著者
佐藤 茂樹
出版者
広島女学院大学
雑誌
広島女学院大学論集 (ISSN:03748057)
巻号頁・発行日
no.45, pp.194-180, 1995-12

This is collation of the "Dairi Utaawase" (Imperial Palace Poetry Composition Contest) (Intercalary September 19, 1213) contained in the Gunsyo Ruiju using the 17 versions in the possession of the National Institute of Japanese Literature. There are of course some small differences, but it was possible to amend the "atarakishi" in the thirteenth criticism to "atarashiki." With regard to the differences among waka poems, it seems there are fundamental problems in the "toyama no oku mo" and "toyama no oku no" in right's poem in the first round, as well as the "kikiwafuru" and "kiewafuru" in right's poem in the tenth round.
著者
佐藤 茂 土田 満
出版者
名鉄局印刷株式会社
雑誌
瀬木学園紀要 = Sekigakuen Kiyo
巻号頁・発行日
no.18, pp.15-22, 2021

In this study, we conducted a questionnaire survey and an interview survey of 17 nurses in order to clarify the work improvement effect and burden of caregivers who use the silhouette watching sensor, which is a nursing robot. As a result, it has become possible to visit the room efficiently by visualizing the medical treatment situation. And It was suggested that there was a work improvement effect such as being able to provide relationships with non-restrained patients, and that the burden of nursing care for nurses was reduced by converting to effective fall prevention measures.
著者
佐藤 茂 宮井 麻結 杉山 想 豊原 憲子
出版者
一般社団法人 園芸学会
雑誌
園芸学会雑誌 (ISSN:18823351)
巻号頁・発行日
vol.82, no.4, pp.337-343, 2013
被引用文献数
2

パラチノース(イソマルツロース)は,近年まで,植物体中では代謝されないスクロースのアナログとみなされてきた.筆者らは,カーネーション花弁から得た粗酵素抽出液に,パラチノース分解活性が存在することをみいだした.カーネーション'リリアン'由来の粗酵素抽出液を用いて検討した結果,分解活性は,α-1,6-グルコシド結合をもつパラチノースとイソマルトースを分解する α-グルコシダーゼ活性によることがわかった.パラチノースは,カーネーション'リリアン'と'ピュアレッド','ライトピンクバーバラ'の開花を促進したが,ヒゲナデシコ'新緋車'の開花を抑制した.カーネーション花弁由来のパラチノース分解活性は,ヒゲナデシコの活性よりも数倍高かった.これらの結果から,カーネーションではパラチノースはグルコースとフルクトースを供給することにより開花を促進し,他方ヒゲナデシコでは分解されずに蓄積したパラチノースが α-グルコシダーゼ活性などの一般代謝活性を阻害することにより開花を抑制することが推察された.
著者
星野 澄人 森谷 雅人 今井 直人 佐藤 茂樹 永楽 仁 片場 嘉明 小柳 泰久
出版者
Japan Surgical Association
雑誌
日本臨床外科医学会雑誌 (ISSN:03869776)
巻号頁・発行日
vol.58, no.2, pp.393-397, 1997-02-25 (Released:2009-02-10)
参考文献数
17

胃石イレウスは比較的稀な疾患であり,術前診断が困難なことが多い.今回われわれは,胃石による小腸イレウスの1手術例を経験したので若干の文献的考察を加えて報告する. 症例は63歳男性,数日前より嘔気,嘔吐を繰り返し,症状の増悪を認めたため近医受診し,上部消化管造影を施行したところ十二指腸下行脚に陰影欠損を認め,十二指腸腫瘍によるイレウスの疑いで当院紹介入院となった.上部消化管内視鏡を施行したところ,十二指腸下行脚には病変は認めず,鉗子孔からのガストログラフィンによる造影で,空腸に体位にて移動する陰影欠損を2カ所確認した.以上により,異物(胃石)イレウスと診断し自然排出を期待して保存的治療を試みたが9日間経過しても排出されず,外科的療法(胃壁切開)により,計5個の胃石を摘出した.摘出した胃石の成分分析よりタンニン98%の結果を得,柿の常食の嗜好もあることから,柿胃石によるイレウスと診断した.
著者
佐藤 茂樹
出版者
広島女学院大学国際教養学部
雑誌
広島女学院大学国際教養学部紀要 (ISSN:2188465X)
巻号頁・発行日
no.5, pp.67-78, 2018-03-30

