著者
坂本 俊介 須藤 崇志 丸山 広 中村 太一
出版者
情報処理学会
雑誌
研究報告デジタルドキュメント(DD) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2009, no.17, pp.1-6, 2009-07-23

技術文章力を高めるには,個別に添削指導を受けることが有効であるが,時間的な制約により実現が難しい.この問題に対処するため,書き手自身が短時間で何度も文章の客観的な見直しを繰り返し行い,さらに指摘の重要性や修正例を提示する校正支援手法により,学生の文章作成能力の向上に寄与できることを示した.また,学生の実験レポート2,285編から,140,214件の誤りを指摘した結果,学生に多い誤りは句読点および体言止めで79.4%を占めた.同時に,技術文章作成のノウハウを課題やレポートを通じて習得させることの重要性を改めて確認できた.There has been discussion about improving technical writing skills. Individual tutoring which a mentor provides a trainee to correct a technical writing might be the most effective way to enhance the skills. However it is difficult to repeat the tutoring many times because of time consuming job. We propose a method that an author oneself can emend a manuscript repeatedly. The method is based on a recommendation system which implements Japanese grammar and technical writing grammar with a morphological analysis. This paper describes the experimental results obtained from 2,285 reports written by students. The proposing method detected 140,214 technical writing errors in their reports. 79.4% of 140,214 errors are a punctuation mark and the indication of the termination with a substantive and speak that it is effective to teach these errors.
著者
宮崎 さおり 松本 友希 岡田 知佳 岸田 太郎 西岡 信治 三好 規子 友岡 清秀 谷川 武 斉藤 功 丸山 広達
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.74, no.2, pp.93-101, 2021 (Released:2021-04-14)
参考文献数
38
被引用文献数
1

本研究では, トランス脂肪酸摂取量を推定するための食品成分表を作成することを目的とした。さらにこの成分表を用い, 実際の摂取食品についてトランス脂肪酸量を推定し得るか, 食事記録調査結果を対象に確認を行った。23文献に報告のある280食品のトランス脂肪酸量は平均値を求め, 食品成分表記載の各食品の脂質を乗じ可食部100 g当たりに含まれるトランス脂肪酸量を算出した。文献に報告のない食品の内, 312食品は置き換え法にて対応, 計592食品のトランス脂肪酸含有量を決定した。その食品成分表を用い, 糖尿病境界型の男女35名が実施した食事記録から1日平均のトランス脂肪酸摂取量を算出した。本対象集団が摂取していた可食部100 g当たりの脂質量が1 g以上の食品延べ4,539食品の内, 4,535食品 (99.9%) のトランス脂肪酸量が算出し得, 1日当たりの平均トランス脂肪酸摂取量は0.66 g (エネルギー比率: 0.33%) であった。本成分表は, 置き換え法による食品数の占める割合が高いこと等の限界に留意する必要があるものの, 多数の食品に対して数値を求めていることから, 異なる日本人集団や食事記録以外の食事調査法での応用も可能なものと考える。
著者
坂本 俊介 須藤 崇志 丸山 広 中村 太一
雑誌
研究報告デジタルドキュメント(DD)
巻号頁・発行日
vol.2009-DD-72, no.17, pp.1-6, 2009-07-23

技術文章力を高めるには,個別に添削指導を受けることが有効であるが,時間的な制約により実現が難しい.この問題に対処するため,書き手自身が短時間で何度も文章の客観的な見直しを繰り返し行い,さらに指摘の重要性や修正例を提示する校正支援手法により,学生の文章作成能力の向上に寄与できることを示した.また,学生の実験レポート2,285編から,140,214件の誤りを指摘した結果,学生に多い誤りは句読点および体言止めで79.4%を占めた.同時に,技術文章作成のノウハウを課題やレポートを通じて習得させることの重要性を改めて確認できた.
著者
須藤 崇志 丸山 広 中村 太一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. KBSE, 知能ソフトウェア工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.108, no.65, pp.41-46, 2008-05-22
被引用文献数
2

