著者
森岡 泰三 堀田 和夫 友田 努 中村 弘二
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.71, no.2, pp.212-214, 2005 (Released:2005-07-15)
参考文献数
9
被引用文献数
3 3

ハタハタの卵色の決定に関与する要因を把握するため,異なる餌料で半年間飼育した 2 群から得た成熟卵や餌料の抽出液の吸光度を比較した。オキアミとイカナゴを混合した餌料で育成した群は配合飼料の群に比べて卵,餌料とも吸光度が大きく,群の間に有意差が認められた。前者の卵色は濃い赤や黄色,後者は淡い緑が基調となっており,餌料成分は卵色の決定に関与する要因の一つと推定された。
著者
宅見 央子 中村 弘康 釜阪 寛 米谷 俊 灘本 知憲 寺尾 純二 栗木 隆
出版者
一般社団法人 日本応用糖質科学会
雑誌
応用糖質科学:日本応用糖質科学会誌 (ISSN:21856427)
巻号頁・発行日
vol.1, no.2, pp.186-193, 2011-04-20 (Released:2017-12-15)
参考文献数
21
被引用文献数
3 2

ヘスペリジンは,柑橘類の果皮に多く含まれるフラボノイドで,多岐にわたる生理作用を有するものの水溶性が極めて低いために食品への利用に制限があった。われわれは,シクロデキストリン合成酵素により,ヘスペリジンにα-1,4結合でグルコースを転移させ,水溶性を高めた糖転移ヘスペリジンの生理活性に着目し,血流改善作用について研究を行ってきた。冷え性をモデルとした試験では,局部急速冷却負荷試験および全身緩慢冷却負荷試験の両方において,糖転移ヘスペリジンが末梢の血流や皮膚表面温度を高く維持する作用がみられた。また,糖転移ヘスペリジンを継続摂取することにより,目の下の「くま」が軽減され,肌のハリや柔らかさが改善する傾向が示唆された。血流改善作用の機構として,血管内皮細胞由来のNO(血管拡張物質)の産生促進作用に関する機構と,自律神経を介した機構の2つの関与が示唆された。実際に,糖転移ヘスペリジンをヒトが継続摂取することで,血流や自律神経に関する項目で体調の改善がみられた。以上の結果より,糖転移ヘスペリジンは,冷えや肩こり,腰痛,肌荒れなどの婦人科疾患の改善をはじめ,人々の健康増進に役立つ成分である可能性が示された。
著者
中村 弘毅 加茂 利明 大澤 秀樹 福島 将太 坂之上 浩 山崎 徹
出版者
公益社団法人 自動車技術会
雑誌
自動車技術会論文集 (ISSN:02878321)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.1367-1372, 2016 (Released:2018-01-29)
参考文献数
2

車体制振ダンパーは,圧力制御弁を応用した機構により極低速から一定減衰力を発生することができ,広帯域にわたって減衰性能を発揮する.本研究では車体制振ダンパーの減衰特性を線形モデル化し,実験とシミュレーションにより車体振動低減のメカニズムを明らかにする.
著者
小林 憲弘 小坂 浩司 浅見 真理 中川 慎也 木下 輝昭 高木 総吉 中島 孝江 古川 浩司 中村 弘揮 工藤 清惣 粕谷 智浩 土屋 かおり 寺中 郁夫 若月 紀代子 加登 優樹 小関 栄一郎 井上 智 村上 真一 金田 智 関 桂子 北本 靖子 堀池 秀樹 米久保 淳 清水 尚登 髙原 玲華 齊藤 香織 五十嵐 良明
出版者
公益社団法人 日本水環境学会
雑誌
水環境学会誌 (ISSN:09168958)
巻号頁・発行日
vol.40, no.6, pp.223-233, 2017 (Released:2017-11-10)
参考文献数
23
被引用文献数
2 1