「わくらばに」という詞は、『万葉集』にも三首あるが、在原行平の「わくらばにとふ人あらばすまの浦にもしほたれつつわぶとこたへよ」(『古今』雑・九六二)の歌が『新撰和歌集』『古今和歌六帖』『奥義抄』『近代秀歌』『詠歌大概』などにも採られ、有名と言える。「わくらばに」は、勅撰集において、『古今集』の行平歌以外には、『新古今集』に五首、『新勅撰集』に三首、『続千載集』に一首、『新拾遺集』に二首ある。『古今集』から『新古今集』の間は一首もない。『新古今集』時代に再発見され、流行ったと見られる。私家集においては、そうではなく、『古今』から『新古今』の間に詠まれている。また、同意である「たまさか」は『万葉集』に五首、『古今集』にはないが、『後拾遺集』に四首、『金葉集』に二首、『詞花集』に一首、『新古今集』に一首が見られる。「たまさかに」の方が「わくらばに」より、「歌ことば」として定着していたと言える。それだけに、『万葉集』歌の次に詠出された『古今集』の行平歌は画期的であったと言える。『古今集』においては、「雑」の歌で用いられた「わくらばに」は、その後恋歌にも用いられる。本稿では「わくらばに」について、恋歌以外と恋歌での使われ方を考察し、「わくらばに」がどのようにして恋歌の詞となったのかを考える。 一
著者
ユ ヤ 佐藤 茂夫
出版者
一般社団法人 廃棄物資源循環学会
雑誌
廃棄物学会研究発表会講演論文集 第19回廃棄物学会研究発表会
巻号頁・発行日
pp.74, 2008 (Released:2008-11-25)

ミャンマーでは、発電所が不足しており国内の電力を全量賄うことができない状況にある。そのため、自家発電設備を設置しているところもあるが、自動車燃料などが著しい高騰により発電燃料も得ることが困難になり十分な電力を得ることができない場合が増えている。メタン発酵処理は、途上国で扱い易い技術であり、発酵槽加温の必要性もないことから設備コストを低くすることができる。そこで、食糧と競合しないバイオマスの種類やその賦存量について調べた。その結果、家畜糞とバナナの皮などが入手しやすい地域バイオマスであることがわかった。そこで、それらのメタン発酵実験も行い、実際にどの程度のエネルギー創出が可能なのかを検討した。
著者
矢野 純子 居林 晴久 西山 知宏 田中 政幸 佐藤 茂夫 酒井 和代 松田 晋哉 小林 篤 矢倉 尚典
出版者
学校法人 産業医科大学
雑誌
産業医科大学雑誌 (ISSN:0387821X)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.229-237, 2006
被引用文献数
2 1

2006年4月から実施された介護保険新予防給付に先立ち, 鹿児島県離島において筋力向上器械を使用した高齢者の運動器の機能向上プログラムを3ヵ月間実施した. その前後に行った体力測定, 生活習慣・日常生活動作(Activities of Daily Living: ADL)・手段的日常生活動作(Instrumental Activities of Daily Living: IADL)調査, 改訂版Frenchay Activities Index自己評価法の結果, 体力測定の内, 筋力, 歩行能力, 全身協調性は有意に向上し, その他の指標, ADL, IADLには有意差は見られなかった. この理由としては例数が少なく筋力の向上が生活全体の活動量の増加に繋がっていないことが示唆された.
著者
長浜 孝 櫻井 俊弘 古賀 有希 蒲池 紫乃 平井 郁夫 佐藤 茂 真武 弘明 松井 敏幸 八尾 恒良
出版者
The Japan Society of Coloproctology
雑誌
日本大腸肛門病学会雑誌 (ISSN:00471801)
巻号頁・発行日
vol.56, no.6, pp.273-278, 2003-06-01
参考文献数
17

