手段はなにか、これら切実な疑問に対し誤解を与える説明が繰り返され、混乱が生じてしまった。4事故調のなかで、この問題に比較的深く踏みこめているのは、国会事故調だけであった。民間事故調は各論並記に留まっているため、混乱原因の解明ができていない。政府事故調の記述はリスクコミュニケーションの「失敗」に限られ、東電事故調では放射線リスクの問題が分析対象からはずれている。低線量被曝が健康に及ぼす影響について、日本政府は「世界標準」よりも放射線の「安全」を強調する防護施策をとった。そのために、政府や自治体の施策そのものに加え、施策に協力する専門家の言動に対する不信と反対論が強まった。