著者
馬場 昌之 西川 博文 加藤 嘉明
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2007, no.125, pp.71-76, 2007-12-14
被引用文献数
1

インターネットの普及と高速化に伴い,ビデオやオーディオなどのメディアデータをリアルタイムに IP 伝送するようになってきた.しかしながら利用するネットワーク環境により TCP しか使用できないこともある.本稿では,TCP を使用したリアルタイム伝送方法を提案する.既存の TCP を用いて,無線環境での使用にも耐えうるように,バーストパケットロスに対応できるようにパケット伝送方法を制御する.本提案方法では,複数の TCP コネクションを用意し,1パケットずつ異なるコネクションで送信する.これによりパケットロスが発生しても他のパケットに遅延を与えず,バーストロス時にもフロー制御によるレートの低下が発生しない.Real-time multimedia communication over UDP/IP has been put into practical use because of the popularization of the high-speed Internet. However there are some communication environments that can be used only TCP/IP. In this report, we propose a new real-time transmission method using general TCP/IP and dealing with some consecutive packet losses occurred in wireless communication environment. Our proposed method uses multiple TCP connections, and sends packets over different TCP connections. This method can recover some consecutive packet losses quickly and keep the throughput performance at a high level.
著者
林 建一 加藤 博一 西田 正吾
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.470, pp.13-18, 2007-01-12

本稿では,拡張現実感におけるトラッキング手法をよりロバストにするためのフレームワークを提案する.従来のトラッキング手法においては,1つの位置姿勢を基にトラッキングを行っていくのが通常であり,一度間違った位置姿勢を求めてしまうと,以降のフレームで正しい位置姿勢を求めることは困難となるとった問題が存在した.提案フレームワークでは,従来のように1つの位置姿勢に依存してトラッキングを続けるものではなく,複数の解の仮説を保持し,それぞれに対して独立したトラッキングを行うというものである.これにより識別性の高い特徴の少なくトラッキングの困難なシーンや,カメラが高速に動くような状況においても,ロバストなトラッキングを実現する.
著者
濱口 光孝 加藤 博一 西田 正吾
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.242, pp.67-72, 2007-09-27

拡張現実感において現実空間と仮想空間の位置合わせは重要な課題とされている.我々は室内環境において,大きさ,形状が既知のマーカを用いずに位置合わせを行う手法として事前に取得しておいた対象の3次元線分情報を利用した位置合わせ手法について検討を行っている.ただ,位置合わせに用いる3次元線分情報を手動計測によって取得する場合,非常に煩雑な作業となる場合も多い.そこで上記作業の簡素化を目的とした,対象の複数画像を用いた3次元情報取得方法について検討を行っている.特に室内のような人為的な環境においては線分の平行,直交,交差などの幾何的な規則正しさが多々存在し,これらを利用することにより,効率的かつ高精度な3次元線分情報取得が可能になると考えられる.以上より我々は線分の平行,直交,交差を利用した3次元線分情報の取得手法について検討を進めており,本稿では線分の平行,直交,交差を利用した3次元線分情報の取得手法について述べる.
著者
本多 充知 加藤 博一 中川 隆志 山口 喜久 河合 克哉 西田 正吾
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. MVE, マルチメディア・仮想環境基礎 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.242, pp.115-120, 2007-09-27
被引用文献数
3

実写画像を用いたカーナビゲーションシステムにおいて,車載カメラから得られた画像上にさまざまな案内情報を違和感無く重畳表示するためには,現在の位置姿勢データを高い精度で計測する必要がある.しかし,従来の位置姿勢計測技術のみでは,実写画像を使用したカーナビを実現するために十分な精度を得ることは難しいと考えられる.我々は,ビデオフレームレートの車載カメラ映像から横断歩道を検出することで自車位置補正をする手法をこれまでに開発したが,現状のカーナビの性能においては,負荷が高すぎた.そこで本論文では,低フレームレート画像においても安定して動作するような,横断歩道をランドマークにした位置補正手法を提案する.
著者
本多 充知 加藤 博一 西田 正吾
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. PRMU, パターン認識・メディア理解 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.107, no.427, pp.275-280, 2008-01-10

実写画像を用いたカーナビゲーションシステムにおいて,車載カメラから得られた画像上にさまざまな案内情報を違和感無く重畳表示するためには,現在の自車位置を高い精度で計測する必要がある.特に車線数の多い道路においては,自車が走行しているレーンの位置を把握することが重要となってくる.そこで本研究では,車載カメラから得られた画像をもとに,自車両走行レーン位置を推定する手法を提案する.計算コストの削減のため,走行レーン位置の推定に時空間画像を利用することを考えた.
著者
本多 充知 加藤 博一 西田 正吾
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.3, pp.243-248, 2008-01-18