Crohn病 (CD) に対するprednisolone (Predonine<SUP>®</SUP>; PSL) の適切な初回投与量を検討した.<BR>対象 : 外来通院中にPSLが投与されたCD患者45例, 84回のPSL治療.<BR>方法 : 症状別に初回1日投与量と経時的累積症状消失率を算出した.<BR>成績 : 下痢ではPSL初回投与量0.5mg/kg以上 (初回投与量 : 28.3±6.0mg/日) の群が有意に高率, 早期に症状が消失したが (p<0.006), 0.75mg/kg以上投与しても有意差はなかった (p=0.140). 腹痛では0.75mg/kgから1.03mg/kg(30.0±5.8mg/日)の群が有意に高率, 早期に症状が消失していた. 食欲不振・全身倦怠感, 発熱, 関節痛・結節性紅斑は0.24mg/kgから0.49mg/kg未満(30.0±5.8mg/日)の群とそれ以上の量の群とで累積症状消失率に差はなかった (p=0.818).<BR>上記成績に考察を加え, PSLの初回1日投与量は, 下痢に対しては30mg, 腹痛には35mg, 食欲不振・全身倦怠感, 発熱, 関節痛・結節性紅斑には15~20mgを目安とし, 体重, 活動指数によって増減するのが適切と考えた.
著者
内藤 健 相良 慎一 佐藤 茂
出版者
早稲田大学
雑誌
挑戦的萌芽研究
巻号頁・発行日
2013-04-01

多重衝突パルス噴流圧縮に基づく新燃焼方式エンジンについて、サイクル理論とシミュレーション検討、及び、航空機と自動車用の2つの試作エンジンによる燃焼実験を行い、以下の2つの結果が得られ、新燃焼方式の有効性を示すことができた。(1)理論とシミュレーションでは、ガソリン自己着火で50%レベルを超える熱効率の見通しを得た。(2)自動車用小型試作エンジンの燃焼実験では比較的低騒音でガソリン自己着火することが示され、かつ、従来型エンジンと同等か、それ以上の熱効率の可能性を得た。航空用の燃焼実験では、安定な燃焼を実現する方策を見出した。
著者
中尾 喜久 佐藤 茂秋 内村 英正 三浦 恭定 藤岡 成徳 衣笠 恵士 今泉 真澄 武藤 徹一郎
出版者
一般社団法人 日本内科学会
雑誌
日本内科学会雑誌 (ISSN:00215384)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.246-251, 1968-02-10 (Released:2008-06-12)
参考文献数
10
被引用文献数
1

トロトラストによる遅発障害は,肝硬変•胆管癌など,肝を中心としたものがかなり報告されているが,血液疾患を来たした例は少ない.われわれはトロトラスト注入後22年目に発症したと思われる赤白血病の症例を経験したので報告する、症例は59才男で,昭和19年に左大腿動脈よりトロトラストによると思われる血管造影術を受け,昭和39年ころよりパーキンソン症候群が出現し, 41年当科を訪れて高度の貧血と後に末梢血中に幼若細胞を発見され,骨髄所見などから臨床的に赤白血病と診断され,同時に腹部X線像で異常陰影があり,ヒューマンカウソター,オートラジナグラフィーでトロトラスト沈着が確認された.剖検でも脾•リンパ節•骨髄•肝にトロトラスト沈着が発見され血液細胞の異型性,各臓器への細胞浸潤などから病理学的にも赤白血病と診断され,放射能を持つトロトラストと赤白血病発症との関係が問題となつた.
著者
村井 正之 佐藤 茂俊 伊勢 一男 蝉平 恭央
出版者
日本育種学会
雑誌
Breeding science (ISSN:13447610)
巻号頁・発行日
vol.45, no.2, pp.163-171, 1995-06-01

アメリカ合衆国の南部では,主として乾田直播が行われている.同地域の基幹品種Lemontは,2.5cm以上の深播きにすると出芽 苗立ちが不良になることがある.Lemontは,低脚鳥尖に由来する矢要性遺伝子d-47を有するとみなされる.本研究では,d-47と他の数種の矢要性遺伝子が深播条件における出芽力(土面まで出芽する能力)に及ぼす作用を同質遺伝子系統を用いて調べた. 供試系統としては,しおかりを反復親としたd-47(低脚鳥尖矢要性),d-12(ユーカラ矢要性),d-18^k(小文玉錦矢要性)に関する同質遺伝子系統(d-47系統等と略称),台中65号を反復親とした左47に関する同質遺伝子系統であるd-47(T65)系統,Calrose76(d-47と同一座のsd-1を有する,C76と略称),小文玉錦(KTと略称),およびそれらの現品種であるCalroseと玉錦を用いた
著者
佐藤 茂 吉岡 俊人 小杉 祐介
出版者
東北大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

