著者
戸辺 義人 木村 兼江 中村 明
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.第37回, no.アーキテクチャおよびハードウェア, pp.167-168, 1988-09-12

AIPは現在のところ、AS3000をホスト・プロセッサとするAI用バックエンド・プロセッサとして使用される。そのためAIPとホスト間の通信は重要な要素であり、高速性と安全性が要求されていた。開発初期においては、VMEバスをmmapにより割り当て、VMEバス上に接続したAIP主記憶に対してホストが直接アクセスできる方式を採用した。この方法は、ホストとAIP間の通信回数が減り通信オーバヘッドが小さくでき、AIP側のインタフェース・ソフトウェアを小型にできる長所があった。しかし次のような短所も考えられる。 (1)複数のホストがAIPを共有する場合、排他制御を行なうことができない。つまり1台のホストがAIPを使用中であっても、他のホストがAIPにアクセスすることが可能となる。 (2)AIP主記憶へのアクセスは、ホストがバス・マスタとなって行なうので、ホストがAS3000ではなくバス転送能力の低いプロセッサにした場合、通信効率が大巾に低下してしまう。 こうした短所を解消するため、ホストにAIP用ドライバを組込むと共にAIPがバス・マスタとなってデータ転送を行なう通信方式で、今回AIPのホスト・インタフェースを実現した。本稿において、新しく開発した通信手段について報告する。
著者
原田 貴史 中村 明美 友竹 正人 大森 哲郎
出版者
一般社団法人日本心身医学会
雑誌
心身医学 (ISSN:03850307)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.33-40, 2007-01-01
被引用文献数
1

看護職は高い専門性や自律性を求められると同時に,確認や清潔などの徹底も要求される.職場適応障害や燃え尽き症候群など心身医学的治療を要する症状を訴える者も多い.女性看護職に対する質問紙調査では強迫傾向が指摘される.われわれは,心身医学的見地より女性看護職の強迫傾向を検討し,強迫傾向と抑うつ度がQuality of Life (QOL)に与える影響の違いを比較した.自己記入式質問紙MOCI邦訳版(Maudsley Obsessional Compulsive Inventory)による強迫傾向群は16.3%と多かった.心身症患者の心理的特徴とされるアレキシサイミア(失感情症:alexithiymia)傾向は,強迫傾向に有意な相関を示した.アレキシサイミアの中でも「感情の同定困難因子」が,強迫傾向の「確認」「優柔不断」「疑惑」の高さと関係していた.抑うつ度は年齢層やQOL構成項目に限定されず,主観的QOLの低さと相関した.しかし強迫傾向は,若年女性看護職では「身体的領域」「心理的領域」の主観的QOLの低さと相関し,熟年看護職においては「社会的関係」の主観的QOLの高さと相関し,年齢や主観的QOLの領域により異なる影響をもたらす可能性が示唆された.若年看護職は強迫傾向と同時にアレキシサイミア傾向も高く,アレキシサイミアの中でも感情の同定困難と主観的QOLの低さとが関係していた.今後,このような若年看護職に対する心理的サポートをどのようなかたちで,どのような方法で行っていくのかが問われ,心身医学的検討が待たれるところである.
著者
富士谷康 吉田拓磨 中村明順 安積卓也 望月祐洋 西尾信彦
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
研究報告ユビキタスコンピューティングシステム(UBI) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2014, no.5, pp.1-8, 2014-05-22

