著者
河村 英和
出版者
跡見学園女子大学
雑誌
跡見学園女子大学観光コミュニティ学部紀要 = Atomi Tourism and Community Studies (ISSN:21899673)
巻号頁・発行日
no.6, pp.23-41, 2021-03

20世紀初頭から第二次大戦まで、イタリアの絵葉書はメディア的責務を負っていた。とくに大詩人ダンテとダヌンツィオについては彼らの存在そのものが愛国心を鼓舞する宣伝装置として、絵葉書に利用されることが少なくない。種類も多いうえデザイン性も高く、なかには明らかに政治的に利用された過激なものまであった。第一次大戦期は、オーストリアの国境付近の山岳地帯や「未回収の」土地の風景を写した絵葉書に、カルドゥッチらの愛国的な詩を添えたシリーズも登場した。ファシズム期は、美しいイタリアの風景写真絵葉書に、有名無名の詩人たちの詩の引用を添えたものが流行し、あえて場所を特定しない「アノニマスな」風景にすることによってロマンチックな詩情を演出させる場合もあれば、詩人ゆかりの「特定の」地を売りにするものもあり、後者は観光絵葉書としても機能した。本論では、とくに著名な詩人ダンテ、カルドゥッチ、ダヌンツィオをテーマにした1910-50年代に発行された絵葉書を中心に、愛国プロパガンダ性やナショナル・ロマンティシズム的側面、時代ととも変化するその題材の傾向などを検証する。
著者
阿部 美香 Mika ABE
出版者
昭和女子大学女性文化研究所
雑誌
女性文化研究所紀要 (ISSN:09160957)
巻号頁・発行日
no.48, pp.1-18, 2021-03

Images of the Nine Stages of the Decay of the Flesh (Kusōzu) were painted In the Hall of King Yama (Enmaōdō) at Daigoji temple, which was built at the behest of Sen'yōmon-in after the Jōkyū no ran uprising. This is probably the first example of a religious space in Japan where the officials of the underworld are depicted in conjunction with the kusō imagery, but what rituals and words formed the basis for this imagery? In this paper, I have focused on Jōkei's "Mujô no kotoba" (Words on Impermanence) and Go-Toba's "Mujō kōshiki" (Ritual Lecture on Impermanence) and make clear that these are indispensable ritual texts for understanding this religious space. Moreover, I argue that the significance of the building of the Enmaōdō is tied to Sen'yōmon-in's active engagement in the practical implementation of her faith.
著者
大渕 利春 オオフチ トシハル Ofuchi Toshiharu
出版者
駒澤大学
雑誌
駒澤大學文學部研究紀要 = Journal of the Faculty of Letters (ISSN:04523636)
巻号頁・発行日
no.78, pp.59-70, 2021-03

19世紀イギリスでは、動物が語る物語が多く現れた。言葉をもたない動物には理性がないとする考えが動物への虐待につながっていたからだ。動物に言葉を与える動きはこうした考えへの反抗であった。
著者
李 易寧 長塚 隆
出版者
一般社団法人 情報科学技術協会
雑誌
情報プロフェッショナルシンポジウム予稿集 第14回情報プロフェッショナルシンポジウム
巻号頁・発行日
pp.67-72, 2017 (Released:2017-11-01)
参考文献数
14

現在、各国で大学図書館が提供する資料のデジタル化が大きく進展している。中国の大学図書館は「インターネット+」の政策の下で、資料のデジタル化と図書館の価値の再構築を目指してきた。この過程のなかで、図書館の空間利用の見直しの大切さがだんだん注目されるようになってきた。また、近年、貸出冊数は減少しているが、入館者数は少しずつ増加している。このような状況の変化も図書館空間の再構築の大切さを示している。今後の方向性としては、現在の図書館の空間を新たなサービスが実現できるように調整したり、コレクションをデジタル化し、館内空間を新たなサービスに利用するほかに、新たな遠隔サービスと館外サービスを提供する必要がある。本研究は、中国大学図書館が利用者に提供する館内空間の利用の現状に注目し代表的な五つの大学図書館を調査して、空間利用の現状を明らかにした。今後の大学図書館は利用者のニーズを反映した将来に向けての発展計画を作成する必要があると考える。

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著者
押川春浪 著
出版者
九十九書房
巻号頁・発行日
1914
著者
増地 克之
出版者
筑波大学体育科学系
雑誌
筑波大学体育科学系紀要 (ISSN:03867129)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.157-160, 2009-03