著者
武内 可尚 富樫 武弘 砂川 慶介 加藤 達夫 神谷 齊 中山 哲夫
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.76, no.1, pp.56-62, 2002-01-20 (Released:2011-02-07)
参考文献数
14

麻疹・風疹二混 (HF) 生ワクチンを12-90カ月の小児442名に接種し抗体反応と副反応調査をおこなった. 368例で接種前後のペア血清を採取し, 接種前麻疹赤血球凝集抑制 (hemagglutination inhibition; HI) 抗体陰性者363例のうち抗体陽転例は343例 (94.5%) であった. 接種前風疹HI抗体陰性者361例のうち抗体陽転例は349例 (96.7%) であった.副反応調査は406例が対象となった. 37.5℃ 以上の発熱は102例 (25.1%), 39.5℃ 以上の発熱は2例 (0.5%) に認められた.発熱出現日の平均は6.7日で, 平均有熱期間は2.2日間であった発疹は87例 (21.4%) に認められ, 発疹の平均出現日は接種後7.1日で平均4.8日間発疹が持続し, リンパ節腫脹は12例 (3.0%) に認められた. 麻疹・風疹二混生ワクチンは各単味ワクチン接種と同等の効果と安全性が確認され, 二混生ワクチンは臨床的に有用である.
著者
菅原 民枝 大日 康史 多屋 馨子 及川 馨 羽根田 紀幸 菊池 清 加藤 文英 山口 清次 吉川 哲史 中野 貴司 庵原 俊昭 堤 裕幸 浅野 喜造 神谷 齊 岡部 信彦
出版者
一般社団法人 日本感染症学会
雑誌
感染症学雑誌 (ISSN:03875911)
巻号頁・発行日
vol.81, no.5, pp.555-561, 2007-09-20 (Released:2011-05-20)
参考文献数
19
被引用文献数
6 8

目的: 現在ムンプスワクチンの予防接種は任意接種であるが, 定期接種化された場合の費用対効果分析を行った.方法: 本研究は, 外来診療における医療費と家族の看護負担に関する調査を行い, 入院や後遺症死亡例の重症化例の情報を加味した.外来診療の医療費と家族看護に関する調査は, 平成16年6月15日から平成18年1月15日までの19カ月間, 人口10万人都市で, 小児科を標榜する9診療所と県立病院大学付属病院の11医療機関で実施した.入院例調査は, 平成16年1月から平成17年12月までの2年間, ムンプス及びムンプスワクチン関連により24時間以上入院あるいは死亡した例について実施した.結果: 外来診療に関する回収は189枚家族票112枚であった. 外来診療の疾病負担は, 家族看護費用も含めて平均値471億円 (最大値2, 331億円, 最小値6億円) であった.ムンプスの入院患者数は全国で4596例と推測した. 入院は, 家族看護も含めて平均値13.5億円であった. 後遺症, 死亡例を加え総疾病負担は, 平均値525億円 (最大値2434億円, 最小値109億円) であった.費用対効果分析では, 予防接種費用を6000円とすると, 増分便益費用比は, 5.2であり, 95%信頼区間下限においても1を上回っていた.考察: 増分便益費用比は1を上回っており, 定期接種化によってもたされる追加的な便益が, 追加的な費用を上回っていた. したがって, ムンプスワクチンの定期接種化に向けて政策的根拠が確認された.
著者
藤井 良知 阿部 敏明 田島 剛 寺嶋 周 目黒 英典 森 淳夫 佐藤 肇 新納 憲司 砂川 慶介 横田 隆夫 秋田 博伸 岩田 敏 佐藤 吉壮 豊永 義清 石原 俊秀 佐野 友昭 中村 弘典 岩井 直一 中村 はるひ 宮津 光伸 渡辺 祐美 久野 邦義 神谷 齊 北村 賢司 庵原 俊昭 桜井 實 東 英一 伊藤 正寛 三河 春樹 久保田 優 百井 亨 細井 進 中戸 秀和 西村 忠史 杉田 久美子 青木 繁幸 高木 道生 小林 陽之助 東野 博彦 木野 稔 小林 裕 春田 恒和 黒木 茂一 大倉 完悦 岡田 隆滋 古川 正強 黒田 泰弘 武田 英二 伊藤 道徳 松田 博 石川 純一 貴田 嘉一 村瀬 光春 倉繁 隆信 森田 秀雄 森澤 豊 浜田 文彦 辻 芳郎 横尾 哲也 林 克敏 冨増 邦夫 木戸 利彦 上原 豊 森 淳子 森 剛一 内田 哲也 大塚 祐一 本廣 孝 半田 祥一 山田 秀二 沖 眞一郎 吉永 陽一郎 荒巻 雅史 織田 慶子 阪田 保隆 加藤 裕久 山下 文雄 今井 昌一 鈴木 和重 岡林 小由理 金子 真也 市川 光太郎 曽田 浩子 清水 透子 長田 陽一 木葉 万里江 石橋 紳作 高橋 耕一 杉山 安見児 三宅 巧 荒木 久昭 垣迫 三夫 前野 泰樹 下飛田 毅 高岸 智也 松隈 義則 平田 知滋 田中 信夫 永山 清高 安岡 盟 林 真夫 天本 正乃 津村 直幹 小野 栄一郎 神薗 慎太郎 中嶋 英輔 永光 信一郎 野正 貴予 松尾 勇作 樋口 恵美 長井 健祐 末吉 圭子 橋本 信男 弓削 健 久保田 薫 川上 晃 渡辺 順子 藤澤 卓爾 西山 亨 岩永 理香子 牛島 高介 山川 良一 山村 純一 富永 薫 臺 俊一 安藤 寛 久田 直樹 藤本 保 元山 浩貴 丸岡 隆之 伊達 是志 杉村 徹 西依 淳 朝木野 由紀 山田 克彦 是松 聖悟 早川 広史 佐々木 宏和 木村 光一 山田 孝
雑誌
The Japanese journal of antibiotics (ISSN:03682781)
巻号頁・発行日
vol.48, no.7, pp.921-941, 1995-07-01
被引用文献数
19