著者
中川 理 赤松 加寿江 加藤 玄 野村 啓介 伊藤 毅 杉浦 未樹 大田 省一 岸 泰子 上杉 和央 中島 智章 坂野 正則
出版者
神戸女子大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

まず日本国内におけるテロワール調査として東京近郊における参照産品として、野田市の醤油工場見学および研究会を実施。ワイン以外にも「テロワール」の形成がどのようになされているのを検討する上で参照事例となった。将来的な成果発表を行う国際シンポジウムのため、シャンパーニュメゾンのドゥーツ社会長へプレゼンテーションを行い、11月には宇治茶の製茶会社である福寿園の担当者と研究交流会を開催した。1月には台湾調査を実施し、多様な茶生産が流通とともに変容しながらも、テロワールを構築している状況を調査することが出来た。2月には「テロワールと流通」を軸にテロワール報告会を実施。シャトー・クーテットに関する調査分析の進捗を確認し、「テロワール」形成の現場に触れ、研究を深化することができている。一方、2020年3月初めには、フランス・ボルドーのサンテミリオン調査を予定していたが、コロナ発生により断念することとなり、2020年度、2021年度に予算繰り越しにより、国外調査によらない研究活動を実施した。2020年度は研究会をオンライン中心で実施し、9月には東アジア環境史学会大会においてポスターセッション「テロワール研究」を立ち上げ、ボルドー大学のフレデリック・ブトゥル教授をコメンテーターにしたパネルディスカッションを実行することができた。2021年度には3回のオンライン中心の研究会を実施し、また2月に「若手研究セミナー」を京都で開催し、研究を深化することができた。また京都近郊和束町茶業集落および滋賀県のワイナリーの生産現場の調査を行い知見を深めることが出来た。また、国内におけるテロワールの現地調査として、九州における嬉野茶産地やワイン生産の現場の調査を実施することができ、国内外におけるテロワールの実態を把握することができた。
著者
加藤 玄
出版者
日本女子大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2014-04-01

アキテーヌ公領を当時の社会的諸関係や諸制度の投影=領域として捉える視点から、本研究は以下の3点を論じた。最初に、フランス学界における領域史の研究動向の整理を行った。次に、エドワード1世の大陸所領巡幸路を確定し、王が都市やバスティードに頻繁に立ち寄りつつ、支配領域をくまなく巡ったことを示した。最後に、領域横断的な貴族の活動を具体的に解明した。以上の研究を遂行する中から、アキテーヌ地方の領域的性格の歴史的形成と変遷の検討という視点を得た。この問題を明らかにするためには、中世から近世に及ぶ長期間を扱う必要があろう。
著者
加藤玄智著
出版者
大空社
巻号頁・発行日
1996

1 0 0 0 大日と天照

著者
加藤 玄智
出版者
密教研究会
雑誌
密教文化 (ISSN:02869837)
巻号頁・発行日
vol.1958, no.40, pp.1-8, 1958
著者
朝治 啓三 渡辺 節夫 加藤 玄 青谷 秀紀 西岡 健司 中村 敦子 轟木 広太郎 大谷 祥一 上田 耕造 横井川 雄介 花房 秀一 亀原 勝宏 小野 賢一
出版者
関西大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

従来の一国完結史観で捉えたイングランドやフランスの王国史を乗り越え、13世紀西欧世界の権力構造の中での、アンジュー帝国の果たした役割を検証した。イングランド在住諸侯は共同体を結成し、イングランド国王としてのプランタジネット家と共同で王国統治を担う体制を構築した。フランスでは現地領主や都市が相互に抗争して共同体を結成し得ず、カペー家の王は侯、伯と個別に封建契約を結んで自衛した。王家は北仏のごく一部しか直接統治しなかった。プランタジネット、カペー両家はフランス、ブリテン島の諸侯の帰属を取り付けるために競合した。中世の「帝国」を、諸侯や都市の核権力への帰属心をキーワードに説明し得ることを実証した。

1 0 0 0 神社對宗教

著者
加藤玄智編
出版者
大鐙閣(発売)
巻号頁・発行日
1922
著者
池上 俊一 加藤 玄 草生 久嗣 千葉 敏之 藤崎 衛 小澤 実 菊地 重仁 田付 秋子 橋爪 烈
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2013-04-01

本共同研究によって得られた成果は以下の3点にまとめられる、第一に、初期中世からルネサンスに至るまで、教皇庁の制度は、内外のコミュニケーションを通じて、ヨーロッパ全体の変動に対応するかたちで展開していた。第二に、イベリア半島から北欧・東欧に至るまで、ラテン・カトリック世界における普遍君主としての教皇庁の影響が、君主から地方に至るあらゆるレベルで確認された。第三に、ビザンツ帝国、イスラム政体、モンゴル帝国といったラテン・カトリック世界の外部との交渉を通じ、教皇庁はヨーロッパの世界認識ならびに自己認識を変化させた。
著者
高橋 慎一朗 末柄 豊 及川 亘 川本 慎自 加藤 玄
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2008

日本中世の大寺院が都市・社会とどのように連携し、いかなる教育普及活動を展開したのか?という問題を、一次史料の調査収集のうえに追究し、中世ヨーロッパとの比較の視点を加えつつ考察した。長期にわたって宗教者・学者の再生産機能を果たした大寺院は「大学」としての性質を備えていたが、個々の宗教者・学者の拠る子院・塔頭が主要な教場であり、個人の活動に依拠する点が大きい点で、近代的「大学」とは異なっていた。その反面、そうした宗教者と都市知識人層との個人的な交誼関係によって、社会一般への柔軟な教育普及活動も可能となっていたことが明らかになった。
著者
加藤 玄
出版者
日本女子大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2011

本研究は、13世紀後半のイングランド王エドワード1世の家政組織の具体相を分析することを通じて、空間とコミュニケイションという観点からプランタジネット朝宮廷の性格を解明した。エドワード1世の家中と移動宮廷を分析し、家中で活躍したサヴォワ人の経歴を当時の政治状況の中に位置づけ、移動宮廷における会計記録の作成を検討した。また、アキテーヌ公とその統治下のガスコーニュ地方の家臣との関係を分析し、中世における家臣のアイデンティティが主君とのコミュニケーションによって多面的に形成されることを指摘した。以上の研究を遂行する中から、アキテーヌ公領を当時の社会的諸関係や諸制度の投影=領域として捉える視点を得た。
著者
深沢 克己 齊藤 寛海 黒木 英充 西川 杉子 堀井 優 勝田 俊輔 千葉 敏之 加藤 玄 踊 共二 宮野 裕 坂野 正則 辻 明日香 宮武 志郎 那須 敬 山本 大丙 藤崎 衛
出版者
東京大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2009

当初の研究計画に即して、国際ワークショップと国際シンポジウムを3年連続で組織し、第一線で活躍する合計14名の研究者を世界各国から結集して、キリスト教諸宗派、イスラーム、ユダヤ教などを対象に、広域的な視野のもとで異宗教・異宗派間の関係を比較史的に研究した。これにより得られた共通認識をふまえて、研究者間の濃密な国際交流ネットワークを構築し、研究代表者を編集責任者として、全員の協力による共著出版の準備を進めることができた。