実写画像を用いたカーナビゲーションシステムにおいて,車載カメラから得られた画像上にさまざまな案内情報を違和感無く重畳表示するためには,現在の自車位置を高い精度で計測する必要がある.特に車線数の多い道路においては,自車が走行しているレーンの位置を把握することが重要となってくる.そこで本研究では,車載カメラから得られた画像をもとに,自車両走行レーン位置を推定する手法を提案する.計算コストの削減のため,走行レーン位置の推定に時空間画像を利用することを考えた.A car navigation system based on an augmented reality technique requires accurate positioning data. In this paper we propose a compensation method of positioning for the car navigation systems. In this method, we utilize signs on the road, such as a crosswalk. In addition, We use the "sptio-temporal image" for reduction of complexity.
著者
林 建一 加藤 博一 西田 正吾
出版者
特定非営利活動法人 日本バーチャルリアリティ学会
雑誌
日本バーチャルリアリティ学会論文誌 (ISSN:1344011X)
巻号頁・発行日
vol.12, no.2, pp.149-158, 2007

Many kinds of tracking for Augmented Reality had been proposed. In case of the feature point tracking, the pose is computed by minimizing the error between the observed 2D feature points and the back-projected feature points from the 3D scene model. This minimization problem is usually solved by a non-linear optimization. The main advantage of this approach is its accuracy. However, it is difficult to compute the correct pose unless an appropriate initial value is used. In addition, when some errors are included in the observation, this approach does not guarantee the correct pose even if it converged on the global minimum. So, once an incorrect pose was computed in one frame, tracking may fail in the next frame or the result will get farther from the correct one. In this paper, we propose a new tracking framework for augmented reality. Proposed method tracks features as multiple local hypotheses based on not only one pose but also multiple poses that are computed in the pose estimation in the previous frame. Since multiple poses are maintained as global hypotheses, as far as the correct pose is contained in the hypotheses, the tracking can be continued in even hard situations like a simple iterative scene with high-speed movement.
著者
松原 茂樹 加藤 芳秀 江川 誠二
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.51, no.4, pp.251-259, 2008 (Released:2008-07-01)
参考文献数
5
被引用文献数
3

英文作成支援を目的に開発された英文検索システムESCORTについて述べる。ESCORTは,キーワード系列を入力とし,キーワード間に構文的な関係が存在する英文を出力する。単にキーワードを含む文を出力する従来システムと異なり,ユーザの検索意図に合致した用例が検索結果として提示されるため,精度の高い英文検索を遂行できる。また,提示される英文は,キーワード間の関係の種類に応じてグループ化されるため,検索作業を効率的に遂行できる。ESCORTは,英文論文から取り出された文を格納しており,研究者が英語で論文を作成する場面で,参照するにふさわしい用例を提示する。現在,約71万文を対象とする用例検索を実現しており,英文論文作成のためのツールとして活用されている。
著者
大武 美保子 新井 航平 前田 貴記 加藤 元一郎 高木 利久 淺間 一
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NC, ニューロコンピューティング (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.590, pp.41-44, 2007-03-09

意志作用感(sense of agency)とは,ある動作や思考などを,他人ではなく自分の意志によって為しているという感覚をさす.統合失調症患者は,この意志作用感が障害される。ある時は,自分の動作や思考が他者の意図によるものと感じ,また逆に,自分が制御していない事柄を自分が引き起こしたと感じることがある.本稿では,意志作用感の障害を説明する認知モデルを構築し,シミュレーションを行うことにより検討を行う.
著者
柴田 良一 加藤史郎 島岡 俊輔 中澤 祥二
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌数理モデル化と応用(TOM) (ISSN:18827780)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.144-150, 2006-02-15

工学的最適化問題において,網羅的に設計変数間の影響を調べるためには,すべての組合せを計算する必要があり,これまでの最適化手法とは異なる「全数計算」手法が有効である.全数計算では,可能な限りすべての組合せに対して評価関数を計算することが必要であり,著しく高性能な計算能力が必要となる.これに対して,近年注目を集めているグリッドコンピューティングシステムでは,複数の計算機を統合して,高い計算能力を実現することが可能である.そこで本研究では,グリッドシステムを活用して,全数計算による建築構造計算支援を目標として,その実証的研究を行う.In this research, a 1CD-Linux system (S1GEonKNOPPIX) for building grid computing systems has been developed, aiming to verify the distributed processing capability of the grid using this for structural optimization. First, fundamental numerical analysis throughput was examined and the problem scale of the corresponding large structural analysis was decided. Next, the corresponding throughput to the optimization problem was examined paying attention to the oscillation characteristic of a structure as concrete application, was examined. The test results proved the effectiveness of this grid computing system for complete count analysis of structural optimization.
著者
加藤 学 坂本 雄児
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. IE, 画像工学
巻号頁・発行日
vol.98, no.576, pp.19-24, 1999-02-03
参考文献数
7

