著者
竹林 康太 上原 哲太郎 佐々木 良一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告マルチメディア通信と分散処理(DPS)
巻号頁・発行日
vol.2015, no.38, pp.1-6, 2015-02-26

近年注目されているライブフォレンジックに関連する研究として,メモリダンプを用いる方法について考案する.ここでは,暗号化ツールの一つである TrueCrypt がランサムウェアにより悪用されたという前提のもと,暗号を掛けられたファイルの解読方法について紹介する.また,本提案手法に基づいた実験を行い,本提案手法による解読が正しく行えることを示した.さらに,本提案手法を実装したプログラム上ではおよそ一分半で解読が完了するとの予測を立てた.本提案方式を活用することにより,ユーザの重要なファイルを暗号化するランサムウェアに対向するための一手段として用いられることが期待される.As a related research in recent years attention that has been live forensics, to devise how to use a memory dump. Here, under the assumption that TrueCrypt is one of the encryption tool was being exploited by ransomware, I will introduce decipher how the file that has been multiplied by the cipher. Also conducted experiments based on the proposed method, it was shown that can be performed correctly decrypted according to the proposed method. In addition, on a program that implements the proposed method was made a prediction of the decoding is completed in about one and a half minutes. By utilizing the proposed method, it is expected to be used as a means for opposing the ransomware to encrypt the key file of the user.
著者
藤田 慎一
出版者
Japan Society for Atmospheric Environment
雑誌
大気環境学会誌 (ISSN:13414178)
巻号頁・発行日
vol.37, no.1, pp.1-22, 2002

電力中央研究所は, 関係諸機関の協力のもとに広域的な観測網を展開し, 1987年10月から足かけ10年にわたって東アジアの酸性雨の調査を行った。観測データをもとに, 降水成分の湿性沈着量, 硫黄化合物の収支, 降水組成の季節変化と経年変化, 東アジアの降水化学などの解析を行うとともに, 長距離輸送モデルの検証を進めてきた。<BR>本論文は既往の研究成果をふまえて, 降水成分の濃度と湿性沈着量の地理分布, 季節変化, 経年変化を解析し, 観測の立場から東アジアの酸性雨について総合的な考察を加えたものである。
著者
丸山 茂穂
出版者
日本地球化学会
雑誌
地球化学 (ISSN:03864073)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.155-157, 2013

To understand the origin and evolution of life and to predict the future of life is the ultimate goal of geochemistry that we need to reach. Here, I will show the history of geochemistry and future outlook on the Earth, the universe and Astrobiology.
著者
高 軼倫 笹尾 和宏 桜井 新
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュータ (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.835, pp.100-105, 2013-05-30

KLMでは、「マウスの移動時間」は全て平均化された単一の時間として扱われ、移動目標の対象の大きさや、移動距離、選択肢の数を考慮していない。しかし、実際のマウスの移動(タッチスクリーンの場合は指の移動)は、UIオペレーションの中で大きな割合を占め…
著者
影井 昇 PURBA YUNITA 坂本 修
出版者
Japanese Society of Tropical Medicine
雑誌
Japanese Journal of Tropical Medicine and Hygiene (ISSN:03042146)
巻号頁・発行日
vol.20, no.2, pp.165-168, 1992
被引用文献数
5

本来は猿やその他の霊長類の腸管内に寄生する条虫, <I>Bertiella studeri</I> (AnoPlocephalidae) の北スマトラにおける人体感染の2症例を見出し, インドネシアにおける第11例目 (3歳, 女性) と第12例目 (成人男性) として報告した。<BR>共に詳細な病歴は不明であったが, 排出虫体の形態によって<I>B.studeri</I>と同定された。現在, 世界的には総計47例の本虫感染例報告のある中で, インドネシアにおける本虫感染例が, 極めて目立って多い事が解った。<BR>本虫の感染は自由生活性のダニ類の経口摂取にある所から, 人体への感染は偶然の機会に行われ, その感染予防の為には, 終宿主となる猿類を椰子の実取り等の労働に使用したり, ペットとして飼育する際に十分な注意を行う事が, 最も重要と考えられた。
著者
TOMA Takako MIYAGI Ichiro OKAZAWA Takao HIGA Yukiko LEH Moi Ung
出版者
日本衛生動物学会
雑誌
衛生動物 (ISSN:04247086)
巻号頁・発行日
vol.61, no.3, pp.281-308, 2010
被引用文献数
1