Web 上での活動支援のためにユーザ個人の閲覧履歴を分類する研究が行われている.分類の際にはユーザの閲覧意図を考慮する必要があるが,時刻やページ本文を用いた既存手法では複数の意図が混在したり,本文が存在しないページの分類ができない.本論文では新たな意図の出現を捉え,閲覧意図の階層性を反映した閲覧履歴の分類を目指し,2 段階の分類手法を提案する.第 1 段階では閲覧の起点とタブ切替に注目した履歴間の関連性を用い機械的に分類する.第 2 段階ではまとめた履歴に含まれる本文の類似度によって階層的クラスタリングを適用することで,分類結果が表す閲覧意図の粒度操作を可能にする.評価では,被験者が意図ごとにまとめた履歴と提案手法による分類結果の一致性が,本文のみによる比較手法より幅広い閾値で高く,閲覧の起点で意図の出現を一定程度の正確性と網羅性で捉えられることを示した.Many researches have been performed on clustering methods for personal web browsing history. Existing clustering methods using the visit time and/or text contents cannot reflect user's intentions. This paper proposes a two-phased clustering method suited for capturing the appearance of a user's new intention along with reflecting the hierarchical structure. In the first phase, we create groups of history by applying a clustering method based on the relationship in browsing history. In the second phase, we apply a hierarchical clustering method using the similarity of text contents in order to control the granularity of an intention. The conformance rate was evaluated between the results grouped manually by research participants and grouped automatically by proposed method. The results show the effectiveness of proposed method compared with a method only using a document clustering. Moreover, proposed method can capture the appearance of intentions in a precise and comprehensive manner.
著者
中村 明
出版者
一般社団法人国際P2M学会
雑誌
一般社団法人国際P2M学会誌
巻号頁・発行日
vol.6, no.2, pp.63-78, 2012-02-25

2004年12月26日に発生したスマトラ沖地震は、インドネシア、スリランカ、タイなどの近隣国を始め、アフリカ沿岸国まで被害をもたらした。この地震の特徴は、未曾有の被害規模であることに加え、多数国に被害が及んだこと、多様な被害をもたらしたことなどにある。本地震に対し、日本は被災国に緊急復興支援を実施した。本論では、これらの支援のうち、最大の被害となったインドネシア国バンダアチェ市の復興とその他開発途上国での災害被害の特徴を取り上げ、その支援プロセス適正化のためのPM体系の役割について考察する。また、海外でのこれら復興支援の経験・教訓は、本年3月11日に発生した東日本大震災の復興プロセスにも多くの示唆を与えるものであり、その点についても併せて論じる。
著者
中村 明
出版者
一般社団法人国際P2M学会
雑誌
研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2011, pp.105-118, 2011-09-03

2004年12月26日に発生したスマトラ沖地震は、インドネシア、スリランカ、タイなどの近隣国を始め、アフリカ沿岸国まで被害をもたらし鳥この地震の特徴は、未曾有の被害規模であることに加え、多数国に被害が及んだこと、多様な被害をもたらしたことなどにある。本地震に対し、日本は被災国に緊急復興支援を実施した。本論では、これらの支援のうち、最大の被害となったインドネシア国バンダアチェ市の復興とその他開発途上国での災害被害の特徴を取り上げ、その支援プロセス適正化のためのPM体系の役割について考察する。また、海外でのこれら復興支援の経験・教訓は、本年3月11日に発生した東日本大震災の復興プロセスにも多くの示唆を与えるものであり、その点についても併せて論じる。
著者
塩見 浩人 中村 明弘 田村 豊
出版者
福山大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2003

