著者
鶴田 直之 吉村 賢治 橋本 浩二 高橋 伸弥 廣嶋 道子
雑誌
研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2012-CE-117, no.14, pp.1-8, 2012-12-01

深さ優先探索とスタックの利用を学習する CS アンプラグド教材を試作した.高等学校への出張講義で実践した結果を主に用いて評価を行い,その有効性について報告する.具体的には,迷宮に隠されている宝物を全て集めて帰ってくるアクティビティを試作した.これを導入として用いることにより,逆ポーランド表記の四則演算がスタックを用いて省スペース (少ないメモリ) で計算できることの理解を高めることができた.
著者
大川 恵子 泉山 英孝 加藤 朗 村井 純
雑誌
情報処理
巻号頁・発行日
vol.42, no.1, pp.51-57, 2001-01-15

次世代インターネットに向け,IPv6技術を核として,高速広帯域での高機能な転送,マルチキャストアプリケーション,多様なメディア転送などの新しい技術の研究開発が進められている.WIDEプロジェクトは1997年から,インターネット上の大学環境SOI(School of Internet)を開発構築してきた.
著者
マイケル チャプレン 羽田 美也子
出版者
文教大学
雑誌
文学部紀要 = Bulletin of The Faculty of Language and Literature (ISSN:09145729)
巻号頁・発行日
vol.30, no.1, pp.59-73, 2016-09-01

フィルム・ノワールの巨匠と呼ばれるドイツ人映画監督フリッツ・ラング(Fritz Lang, 1890-1976)の最初期の作品に、『ハラキリ』(1919)がある。彼の初期の代表作である『ドクトル・マブゼ』(1922)、『メトロポリス』(1927)、『M』(1931)のような作品とは明らかに一線を画しているロマンチシズムの極致のような『ハラキリ』は、内容的にはまさにドイツ版「蝶々夫人」である。「蝶々夫人」は、原作はアメリカ人ジョン・ルーサー・ロングによる短編小説で、初出は1898年『センチュリー・マガジン』誌1月号である。これが大評判となってアメリカ人劇作家デイビッド・ベラスコが戯曲化、この舞台をイギリスで観て感激したイタリア人プッチーニが1904年にオペラ化したものが、全世界を席巻したという経緯がある。19世紀後半から20世紀初頭にかけてのジャポニスム全盛期の象徴的作品と言っても過言ではない。この作品を「ハラキリ」というタイトルで、1919年というジャポニスムも下火になりつつある時期に製作したフリッツ・ラングの意図は、どこにあったのであろう。また、以後時代を風刺する作品を撮り続け、社会や人間に対する不信感を抱き続けたラングにとって、この作品はどういう意味を持っていたのであろうか。彼の描く悪役には通底するモチーフがあり、それは最初期に制作された『ハラキリ』にも見て取れる。一見その後の作品とは指向が全く違っているかのようにみえる『ハラキリ』であるが、他作品と同様に人間への不信感というものが独特の味わいで描かれている。本稿では、これらの点につき、表象文化(映像)の観点からの分析と、ジャポニスムを軸とした検証を各自が担当し、可能な限り多角的視点で論じることを試みた。
著者
五百籏頭 真
雑誌
日赤医学 = The Japanese Red Cross Medical Journal
巻号頁・発行日
vol.66, pp.31-33, 2014-10-16

東日本大震災の猛威に対し「想定外」との悲鳴が発せられた。人事を尽くすべき部分までこの言葉で逃げる傾向が批判され、最近の集中豪雨などに際しては「かつて経験したことのない」という表現が用いられる。いずれにせよ、われわれは百年に1回、千年に1回の大災害活性期に住み合わせているのである。 歴史的に比較すれば、今日の「次なる大災害」への備えは、史上最高レベルである。であるにせよ大災害は容赦なく人々に襲いかかり、「経験したことにない」悲惨をもたらす。起きてしまった悲惨の極みにあっては、人々を救出し手当する社会の組織的対応力を頼みにする他はないであろう。 日赤の皆様の御健闘に期待したい。
著者
吉中 みちる 齋藤 陽子 佐々木 恵理
出版者
岐阜女子大学
雑誌
岐阜女子大学紀要 = BULLETINOFGIFUWOMEN’SUNIVERSITY
巻号頁・発行日
no.50, pp.27-34, 2021-02-25

