著者
大山 力 加藤 哲郎
出版者
日本DDS学会
雑誌
Drug Delivery System (ISSN:09135006)
巻号頁・発行日
vol.18, no.5, pp.431-437, 2003-09-10 (Released:2008-12-26)
参考文献数
22

ホルモン製剤DDSの代表的薬剤として黄体形成ホルモン放出ホルモン(LH-RH)徐放性注射剤(リュープリン®)があげられる. 本剤は, 高活性LH-RH誘導体の1カ月あるいは3カ月間徐放性薬剤で, 1回の注射で長期間にわたって薬物を放出し, 前立腺癌, 乳癌, 子宮内膜症, 子宮筋腫, 中枢性思春期早発症などのホルモン依存性疾患の治療法として臨床の場で広く用いられている. 本剤の開発から臨床応用までの経緯を当初の対象疾患であった前立腺癌を中心に紹介した.
著者
吉田 裕 糟谷 憲一 池 享 渡辺 治 加藤 哲郎 李 成市 中村 政則
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2002

1.平成14〜17年度の各年度に、分担研究者がそれぞれの分担研究を推進するために、韓国及び日本各地において史料調査・収集を行った。2.分担研究者が集う共同研究会を18回開催し、日本史、朝鮮史、日朝関係史に関する報告・討論を行った。また研究の進め方、総括のために分担研究者による会議を7回行った。3.共同研究の総括と、韓国の日本史・朝鮮史研究者(ソウル大学校等に所属している)との研究交流のために、2002年8月23日〜25日、2003年8月22日〜24日、2004年8月20日〜22日、2005年8月26日〜28日に、第5回〜第8回の日韓歴史共同研究プロジェクトシンポジウム(2002年・2004年は一橋大学において、2003年・2005年はソウル大学校において)開催した。日韓両国における歴史研究の現状と課題に関して相互に認識を深めるため、日本史、朝鮮史、日朝関係史上の重要な論点を逐次取り上げて、率直に議論を行っていくという方針により、毎回の準備と報告・討論が行われた。報告数は第5回〜第8回を通じて20本であり、韓国側は12本、日本側は8本である。4.シンポジウムを通じて、日韓両国の研究者のあいだで、「東アジア世界」という視座を設定して、日本社会と朝鮮社会を比較するという方法が有効であることを確認しあうことができた。今後も比較研究をさらに推進・深化させるために、平成18年度に向けて「日本・朝鮮間の相互認識に関する歴史的研究」という共同研究を準備することとなった。5.糟谷憲一が編集担当となり、第5回〜第8回シンポジウムの報告書を作成し印刷した。
著者
梅森 直之 坪井 善明 田中 ひかる 土屋 礼子 小林 聡明 鈴木 恵美 鶴見 太郎 加藤 哲郎 李 成市 野口 真広 毛里 和子 山田 満 若林 正丈 篠田 徹 齋藤 純一 浅野 豊美 安井 清峰 最上 敏樹 土佐 弘之 山崎 眞次 八尾 祥平
出版者
早稲田大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2015-04-01

東アジア諸国間の対話と交流は、歴史に由来する論争により妨げられており、そのため東アジアの歴史和解の試みは「失敗」であると総括されることが多い。しかしながら、東アジアにおける歴史認識には、単に戦争責任だけでなく植民地責任をめぐる問題が主題化されており、世界的に重要な先駆的実践として評価されるべきものがある。東アジアの各地域は、民主化と経済発展を、異なる時期に異なるプロセスとして経験し、そのため現在の歴史に関する国民感情にも、大きなズレが生じている。東アジア諸国がこのズレを認識し、既存の国際法体系の批判的に検討しつつ歴史共同研究を推進することで、東アジアの歴史和解を推進することが可能となる。
著者
加藤 哲郎 渡辺 泱 島 正美 海法 裕男
出版者
社団法人 日本泌尿器科学会
雑誌
日本泌尿器科學會雑誌 (ISSN:00215287)
巻号頁・発行日
vol.62, no.9, pp.704-707, 1971-09-20 (Released:2010-07-23)
参考文献数
18
被引用文献数
1 4

Transsection of the hypogastric nerves and/or pelvic nerves was performed on 18 adult male dogs. Prostates were removed on the 7th, 14th and 21st postoperative day to examine histologically.The denervation caused severe structural changes on the dogs prostate, which could be summarized as follows.1. Atrophy of the epithelium as well as myxomatous degeneration resulting in proliferation of collagenous fibers in the stroma was the most prominent finding commonly seen in the various denervating groups. Since cystic dilations of the prostatic gland or capillaries were indefinitely observed in some cases, these findings could not be confirmed as typical changes caused by the denervation.2. The degenerative changes were recognized on the 7th day and more conspicuous on the 14th day after denervations. On the 21st postoperative day, however, the degeneration of prostatic tissue became considerably slight.
著者
加藤 哲郎
出版者
一橋大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
1995

本研究の目的は、ソ連崩壊で明るみに出た秘密文書を発掘・解読しながら、旧ソ連在住日本人に対するスターリン粛清の規模とメカニズムを探求することであった。その基礎は、申請者が『モスクワで粛清された日本人』(青木書店、1994年)及び『国民国家のエルゴロジー』(平凡社、1994年)で挙げた、約80名の粛清候補者リストであった。初年度の95年秋には、代表的犠牲者である元東京大学医学部助教授国崎定洞について、川上武と共著で『人間 国崎定洞』(勁草書房)を刊行し、以後も犠牲者遺族・関係者から聞き取り調査を進めてきた。その間、研究費で購入したパソコン・スキャナー等を用い、インターネットの専用ホームページを立ち上げ、「現代史の謎解き」ページと題して、これまでの研究成果をもとにしたデータベースをそのまま掲載した。その結果広く関係者の情報を集めることとなり、重要な関連情報が電子メール等で寄せられた。その経過と概要は、『読売新聞」1998年2月5日に大きく報道されたが、この3年間で、1920年代・30年代にソ連に在住した86人の日本人について探求し、(1)旧ソ連秘密文書など記録による粛清確認者32名(内銃殺15名、強制収容所6名、国外追放4名、逮捕後行方不明6名、逮捕後釈放1名)、(2)資料・証言で逮捕・粛清の可能性濃厚16名、(3)1936-38年在ソ連が確認され以後行方不明2名、(4)ソ連側資料で当時在ソ連が推定され行方不明約10名、(5)日本側資料で当時在ソ連が推定され行方不明約20名、(6)大粛清期前後の日本人推定犠牲者6名をデータベース化できた。また、そこに、日本人共産主義者同士の疑心暗鬼による密告・告発と、ソ連秘密警察による拷問・強制自白の結合による、明瞭な粛清連鎖のメカニズムを発見して、相関図に仕上げた。98年3月には、モスクワで収集した秘密資料をも用いて、本研究の総括を英文論文にまとめた。この英文論文は、スターリン粛清研究の国際的センターとなっているドイツ・マンハイム大学社会史研究所ヘルマン・ヴェーバー教授の要請により、同研究所編『歴史的共産主義研究年報 1998年版』に寄稿したものであるが、同時にこれをインターネット上にも公開し、広く世界から情報収集するシステムが確立した。また本研究の副産物として、安保由五郎・勝野金政・片山千代・箱守平造らの粛清資料と遺族を発掘して名誉回復をはかり、3年間で10回以上も新聞で取り上げられた。世界でも初めての研究として、所期の目的を達成し得たと結論づけることができる。

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著者
加藤哲郎著
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
1992
著者
加藤哲郎 [著]
出版者
岩波書店
巻号頁・発行日
1989