校正と推敲を繰り返すことは,論理的で分かりやすい技術文章を作成するのに効果的である.我々は,修飾語の並べ方と読点の打ち方の両方に関する作文規則を活用し,係り受け関係の分かりにくい文を指摘する推敲支援手法を提案してきた.我々の提案手法を実装したシステムを用いて,本学の学部生の学生実験の課題レポートにて効果を検証してきた.本稿では,学生実験のレポートから抽出した文を分析し,文を分かりにくくする要因を特定し,推敲支援に取り組む優先順位を明らかにした.さらに,我々が優先度の高い推敲支援手法をシステム化する際に,留意すべき点を考察した.
著者
藤井 晶子 丸山 広達 柴 珠実 田中 久美子 小岡 亜希子 中村 五月 梶田 賢 江口 依里 友岡 清秀 谷川 武 斉藤 功 川村 良一 髙田 康徳 大澤 春彦 陶山 啓子
出版者
一般社団法人 日本老年医学会
雑誌
日本老年医学会雑誌 (ISSN:03009173)
巻号頁・発行日
vol.57, no.3, pp.300-307, 2020-07-25 (Released:2020-09-04)
参考文献数
27
被引用文献数
1

目的:飲酒と認知症に関する海外の研究のメタ分析では,飲酒量が少量の場合には発症リスクが低く,大量の場合には高い結果が示されている.しかし,アルコール代謝や飲酒文化が異なるわが国のエビデンスは限定的である.そこで本研究では,平均飲酒量と認知症前段階の軽度認知障害(Mild Cognitive Impairment,以下MCIと略)との関連について検討した.方法:2014~2017年に愛媛県東温市の地域住民に実施した疫学研究「東温スタディ」に参加した60~84歳の男性421名,女性700名を本研究の対象とした.質問調査によって飲酒頻度,酒の種類別飲酒量を把握し,1日あたりの平均飲酒量を推定した.またJapanese version of Montreal Cognitive Assessmentを実施し,26点未満をMCIと定義した.男女別に現在飲まない群に対する平均飲酒量について男性3群,女性2群に分け各群のMCIの多変量調整オッズ比(95%信頼区間)をロジスティック回帰モデルにて算出した.さらに,ビール,日本酒,焼酎(原液),ワインについては,日本酒1合相当あたりの多変量調整オッズ比(95%信頼区間)を算出した.結果:男性212名(50.4%),女性220名(31.4%)がMCIに判定された.男性では,現在飲まない群に比べて,1日平均2合以上の群のMCIの多変量調整オッズ比(95%信頼区間)は1.78(0.93~3.40,傾向性p=0.045)であったが,女性では有意な関連は認められなかった(「1合以上」群の多変量調整オッズ比:95%信頼区間=0.96:0.39~2.38,傾向性p=0.92).この関連は,高血圧者において明確に認められた.また酒の種類別の解析では,男性において焼酎(原液)については多変量調整オッズ比(95%信頼区間)が1.57(1.18~2.07)と有意に高かった.結論:男性において平均飲酒量が多いほどMCIのリスクが高い可能性が示された.この関連は高血圧者においてより明確であった.
著者
久保 彰子 久野 一恵 丸山 広達 月野木 ルミ 野田 博之 江川 賢一 澁谷 いづみ 勢井 雅子 千原 三枝子 仁科 一江 八谷 寛
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.69, no.8, pp.586-594, 2022-08-15 (Released:2022-08-04)
参考文献数
15

目的 新型コロナウイルス感染症の蔓延により2020年度および2021年度の国民健康・栄養調査が中止され,都道府県の調査も中止または延期が予想されたため,日本公衆衛生学会公衆衛生モニタリング・レポート委員会生活習慣病・公衆栄養グループでは都道府県民健康・栄養調査の実施状況を調査し,公衆衛生施策立案のために必要なデータ収集の現状と課題を検討した。方法 47都道府県の調査担当者を対象に,郵送もしくは電子媒体による自記式質問紙調査を実施した。結果 47都道府県(回収率100%)から回答が得られた。健康・栄養調査を実施しているのは44自治体(93.6%)であった。新型コロナウイルス感染症の影響から2020年度調査予定の18自治体のうち「予定通りの内容で実施した」は2(11.1%)「中止した」は16(88.9%)であった。2021年度調査予定の31自治体のうち「予定通りの内容で実施した」は4(12.9%)「内容を一部変更して実施した」は5(16.1%)「中止した」は22(71.0%)であった。今後の調査方法について,身体状況調査実施の32自治体のうち「変更する予定はない」は6(18.8%)「未定」は18(56.3%)であった。栄養摂取状況調査実施の40自治体のうち「変更する予定はない」は12(30.0%)「未定」は19(47.5%)であった。2か年とも調査を中止した13自治体の各種計画評価は「各種計画期間を延長する」8(61.5%)「その他」7(53.8%)であった。2か年に調査を中止または延期した38自治体のうち,各種計画評価に関する問題点は「調査法の変更に伴う経年評価が不可能になる」「コロナ禍でのライフスタイル変化の影響が想定される」「評価に影響はないが評価期間が短縮となる」「国民健康・栄養調査中止により全国比較が不可能である」等があげられた。結論 都道府県健康増進計画等の評価のため,ほとんどの自治体が都道府県民健康・栄養調査を実施していた。また,全国比較ができるよう国民健康・栄養調査と同じ方式で実施する自治体が多かった。新型コロナウイルス感染症の影響により,国民健康・栄養調査と同様に調査を中止する都道府県が多く,今後の調査も未定と回答する自治体が多かった。
著者
柴田 英克 丸山 広高 山根 宏美 安道 誠
出版者
特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会
雑誌
気管支学 (ISSN:02872137)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.135-139, 2023-03-25 (Released:2023-03-31)
参考文献数
12