水道水中の臭素酸イオン (BrO3-) を既存の告示法よりも高精度かつ迅速・簡便に分析するために, LC/MS/MSによる測定方法を検討し, 臭素酸イオンを高感度に検出でき, さらに水道水中に含まれる他の陰イオンを良好に分離可能な測定条件を確立した。さらに, 本研究で確立した測定条件が全国の水道水に適用できるかどうかを検証するために, 水道事業体等の23機関において水道水に臭素酸イオンを基準値 (0.01 mg L-1) およびその1/10 (0.001 mg L-1) となるように添加した試料を調製し, 各機関で最適化した様々な測定条件で試験を行った。その結果, いずれの機関においても厚生労働省が示している「水道水質検査方法の妥当性評価ガイドライン」の真度, 併行精度および室内精度の目標を満たしたことから, 本分析法は水道水中の臭素酸イオンを基準値の1/10 (0.001 mg L-1) まで高精度に分析可能であると評価した。
著者
河瀬 美之 石神 龍代 堀 茂 中村 弘典 服部 輝男 田中 法一 絹田 章 平松 英敬 皆川 宗徳 黒野 保三
出版者
公益社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.50, no.2, pp.185-189, 2000-05-01 (Released:2011-03-18)
参考文献数
9
被引用文献数
1 1

足三里穴の降圧効果を検討する目的で、封筒法による鍼治療の多施設臨床比較試験を行った。高血圧状態の患者に対し、足三里穴を使用する群と使用しない群に分けて血圧値の推移を検討した結果、両群の群間には有意な差はなく、足三里穴の有効性までは認められなかった。
著者
中村 浩二 富田 美穂子 中村 弘之 中村 こず枝
出版者
岐阜医療科学大学
雑誌
岐阜医療技術短期大学紀要 (ISSN:09120513)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.17-23, 2006-03-31
被引用文献数
1

We investigated the opinion poll to dental asset value. As a result of the questionnaire, the asset value of 28 teeth became 9.73 million yen on the average. One's thirties reached the highest value for 13.78 million yen compared with other age. The treatment expense that you may pay to one tooth became 24,300 yen on the average, and one's thirties became the highest result similarly. It was suggested that one's thirties felt dental asset value the highest from these result. Moreover, it was suggested that general people had not only the practical but also a aesthetic view for teeth. The survey result shows that general people felt the amount of money paid at the dentists'counter is 7,600 yen or more higher on the average. From these results, preset dental treatment fee was thought to be an amount of money accepted enough by the patient.
著者
宅見 央子 中村 弘康 福田 真一 松田 紫緒 小城 明子 大野 友久 白石 浩荘 米谷 俊 藤島 一郎 植松 宏
出版者
一般社団法人 日本摂食嚥下リハビリテーション学会
雑誌
日本摂食嚥下リハビリテーション学会雑誌 (ISSN:13438441)
巻号頁・発行日
vol.13, no.3, pp.183-191, 2009-12-31 (Released:2020-06-28)
参考文献数
35

本研究の目的は,①健康成人30 名,②試験食品であるビスケットの摂食・嚥下に問題のない一般高齢者20 名,③リハビリテーション科外来通院中の脳血管障害後遺症患者11 名(以下,「リハ患者」)に一般のクリームサンドビスケット(以下,一般品とする)と,口どけのよいクリームサンドビスケット(以下,低付着性品とする)を摂食させ,摂食時の咀嚼回数・時間,嚥下回数・時間の観察評価と,自由嚥下後の口腔内残留量を測定することにより,安全性および日常の食生活への応用の観点からビスケットの物性と摂食・嚥下機能との関係を検討することである.健康成人と高齢者の咀嚼回数および,全3 群の咀嚼時間においては,一般品に比べて低付着性品が有意に低値を示した.対象者間の比較においては,一般品と低付着性品の両方で,リハ患者と高齢者の咀嚼回数および咀嚼時間は健康成人に比べて有意に多かった.また,健康成人と高齢者の嚥下回数,および健康成人の嚥下時間においては,一般品に比べて低付着性品が有意に低値を示した.健康成人では,一般品と低付着性品の口腔内残留量に差がなかったが,高齢者とリハ患者では,一般品に比べて低付着性品の口腔内残留量が有意に少なかった.健康成人と高齢者では「口の中での付着」「口どけのよさ」などにおいて,一般品と低付着性品に有意な差がみられ,低付着性品のほうが高い評価を得た.摂食・嚥下機能の低下しているリハ患者や高齢者は,一般品と低付着性品のいずれにおいても,咀嚼回数・時間を健康成人より増加して対応していた.しかし,口腔内残留量は健康成人より有意に多かった.以上の結果より,低付着性品は,高齢者などの咀嚼・嚥下機能低下者に適した食品であり,咀嚼・嚥下機能低下者には,口腔内に残留しにくい食品の提供が重要であることが示唆された.

