著者
菊地 達也
出版者
国士舘大学哲学会
雑誌
国士舘哲学 (ISSN:13432389)
巻号頁・発行日
vol.7, 2003-03 (Released:2016-03-18)
著者
鎌田 晶子
出版者
The Japanese Group Dynamics Association
雑誌
実験社会心理学研究 (ISSN:03877973)
巻号頁・発行日
vol.46, no.1, pp.78-89, 2007
被引用文献数
3

「透明性の錯覚」(Gilovich, Savitsky, & Medvec, 1998)とは,自分の内的状態が他者に実際以上に明らかになっていると過大評価する傾向である。本研究では,行為者がひとつだけ味の異なる飲み物を観察者に言い当てられないように飲むというGilovich et al.(1998; Study 2)の手続きに基づいて3つの実験を行った。研究1a(<i>n</i>=45)では,Gilovichらの追試を行い,日本の大学生においても行為者の透明性の錯覚が同様に認められることを確認した。研究1b(<i>n</i>=46)では,同様の課題で1対1の対面条件を設定し実験を行ったが,透明性の錯覚は消滅せず,研究1aの結果が実験上のアーチファクトではないことを明らかにした。研究2(<i>n</i>=116)では,係留点が透明性の錯覚に与える影響について検討するため,行為者の主観的な衝撃度を操作した。その結果,衝撃の強さが行為者の透明性の錯覚量に影響を与える傾向が示された。これは,透明性の錯覚の発生メカニズムとして係留・調整効果を支持するものであった。行為者―観察者の対人相互作用における主観性や認知的バイアスについて考察した。<br>

2 0 0 0 OA 日本近世史説

著者
花見朔巳 著
出版者
日本学術普及会
巻号頁・発行日
1926
著者
松田 圭悟 大山 航 若林 哲史
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 A (ISSN:09135707)
巻号頁・発行日
vol.J100-A, no.12, pp.435-443, 2017-12-01

本研究では,訓練偽筆を含まない学習データを用いた組み合わせ分割署名照合法を提案する.提案手法は,まず,ペン先のx, y座標,筆速,筆圧の時系列で構成されるオンライン署名情報を入力し,筆速,筆圧をそれぞれストローク幅,濃度値に反映させた署名画像を生成する.次に,オンライン署名時系列及び生成された署名画像のそれぞれをストロークの重心位置で分割する.入力されたオンライン署名時系列及び生成された署名画像とそれぞれの分割署名をオンライン用,オフライン用の手法で照合し,照合スコアを判定用SVMで真偽判定する.判定用SVMの学習には真筆同士,真筆と偽筆の照合スコアを含む学習用データを用いる必要があるが,本論文では偽筆クラスの学習サンプルとして第三者の真筆を用いるランダム偽筆学習を提案する.また,偽筆サンプルの削減のために,One-class SVMとk-meansクラスタリングを用いた効果的なサンプリング手法も提案する.多言語署名を含むSigCompデータセットを用いた評価実験の結果,訓練偽筆を含む学習用データセットを用いて学習した場合と同程度の精度の署名照合が実現できた.

2 0 0 0 OA 小不老草名寄

著者
水の [編]

オモト(万年青)は文政年間(1818-29)以来流行し、とくにコオモト(小万年青、小不老草)と称する小型品の葉型の変化が愛玩の対象となった。天保3年(1832)9月15・16日には、幕臣水野忠暁(1767-1834)が主催して、江戸蔵前八幡社でコオモトの展示会が開かれた。本資料のように、凝った鉢に植えたコオモト15品を一組とする一枚刷が刊行されたのは、この会に合わせてと思われ、全体で少なくとも8種類ある。本資料はそのうちの7種類を所収しているが、冊子体に綴じられているので、一枚刷として拡げられない難がある。したがって少々見にくいが、鉢の右に花銘が、左あるいは台板に出品者名が記されている。いずれも一枚刷の冒頭に「こをもとなよせ」と読める題があり、左下の囲み内に「東都小不老草連中/関根雲停写生/水のげんちうきやう撰」などと後記を記す。題の字句と色、後記の内容はそれぞれ異なる。「水の」は水野、「げんちうきやう」は源忠暁の音読み、関根雲停(1804-77)は天保頃から明治初期にかけて活躍した博物画家である。当館の下記資料に、本資料の一枚刷が、拡げられる形で収納されている。『小おもと名寄』(特1-3227):本資料の5番目と同じ。『小おもと名寄』(855-21):5点所収。本資料の1~3・5・6番目と同じ。ただし、題名の「小」を「子」に変えるなどの変更がある。『小不老艸名寄七五三』(855-22):本資料の7番目と同じ。「七五三」は優れた品の意。書袋付き。(磯野直秀)
著者
加藤智絵里
雑誌
耳鼻と臨床
巻号頁・発行日
vol.50, pp.60-66, 2004
被引用文献数
2
著者
加藤 智絵里
出版者
日本口腔・咽頭科学会
雑誌
口腔・咽頭科 = Stomato-pharyngology (ISSN:09175105)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.285-288, 2005-06-01
参考文献数
8
被引用文献数
1

2002年4月より, 神戸大学附属病院にて口腔.中咽頭癌患者の摂食・嚥下リハビリテーションに言語聴覚士がかかわるようになった.術前より嚥下のリハビリテーションについてオリエンテーションを行い, 術後早期から間接嚥下訓練と直接嚥下訓練を実施した.3食経口摂取可能になった日数は, 舌部切は平均7.1日, 舌半切は平均30.4日, 舌亜全摘以上では1ヶ月以上, 中には10ヶ月近くかかる症例もみられた.中咽頭癌は平均約1ヶ月強であった.摂食・嚥下リハビリテーションにおける言語聴覚士の役割について述べる.
著者
加藤 智絵里
出版者
耳鼻と臨床会
雑誌
耳鼻と臨床 (ISSN:04477227)
巻号頁・発行日
vol.50, no.1, pp.60-66, 2004

口腔・中咽頭癌のリハビリテーションに携わる言語聴覚士として、当院にて言語聴覚士が嚥下リハビリテーションにどのようにかかわっているかをまとめ、報告する。手術の前からオリエンテーションを行う重要性や、間接訓練や直接訓練、構音訓練のリハビリテーションの流れ、内容について紹介する。また脳血管障害による嚥下障害のリハビリテーションとの共通点、相違点についても述べ、最後に診療保険点数についての現状と今後の課題を報告する。