背景.ノカルジア感染を合併した囊胞状気管支拡張を伴う肺分画症の1例を報告する.症例.46歳,男性.感染性肺囊胞の診断で紹介となる.喀痰のグラム染色でノカルジアを検出し,肺ノカルジア症の診断で,2年間加療するも症状の改善,増悪を繰り返した.右下葉に病変が限局することより切除の方針とした.術前検査の造影CTで下行大動脈から右下葉に流入する異常血管を認めた.これにより,ノカルジア感染を合併した肺分画症の診断に至った.胸腔鏡下右下葉切除を施行したところ,呼吸器症状は改善し,術後5年経過したが症状の再燃は認めない.結語.ノカルジア感染症は日和見感染症の一つであるが,肺の器質的異常もリスク因子と報告されている.ノカルジアの分画肺への感染はとても希である.しかし,難治性のノカルジア感染が下葉縦隔側に限局する場合には,肺分画症を念頭に置いて積極的に造影CT検査を行うべきと考える.
著者
久保 彰子 久野 一恵 丸山 広達 月野木 ルミ 野田 博之 江川 賢一 澁谷 いづみ 勢井 雅子 千原 三枝子 仁科 一江 八谷 寛
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
pp.22-020, (Released:2022-06-30)
参考文献数
15

目的 新型コロナウイルス感染症の蔓延により2020年度および2021年度の国民健康・栄養調査が中止され,都道府県の調査も中止または延期が予想されたため,日本公衆衛生学会公衆衛生モニタリング・レポート委員会生活習慣病・公衆栄養グループでは都道府県民健康・栄養調査の実施状況を調査し,公衆衛生施策立案のために必要なデータ収集の現状と課題を検討した。方法 47都道府県の調査担当者を対象に,郵送もしくは電子媒体による自記式質問紙調査を実施した。結果 47都道府県(回収率100%)から回答が得られた。健康・栄養調査を実施しているのは44自治体(93.6%)であった。新型コロナウイルス感染症の影響から2020年度調査予定の18自治体のうち「予定通りの内容で実施した」は2(11.1%)「中止した」は16(88.9%)であった。2021年度調査予定の31自治体のうち「予定通りの内容で実施した」は4(12.9%)「内容を一部変更して実施した」は5(16.1%)「中止した」は22(71.0%)であった。今後の調査方法について,身体状況調査実施の32自治体のうち「変更する予定はない」は6(18.8%)「未定」は18(56.3%)であった。栄養摂取状況調査実施の40自治体のうち「変更する予定はない」は12(30.0%)「未定」は19(47.5%)であった。2か年とも調査を中止した13自治体の各種計画評価は「各種計画期間を延長する」8(61.5%)「その他」7(53.8%)であった。2か年に調査を中止または延期した38自治体のうち,各種計画評価に関する問題点は「調査法の変更に伴う経年評価が不可能になる」「コロナ禍でのライフスタイル変化の影響が想定される」「評価に影響はないが評価期間が短縮となる」「国民健康・栄養調査中止により全国比較が不可能である」等があげられた。結論 都道府県健康増進計画等の評価のため,ほとんどの自治体が都道府県民健康・栄養調査を実施していた。また,全国比較ができるよう国民健康・栄養調査と同じ方式で実施する自治体が多かった。新型コロナウイルス感染症の影響により,国民健康・栄養調査と同様に調査を中止する都道府県が多く,今後の調査も未定と回答する自治体が多かった。
著者
丸山 広達 水口 聡 友岡 清秀 谷川 武
出版者
Japan Society of Nutrition and Food Science
雑誌
日本栄養・食糧学会誌 (ISSN:02873516)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.85-89, 2019 (Released:2019-04-23)
参考文献数
27