人工現実感(Virtual Reality)を用いた, 仮想体験を得ることのできる手術シミュレーションを実現するためには, コンピュータ上で,筋肉や内臓などの柔らかい物体の変形や切断を表現する必要がある. そこで, X線CT, MRIなどから得られる3次元のボリュームデータを基に, 物体を質点-ばねモデルによりモデル化し, このばねモデルにより変形や切断を表現する方法を提案する. 本提案法では,ボクセルと質点を1対1で対応させることにより, ボリュームデータから直接, ばねモデルを生成することが可能となっている. また, 変形操作は, 外力, 移動, 固定, 切断などのオペレータを作用させることにより行う. これらの変形オペレータの組み合わせにより, 様々な動作を表現できる.
著者
田村 亮輔 天野 敏之 加藤 博一
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告コンピュータビジョンとイメージメディア(CVIM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2008, no.3, pp.341-342, 2008-01-17

仮想立体絵本は,拡張現実感技術を利用し,カメラで撮影した絵本の画像上に3次元 CG コンテンツを重畳表示するシステムである.絵本の各ページを予めコンピュータに登録しておき,その情報と画像を比較しカメラと絵本の相対的な位置姿勢を計算することで,幾何学的に整合性のとれた画像合成が可能となる.我々もテンプレートマッチングに基づく特徴点追跡を利用した位置姿勢計算手法について研究してきた.近年,マルチコアCPUが普及し始めており,並列処理による処理の高速化が標準的なPC環境においても比較的容易に実現できるようになった.今回は,マルチコアCPUの使用を前提に,我々のこれまでの提案手法の並列化を行い,処理を高速化,安定化を実現した.Virtual pop-up books are systems which can overlay a captured image with 3D CG objects based on augmented reality technology. 3D geometrical consistency in the composite image can be kept by estimating the relative pose of the camera from the physical book. We have been studying about this pose estimation method using feature tracking based on template matching. Since multi-core CPUs have been spread in recent years, it can be easily achieved to improve the performance speed by parallel processing on a standard PC environment. We modified our tracking codes for parallel processing by multi-core CPUs and improved the performance speed and robustness of the tracking.
著者
水野 雅紀 岩田 享 加藤昇平 伊藤 英則 粥川裕平 寺島 正義
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会研究報告オーディオビジュアル複合情報処理(AVM) (ISSN:09196072)
巻号頁・発行日
vol.2003, no.24, pp.67-72, 2003-03-07
被引用文献数
1

本論文では,人間の身体から発生している生体信号を測定し,生体信号に含まれているカオス特性をサウンド系列に変換することにより,個人固有のサウンド(マイサウンド)を生成するシステムを提案する.生体信号として指尖容積脈波を採用し,本システムで生成されたマイサウンドを傾聴させ,傾聴者の脳波を測定・解析した.本論文では,癒しとの関連があると考えられるα波の活動を評価することにより,マイサウンドの効果について考察する.In this paper, we propose a sound generation system, which generates an individual sound (called my-sound) peculiar to a personal from his biological signals. In our system, the chaotic characteristics of biological signals are transformed into several sound sequences. My-sound is composed of the several sound sequences. In an experiment, we adopt a finger plethysmogram (pulse-wave) as the biological signal, and have measured the brain-waves of my-sound listeners. In this paper, we also report the investigation of alpha wave, which is considerd to be relative to relaxation, and then discuss the effectiveness of my-sound for healing.
著者
加藤 恒昭 松下 光範
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.22, no.5, pp.553-562, 2007 (Released:2007-07-17)
参考文献数
20
被引用文献数
1 2

Information compilation is a novel technology that allows it to compile various information intelligently, and to make it easy to understand and to access. In this paper, as an instance of the possibilities of information compilation, we show a framework that extracts and visualizes given time-series information and its changes, and provides users with a multi-modal summarization and also an interactive interface for accessing that information. It can meet information requests, in which users need to comprehend some trend and movement, and access a series of documents containing specific time-series information related. We emphasis the importance of changes of data during some time period rather than data points, as the unit of information extracted and represented. Based on this idea, we propose a visualization method in which qualitative and quantitative characteristics of changes of a given time-series information are plotted with textually represented comments, and a widely applicable information extraction method that regards the changes of time-series information as information primitives and extracts those for the visualization.