著者
佐藤 泰 梅本 弥一郎
出版者
公益社団法人 日本畜産学会
雑誌
日本畜産学会報 (ISSN:1346907X)
巻号頁・発行日
vol.32, no.3, pp.185-189, 1961 (Released:2008-03-10)
参考文献数
8

湯はぎ鶏皮を原料として,その組成分析,それより製造したゼラチンおよび油の性質,それより製造したクロム革の抗張力などを,家兎皮の場合と比較した.そして鶏皮は,皮革資源とするよりも,ゼラチンおよび食用油の資源とするほうが有用であることを,分析値および試験結果に基ずいて論じた.
著者
染田 英利 石田 肇 米田 穣 橋本 正次 佐藤 泰則 小林 靖
出版者
防衛医科大学校(医学教育部医学科進学課程及び専門課程、動物実験施設、共同利用研究
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2013-04-01

ヒト硬組織中に含まれる炭素、酸素及びストロンチウムの各安定同位体比は、遺骨の身元確認の前段階におけるスクリーニング法として有効な情報を提供できる。本研究では、戦没者遺骨鑑定への適応を想定しパプアニューギニア人と日本人の歯牙エナメル質中の炭素、酸素及びストロンチウム同位体比を計測し、先行研究である米国人データを参照し、判別分析による統計学的検討をおこなった。これらの3群から米国人の分別は高精度に可能であった。パプアニューギニア人と日本人については一部地域では正確な分別が可能であった。安定同位体比分析は、ニューギニア戦線におけるこれら3群の遺骨を分別する方法として有効となる可能性が示された。
著者
佐藤 道生 柏柳 正之 佐藤 泰明
出版者
一般社団法人 ダム工学会
雑誌
ダム工学 (ISSN:09173145)
巻号頁・発行日
vol.16, no.2, pp.109-119, 2006-06-15 (Released:2008-05-30)
参考文献数
6

沖縄やんばる海水揚水発電所は,海水揚水発電技術の信頼性を確認することを目的に建設された世界初の海水揚水発電所である。本発電所の上部調整池は遮水シートによる表面遮水方式が採用され,平成11年3月から5年間にわたって実施された実証試験において,海洋環境に暴露された遮水シートの物性変化が観察されたほか,耐久性についても検討がなされた。本報告は,実証試験結果のうち上部調整池に適用した遮水シートの耐久性について述べるものである。
著者
小島 諒介 佐藤 泰介
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.29, no.3, pp.301-310, 2014-05-01 (Released:2014-04-04)
参考文献数
23

In this paper we propose a new plan recognition method from observations of incomplete action sequences by regarding them as prefixes in a probabilistic context-free grammar (PCFG). In previous work that uses a PCFG for plan recognition, the PCFG receives a sentence, i.e. an observation of complete action sequences to recognize the plan behind it. However, when we deal with real plan recognition problems such as the Web access log analysis, we often cannot have complete sequences of actions and the traditional PCFG approach is not applicable. To overcome this difficulty, we extend the probability computation of PCFGs to prefix probability computation though it requires an infinite sum of probabilities. We applied the proposed method to infer the intended goals of Web site visitors from the online and partial observations of their actions. Also we compared the performance of plan recognition from observations of initial sequences of visitors' actions with that from full observations.
著者
佐藤 泰彦 サトウ ヤスヒコ Satou Yasuhiko
出版者
同志社大学一神教学際研究センター(CISMOR)
雑誌
一神教世界 (ISSN:21850380)
巻号頁・発行日
vol.4, pp.14-29, 2013-03-31

キリスト教は、日本における宣教の開始以来、日本の民俗的風習、たとえば先祖祭祀や死者儀礼に対して否定的な姿勢をとってきた。その結果として、キリスト教と伝統的な日本の風習との間に軋轢を生じてきた。カトリックも多くのプロテスタント各派も含めてキリスト教は、概ね先祖祭祀の概念に対して否定的であったが故に、日本人キリスト教徒は、戸惑いながら、大多数が非キリスト教徒である社会の伝統的風習に自らを合わせているように思われる。先祖祭祀は、キリスト教にとって、神学的にも実践的にも未解決の課題である。キリスト教はいかにして、偶像崇拝を禁ずる聖書的伝統を先祖祭祀に関係づけることができるであろうか。また、今日の日本において、生者と死者の交わりという概念に、どのような意義が見出し得るであろうか。Since the start of its missionary work in Japan, Christians have held a negative attitude to Japanese ethnic customs, for example, ancestor worship or rites for the deceased. As a result there has been friction between Christianity and traditional Japanese customs. Because Christianity, which includes Catholicism and many Protestant denominations, is mostly opposed to the concept of ancestor worship, many Japanese Christians seem to adapt themselves half-heartedly to the traditional customs of a society where the majority is non-Christian. Ancestor worship remains for Japanese Christianity an unresolved issue, both theologically and practically. How can Christianity, with its scriptural injunction against idolatry, relate to practice of ancestral worship? And what sort of meaning can be found in the concept behind this interchange between the living and the dead in modern Japan?
著者
石畠 正和 亀谷 由隆 佐藤 泰介
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.25, 2011