平成15年度〜平成16年度の2年間、「ハムスターの冬眠制御機構解明と低温負荷による生体侵襲に対する保護因子の同定」に関する研究を遂行し、以下の成果を得た。1.導入期の体温下降は、adenosineが前視床下部を中心とした内側視床下部のadenosine A1受容体を介し熱産生を抑制することにより惹起されることを明らかにした。Adenosine系による冬眠時の体温制御は体温下降開始27時間から30時間の間にopioid系に切り替わることも明らかにした。2.維持期(体温下降開始30時間以降)の低体温はμ1-opioid受容体を介する中枢opioid系により制御されていることを明らかにした。3.覚醒期の体温上昇はTRHが視索前野、背内側核を中心とした内側視床下部のTRH type-1受容体を介し、交感神経系を活性化することにより褐色脂肪組織における熱産生を亢進させて惹起されることを明らかにした。4.ラット初代培養大脳皮質ニューロンにおいて、低温処置によりアポトーシス様の神経細胞死が誘発されることを明らかにした。5.低温で処置すると冬眠動物のハムスターにおいても神経細胞死が発現した。6.アデノシンはA1、A2両受容体サブタイプを介して低温処置により誘発される神経細胞死に対して保護作用を発現することを明らかにした。7.モルヒネはμ、δ及びκ受容体を介して低温処置により誘発される神経細胞死に対して保護作用を発現することを明らかにした。8.ヒスタミンはH1受容体サブタイプを介して低温処置により誘発される神経細胞死に対して保護作用を発現することを明らかにした。9.セロトニンは低温処置により誘発される神経細胞死に対して保護作用を発現することを明らかにした。
著者
中村 明 速水 悟 津田 裕亮 松本 忠博 池田 尚志
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.50, no.4, pp.1375-1389, 2009-04-15

単語間の大域的な依存関係をトピック(話題)としてモデル化する言語モデルの1つであるLDA(Latent Dirichlet Allocation)を複数個統合する方式によって,言語モデルを高精度化・安定化できることを示す.新聞記事コーパスを用いた実験の結果,提案方式では単一のLDAからなる同一規模のモデルと比較して,つねに推定精度が向上・安定化することを確認した.単一LDAでは潜在トピック数<i>C</i> = 100前後を境に性能が低下するのに対し,提案方式では過適応が抑制され,はるかに大きい総トピック数(= 各モデルの潜在トピック数の総和)まで性能が向上し続ける.また提案方式によるunigram確率を用いて<i>N</i>-gram確率(<i>N</i>&ge;2)を補間することにより,trigramのパープレキシティを従来方式より大幅に削減できる.さらに本論文では,提案方式を予測入力に基づくテキスト入力支援(predictive text entry)に応用することを想定し,テキスト入力支援に適した言語モデル評価指標i-PPを提案する.この指標はパープレキシティの拡張であり,任意文字数の読み入力時点における平均単語分岐数を表す.この指標を用いた評価の結果,提案手法では入力読み文字数<i>l</i> = 2の時点まで通常のパープレキシティと同程度にi-PPを削減でき,従来方式よりも高精度に予測候補を絞り込めることが確かめられた.
著者
三神 京子 中村 明日香 繁富 利恵 小川 貴英
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. ISEC, 情報セキュリティ (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.200, pp.173-180, 2004-07-14
被引用文献数
1

映画館への入場券など,様々な権利を電子化した電子チケットサービスが普及してきている.様々な情報が電子化されることで,情報の取り扱いが容易になる一方,その容易さから利用者のプライバシが脅かされる可能性がある.電子チケットサービスでも,利用者の個人情報,購入・使用履歴などの情報が電子的に管理され,サービス提供者は利用者に応じたサービスを提供しやすくなったが,このような情報が悪用されれば,利用者のプライバシ侵害につながる.そこで本論文では,チケットの入手や譲渡において,利用者の匿名性を保証しつつも適切に運用できる電子チケットシステムを提案する.本システムは,オフライン型電子現金スキームの応用の一つであるRefreshable Tokensスキームの機能を拡張し,匿名でのチケットの購入・使用,さらに利用者間でのチケット譲渡を可能にする.
著者
中村 明
雑誌
全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.39, pp.1058-1059, 1989-10-16

Process Flow Modelは、UNIXのプロセス管理の複雑な機構を解析する目的で筆者によって考案されたペトリネットの一変種である。ペトリネットの構成にしたがって、Process Flow Graph, Process Flow, Marked Process Flow,更にサービス関数、要求関数が定義されて、Process Flow Modelの枠組が組み立てられる。ここで対象とするUNIXシステムはスワッパというプロセス番号0を持ったシステム特殊プロセスと、PMAX個まで生成消滅するプロセス群より成立っているものとする。