愛媛県農林水産研究所では, 一般的な米飯に比べ, 食後血糖の上昇が抑えられる高アミロース米「ホシニシキ」を県の気候において, 収量や食味などが優良だと想定される有望品種とした。そこで本研究では, 愛媛県で栽培したホシニシキのグリセミックインデックスの評価を行った。本研究は, 日本Glycemic Index研究会のプロトコルに基づいて, 21‐48歳の健常男性8名を分析対象とした。基準米を計2回, 愛媛県で栽培したホシニシキを1回摂取し, 各米の摂取後2時間までの血糖値を測定してその曲線下面積 (incremental area under the curve: IAUC) から, グリセミックインデックスを算出した。基準米2回の平均IAUCは4872.50分・mg/dL, ホシニシキのIAUCは4015.31分・mg/dLであった。以上の結果から, 愛媛県の気候において栽培した高アミロース米ホシニシキは, 白米に比べて86.2というグリセミックインデックスを示した。
著者
中村 太一 丸山 広 立川 結貴 高嶋 章雄
出版者
公益社団法人 日本工学教育協会
雑誌
工学教育 (ISSN:13412167)
巻号頁・発行日
vol.61, no.5, pp.5_28-5_33, 2013 (Released:2013-10-13)
参考文献数
11

This paper describes an approach for project management education using role-play training over eight years from 2004 to 2012 and has a view of project management education in the future. In order to quantitatively know the project management skill levels, we have proposed on-line group work training system, which can gather the behavioral records of each learner during role-play. In order for a learner who has no practical experience for managing a project to be able to arrive at correct solution through the correct orderly manner, we have developed a software agent when necessary provides appropriate advice or a hint. Effectiveness of project management education using role-play training and a method for evaluating project management skill levels could be presented.
著者
安彦 智史 池辺 正典 丸山 広 長谷川 大
雑誌
情報教育シンポジウム2015論文集
巻号頁・発行日
vol.2015, pp.103-108, 2015-08-10

近年の高等教育においては,e-Learning システムは一般的な学習方法の1つとして認識されつつあり,授業等での活 用件数も増加し,広く普及している.そして,e-Learning システムでは,受講者の学習状況を把握するために,教材 の学習回数や閲覧時間等の情報を蓄積する機能が実装されているものが多い.しかし,これらの機能のみでは,受講 者の学習実態を詳細に把握することは困難であり,受講者のより多くの種類の情報を蓄積することが求められてい る.このため,本研究では,e-Learning システムの受講者の学習状況を詳細に把握するための情報を取得することを 目的とする.具体的には,一般的なパソコンに容易に設置が可能な Web カメラを用いて,e-Learning システムの受講 者の顔画像を取得し,画像処理による目領域の特定から視線検出行う.そして,視線情報から教材学習時の注視点を 取得・蓄積することで,学習態度を把握するための方式を検討する.
著者
塚本 尚久 丸山 広樹 三村 博
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
日本機械学會論文集. C編 (ISSN:03875024)
巻号頁・発行日
vol.59, no.568, pp.3866-3873, 1993-12-25
被引用文献数
4

Polycarbonate is a general-purpose engineering plastic which has been widely used, together with nylon and polyacetal. In this plastic, the rate of contraction in molding is small, and the water-absorbing property is low ; therefore, the accuracy of finishing products is high. However, there are defects such as low fatigue strength and brittle fracture, and it has not frequently been used for the gears for power transmission. In this research, for the purpose of extending the practical use of polycarbonate to gears, gears were manufactured of polycarbonate without filling (natural) and of polycarbonate in which the amount of carbon fiber filling was varied, and operation tests were carried out. In this way, such factors as the load-bearing capacity, the wear of teeth and the change of tooth. profile were investigated. These results were compared with those on polyacetal gears previously, reported. Thus the evaluation of polycarbonate as a gear material was carried out.