1.長寿命カーネーションの探索と解析カーネーションの花の老化には,エチレンが主要な役割を果たしている.花の自然老化時には,最初に雌ずいでエチレンが生成し,このエチレンが花弁に作用して,花弁における自己触媒的エチレン生成と花弁の萎れを誘導する.国内育成品種‘ホワイトキャンドル(WC)'ほか数品種を長寿命品種として明らかにし,‘WC'を用いて,長寿命性の分子機構を解析した.‘WC'では雌ずいにおけるACC合成酵素遺伝子(DC-ACS1)の発現活性が低下していることを見いだし,雌ずいにおいて,花の老化のトリガーになるエチレンが生成されないことが‘WC'の長寿命性の原因とであることを明らかにした.2.カーネーション花弁の萎れに関与するCPase遺伝子の解析カーネーション花弁の萎れは,細胞構成成分の分解と引き続く細胞の崩壊によって引き起こされる.これらの過程には,プロテアーゼ,グリコシダーゼ,リパーゼ,ヌクレアーゼなどの加水分解酵素が機能している.プロテアーゼの1つとして,システインプロテアーゼ(CPase)の関与が指摘されていた.既知のCPase遺伝子(DC-CP1)と異なるCPase遺伝子を取得しDC-CP2とした.花弁細胞の老化時におけるDC-CP1とDC-CP2遺伝子の発現解析を行い,さらに両遺伝子のプロモーター領域を単離し,発現調節に関与する塩基配列を明らかにした.3.カーネーション花弁の‘萎れ(wilting)'と‘萎縮(fading)'の解析カーネーション花弁の老化には,エチレンの作用によって引き起こされる萎凋‘wilting'と,エチレンの作用なしに起こる萎縮‘fading'の2つのタイプがあることを明らかにした.さらに,両過程における,DC-CP1遺伝子とシステインプロテアーゼ遺伝子(DC-CPIn)の発現を解析した.
著者
棚瀬 幸司 大津 佐和子 佐藤 茂 小野崎 隆
出版者
園芸学会
雑誌
Journal of the Japanese Society for Horticultural Science (ISSN:18823351)
巻号頁・発行日
vol.82, no.2, pp.179-187, 2013 (Released:2013-04-19)
参考文献数
30
被引用文献数
4 16

花持ちに優れるカーネーション‘ミラクルシンフォニー’(MS),系統 006-13,系統 62-2,対照品種‘ホワイトシム’(WS)の花におけるエチレン生成,エチレン生合成遺伝子,老化関連遺伝子の解析を行った.WS では収穫 6 日後に典型的な老化の兆候である花弁のインローリング,生重の急激な減少,急激なエチレン生成量の増加が観測された.MS,006-13,62-2 では典型的な老化の兆候は観察されなかったが,花持ち日数と収穫 15 日後のエチレン生成量に違いが見られた.006-13,62-2 では収穫 15 日後に低レベルのエチレン生合成遺伝子(DcACS1,DcACO1)の発現が確認され,わずかにエチレンを生成していた.一方,MS ではエチレン生成量,DcACS1,DcACO1 の発現のいずれも極めて低レベルであった.006-13,62-2 では収穫 15 日後に老化関連遺伝子(DcCP1,DcbGal,DcGST1,DcLip)の発現上昇が観察された.これらの遺伝子は外生エチレン処理により発現量が上昇することから,わずかなエチレン生成が老化関連遺伝子の発現を誘導し,花弁の老化を引き起こすと考えられる.一方,外生エチレン処理により発現が低下する DcCPIn は老化とともに発現量が低下するが,MS,006-13,62-2 における収穫 15 日後の DcCPIn の発現量には大きな差が見られなかった.これらの結果から,花持ちに優れるカーネーションでは,エチレン生成量,エチレン生合成遺伝子および老化関連遺伝子の発現量が低下し花持ちが延長している可能性が示唆された.