規則性と不確実性が入り交る世界をモデル化するため,論理の記述力と確率モデルの モデリング力を組み合わせる研究が行われている.本研究では任意の命題論理式上の ベイズ推定を提案する.ここでは事前知識のうち,決定的なものは論理式として,確率的 なものは事前分布として表現される.これにより我々の知識をより柔軟にモデルに取り入 れることが可能となる.更に本研究では提案法を代謝経路に関する仮説の評価に適用する.
著者
加藤 丈雄 蟹江 和茂 志賀 一三 佐藤 泰
出版者
公益社団法人 日本農芸化学会
雑誌
日本農芸化学会誌 (ISSN:00021407)
巻号頁・発行日
vol.59, no.1, pp.11-17, 1985 (Released:2008-11-21)
参考文献数
18
被引用文献数
5 3

(1) スターター乳酸菌としてLactobacillus plantarum-4 (ST)(LP-4)とPediococcus cerevisiae-1 (Pc-1)を使用して,試験ソーセージを調製し,発酵中の乳酸菌数,ブドウ球菌数と保水性の変化を追跡した. (2) 試験ソーセージ中で増殖できるLp-4およびPc-1の最大数は2×108~5×108 cells/gであった. (3) Lp-4, Pc-1はブドウ球菌の生育阻害効果を示し,とくにLp-4は107cells/g接種, 37°C, 20時間培養で99.99%以上の生育照害効果を示した. Pc-1の阻害効果はLp-4に比べ小さかったが, 0.4%ソルビン酸カリウムの添加で強化することができた. (4) 試験ソーセージのpHは乳酸菌接種量の増加に伴って低下し,また保水性はpHの低下に伴って減少した107cells/g接種では,培養6時間後にpH 5.3,保水性は約73%となった. (5) ブドウ球菌の抑制と保水性の維持の点から,基本的発酵条件としては,乳酸菌107cells/g接種, 37°C培養が適当であった.また,ソルビン酸カリウムの添加も一つの有効な手段と考えられた.
著者
尾形 敏郎 金子 達夫 大林 民幸 佐藤 泰史 村井 則之 垣 伸明 森下 靖雄
出版者
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
雑誌
日本心臓血管外科学会雑誌 (ISSN:02851474)
巻号頁・発行日
vol.28, no.5, pp.317-319, 1999-09-15 (Released:2009-04-28)
参考文献数
11

症例はエホバの証人信者の45歳の女性で, 動悸および息切れを主訴とした. 右室流出路狭窄を伴うバルサルバ洞動脈瘤破裂の診断のもとに, 手術を施行した. 術中所見からは, 右室二腔症と心室中隔欠損症を合併したバルサルバ洞動脈瘤破裂であった. 無輸血下にバルサルバ洞動脈瘤切除およびパッチ閉鎖, 異常筋束切除および右室流出路パッチ拡大, 心室中隔欠損直接閉鎖を行った. 先天性心疾患の中でバルサルバ洞動脈瘤破裂と成人の右室二腔症はおのおの頻度が少なく, 両者の合併はさらに稀である. 両者を合併したエホバの証人信者の手術症例を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告した.
著者
松下 将典 高橋 秀幸 佐藤 泰貴 岩佐 貴史
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
航空宇宙技術 (ISSN:18840477)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.53-61, 2022 (Released:2022-09-29)
参考文献数
13

Membranes can be applied to deploy high-capacity, lightweight and large structures in space, such as solar sails, occulters, and sunshields. However, it is difficult to predict the shape of the membranes under low tension in orbit, mainly because gravity deflects the membrane on the ground experiments. We propose a ground-based experimental method to simulate the shape of the membrane in weightless conditions by placing the membrane in an aqueous solution. We developed a small experimental system and measured the shape of the curved membrane that floated in a sugar solution. The effectiveness of the experimental method was evaluated by comparing the experimental results with the results of geometrically nonlinear finite element analysis. In addition, these results were compared with the results of the suspended membrane without gravity compensation.