マレーシア・サラワク州のクチン周辺の海岸地帯には大小の椰子園があり,園内には緑色(未成熟)の椰子の実が落下している.落下した果実の多くは地上でネズミやツパイにより穿孔され,果実内には腐敗した水が溜まる.これらの水溜りには多数のクロヤブカ亜属(<i>Armigeres</i>)の幼虫が発生している.<br>これらの果実内から多数の幼虫を採集し,室内で個別飼育により,幼虫・蛹の脱皮殻・羽化成虫からなる一連の標本約200個体を入手した.標本を雄の生殖器の形態的特徴により比較検討し同定した結果,クロヤブカ亜属の蚊5種, <i>Ar. confusus</i>, <i>Ar. jugraensis</i>, <i>Ar. moultoni</i>, <i>Ar. malayi</i>, <i>Ar. setifer</i> が混生していることが明らかになった.これら5種の内,前3種の成虫は1900年初頭に英国の研究者により新種として記載されたが,原記載は不完全で,幼虫,蛹はこれまでに全く記載されていない.本論文でこれら3種の全ステージ(卵を除く)を詳細に記載した.また,椰子園に生息する5種の,成虫,雄生殖器,蛹,幼虫の形態を比較し,同定のための検索表を作成した.
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1378, pp.74-76, 2007-02-12

2006年も明けて間のない頃、渡辺基樹氏は悩み始めていた。「このままでは、この案件に銀行の融資がつかない…」。そうなれば、約100億円に上る案件自体が空中分解し、数千万円から億円単位にはなりそうな手数料もフイになる。「どうすればいいんだ…」。 フィンテックグローバル投資銀行本部ストラクチャードファイナンス営業第一部。
著者
福岡 欣治
出版者
静岡文化芸術大学
雑誌
静岡文化芸術大学研究紀要 (ISSN:13464744)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.69-77, 2007

大学新入生の心理的適応におよぼす家族および友人のソーシャル・サポートと達成動機の影響を検討した。福岡(2000)の枠組みを踏襲しつつ、本研究では精神的健康度を含め2時点においてこの問題を検討した。247名の大学新入生から得た入学後3ヶ月時点でのデータを分析した結果、主として友人のサポートが自己充実的な達成動機を高めることで大学新入生の学業および大学生活全般についての意欲低下を防ぐ効果をもつこと、また家族および友人のサポートが精神的健康を支える効果をもつことが示された。また、 3ヶ月時点の回答者のうち127名から得られた入学後9ヶ月時点でのデータでも、同様の分析結果が得られた。ただしこれらの回答者はやや授業に対する意欲が高い傾向にあり、再検討の余地を残すものであった。これらの結果をふまえ、大学新入生における環境移行への心理的適応過程に対する今後の検討の方向性を考察した。
著者
吉岡 郁夫
出版者
日本医史学会
雑誌
日本医史学雑誌 (ISSN:05493323)
巻号頁・発行日
vol.38, no.4, pp.p647-653, 1992-12
出版者
日経BP社
雑誌
日経コンピュータ = Nikkei computer (ISSN:02854619)
巻号頁・発行日
no.889, pp.80-82, 2015-06-25

機構に対する標的型攻撃が再び本格化したのは、5月18日から20日にかけてだ。100通を超えるウイルス付きの不審なメールが、非公開のはずだった職員のアドレスに一斉に送られた。 機構は5月18日、不審メールから関係のある情報を抜き出してセキュリティ会社に提…
著者
西堀 乙彦
出版者
千葉大学
雑誌
千葉医学会雑誌 (ISSN:00093459)
巻号頁・発行日
vol.29, no.1, pp.15-21, 1953-05-28

酵素的燐酸転移反応は数多く証明されてきてゐるが,かゝる燐酸転移にはGreen及びColowickが指摘してゐる如くadeninenucleotidが潤与するのが常である。これに対し,AxelrodはP-Nitrophenol-燐酸(NPP)を用い,Nucleotidの関与しない分子間燐酸転移反応の存在することを発見した。この報告によると人尿,シトロンの実などにある酸性燐酸酵素は,NPPの水解と共軛して共存アルコールを燐酸エステル化せしめる。これに対しGreen及びMeyerhofは,小腸のアルカリ性燐酸酵素がアセチル燐酸(ΔF=-15000cal),クレアチン燐酸(ΔF=-11500cal),燐-ピルビン酸(ΔF=-14800cal)を燐酸供与質として,グリセリンへの燐酸転移を触媒し得ることを認め,且その際の転移燐酸量は供与質の含む遊離エネルギーの大小に比例することを報告し,Axelrodの示したNPPよりの燐酸転移を特殊且例外としたが,その後酸性燐酸酵素(精液)による燐酸転移実験では,かゝる比例関係の存在しない事が報告されてゐる。私は一般的に,諸型のMonoesteraseがNPPよりアルコール性OH化合物への燐酸転移を触媒し得ることを証明し,且かゝる燐酸転移の機序を解明し得たので此処に報告する。