1 0 0 0 西アフリカ

著者
中村弘光著
出版者
山川出版社
巻号頁・発行日
1988
著者
渡 仲三 黒野 保三 石神 龍代 平松 由江 堀 茂 中村 弘則 馬渕 良生 堀田 康明 石榑 克範
出版者
公益社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.31, no.4, pp.310-314, 1982-03-01 (Released:2011-05-30)
参考文献数
4

The acupuncture points are quite important in Oriental medicine. They have been known for about 3, 000 years. However, the points have not been ascertained morphologically to date.In this experiment, the acupuncture points such as Hoku (LI-4), Taichong (LV-3) and one of the auricular points, which were at first obtained morphologically using a Rydoraku point-searching apparatus (12V, DC), and then needled perpendicularly with acupuncture needle No. 30, staining the tip of the needle with carbon black ink to mark the point localizations.Small pieces of skin were marked with ink cuts and fixed with 10% neutralized formalin, and then serial paraffin sections were made for light microscopical observations.The acupuncture points seemed to be the places at which the electric resistance was usually lower than at other non-acupuncture points.Non-acupuncture points with high electric resistance were also taken for the control (Fig. 7).From the light microscopical observations of the acupuncture points, a special complex was found (Figs. 2, 3, 4, 5, 6). It was composed of a nerve fiber running horizontal to the surface of the skin, some blood and lymph vessels and a small amount of collagenous fibers.These elements seemed to be a plexus forming a complex, and the complex was usually located within the subcutaneous tissue.On the other hand, such complex had not been observed at the non-acupuncture points so far (Fig. 7).In summary, it is postulated that the acupuncture points seem to be in some way related to the nervous elements, the vascular system and collagenous fibers.Fig. 1. A schematic illustration of acupuncture points, postulated by Niboyet (1979).Fig. 2. Histological view of the acupuncture point of Hoku (LI-4) in the left foreleg of the mouse.X70Fig. 3. At the point of Hoku (LI-4) in the right foreleg of the mouse, one can also see a complex of nervous elements (N) and the vascular system (V). X70Fig. 4 This light micrograph also shows a complex of nervous elements (N) and vascular system (V) in Taichong (LV-3) of the left hind leg of the mouse. X150Fig. 5. There is also observed a complex of the nervous elements (N) and vascular system (V) in Taichong (LV-3) of the right hind leg of the mouse. X150Fig. 6. A complex of the nervous elements (N) and vascular system (V) is also observed in an acupuncture point of the mouse auricle. X150Fig. 7. A complex of the nervous elements and vascular system is not observed in the non-acupuncture point area of the mouse foreleg. X70
著者
吉永 泰周 長野 史子 金子 高士 鵜飼 孝 吉村 篤利 尾崎 幸生 吉永 美穂 白石 千秋 中村 弘隆 藏本 明子 髙森 雄三 野口 惠司 山下 恭徳 泉 聡史 原 宜興
出版者
特定非営利活動法人 日本歯科保存学会
雑誌
日本歯科保存学雑誌 (ISSN:03872343)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.154-161, 2014 (Released:2014-05-07)
参考文献数
23

