今の議場の構造は…議員席よりも一段高いところに大臣及び政府委員席があって…己れ自ら行政府の下位に立つことを承認しているような議場の構造を,そのままにしておいて,ここで真の民主主義政治を行おうなどということは,非常な心得違いである.
民主政治読本
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 104-105.
世界大戦争[第一次世界大戦のこと]に於けるドイツ敗亡の主因は、経済力の不足にあった。我が国も経済力に於ては、遠く列強に及ばない。しかして租税を不生産的軍備に費せば、費すほど、我が経済力は劣弱になる。即ち自ら好んでドイツ敗亡の覆轍を践むわけになる。
https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 145.
事ごとに政府に反対するのは、素より好ましい事ではないが、それでもなお、事ごとに政府に迎合するに比すれば害毒が少ない…かくて幾多の悪政は国民政治の名に於て公々然と行われ、専制政治よりも甚だしい害毒を、国民の生活及び思想の上に散布する事になる。
政治読本https://t.co/k0wnwMaYqM, p. 95.
選挙ごとに政府党が必ず勝つと決まって居れば、選挙を行う必要はない。会議ごとに多数党が必ず勝つと決まって居れば、会議を開く必要もない。…文化の進運なお未だ封建的思想感情を超脱する能わざるため、この変態醜状を提供する呈露するに過ぎない。
『政治読本』https://t.co/k0wnwMaYqM p. 123.
この1片の文章[=新憲法第9条]をみただけでは,わが国を好戦国であるとする世界の疑惑をとり除くことはできないであろうということである.この上は,日本人の生活のあらゆる面において,われわれが真の平和愛好者であることを,実践を通して証明しなければならぬ.
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 46.
新聞条令だとか,治安警察法だとか,治安維持法だとか,総動員法だとか,戦時刑事特別法だというような幾多の法律をつくって,憲法が国民に与えた権利自由を奪ったのである.そうして,そういう法律は国民が選んだ代議士がつくったということを忘れてはならぬ.
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 54.
日本が敗けた第2の原因は,日清日露の両戦役に勝って,急に世界の1等国の仲間入りをすることができたので,すっかり有頂天にのぼせ上り…“もう西洋に学ぶ必要はない.これからは,なんでも日本流にやればいいのだ”とうぬぼれきった点にある.
『民主政治読本』
https://t.co/hZfphMviBM, p. 9.
自分の自由権利をおかされないためには,他人のそれを犯してはならない.もし力づくで自国の権益を主張すれば,世界の平和を乱し,列国の同情をうしなって,結局自国にわざわいを招くもとである.共存共栄は国際生活の鉄則であるとみるのが立憲思想である.
https://t.co/hZfphMdHKe, p. 26.