発話能力が未熟な段階の乳幼児と手話やジェスチャーを使ってコミュニケーションするベビーサイン(乳幼児用手話)について,0~24ヶ月児の母親を対象とし,アンケート調査を実施した。育児不安感,子どもとの関係,子どもに対する感じ方,育児幸福感についての回答を分析し,ベビーサインとの相関関係を調べた。その結果,ベビーサインを育児に取り入れた母親は,取り入れなかった母親に比べると,「赤ちゃんが泣くと不安になる」「泣いている理由がわからなくて困る」「自分の育児に自信が持てない」などの項目の数値が有意に低く,母親の育児不安感を低減させている可能性が示唆された。
著者
金 思穎
出版者
専修大学人間科学学会
雑誌
専修人間科学論集. 社会学篇 (ISSN:21863156)
巻号頁・発行日
vol.8, pp.107-126, 2018-03-23

本研究の目的は、2013年の災害対策基本法改正で創設された地域コミュニティの住民等を主体とした共助による防災計画制度である「地区防災計画制度」について、政令指定都市の中でも先進的な取組が実施されている北九州市独自のモデル事業に関する調査を踏まえ、地区防災計画づくりを通じた住民主体のコミュニティ防災の在り方について考察を行うことである。調査手法としては、2017年8月4日に、同市の防災担当官2人に対して、半構造化面接法によるインタビュー調査を実施し、SCAT(steps for coding and theorization)を用いた質的データ分析を行った。その結果、地区防災計画づくりに成功した地区では、①地域コミュニティの住民主体のボトムアップ型の活動、②大学教員、NPO、行政の防災担当経験者等の地域コミュニティの外部からの有識者等によるサポート、③福祉施設、学校、企業等の多様な主体との連携、④大学生から幼稚園児までの子供・若者の参加、⑤自治連合会長等の献身的な住民のリーダーの存在、⑥コミュニティセンター等を中心とした新規居住者を積極的に受け入れた校区単位の良好な人間関係、⑦河川の清掃活動のような日常的な地域活動を結果的に地域防災力の向上につなげる活動(「結果防災」)、⑧自治体の防災担当経験者による自発的な長期的支援、⑨地区の特性に応じた行政と地域コミュニティの連携等の特徴があることが判明した。なお、本稿は、1つの政令指定都市の地区防災計画制度のモデル事業に関する調査であり、検証のためには、さらなる事例の調査が必要である。
著者
軽野 宏樹 木實新一 上林 弥彦
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータと教育(CE)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.49(2003-CE-069), pp.1-8, 2003-05-16

ALAN-K (Advanced LeArning Network in Kyoto)プロジェクトは京都大学が京都市教育委員会・京都市内の公立学校と協力し、コンピュータを用いた新しい学習環境の構築を目指して昨年9月に発足した。その活動の一つとして、昨年度はオブジェクト指向のプログラミング環境Squeakの機能の一つであるSqueakToysを用いたワークショップを2つの小学校で実施した。その活動で我々の目指すものはアラン・ケイ氏らの理念[1] [2]に影響を受け、実際に最初の2回のワークショップはアメリカから研究員を講師として招いて行い、その後には独自の課題を設定した連続ワークショップを実施した。本稿では、我々のプロジェクトの活動紹介とその考察を行う。
著者
大橋 里見 オオハシ サトミ Satomi Ohashi
雑誌
史苑
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.75-101, 2002-11-29