目的 : 歯周病原細菌と考えられている細菌群はグラム陰性菌であり, 進行した歯周炎患者の歯周ポケット内ではグラム陰性菌が優勢である. しかしながら, 歯肉炎や初期の歯周炎ではプラーク中の細菌はグラム陽性菌が優勢であるため, 歯周ポケット形成の初発時にはグラム陽性菌が大きな影響を与えると考えられる. われわれの過去の実験では, グラム陽性菌であるStaphylococcus aureusとグラム陰性菌であるAggregatibacter actinomycetemcomitansの菌体破砕物で感作したラットの歯肉溝に各菌体破砕物を滴下すると, 両細菌ともに強い歯周組織破壊を誘導した. しかし歯周組織の破壊が著しく, どちらがより強い影響を与えるかについての判断はできなかった. そこで本研究では, グラム陰性菌とグラム陽性菌の歯周組織破壊への影響を比較するために, より低濃度の菌体破砕物を用いて実験を行った. 材料と方法 : S. aureusとA. actinomycetemcomitansの菌体破砕物にて感作したラットと非感作ラットの歯肉溝内に, 12.5μg/μlの菌体破砕物を頻回滴下し, 病理組織学的に観察した. 無滴下のラットを対照群とした. 結果 : A. actinomycetemcomitans感作群では対照群と比較して統計学的に有意なアタッチメントロスの増加と歯槽骨レベルの減少を認めたが, S. aureus感作群およびA. actinomycetemcomitans非感作群ではみられなかった. 両細菌の感作群では免疫複合体の存在を示すC1qBの発現が接合上皮に観察されたが, 非感作群では認められなかった. 結論 : グラム陰性菌であるA. actinomycetemcomitansの菌体破砕物のほうが, グラム陽性菌であるS. aureusのそれよりも歯周組織破壊への影響が強いことが示唆された. また, 歯周組織の破壊には免疫複合体の形成も重要であることも改めて示唆された.
著者
中村 弘陸 小幡 一郎
出版者
物性研究・電子版 編集委員会
雑誌
物性論研究 (ISSN:18837808)
巻号頁・発行日
vol.1955, no.85, pp.36-48, 1955 (Released:2010-12-10)
参考文献数
6

Raman spectra of methanol and the aqueous solution have been observed, of which the former with regard to the effect of temperature change and the latter with regard to the effect of concentration change and of aging have been investigated. From the change of structure and frequency of Raman bands, it has been concluded that methanol molecules associated with each other do not show frequency shift of the band, C-O vibration, but the molecules hydrated in aqueous solution give the frequency decrement due to increment of proton density making hydrogen bonds and that the hydrogen bond between methanol and water molecules is stronger than that between methanol molecules each other.
著者
角村 幸治 石神 龍代 井島 晴彦 中村 弘典 河瀬 義之 甲田 久士 狩野 義広 皆川 宗徳 黒野 保三
出版者
社団法人 全日本鍼灸学会
雑誌
全日本鍼灸学会雑誌 (ISSN:02859955)
巻号頁・発行日
vol.59, no.4, pp.416-420, 2009 (Released:2010-01-20)
参考文献数
4

【目的】鍼治療によるかぜ症候群の予防効果について調査した。 【方法】東洋医学研究所®グループに来院した患者215名にアンケートを行った。 内容は鍼治療を始めてから 「かぜをひきにくくなった」「変わらない」 「かぜをひきやすくなった」 とした。 【結果】 「かぜをひきにくくなった」 と回答した人の割合は63.4%、 継続期間別では2年以下が45.9%、2年以上4年未満は63.3%、 4年以上で82.8%であった。 【結論】鍼治療はかぜ症候群の予防に対する有効な一手段である可能性が示唆された。 また、 鍼治療を長期に継続するほど「かぜをひきにくくなった」 と回答した人の割合が増加したことから鍼治療を長期に継続することで予防効果が高まることが認められた。
著者
中村 弘樹 牛田 啓太
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会年次大会講演予稿集 2013 (ISSN:13431846)
巻号頁・発行日
pp.5-2-1-_5-2-2_, 2013-08-28 (Released:2017-05-24)

The aim of this research is to generate sand-animation-like images from existing images. In this paper the authors report a procedure of translation designed through the observation of the performance and experimental results generated with the software.